琵琶湖の湖底に流れ着いたバスフィッシング関係のいろんな情報をお届けします。中にはヘド
ロの底からすくい上げた情報もあります。このコーナーの情報はすべて信頼の置けるニュース
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琵琶湖の湖底から
(2010/07)

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10/07/31

■クサガメは外来種だった! 遺伝子汚染に保護見直しも(msn産経ニュース)
 全国の池などに生息し、日本の在来種とされてきたクサガメが、大陸由来の外来種だったことが京都大などの研究で分かった。18世紀末の江戸時代に朝鮮半島から持ち込まれたとみられる。交雑により日本の固有種の遺伝子汚染を引き起こしており、国や自治体は保護行政の見直しを迫られそうだ。(長内洋介)
 京大大学院の疋田努教授(動物系統分類学)と大学院生の鈴木大さんは本州、四国、九州の計19カ所の河川で野生のクサガメ132匹を捕獲。ミトコンドリアDNAを分析した結果、日本の在来種ではないことを突き止めた。アジア産のクサガメとDNAを比べると、約8割の102匹は韓国と一致した。
 一方、江戸時代の動植物を網羅した書物でクサガメを調べたところ、貝原益軒の「大和本草」(18世紀初頭)に記載はなく、小野蘭山の「本草綱目啓蒙」(19世紀初頭)には記載されていたことなどから、18世紀末の江戸後期に日本へ移入されたと推定した。
 当時の大陸との交易ルートは(1)中国から長崎(2)朝鮮から対馬を経て福岡−の2経路。長崎に滞在したドイツの博物学者、シーボルトの著作にクサガメは見当たらず、朝鮮から持ち込まれたのがルーツと結論付けた。愛玩用だったらしい。
 野生のクサガメは日本の固有種であるニホンイシガメと交雑し、この雑種は繁殖力があることも判明。放置すれば貴重な固有種の遺伝子や生態系を損なう恐れがある。疋田教授は「ニホンイシガメの生息地ではクサガメをきちんと駆除すべきだ」と話す。
 ただ、外来種を規制する外来生物法は明治以降に持ち込まれた生物が対象で、江戸時代の移入種は対象外。クサガメは日本人に広く親しまれ、山口県・見島の群生地は国の天然記念物に指定され、駆除には慎重論も予想される。
 外来種問題に詳しい国立環境研究所の五箇公一主席研究員は「科学的なデータに基づいて検討し、国民的な議論を踏まえて決める必要がある」と話している。

■マザーレイク21計画:「生活の見直し」柱に 数値目標設定も−−県が骨子案(毎日jp滋賀)
 来年度に改定を予定している琵琶湖の総合保全整備計画「マザーレイク21」について、県は30日、従来の環境保全に加え、計画の柱として生活見直しで環境負荷を減らす施策を充実させるとする改定骨子案を、諮問機関の県環境審議会に示した。審議会は来年3月をめどに県に計画案を答申する方針。
 99〜10年度の第1期計画は一定の効果はあったが、昭和40年代の水質を取り戻すなどの目標はいずれも達成できず、近年は新たな課題も増えてきている。学術委員会の提言を基にした改定案では、生活スタイルの見直しが不可欠として環境負荷の少ない商品購入の推進などに力を入れるとともに、1期計画にはなかった具体的な数値指標を各分野に設定。県民が参加する「県民フォーラム」の創設などを盛り込んだ。【稲生陽】

■イベント(毎日jp大阪)
◆<神戸市>点訳ボランティア入門講座〜視覚障がい者への理解を深め、点訳ボランティアとして必要な知識・技術を習得します〜
 10月12日〜来年3月29日の火曜14〜16時(全20回+予備日)、中央区のこうべ市民福祉交流センター。市内在住・在勤・在学の同ボランティア活動希望者25人(抽選)。基礎から点訳書作成まで。参加費1万円。9月27日(月)締め切り。市社協・市民福祉大学(078・271・5300)。
◆<大阪市>はじめてのNPO説明会〜NPOの基礎や組織化のイロハが学べます〜
 8月7日(土)13〜15時、福島区の大阪NPOプラザ。NPOの基本、組織づくり、質疑応答。参加費2000円(資料代共)。大阪ボランティア協会(06・6465・8391)。
◆<大東市>第4回骨髄バンク支援シャンソンコンサート「いのちを紡ぐ」
 8月21日(土)14時、市立総合文化センター大ホール。前売り2500円。中学生以下500円。当日小ホールで、急性白血病で亡くなった男児と家族の愛情を描く映画「いのちのあさがお」を3回上映(各36分、無料)。骨髄バンクチャリティコンサート実行委員会(06・6976・8867)。
◆<滋賀県>びわこルールキッズ2010メンバー
 8月31日(火)までの夏休み期間。全国の小中学生を対象に、琵琶湖の在来魚を守るため、ブラックバスやブルーギルなどの外来魚を釣り上げてくれるメンバーを募集。家族や団体での応募も可。応募特典や外来魚の数や大きさにより知事表彰あり。県琵琶湖レジャー対策室(077・528・3485)。

■蓄電池の船湖面スイスイ(YomiuriOnLine滋賀)
 杢兵衛(もくべえ)造船所(大津市今堅田)が製造した蓄電池で動く船「かいつぶり1号」が30日、大津市の大津港で公開された。自動車用バッテリーを載せ、船外機のエンジンを電気モーターに置き換えており、二酸化炭素排出量はゼロ。走行中の音も目立たないのが特徴という。
 かいつぶり1号は全長7・1メートルで、繊維強化プラスチック(FRP)製。バッテリー(12V)は24個を船尾に搭載しており、12時間の充電により、時速約13キロで約15キロを運航できる。今後、電気自動車のように、化石燃料を使わない環境配慮型の船舶が必要と見込み、半年前から製造していた。
 同社が目指すのは、約100人が乗れるクルーズ船。ただ、大型の船を動かす高出力のモーターの開発や、バッテリーの改善など課題があるといい、2年以内に商品化を目指すという。
 仲野薫社長は「いずれ、バッテリーの電源を太陽光や燃料電池で補い、環境負荷ゼロの船を造れたら」と意気込んでいる。

■琵琶湖に優しい電気推進船開発(asahi.com滋賀)
【大津の杢兵衛造船所】
 電気自動車(EV)のように燃料油を使わず電池だけで進む電気推進船を、大津市今堅田1丁目の杢兵衛(もく・べ・え)造船所が開発し、30日に大津港で公開された。名付けて「かいつぶり1号」。太陽光や風力などクリーンエネルギーの利用をめざし、改良を進めていくという。
 環境に優しい循環型のエネルギーを利用した船を開発しようと、同社が1年前から計画し、約半年をかけて開発した。整備費は約1千万円。船は全長約7メートルで、12ボルトの鉛バッテリー24個を搭載し、電気モーターを回して進む。4〜5時間かけて充電し、低速の10ノットで約1時間運航できる。
 同社は2003年、江戸時代に生活物資を運んだ木造和船「十石舟」を復元するなど、ユニークな船造りに取り組んでいる。
 「かいつぶり1号」は燃料を使わないため排ガスを出さず、騒音や振動も小さい。同社役員の竹田有志さん(38)は「琵琶湖の景勝地を静かに遊覧し、水に親しんでもらう観光船などに向いていると思う。環境に優しい船として改良を進めたい」と話す。

■電気だけで航行、小型船を開発 大津の会社など4社共同(京都新聞電子版)
 大津市の造船会社などが、電気モーターだけで走る環境に優しい小型船「かいつぶり1号」を開発し、30日に初公開した。将来は、水素燃料電池などの循環型エネルギーの活用を目指しており、「これからの船のあるべき姿を提案したい」と意気込んでいる。
 同市今堅田の杢兵衛造船所など4社が共同開発した。「かいつぶり1号」は全長7・1メートル。トラック用バッテリー24個を搭載し、電気自動車で使うモーターでスクリューを回転させる。制御装置は独自に開発した。6ノツト程度で、最長2時間航行できる。
 電気で走る船は「電気推進船」と呼ばれ、環境保全の観点から普及しつつあるが、従来のシステムでは発電機を動かすのにエンジンを使用する。
 かいつぶり1号は、港でプラグからバッテリーに充電して完全に電気だけで航行するのが特徴で、二酸化炭素は排出しない。
 杢兵衛造船所は、太陽光、風力発電装置を搭載した琵琶湖の観光船「megumi」をを造った実績もあり、今後は、より自然に負担の少ない水素燃料電池の使用を目指す。さらに、かいつぶり1号も改良を重ねて大型化し、琵琶湖の観光船などへの実用化を考えているという。

10/07/30

■滋賀県内各地で花火大会(京都新聞電子版)
 滋賀県内では8月1日から、各地で花火大会が催される。6日のびわ湖大花火大会をピークに、琵琶湖や、各地の夏まつりのフィナーレで盛夏の夜を彩る。県内の主な花火大会は次の通り。
 彦根大花火大会 8月1日午後7時45分〜8時半、松原水泳場(彦根市松原町)
 おごと温泉納涼花火大会 1日午後8時〜8時半、雄琴港(大津市雄琴6丁目)
 近江今津ふるさと夏祭り 1日午後9時〜9時半、高島市民会館駐車場周辺(高島市今津町中沼)
 八幡てんびんまつり 1日午後8時〜8時50分、北之庄沢周辺(近江八幡市北之庄町)
 長浜・北びわ湖大花火大会 5日午後7時半〜8時45分、長浜港湾(長浜市港町)
 2010びわ湖大花火大会 6日午後7時半〜8時半、大津港(大津市浜大津5丁目)=写真は資料
 氏郷まつり「夏の陣」2010 7日午後8時45分〜9時、日野町役場駐車場(日野町河原1丁目)
 コトナリエサマーフェスタ2010 7日午後9時〜9時半、ひばり公園(東近江市池庄町)

■外来魚の再放流禁止を検討/県内水面管理委(KFB福島放送News)
県内水面漁場管理委員会は29日福島市で開かれ、バスやブルーギルなど外来魚の再放流(キャッチ・アンド・リリース)禁止について検討を始めた。
県がアンケートを行い詳しいデータを集めた上で、年度内に本格的に議論することを決めた。
外来生物法では外来魚を運搬した上で放流する「移植」を禁じているが、再放流に関する規制はない。
委員会は平成15年に再放流禁止を議論したが導入を見送った経緯がある。
17年の外来生物法施行で生息域の拡大に抑止効果が出ていることや、駆除事業では完全な駆除に至らないことから、あらためて導入の是非を検討する。
県は今後、漁協関係者や遊漁者などに対するアンケートをはじめ、各種調査を行う。
再放流禁止は外来魚を減らす効果が期待される一方、遊漁者の減少で観光産業への影響も想定されるため、委員会は慎重に議論を進める方針だ。
全国では12県が委員会指示、2県2市が条例で再放流を禁止している。

10/07/29

■びわ湖の水上ステージでジャズセッション−「浜大津サマーフェスタ」(びわ湖大津経済新聞)
 浜大津アーカスびわ湖岸の大津港特設会場で8月1日〜3日、「浜大津サマーフェスタ2010」が開催される。
 同イベントは、「びわ湖環境保全の訴求」「びわ湖岸からの情報発信」などをコンセプトに2004年から行われ、今年で7回目の開催となる。2008年よりジャズライブをメーンにリニューアルし、「港に流れる音楽、おしゃれな夏祭り」をテーマに音楽で夏を盛り上げる。
 今年は毎年8月1日に開催している「びわ湖大津夏まつり」と協同で行い、デーイベントでドラゴンボートに乗り、びわ湖沖の特設コースで競う「びわ湖ドラゴンキッズ選手権大会」を開催。2日・3日に開催するジャズライブは、びわ湖に突き出した水上ステージで行う。初日は17時〜、2日目は18時から開催。
 浜大津水辺夏まつり実行委員会の担当者は「今年も昨年に続きネームバリューのあるアーティストが出演するので、より多くの来場があるのでは」と期待を寄せる。フィナーレには打ち上げ花火で演出するほか、期間中、湖上や湖岸で「光フェスタ」として「びわ湖ランタン・コンテスト」が行われ、並んだランタンが幻想的な雰囲気を演出する。
 3日には、びわ湖名物の花噴水の下を10人乗りのエコボートで通過する「絶景感動体験!エコツーリズムdeびわ湖噴水」も予定。
 同担当者は「3日間で盛りだくさんのイベントを開催するので、ジャズライブと併せて『びわ湖の夏の夜』を楽しんでもらいたい」と参加を呼びかける。

10/07/28

■現状や保護をテーマに報告 琵琶湖環境研究センター(京都新聞電子版)
 滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの研究成果を公開するセミナーが28日、大津市打出浜のコラボしが21であった。10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に関連して、研究員が琵琶湖の生物多様性を取り巻く現状や保護をテーマに報告した。
 セミナーは毎年開催しており、今年は市民や行政職員、研究機関の関係者ら約150人が参加した。
 基調講演では、同センター総合解析部門の西野麻知子部門長が琵琶湖の在来魚の減少要因について、外来魚の増加だけでなく、ヨシ帯や内湖が減少したり、瀬田川洗堰の操作で水位の変動パターンが変化したことなどが影響しているとした。
 西野部門長は「魚が産卵したり、生育場所となる内湖などの湿地面積を確保し、湖岸堤で分断されている琵琶湖との移動経路を回復することが課題だ」と指摘した。
 セミナーではほかに、湖岸の地形変化と貴重植物の分布の関係が示されたり、植物プランクトンの種類が減少して琵琶湖が「中栄養」から「貧栄養」の状態に向かっていると考えられることなどが説明された。

■なるほドリ:この暑さは琵琶湖に影響するの?(毎日jp滋賀)
<NEWS NAVIGATOR>
◇環境、緩やかに変化 水温上昇でビワマス生存率低下も
 なるほドリ 梅雨が明けたばかりなのに、毎日嫌になるくらい暑いね。暑さで亡くなる人が出たり、集中豪雨で土砂崩れが起きたり、これらは地球温暖化の影響なのかな。これだけ暑いと、琵琶湖にも影響が出そうだね。
 記者 最近の異常気象は深刻ですね。日々の暑さはもちろん、長期的に見ても湖への影響は出ています。
 気象庁のデータによると、県内の年平均気温は1950年代から緩やかに上昇し、特に80年以降の上昇率が顕著です。一般に高層ビルが多い都市部ほど上昇幅は大きいものですが、農村部の旧虎姫町(長浜市)では、80年以降の年間気温上昇率が県内最高の1年あたり0・06〜0・07度に達しています。これは水温が急激に上がった琵琶湖が熱源になったためと推定され、滋賀大の研究では、北湖の水温は60〜90年代に1・5度上がり、80年代半ば以降に急上昇したと考えられています。
 温室効果ガスによる温暖化と証明はできませんが、環境が緩やかに変わっているのは間違いありません。
 Q 怖いなあ。湖の生き物にも影響が出ているの?
 A 外来生物など別の要因で見えづらくなっていますが、琵琶湖の生態系も少しずつ変わってきていると言われています。
 例えば、京都大などによる過去100年の堆積(たいせき)物の分析では、魚の餌になるミジンコの生活の仕方が、80年代以降に大きく変わったことが分かりました。また県水産試験場の飼育実験からは、水温が上がった場合、特産のビワマスの卵ふ化率や稚魚生存率が極端に下がったり、アユの産卵時期が遅くなるという影響が推定されました。さらに温暖化が引き金の湖底の酸素不足も問題です。
 Q どうしたらいいんだろう。県も対策に本腰を入れてるんだよね?
 A 計画は立てられても、実現性が課題です。県は2030年の温室効果ガス排出量を90年の半分にする目標を掲げていますが、具体的な工程表(素案)の実現には8兆円もの費用が必要と試算されています。県はうち7兆円を企業など民間に求めていく姿勢ですが、自助努力だけでは難しい状況ですね。
 またこの排出量というのもくせ者で、今春試算された07年の県内排出量は、原発のトラブルで電力にかかるガス排出係数が上がったことから、前年比5%も上がってしまいました。仮に電力をすべて原発で賄えば排出量はぐんと減るはずですが、最終処分場も決まっていない放射性廃棄物問題に目をつぶって無批判に原子力を受け入れることはできません。
 この厳しい暑さに耐えながら、厳しい現実を知ることが第一歩ではないでしょうか。<回答・稲生陽(大津支局)>

10/07/27

■生態系保全に300万円拠出へ 本年度、琵琶湖汽船(京都新聞電子版)
 遊覧船などを運営する琵琶湖汽船(大津市)は、生態系保全を支援する事業として本年度、約300万円を拠出することを決めた。28日に海津大崎(高島市)のサクラ保全へ100万円を寄付する。
 琵琶湖を中心とした自然とその価値を守る、滋賀経済同友会の「琵琶湖いきものイニシアティブ」活動に賛同した取り組み。拠出額の300万円は、年間乗船者数が30万人を超えた昨年度実績から、乗船者1人あたり10円の計算で割り出した。
 海津大崎のサクラ保全と、琵琶湖固有種のニゴロブナとワタカ放流、高島市で地域と企業とが連携して観光と自然保全の両立を目指す活動の計3事業を支援する。
 28日は高島市役所で、海津大崎のサクラの保全活動を行う団体「美しいマキノ・桜守の会」へ100万円を手渡す。琵琶湖汽船は「琵琶湖で企業活動をしており、自然環境を守る活動を今後も続けていく」としている。

■八幡堀さかな釣り大会:釣果は外来魚 3時間で最高135匹−−近江八幡(毎日jp滋賀)
 魚釣りを通して八幡堀に親しみ、環境の問題も考えてもらおうと「第9回八幡堀さかな釣り大会」がこのほど、近江八幡市の八幡堀本町橋から幸円間で開かれた。真夏の暑い日差しの下、市内外から参加した46組約180人が釣果を競った。
 八幡堀を守る会(白井貞夫会長)が開いた。参加者は日陰を求めながら思い思いの場所で釣り糸を垂れ、決められた時間内(3時間)に1匹でも多く釣ろうと奮闘。釣果はほとんどがブルーギルやブラックバスの外来魚で、オイカワなどの在来魚はゼロだった。
 大会後の検量と検寸の結果、同市内の外村直繁さん・優真さん親子が135匹を釣り上げて優勝し、白井会長から賞状が贈られた。同市小舟木町のエコ村から参加した堤康太君(3)と兄陽也君(6)は「面白かったけど、釣れたのはお父さんとお母さんだけ」とちょっぴり残念そうだった。【斎藤和夫】

■熱気球:ふわり、眺め楽しんで ハス群生地望む−−草津で来月1日まで(毎日jp滋賀)
 国内有数のハスの群生地で知られる草津市の烏丸半島で、熱気球の搭乗体験が始まった。来月1日まで。
 群生地では毎年7〜8月ごろ、約13ヘクタールにわたりピンクの花々が咲き誇る。湖面に広がる花と緑色の葉の対比が美しく、シーズン中は多くの人でにぎわう。
 搭乗体験は、観光団体などでつくる実行委員会が、ハスが見ごろの時期に、空からの眺めを楽しんでもらおうと初めて実施。高さ、幅とも約20メートルの気球を地上20〜30メートルの高さまで揚げる。午前6〜9時までで同5時50分から受け付け開始。先着150人程度。料金は中学生以上2500円、小学生以下1800円。同市観光物産協会はホームページ(http://www.kanko‐kusatsu.com/)で運行情報を掲載。問い合わせは実行委事務局(077・566・3219)。【南文枝】

■外来魚ブルーギル 根絶あと一歩 函館・五稜郭公園(北海道新聞ネット版)
【函館】道内では函館市の五稜郭公園の堀にだけ生息が確認されている外来魚ブルーギルの駆除が進んでいる。3年前に大量に生まれていた魚の大半が釣り対象まで成長し、駆除のペースが上がっているためだ。駆除事業を担当する道総研さけます・内水面水産試験場(恵庭)は、「ほぼ完全に駆除する道が見えそうだ」としている。
 北米原産のブルーギルは特定外来生物被害防止法で除去対策の対象。道内では1991年に唯一、五稜郭公園で確認。道などは2004年度から、釣りや電気ショックなど効率的な捕獲方法を探りながら駆除を続け、09年度までに計約6万8900匹を捕獲した。
 堀は石垣改修工事などによりブルーギル稚魚の天敵となるコイやフナが06年に大量死。翌年、大量に生き残ったとみられるブルーギルが今年、釣り対象となる6、7センチの3年魚となり、捕獲が容易になった。今年5月19日から7月22日まで、計11日間の捕獲数は約1万3900匹。残る3年魚は推定6100匹。今年は1日平均1200匹ほど駆除しており、9月までに残りを駆除できる予定だという。
 1〜2年魚の生息数は不明だが、同試験場は3年魚よりはるかに少ないとみており、工藤智主査は「誰かが放流するなど新たな移入がなければ、根絶に近い状態にできる」と話している。

■東近江で37.3度 7月の県内最高タイ(ChunichiWeb滋賀)
 太平洋高気圧に覆われた県内は26日、引き続き厳しい暑さに見舞われ、東近江市で午後3時42分、観測が始まった1978(昭和53)年以降で、7月としては県内の最高気温タイとなる37・3度を記録した。
 彦根地方気象台によると、大津市でも同市の今季最高の36・7度を、彦根市では34・4度を観測した。
 県内の史上最高気温は、東近江市で1994年8月8日に観測された38・0度。(伊藤弘喜)

■東近江37.3度 7月史上最高(asahi.com滋賀)
【土山は35度】
 県内は26日もうだるような暑さが続き、東近江で37.3度、土山で35度が観測され、それぞれ7月の気温としては1978年からの観測史上最高を記録した。
 彦根地方気象台によると、27日も高気圧に覆われ暑い日が続くが、強い日射の影響で大気の状態が不安定となり、一時的に雨が降るところもある見込みという。
 連日の猛暑で、熱中症で倒れる人も急増。県防災危機管理局によると、16〜25日に熱中症とみられる症状で病院に運ばれた人は107人。前年同期の30人に比べ3倍以上に膨れあがっている。担当者は「水分補給をこまめにして、体調管理に気をつけてほしい」と呼びかけている。

10/07/25

■琵琶湖に涼求め若者らにぎわう 各水泳場(京都新聞電子版)
 猛暑が続く中、7月最後の日曜日になった25日、滋賀県の琵琶湖の各水泳場は涼を求める多くの若者や家族連れでにぎわった。
 大津市南小松の近江舞子中浜水泳場では、松並木沿いに続く砂浜にカラフルなパラソルが立ち並んだ。水辺ではビーチボールで遊ぶ子どもたちが水しぶきを上げ、木陰ではバーベキューを楽しむ人の姿も見られた。
 同水泳場によると、今年は雨が続いて行楽客の出足が悪かったが、梅雨明け以降、土日は駐車場が満車の状態が続いているという。
 彦根地方気象台によると、この日の最高気温は大津35・3度、彦根33・7度。いずれも11日連続の真夏日を記録した。この暑さはしばらく続くという。

■熱中症:搬送19人、1人は心肺停止に 「水分補給を」(毎日jp滋賀)
◇東近江、大津で35度以上
 暑さが続く県内では24日、熱中症の疑いで搬送される人が19人に上った。うち大津市の男性(73)が心肺停止の状態。東近江市と大津市では35度以上の猛暑日となり、県などはこまめな水分補給を呼び掛けている。
 彦根地方気象台によると、東近江市35・9度、大津市35・8度。甲賀市の信楽観測所では7月の観測史上最高の34・1度を記録した。脱水症状など熱中症とみられる通報が相次ぎ、消防によると、同日午後9時現在で▽東近江消防本部6人▽大津市消防局4人▽甲賀消防本部3人−−などで計19人に達した。【前本麻有】

10/07/24

■漂着ごみ:湖岸のごみ、人海戦術で除去 シルバー人材委託−−高島(毎日jp滋賀)
 高島市などの湖岸に大量の河川流出ごみが漂着した問題で、同市は市シルバー人材センターにも除去を委託し23日、10人がマキノ町海津に動員された。住民や漁業者らは「今回の漂着は初めて見るすごさ」と話している。
 10人は炎天下、延長約800メートルの湖岸で手作業。市などによると、ごみの多くを占めるヨシや木片などは堆肥(たいひ)化し、瓶、缶、可燃ごみと4分別して除去。それぞれ袋詰めにして運び出された。作業は24日も続ける。【塚原和俊】

■今切川水辺プラザが完成 北島、住民対象に説明会(徳島新聞Web)
 北島、住民対象に説明会 北島町高房の親水公園「今切川水辺プラザ」の護岸工事などが終了し、住民らを対象にした現地説明会が23日、開かれた。
 水辺プラザは、国交省と町の共同事業で、終了したのは国の工事分。北島応神橋の上、下流約1・1キロにわたり、カヤ原だった今切川左岸を整備して階段状の護岸を設けた。ボートを下ろすスロープを従来の幅7メートルから15メートルに広げた。町は本年度末までに休憩施設を建設する。
 説明会には、住民や北島南小学校の児童ら約40人が参加。国土交通省徳島河川国道事務所が、パネルを示して水辺プラザの概要を説明したほか、NPO法人・新町川を守る会が希望者をボートに乗せ一帯を周遊した。
 子どもと一緒に見学した寺岡千春さん(37)=北島町江尻、主婦=は「水辺が階段になっていて子連れでも安心。足場がいいので釣りにも挑戦してみたくなる」と話した。

10/07/23

■「アリゲーターガー」洗足池にも 2年前に捕獲(東京新聞TOKYOWeb)
 ワニのような頭をした北米原産の大型肉食魚アリゲーターガーが東京都大田区の呑(のみ)川で目撃され、今月上旬には捕獲されたが、近くの同区の洗足池でも二年前に捕獲されていたことが分かった。現在は池の脇の水槽に隔離されている。洗足池と呑川はつながっていない。
 洗足風致地区の景観保全に取り組む洗足風致協会(同区南千束)の守屋信宏事務長が二○○八年、係留しているボート近くの水中で、体長二○〜三○センチのアリゲーターガーを発見し、網ですくい上げた。今は体長七○センチ程度。
 守屋事務長は「特徴的な外観なので外来魚だと分かった。コイなど池の他の魚に悪影響を与える恐れがあるので、すぐに捕獲した」と話す。
 アリゲーターガーは観賞用に輸入され、一般に販売されている。成長が早く、最大三メートルに達するといわれ、呑川のアリゲーターガーは「自宅の水槽では飼いきれなくなった飼い主が捨てているのでは」とみられている。
 守屋事務長は洗足池の場合も同様ではないかと指摘し、「池では外来種のカメも増えている。飼い主は責任を持って最後まで飼ってほしい。周囲の池や川に捨てないで」と話す。(増田恵美子)

■ツイッター:利用者数約1000万人に(毎日jp)
 簡易型ブログ「ツイッター」の日本語版を運営するデジタルガレージ(東京都渋谷区)は23日、利用者向けのイベント「ツイートアップ サマー2010」を開き、日本のツイッター利用者が約1000万人(ネットレイティングス調べ)に達したと発表した。
 東京都目黒区で開かれたこの日のイベントには、米ツイッターの共同創業者、エバン・ウィリアムス最高経営責任者(CEO)が来日して参加した。ウィリアムスCEOは「ツイッターはこの2年間で素晴らしい成長をした。特に日本で伸びている」とあいさつ。サッカーのワールドカップ南アフリカ大会中の会話数をグラフ化したところ、日本・デンマーク戦後の日本語の会話が1秒あたり3283ツイートで世界最多を記録したという。
 また、イベントには音楽家、坂本龍一さんの娘で、同じく音楽家の坂本美雨さんが参加し、「父に勧められてツイッターを始めた。みんなが気軽に書いてくれるので、だんだん素の自分を出せるようになった」と話した。
 会場にはツイッター利用者など500人以上が集まった。【岡礼子】

■県内各地で猛暑日続く 熱中症の疑い9人搬送(ChunichiWeb滋賀)
 県内は22日も高気圧に覆われ気温が上昇。東近江市で4日連続、大津市で3日連続で最高気温が35度以上を記録する猛暑日となり、少なくとも男女9人が熱中症とみられる症状で救急車で病院に運ばれた。
 彦根地方気象台によると、東近江市で35・9度、大津市で35・7度、同市南小松で35・2度、高島市今津で35・0度の4カ所で猛暑日を記録。大津では21日夜から22日朝にかけて最低気温が25度より下がらない熱帯夜となった。
 救急搬送された9人のうち、屋外にいたのは4人。大津市内では午後4時50分ごろ、体育館でバドミントンをしていた男子生徒(14)が呼吸困難に。屋外でテニスをしていた女子生徒(14)と畑仕事をしていた女性(37)も不調を訴えた。彦根市内では公園で草刈りをしていた61歳男性が気分が悪くなり、病院に運ばれた。
 室内で体調不良となったのは5人。このうち4人が70〜90代だった。
 彦根市内では午前11時ごろ、78歳の女性が倒れて動けなくなっているところを訪れた訪問ヘルパーが見つけた。発熱と下痢の症状が出たという。
 甲賀市内でも、95歳の男性が自宅の日の当たる場所で寝ていたところ、けいれんを起こしているのを家族が発見。搬送先の病院で熱中症と診断され、重症だが生命には別条はないという。

10/07/22

■漂着ごみ:湖西の湖岸、景観損なう大量のごみ 14日の大雨で川から流出か(毎日jp滋賀)
◇広範囲、行政苦慮
 高島市や大津市北部の琵琶湖岸にヨシ片やペットボトルなどのごみが大量に打ち上げられている。14日の大雨で湖西の河川水位が急激に上昇してごみなどを押し流し、風で漂着したとみられる。水泳場関係者は一部を自力で除去したが、市民からは「景観上も問題」と行政に対応を求める声が上がっている。【塚原和俊】
 漂着は高島市のほぼ全域、大津市北部の比良、近江舞子付近でも判明。高島市マキノ町の百瀬漁協、平山次夫組合長らは「知内漁港が一面、ヨシ片やごみで埋まり、水冷エンジンが詰まるので舟を出せなかった」と困惑。近くの新保沿岸にはペットボトルが大量に打ち上げられ、新保川にはごみが逆流した。
 マキノサニービーチに面する高木浜オートキャンプ場の辻四郎支配人は「職員を動員して4日がかりでなぎさのごみを除去したが処分に困っている」。国の重要文化的景観「海津・西浜・知内の水辺景観」を守る地元まちづくり協議会の小多明会長は「石組みの護岸がヨシ片やプラスチックごみだらけ。景観上放置できない」と話す。
 県は高島市と協議し、岸辺のごみは市が、沿岸の浮遊ごみは県が除去する方針だが、広範囲で量も多いため、完全除去は難しいという。

■カワウのコロニー確認(YomiuriOnLine滋賀)
1か月で3000〜4000羽増
 長浜市の葛籠尾(つづらお)崎で、カワウのコロニー(集団営巣地)が作られていることが、県の調査で明らかになった。国内最大のコロニーで、フンによる森林被害が深刻な竹生島(長浜市)の北2・5キロにあり、県は「森林が減り、繁殖しにくくなった竹生島を見限って、新たな営巣地を作ったのではないか」としている。
 地元漁師らから寄せられた情報を基に、県などが現地を視察。5月9日には、推定300巣、生息数約1000羽だったが、約1か月後の6月4日には同900巣、約4000〜5000羽と急増した。葛籠尾崎には、昨秋からすみついたとみられるという。
 この事態を受け、県は6月中旬から駆除を急きょ開始。計8日間で約4600羽を捕獲した。ただ、葛籠尾崎は急斜面で、現場に向かう遊歩道もないため、調査や駆除は困難といい、今後の課題となっている。
 一方、2004年に約3万羽もいた竹生島では、島の森林の9割で営巣活動が行われ、被害も甚大だ。駆除により、今春には1万4155羽まで減ったものの、数年前から地上に巣を作る行為も見受けられており、営巣活動をする場所がなくなっているという。
 カワウの生息数を調査している「イーグレット・オフィス」(米原市)の須藤明子専務は「駆除活動を行う拠点を新たに葛籠尾崎にするか、竹生島にするか。早く対策を打たないと、被害が拡大してしまう」と警鐘を鳴らす。

10/07/21

■葛籠尾崎で新たなカワウ営巣地 竹生島北約2キロ、県が調査(京都新聞電子版)
 全国最大規模のカワウ営巣地がある竹生島(滋賀県長浜市)から北約2キロの葛籠尾崎(同)で、新たに営巣地がつくられていることが滋賀県の調査で分かった。竹生島と伊崎半島(近江八幡市)でも、生息数は減少したが営巣面積は逆に増え、銃器駆除などでカワウが分散化した可能性があるという。
 葛籠尾崎は琵琶湖の北湖に突き出した岬で、竹生島に最も近い湖岸。県は5月上旬に目視で推定1千羽を確認した。1カ月後には同5千〜4千羽に急増。今月上旬の調査でも営巣エリアが拡大していた。葛籠尾崎は県の自然公園で、建築物を規制して自然林の環境を維持している。
 県自然環境保全課は「昨年度に銃器対策を強化したことで、竹生島からカワウが逃げて営巣し、その後拡大していった可能性がある」とする。
 分散化の傾向は竹生島と伊崎半島でも確認された。今春の生息数はこの二大営巣地で計約2万2千羽と前年より約9千羽減少したにもかかわらず、営巣面積は逆に1割増だった。
 竹生島では、国宝の唐門がある宝厳寺近くまで営巣地が迫った。樹木の枯死が進んで営巣地が限られてきたことに加え、銃器駆除の影響も考えられるという。
 県は営巣地の推移を見ながら、対策のあり方を検討するとしている。葛籠尾崎については、植生被害を防ぐため先月から銃器駆除を始め、秋に正式な生息数調査を行う。

■県民フォーラム:外来魚や水草、県に対策要望(毎日jp滋賀)
 県内の環境団体などでつくる「びわ湖の外来魚と水草対策を考える県民フォーラム」(世話人代表=谷村巌・NPO法人琵琶湖自然浄化プロジェクト理事長)は20日、嘉田由紀子知事に、琵琶湖の外来魚駆除や水草刈り取りの強化などを求める要望書を提出した。
 同フォーラムは先月26日に結成し、現在は約20団体が参加。この日は、農業用ため池などの外来魚の実態調査や除去した水草の資源化を訴えた。有効活用策として、刈り取った水草に外来魚の魚粉を混ぜ、飼料や肥料にする民間でのシステム作りを提案、県の支援を求めた。谷村世話人代表は「行政と民間が連携して対策に取り組むことで成果が上がれば」と期待していた。【南文枝】

■アリゲーターガー 3匹釣り上げ(東京新聞TOKYOWeb)
 北米原産の大型肉食魚アリゲーターガーが目撃されていた東京都大田区の呑(のみ)川で今月上旬、釣り愛好グループが三匹を釣り上げていたことが分かった。捕獲に関する規制はなく、地元の環境団体が「生態系に悪影響をもたらす外来魚」として区に駆除を求めていたが、グループは「駆除ではなく、あくまで釣り人として釣った」と話している。
 アリゲーターガーはワニのような顔で、体長が三メートルになるともいわれる。呑川では、観賞用の輸入魚が捨てられたとみられ、三匹程度が生息するとされていた。六月には泳ぐ姿が撮影されていた。
 捕獲したのは、海外二十三カ国で大型魚などを釣っている東北大学大学院二年の小塚拓矢さん(24)=仙台市=ら、東京近郊と仙台の釣り仲間五人。米国でアリゲーターガーを釣るつもりだったが「呑川にいる」と知り、練習のため現場へ。
 今月二、三日の二日間で挑戦し、オス二匹、メス一匹を釣った。体長一・二〜一・三五メートルで、重さ一四キロの個体もいた。メスは卵を持っていた。エサは使わず、釣り針で引っかけて捕獲。地元の人など二十〜三十人が集まる騒ぎとなった。
 環境団体「呑川流域ネットワーク連絡協議会」の福井甫副代表は「今後も出現しないか、注視したい」と話している。

10/07/20

■肉食コクチバス タマゾンに大繁殖(東京新聞TOKYOWeb)
 多摩川で今夏、特定外来生物の肉食魚コクチバスが異常繁殖している。川崎河川漁業協同組合によると、再生した川に戻ったアユやマルタウグイなど、在来種を食い荒らす被害が深刻化。同漁協では今月中旬、川崎市多摩区の河川敷に釣り上げたコクチバスなどを引き取る「おさかなポスト出張所」を設置し、釣り客に駆除への協力を呼び掛けている。 (川崎支局・堀祐太郎)
 近年、ピラニアなどの熱帯魚が確認され“タマゾン川”ともやゆされる。同漁協では本来の生態系を守るため、多摩川近くの同区内の公園に水槽式の「おさかなポスト」を一カ所設け、飼いきれなくなったペットの熱帯魚などを引き取っている。だが、同漁協総代の山崎充哲さんによると、在来種をエサにするコクチバスの脅威は、これまでの熱帯魚の比ではない。「多摩川に突如舞い降りたエイリアンのよう」と危ぶむ。
 多摩川の生態系を調査している東京都島しょ農林水産総合センター(港区)によると、多摩川では二〇〇七年ごろから上流域などで確認。これまで東京都と川崎市との境の中下流域では、ほとんど見られなかったというが、今夏、同漁協のアユの投網にほぼ毎回混入。多いときは百匹以上の稚魚が見つかるという。山崎さんは「ふ化したばかりの五センチ程度の稚魚が多く、多摩川を生息圏としている可能性が高い」と指摘する。
 アユの遡上(そじょう)のために岸辺に設置した魚道で待ち構えるコクチバスもいて、山崎さんは「捕まえたコクチバスの腹から複数のアユ稚魚も見つかっている。せっかくアユやマルタウグイなどの魚が戻ったのに」と嘆く。漁協では、駆除のためにバス釣り大会なども検討している。神奈川県水産技術センター(相模原市緑区)なども、多摩川のコクチバスの生息状況の調査に近く乗り出すという。

■外来魚「コクチバス」が多摩川で急増、在来種への影響に危機感(神奈川新聞カナロコ)
 神奈川と東京の都県境を流れる多摩川で、アユなど在来種の生態への影響が懸念されている肉食外来魚でブラックバスの一種「コクチバス」が急激に増えていることが、多摩川の生態系を継続調査している専門家の指摘で分かった。数十万匹が生息していると推測される上、有効な駆除策がなく、「多摩川の歴史が変わるといっても過言ではない一大事」と在来種への影響に危機感を募らせている。
 川崎市多摩区在住で、約30年前から多摩川の環境調査などを続けている淡水魚研究家(51)は2007年9月、コクチバスを初めて確認。「ブラックバスは釣り人に人気があり、上流で何者かが放流したのでは」と推測する。コクチバスは今年に入って急増。投網を使った7月5日の調査では、直径約6メートルの網に約100匹の稚魚を確認した。稚魚の胃の内容物を確かめたところ、ハゼやモツゴが見つかった。
 研究家は「昨年秋から大きな増水がなかったため、大増殖したのではないか。これまでにグッピーなどの外来魚が確認されているが、これほど多くいるのは初めて。多摩川全域で数十万匹にまで増えている」と推測する。
 魚が遡上(そじょう)する魚道の出口でコクチバスがアユを食べているところも確認されている。研究家は「今のところ、アユの生態に大きな変化はないが、今年の稚魚が育った2、3年後が危ない。アユだけでなく、レッドデータブックに載っているような生物にも影響を与える可能性がある」と指摘する。
 研究家は県や東京都、環境省などにコクチバスの個体数増加について報告。これを受け、県水産技術センターは近く確認調査に乗り出す方針だ。全国では琵琶湖(滋賀県)や野尻湖(長野県)、荒川(東京都)などで生息、繁殖が報告されている。
 湖沼や池で外来魚の一斉駆除が行われることが多いが、河川では効果的な駆除は難しいという。今のところ、人手をかけて釣り上げるしかない。研究家が総代を務める川崎河川漁業協同組合は、8月にもコクチバス駆除のための釣り大会を実施する計画だ。

■大津、今年最高の35度を記録 「陽炎現象」でゆらゆら(京都新聞電子版)
 太平洋高気圧に覆われた滋賀県内は20日、午前中から強い日差しで気温が上昇した。彦根地方気象台によると、県内の観測点のすべてで気温が30度を超える真夏日となり、大津市では今年最高の35度(平年30・1度)を記録。今年初めての猛暑日となった。
 市内では日傘を差す女性の姿が多く見られ、ハンカチやタオルで汗をふきながら歩く人の姿も目立った。熱せられた空気で光が屈折する「陽炎(かげろう)現象」で行き交う電車や自動車などがゆらゆらと揺れて見えた。
 同気象台は、21日も県内各地で気温が35度前後に上昇するとみており、この暑さは今週末まで続くという。

■猛暑日:東近江で35.6度(毎日jp滋賀)
 連休最終日の19日は高気圧に覆われ、県内のほとんどの地域で今年一番の暑さを記録した。彦根地方気象台によると、東近江市の35・6度が最も高く、猛暑日となった。【後藤由耶】

■3連休:生き物と環境考える 各地でイベント(毎日jp滋賀)
 梅雨明けの好天が続いた3連休は県内各地で生き物の環境を考えるイベントが開かれた。琵琶湖の魚に触れたり、稚魚を放流したり。子どもたちは楽しみながら身近な生物とその多様性について学んだ。
◇ニゴロブナ繁殖願い、稚魚を放流−−近江八幡
 近江八幡市安土町常楽寺の子どもたちが「海の日」の19日、近くの田んぼで育てたニゴロブナの稚魚を放流した。3年くらいで成魚になるという。
 かつて湖上交通の要衝として栄えた常の浜の環境浄化を図り、琵琶湖の固有魚ニゴロブナを繁殖させようと07年から始め、今年で4回目。地域の児童や未就学児80人と環境保全の会のメンバーら計90人が参加した。
 5月から稚魚約3万匹を育てた田んぼで2〜3センチになった稚魚をバケツにすくい集め、約300メートル離れた常の浜の桟橋から一斉に放流。「ブラックバスに食べられないで元気に育ってね」と見送った。【斎藤和夫】
◇「在来魚もいる」地引き網に歓声 小学生が体験−−守山
 守山市今浜町のなぎさ公園では19日、県内の小学生約150人が琵琶湖で地引き網を体験。網の中ではブラックバスなどの外来魚やワタカやモロコといった在来魚が跳びはね、子どもたちは夢中で捕まえていた。
 日本青年会議所滋賀ブロック協議会主催の「煌(きらめ)く滋賀の環境フェスタ2010」の一環で、地引き網は初めて企画。琵琶湖を守る意識を高めてもらおうという試みだ。子どもたちが幅60メートル、奥行き120メートルの網を引き上げると、地元の漁師がとれた魚の名前を紹介した。大津市立長等小4年の児玉清吾君(9)は「琵琶湖にはバス以外にもたくさんの魚がいると知ってびっくりした。網にはライターなどのゴミもかかって残念。きれいな琵琶湖にしたい」と話した。【後藤由耶】
◇今秋にCOP10、愛知からPR隊−−草津
 今年10月に名古屋市で開催される「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」を広める「あいち いきものキャラバン隊」が18日、草津市下物町の県立琵琶湖博物館を訪れ、家族連れらにCOP10をPRした。親善大使の愛知万博マスコットキャラクター、モリゾーとキッコロも登場し、渥美半島のアカウミガメや知多半島の水産資源など多様な生物の保全を訴えた。
 COP10は10月18〜29日、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開かれる。生物多様性条約は92年、生物の生息環境の保全や生物資源の持続可能な利用などを目的に成立し、今年2月現在、世界の193カ国・地域で締約する。今回の会議は、02年に設定した目標の10年時点での達成状況の検証が行われる。【南文枝】

■水草対策 専門家に学ぶ 草津・ジャズ演奏聴きながら(京都新聞電子版)
 滋賀県草津市矢橋町の県立水環境科学館で19日、講演とジャズ演奏を組み合わせた「みずかんエコノボイスJAZZり場」が開かれた。琵琶湖の水草対策をテーマにした関係者のトークと軽快な演奏のセッションで、約80人の来場者を楽しませた。
 水環境について楽しみながら学ぶ機会を提供しようと、同館が初めて企画。県立大環境科学部の浜端悦治准教授ら4人を発言者として招き、トークの間に演奏を組み入れた。
 トークでは、湖岸に打ち上げられた水草の除去活動などが紹介されたほか、浜端准教授が「水草が増えたのは水質改善の結果でもあり、すべて駆除すべき、というものではない」と指摘した。
 来場者はトークを真剣に聞く一方、ピアノやギターなどの演奏が始まると、体を揺らして軽快なスイングを味わっていた。

■本物ビワマスDNA判定 長浜バイオ大、方法確立(京都新聞電子版)
 長浜市の長浜バイオ大食品分子機能学研究室(河内浩行准教授)がこのほど、琵琶湖固有種の「ビワマス」の真贋(しんがん)をDNAから判定する方法を確立した。現在、ニゴロブナやホンモロコ、セタシジミについても判定法の確立を進めている。
産地偽装を防止へ
 判定法の研究は、滋賀県の貴重な水産資源である琵琶湖固有魚介類の産地偽装などの調査や防止を目的に、昨年秋から県との連携事業の一環として、取り組んでいる。
 産地偽装などの調査でも使う「制限酵素断片長多型解析法」を応用。特定のDNAを特殊な制限酵素で切断して、その断片を電気泳動にかけて長さを比較し判定するという。
 研究ではビワマスとサツキマス、サクラマス、ニジマスの4種類を、この方法で判定。この結果、4種類とも切断のパターンが異なり、種類の特定が可能と分かった。
 河内准教授は「加工してあっても判定ができる。どの種類でも理論的に判定は可能で、短時間で判定できる。滋賀の食の安心と安全に役立ちたい」と話している。

10/07/19

■藻刈り大清掃:国の重要文化的景観の針江で 住民、カバタ文化維持へ−−高島(毎日jp滋賀)
 カバタに象徴される水辺の文化が今年、国の重要文化的景観に選定された高島市新旭町針江地区で18日、住民ら約70人が針江大川の河口部「中島」で藻刈り大清掃を行った。
 針江地区を貫く大川はカバタから流れ出る水を集めて琵琶湖へ注ぐ。内湖のように広がる中島は「三五郎さんの舟着き場」として知られるが、外来種のオオフサモが繁茂して水路をふさぎかねず、伝統の文化維持へ4年前から除去している。
 藻刈りは生水(しょうず)の郷(さと)委員会(山川悟会長)と針江区(伊藤完治区長)が合同で実施。ボートを7そう用意し、大型のカマで1部屋分くらいの大きさに切り取ってえい航し、ショベルカーで引き揚げる方法も取った。【塚原和俊】

10/07/17

■梅雨明け:各地で真夏日 福井県小浜市では35.2度(毎日jp)
 九州北部から関東甲信地方にかけて一斉に梅雨明けが発表された17日、全国的に高気圧に覆われてよく晴れ、各地で軒並み30度以上の真夏日となった。神奈川県藤沢市の片瀬東浜海水浴場は、親子連れやカップルら大勢の行楽客でにぎわった。
 気象庁によると、主な最高気温は▽福井県小浜市35.2度▽兵庫県豊岡市同▽福岡県久留米市34.9度−−。関東地方では、東京都練馬区で34.2度、千代田区大手町で32.1度、横浜市で32.0度を観測した。
 関東甲信の梅雨明けは、平年より3日早く昨年より3日遅い。【市川明代】

■宮ケ浜水泳場:きょう浜開き 安全を祈願−−近江八幡(毎日jp滋賀)
 17日のオープンを前に近江八幡市沖島町の宮ケ浜水泳場で16日、浜びらき安全祈願祭があった。休暇村近江八幡や近江八幡観光物産協会、沖島漁協の関係者ら約20人が出席。浜に設けた特設の祭壇で「今年も水の事故などがありませんように」と祈願した。
 宮ケ浜は、沖島を目の前に遠浅で水がきれいな水泳場として知られ、毎年シーズン中に6万人以上の水泳客が訪れる。【斎藤和夫】

10/07/15

■明見湖に外来魚が繁殖 来月、水抜き一斉駆除 富士吉田市放流禁止条例も検討(山梨日々新聞社WEB版Miljan)
 富士吉田市は「ハス池」の愛称で知られる明見湖(同市小明見)でブラックバスやブルーギルといった外来魚が繁殖し、メダカなど在来種の魚や水生昆虫が減少しているとして、外来魚の一斉駆除に乗り出す。駆除後は外来魚の放流を禁じる条例の制定を検討。富士講信者が水行をした「富士八湖」の一つに数えられた同湖が、固有の生態系を取り戻すことを目指す。
市によると、同湖は流れ込む河川が少なく、湖面面積は1万3500平方メートルの小規模な湖。ブラックバスなどの外来魚は昭和50年代から確認されるようになり、生態系が変化したことでコイやフナ、メダカなどの在来種の数が減少していったという。ホタルやトンボなどの昆虫も個体数が減っており「少なからず外来魚の繁殖が生態系に影響を与えている」(市環境政策課)という。
 全国では外来魚が繁殖したため、池などで水抜きをして完全駆除に成功した事例報告があり、市は同湖の規模でも同じ手法で駆除が可能と判断。ハスの花の見ごろが過ぎる8月中旬に湖の水抜きをした上で、同19日に駆除と合わせて市民一斉清掃を行う。
 同日は市民約300人が参加。外来魚の駆除のほか、ボート係留などのため湖岸に打ち込まれた鉄くいや石などの除去や、湖面全体に生い茂ったハスの剪定(せんてい)、湖底に堆積(たいせき)したヘドロの除去などを行う。
 市は2007年度、同湖を含む周辺一帯を「市立明見湖公園」として整備。体験工房やビオトープ、散策路などを設け、子どもたちの体験学習の場、市民の憩いの場として親しまれている。清掃後はボートでの遊覧ができるようにすることも検討する。
 また駆除後に同湖で外来魚が繁殖しないように、放流を禁止する条例制定も検討。清掃活動後も湖の環境が保全できる体制を整えたい考え。

■大雨各地で土砂崩れ(YomiuriOnLine滋賀)
 西日本を中心に続いた大雨の影響で、県内でも14日、各地で土砂崩れが発生するなどし、県などが対応に追われた。
 大津市伊香立途中町の国道477号では同日午前8時10分頃、周囲の山の斜面が崩れ、幅約15メートル、長さ約17メートルにわたって土砂が道路(幅約6メートル)などを覆い、国道は通行止めとなった。復旧の見通しは立っていない。
 同9時50分頃、同市和邇北浜の住宅地で、民家裏ののり面が崩れた。市は1世帯1人に避難勧告を発令、8世帯25人に避難準備情報を出した。午後1時10分には、同市神領の市道で、路肩などが幅約10メートルにわたって崩れた。多賀町佐目の国道306号では同3時5分頃、片側1車線の道路(幅約9メートル)を土砂が覆っているのが見つかった。
 県警によると、いずれの被害でもけが人は出ていないという。
 彦根地方気象台によると、13日午後5時から14日午後5時までに、彦根市で136・5ミリ、大津市南小松で125ミリ、米原市で108ミリの雨を観測。大津市萱野浦では14日正午から午後1時までの1時間に、県内で最も強い35・5ミリの雨が観測された。15日も一日中不安定な天候が続くと予想され、警戒を呼びかけている。

10/07/14

■救助訓練:船から転落、想定し−−県警など琵琶湖で(毎日jp滋賀)
◇「ライフジャケット着用を」 バス釣りボートで死亡事故多発
 琵琶湖の行楽シーズンを前に、県警と大津市消防局は9日、船舶事故を想定した救助訓練を大津市浜大津沖の琵琶湖上で行った。昨年は34件の船舶事故が発生し、うち6割以上が7〜9月に集中。また、事故の8割がバス釣りのボートの転覆など、レジャー関連の事故だった。県警地域課は、天候を慎重に判断することや、ライフジャケットの着用を呼びかけている。
 この日は、バス釣り客がボートから水中に転落した事故を想定し、湖底に沈んだ人形を引き上げたり、助けを求める遭難者役の機動隊員を救出する訓練が行われた。
 同課によると、昨年、琵琶湖で起きた船舶事故で最も多かったのはバス釣り用のボートによる事故(10件)で、死者4人のうち3人はバス釣り中だった。バス釣り用のボートは底の形が平らで横波を受けるとバランスを崩しやすく、転覆や釣り人の転落事故が起きやすいという。
 昨年2月7日には、守山市木浜町沖約500メートルでバス釣り用のボートが転覆し、2人が死亡。同月15日にも大津市和邇今宿沖約300メートルで同様のボートから釣り人1人が転落し、死亡した。3人とも、発見時にはライフジャケットを着用していなかったという。
 09年までの10年間に琵琶湖で起きた水難事故のデータ(計799人分)を基にした県警の調査では、ライフジャケットの非着用者の死亡率は15・9%で、着用者(2%)を大きく上回った。同課の山本義隆地域指導官は「バス釣り中はライフジャケットを邪魔に感じるかもしれないが、いつ事故に遭っても対応できるよう常に正しく着用してほしい」と呼びかけている。【後藤由耶】

■長浜バイオ大:琵琶湖産、真贋を判定 3時間半でビワマスなどDNA解析(毎日jp滋賀)
◇「産地偽装防止にも」
 ビワマスなど琵琶湖固有魚介類の真贋(しんがん)判定法を研究していた長浜バイオ大(長浜市田村町)バイオサイエンス学部の河内浩行准教授(43)=食品分子機能学=らの研究グループが、ビワマスなどのDNAを解析して琵琶湖産か否かを見分ける新たな分析法を開発した。今後、ニゴロブナや瀬田シジミなどに研究対象を広げる予定で、河内准教授は「琵琶湖ブランドと偽る産地偽装商品や他種使用の発覚・防止に役立てたい」としている。
 河内准教授らは昨年12月、県の委託で研究をスタート。「制限酵素断片長多型解析法(PCR−RFLP)」と呼ばれる判定法で、ビワマスやヤマメ、アマゴなどからDNAを採取。DNAの塩基配列を切断する「制限酵素」を注入し、切断の長さや切れ具合などを比較することでビワマスの真贋を突き止めた。ニゴロブナや瀬田シジミについてはDNA配列のデータを登録してから同判定を順次行う予定。真贋の結果が出るまで約3時間半で、河内准教授は「この判定法を使えば、琵琶湖産かそうでないか短時間で分かる。産地偽装の商品の出回りを防ぐことにも役立つのでは」と実用化に期待している。【桑田潔】

■琵琶湖の水草で石けん作り 草津の2環境団体(京都新聞電子版)
 草津市で環境をテーマに活動する2つの市民団体が協力し、琵琶湖の水草を利用した石けん作りを進めている。メンバーは「放っておくと腐って悪臭を放つ水草を使い、自然に優しい石けんを作りたい」と水草の新しい利用法の定着を目指している。
 自然素材を使った石けん作りを進める「天然自然社 Seisui」(杉江香代子代表)と、小中学生と教員らで川や池の生き物調査、水草の回収などを行う「伯母Q五郎」(安岡直樹代表)。3月に野洲市であった県内の環境団体の集会がきっかけで、互いの活動を組み合わせて水草石けん作りを企画した。
 10日には、両グループのメンバー約20人が、直径1・5メートル、深さ50センチほどのたらいに乗って琵琶湖にこぎ出して水草を集めた。地元で子どもがたらいに乗って川や池で遊ぶ慣習があったことにヒントを得た方法で、子どもから大人まで歓声を上げながら、ヒシやホテイアオイをつみ取った。
 今後、回収した水草を乾燥させて粉末にし、液状化する特殊な石けんと混ぜて完成させる。Seisuiの杉江代表(50)=草津市野路町=は「新しい環境への取り組みの輪が広がってほしい」と話す。

■14日も東北から九州にかけて大雨の恐れ(YomiuriOnLine)
 梅雨前線の影響により、西日本から東北地方にかけて雨雲が発達しやすい状態が続いており、西日本では14日昼前にかけて、東日本と東北地方では同日夜にかけて、大雨が降る見込みとなっている。
 多いところでは、局地的に1時間に30〜70ミリの大雨が予想されており、気象庁は、土砂災害や河川の氾濫(はんらん)のほか、落雷や竜巻にも警戒を呼びかけている。
 15日午前6時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで、九州北部地方が180ミリ、甲信、四国地方が150ミリ、東海、近畿地方が120ミリ、東北、北陸、中国、九州南部地方が100ミリとなっている。

10/07/13

■西日本と東日本、14日にかけても大雨続く恐れ(asahi.com)
 日本海に停滞する梅雨前線の影響で、西日本と東日本では14日にかけても大雨が続く恐れがある。気象庁は引き続き、土砂災害や河川の増水に警戒を呼びかけている。
 同庁によると、13日夕方までに西日本では九州北部や山口県などを中心に1時間に40ミリ前後の激しい雨が降っている。佐賀県伊万里市では同日午前に1時間に64ミリの雨が降り、7月の観測記録を更新した。福岡県行橋市では午後3時50分までの24時間に227ミリの大雨が降った。
 西日本と東日本では14日にかけて1時間40ミリ前後の激しい雨が降る所がある。九州北部では14日昼過ぎまでに局地的に1時間50〜70ミリの大雨が予想される。
 同日午後6時までの24時間の予想雨量は、九州北部で250ミリ、中国地方で150ミリ、近畿、東海、関東甲信で120ミリ、九州南部、四国、北陸で100ミリとなっている。

■14日にかけ激しい雨、九州北部200ミリ(YomiuriOnLine)
 北上する梅雨前線に南から暖かく湿った空気が流れ込む影響で、西日本と東日本では13日から14日にかけて雷を伴った大雨が予想され、気象庁では土砂災害や低地の浸水などに厳重な警戒を呼びかけている。
 同庁によると、九州北部から本州の太平洋沿岸に停滞している梅雨前線は14日にかけてゆっくりと北上する見込み。
 これに伴い、西日本では13日昼前までに、局地的に1時間50〜70ミリの非常に激しい雨が降る所がある見込み。
 14日午前6時までの24時間で予想される雨量は、いずれも多い所で、九州北部で200ミリ、近畿で150ミリ、東海で130ミリ、関東甲信で120ミリ、中・四国、北陸で100ミリ。

10/07/12

■地引き網体験会:外来魚が“大漁” 親子が参加−−近江八幡(毎日jp滋賀)
 琵琶湖にはどんな魚がいるのか遊びながら学ぼうと、近江八幡市沖島町の宮ケ浜で11日、地引き網体験会が開かれた。36組115人の親子が参加し、一網打尽に魚を捕れる地引き網の醍醐味(だいごみ)を味わった。
 琵琶湖お魚探検隊とハートランド推進財団が開催。沖島漁協の組合員が約100メートル沖まで網を張り、子どもたちらが網を手繰り寄せると40〜5センチほどの魚が大量に揚がった。でも9割以上がブラックバスなど外来魚で琵琶湖の在来種はわずかだった。
 探検隊員から捕れた魚や生態などの説明を受けた後、参加者はニゴロブナの稚魚を放流したり、イカダ作りなどを楽しんだ。家族3人で参加した金田小2年の永柄里彩さん(7)は「魚の種類を調べてきたが、分からない魚が多かった。初めてで楽しかった」と話していた。【斎藤和夫】

■滋賀県知事に嘉田氏再選 約40万票、過去最多(京都新聞電子版)
 任期満了に伴う滋賀県知事選は11日投開票され、無所属現職の嘉田由紀子氏(60)=民主党県連、社民党県連支持=が、無所属新人で元衆院議員の上野賢一郎氏(44)、無所属新人で前県労連議長の丸岡英明氏(61)=共産党推薦=を大差で破り、再選を果たした。嘉田氏は全19市町で勝利し、同知事選で最多得票となる40万票台に乗せ、上野氏らを圧倒した。
 参院選との同日選となり、嘉田氏が民主党、上野氏が自民党県議、丸岡氏は共産党の支援をそれぞれ受ける事実上の政党対決の構図となった。投票率は前回知事選より16・62ポイント高い61・56%だった。
 嘉田氏は、新幹線新駅やダムを中止した実績を訴えて幅広く支持を集めたほか、後援組織に商工会などを取り込み、民主党、連合滋賀の支援を得て組織も固めた。同党の参院選候補と連携して保育所拡充など子育て施策や、超高齢社会を見据えた在宅みとり制度などを訴え、無党派層にも広範な支持を広げた。
 上野氏は、嘉田県政への批判票を幅広い層から取り込もうと、政党推薦を受けずに臨んだ。立候補を要請した自民県議や公明党県本部が支援し、嘉田県政に批判的な市長らの応援も得たが、明確な争点をつくり出せず浸透しきれなかった。立候補表明が6月で、出遅れも響いた。
 丸岡氏は、県立高校再編など嘉田県政批判を強める一方、共産党の参院選候補と連動したが伸び悩んだ。

10/07/09

■今切川に親水公園 バス釣り、ボート楽しんで、北島町と国整備(徳島新聞Web)
 全国屈指のブラックバス釣り場として知られる北島町高房の今切川で、国土交通省と町が親水公園「水辺交流プラザ」の工事を進めている。7月中旬に河川敷の護岸や釣り用ボートなどのスロープが完成。本年度末には堤防上にトイレ付き休憩施設を設ける。国交省と町は「流れが緩やかで釣りやボート競技に最適な場所。川と親しむ拠点にしたい」としている。
 水辺交流プラザは、北島応神橋の上、下流約1・1キロの今切川左岸に設ける。河川敷に生い茂っていたカヤを取り除いて散策できるようにし、水辺まで近づくことのできる階段状の護岸を5カ所で整備。バス釣り用のほか、大学や企業のボート部が利用していたボート用スロープは、これまでの幅7メートルから15メートルに広げた。堤防道路から河川敷に降りる階段も新設した。
 同町中村のバス釣り用品専門店「市岡つり具」によると、今切川と周辺の旧吉野川は大型のバスが数多く生息し、全国から釣り客が訪れる人気釣り場。プロのバス釣り大会も毎年開催され、9月3〜5日にも、ランキング上位50人のトッププロによる「JBトップ50プロシリーズ第4戦」が開かれる。
 市岡康男店長(57)は「ボートが降ろしやすくなると、今以上に人気が出るのは間違いない。大会ならギャラリーも多くやってくる」と完成を心待ちにする。
 釣り客が増えれば、飲食を中心に町内での消費拡大にもつながる。町商工会の天羽修会長は「公園を、町の活性化につなげたい」と話している。
 国交省の河川整備と、町のまちづくりを一体化した事業の水辺交流プラザは、2008年11月に着工した。事業費は休憩施設を除いて約7億2700万円。国交省の河川整備がほぼ完成していて、休憩施設は町が設計を進めている。

10/07/08

■豊田でブラックバス生息確認 4年前の駆除“水の泡”(ChunichiWeb愛知)
 豊田市自然観察の森にある上池(うわいけ)で、特定外来生物のブラックバスが確認された。2006年8月に市民らが池の水を抜いて、外来魚を駆除。モツゴやトウヨシノボリなど在来魚が復活しかけていただけに、関係者はショックと憤りを隠せない。
 ことし4月末、以前の駆除に協力した名城大の谷口義則准教授が、1・1ヘクタールある池の排水口近くで体長25センチのブラックバスを目撃。6月には、ボランティアが、池に隣接し水も通うトンボの湿地で、稚魚550匹を捕まえた。
 4年前には、ブラックバス782匹、ブルーギル2705匹などを捕獲。以降年1回、生息調査をしてきたが、外来魚は見つかっていなかった。07年には18年ぶりにカイツブリが繁殖するようにもなった。
 これまでの調査で外来魚が見つかっていなかったことから、観察の森の大畑孝二所長は「今年の春に何者かが放流したのではないか」と見ている。
 池での釣りは禁止だが、時折釣り糸を垂れる人がいるという。池の周囲には、外来魚を放流すると罰せられることを示す看板も掲示している。
 大畑所長は「効果的な再発防止策を考えないといけない」と話している。(杉山直之)

10/07/07

■湖水干し外来魚とゴミを大掃除 8月、富士吉田の蓮池(asahi.com山梨)
 通称「蓮池」と呼ばれる富士吉田市小明見の明見(あすみ)湖に住む外来魚を駆除し、ごみを拾う大掃除が8月19日にある。当日は湖底をほぼさらして作業する。市の初の事業で、親子の参加も呼びかけている。環境保全や固有の自然体系を守る大切さを学ぶ良い機会となりそうだ。
 広さ1万3640平方メートルの明見湖。最深部は約1.5メートル。いま、ハスの葉が一面を覆う。辺りは里山に囲まれたくつろぎの場所。コイ、フナ、メダカが泳ぎ、カワセミやアカゲラなどが飛来、トンボやホタルが生息する多種多様な生き物の聖域で、まずまずの水質を保っている。
 清掃のときは、湖に流れ込む表流水を止めるが、わき出る水もあるため、湖底は完全には現れないようだ。作業がはかどるように湖底の一部を重機で掘る。湖水はくぼ地に流れ込み、最大目的である外来魚のブラックバスやブルーギルが集まる。そこで捕獲、という狙い。
 市環境政策課によると、これら外来魚が湖のくせ者で、メダカ、ホタルやトンボの幼虫を食べる。本来安住の地であるはずの湖で、幼虫は成虫になる前に命を奪われ、湖固有の生態系に大きな影響を及ぼしている。
 湖で18年前からメダカの養殖をしていて、「メダカの校長」と呼ばれている織物業、勝俣源一さん(61)=同市小明見=は企画を歓迎する。
 「清掃は大賛成。ごみもある。ただハスが見頃の時期なのでちょっと残念だが、仕方がない。協力したい」
 市は長年積もったヘドロを除去し、ハスを刈り込んで湖面の環境を保全する。ボートで遊覧もできるようにしたい考えだ。「湖で夏休みの親子の体験を」と勧めている。問い合わせは同課(0555・22・0030)へ。(上田真仁)

10/07/06

■イタセンパラの稚魚を確認 大阪・淀川、5年ぶり(ChunichiWeb)
 国の天然記念物で絶滅の危機にひんするイタセンパラの稚魚が、大阪府の淀川で5年ぶりに確認されたと、調査した国土交通省淀川河川事務所などが6日、発表した。
 淀川はイタセンパラの一大生息地だったが、河川工事や外来魚の増加により激減。2006年以降、1匹も確認できなくなった。
 このため同事務所などが絶滅を防ごうと昨秋、人工繁殖させた雄と雌の成魚500匹を放流。今年4〜6月の調査で全長10〜15ミリの稚魚133匹の生息を確認した。
 淀川イタセンパラ検討会の小川力也座長(48)は「野生に定着するには十分な数ではないが、自然に繁殖できるよう環境の改善に努めたい」と話している。
 同事務所などによると、イタセンパラは日本にのみ生息するコイ科の淡水魚。水位の増減が大きい場所を好むが、淀川では1983年に河口近くにせきができ、水位の変動が減少。さらに環境の変化で増殖したブルーギルやブラックバスなどの肉食外来魚に捕食されたり、密漁によって数が激減したりした。(共同)

10/07/05

■ため池で外来魚駆除 漁協など、下流への影響懸念 高山(asahi.com岐阜)
 高山市松之木町と江名子町のため池で、市や地元の漁協、町内会関係者ら約20人が、外来魚のブルーギルやブラックバスを駆除した。外来魚の繁殖期で、江名子町では稚魚が下流の用水路に流れ出た様子も確認された。住民らは「下流の宮川への影響が心配」「釣りのために外来魚を放流するのは、絶対にやめて」と憤っている。
 絶滅危惧(きぐ)種の「ヒメコウホネ」が群生する松之木町のため池では、外来魚に電気ショックを与えて網ですくった。江名子町では、最大で約27センチのブラックバスが投網にかかった。
 上江名子町内会の間晴美会長(57)は「農家にとって大切なため池。すぐに水を抜くわけにもいかない」と困っていた。釣り客が違法に外来魚を放流した可能性もあるといい、農閑期の11月に水を抜いて駆除する計画だ。
 外来生物法はブルーギルなどの「特定外来生物」の飼養や運搬などを禁じており、違反すれば、個人の場合は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金を科される。

10/07/03

■ブラックバス:豊田の上池で確認 メダカ復活の折、関係者がっかり(毎日jp愛知)
 豊田市の自然環境学習の拠点、市自然観察の森にあるため池・上池(うわいけ)(17ヘクタール)で、生態系を乱すとして規制されている特定外来生物のブラックバスが確認された。上池では生物多様性保全のために4年前、池の水を抜いてブラックバスや同じく特定外来生物のブルーギルを駆除し、最近ではメダカなどが復活し始めたところで、関係者はがっかりしている。
 市によると、上池では06年8月に水を抜いてブラックバスやブルーギルを駆除した。その結果、モツゴ、メダカ、トウヨシノボリなどの在来魚が復活しつつある。
 しかし、今年4月30日に池の排水口近くでブラックバスの成魚1匹(体長約25センチ)が目撃された。さらに6月、池や池と水路で接するトンボの生息地「トンボの湿地」で計約550匹の稚魚(体長3〜4センチ)が見つかり、駆除された。
 市などによると、池では毎年、魚類生育調査を行っており、水抜き後は今春まで特定外来種は確認されていなかった。このため昨年11月〜今年3月に何者かが池に放ったとみられる。池での釣りは禁止されており、池の周囲にはブラックバスなどの放流禁止を知らせる看板もある。
 市の委託で魚類調査を実施している谷口義則・名城大准教授は「以前、池にブラックバスが生息していた時はメダカをほとんど採取できなかった。去年の秋には1時間で約50匹取れ、復活したと喜んでいたのに。ショックだ」と話していた。市自然観察の森では今後、谷口准教授と協議し、実態調査や駆除方法を検討する。
 外来生物法9条は、ブラックバスなど特定外来生物を放つこと、植えること、まくことを禁止している。【中島幸男】

10/07/02

■外来魚:ブルーギルとブラックバス、松之木・江名子のため池から駆除−−高山(毎日jp岐阜)
◇投網・電気ショックで
 外来魚のブルーギルとブラックバスが大量発生している高山市松之木町の農業用ため池「松之木ため池」と「江名子ため池」の2カ所で1日、高山市と県河川環境研究所、宮川漁協などが協力し、電気ショックを与える器具と投網を使用して外来魚を駆除した。
 同市によると、6月14日に市民からの通報で松之木ため池にブルーギルが大量発生していることが分かり、市内のため池43カ所を目視調査したところ、江名子ため池でも大量発生を確認。市と地元のため池組合、自治会長が外来魚駆除活動実施打ち合わせ会議を開き、緊急対策として駆除を決めた。
 この日は、宮川漁協組合員や県河川環境研究所職員、自治会長ら約20人が参加した。
 先月中旬に投網で数百匹を駆除した松之木ため池では、ブルーギルが数匹かかったのみだったが、江名子ため池では投網に体長約23〜5センチのブルーギル51匹と27センチのブラックバスがかかった。
 池には産卵を控えたブルーギルが大量に残っているとみられるほか、1センチ前後のブラックバスの稚魚が水路を通って池の外に出ているのも確認した。
 参加者は作業後に協議し、産卵が終わったとみられる松之木ため池では、雨でため池の水があふれて稚魚が外に出るのを防ぐため、この日から水路に網をかけた上で池の水を抜き始めた。
 江名子ため池では、水路に出たブラックバスの稚魚を電気ショックで駆除することを検討している。
 江名子ため池を管理する上江名子町内会長の間晴美さん(57)は「トマトやほうれん草栽培用の水に利用する大切な池。すぐに水も抜けず困っており、パトロールを強化する」と話した。
 11月中旬に江名子ため池の水を抜き、本格的な駆除をする予定。【宮田正和】

■真夏日水辺に歓声(YomiuriOnLine滋賀)
 7月がスタートした1日、県内は各地で真夏日となり、東近江市で最高気温が31.6度(平年26.8度)、長浜市で30.9度(同26.0度)、大津市で31・7度(同27・2度)を記録した。
 同市今堅田の真野浜水泳場では浜開きが行われ、近くの私立麗湖幼稚園と同わかば保育園の園児約70人が、琵琶湖にアユなどの魚を放流したり、水着姿で水遊びを楽しんだりした。
 放流した魚を手づかみした同保育園の平松未沙稀ちゃん(5)は「水が冷たくて楽しかった」と笑顔を見せていた。

10/07/01

■レジャーシーズン幕開け祝う 大津で合同浜開き(京都新聞電子版)
 「びわ湖の日」の1日、大津市の10カ所の水泳場の合同浜開きが同市南小松の近江舞子中浜水泳場であった。志賀観光協会や地元自治会など関係者約50人がレジャーシーズンの幕開けを祝った。
 安全祈願祭で、神職が浜を清め、下尾和男同協会長(76)が「プレジャーボートの事故が多発しているので、いっそう安全対策に力を入れたい」とあいさつした。この後、大津北署と市消防局などが水上バイクとプレジャーボートが衝突したとの想定で水難救助訓練を行った。
 式典終了後、志賀北幼稚園の園児52人が水遊びを楽しみ、時折小雨が降る中、子どもたちの歓声が浜辺に響き渡っていた。

■知事選候補者アンケート〈1〉/琵琶湖保全(asahi.com滋賀)
【変容進む生態系/異常繁茂の水草 放つ悪臭】
 強風を伴う台風が滋賀を襲った昨年10月。「琵琶湖が大変なことになっている」。大津市役所に詰める職員のもとに思いもよらぬ被害の一報が入った。市公園緑地課の小西尚之主事(31)は上司と現場に駆けつけ、ぼうぜんとした。湖岸を埋め尽くす大量の水草。立ちこめる悪臭。「水面が見えない異様な光景だった」
 漂着したのは浜大津〜由美浜の湖岸沿い。波浪でちぎれ、押し寄せてきた。「くさい」「どうにかしてくれ」。住民の苦情が相次ぐ。すぐに職員50人が撤去作業にかかったが、熊手でヘドロが絡まる水草をすくい上げる作業は、気が遠くなるようだった。処分量は、約700トン(乾燥前)に達した。「こんな事態は見たことがない」。一夜の台風が、琵琶湖の姿を一変させた。
 原因は、南湖の水草の異常な繁茂だ。県自然環境保全課によると、水草が増え始めたのは1994年の大渇水以降。繁茂面積は2002年ごろに40平方キロメートルを超え、南湖の8割を占めるまでになった。
 繁茂する水草の推定総量は、乾燥前の重量で約10万トン。県は水草が成長する夏に刈り取り作業をするが、1年に刈り取れるのは約2千トンに過ぎない。「水草は増えている。財政難で確保できる予算は減ってきている」と担当者は嘆く。
 「荒天時に少量打ち上げられることはあったが、あの量は想像を超えた。普段意識しなかった問題の大きさを思い知らされた」。当時の惨害を思い返し、小西さんは話す。
 水草の問題だけではない。湖底の低酸素化やヘドロ化、外来魚の急増、セタシジミなど固有種の激減――。地球規模の環境悪化と連動しつつ、琵琶湖の変容は静かに、確実に進んでいる。
 県琵琶湖環境科学研究センターの石川可奈子主任研究員は「湖全体の生態系をどうコントロールしていくのか。対症療法だけで琵琶湖は守れない」と警鐘を鳴らす。(加藤藍子)
 ◇
 朝日新聞社は知事選の3人の候補者に県政の課題についてアンケートした。テーマ別に5回にわたり紹介する
【質問】 異常繁茂する水草や湖底の低酸素化、外来魚の侵食など、琵琶湖の生態系を脅かす諸問題にどう対処しますか?
〈嘉田由紀子氏〉
 琵琶湖は生物進化の舞台であり、ビワマスやニゴロブナ、ホンモロコ、イサザやセタシジミなどの固有種が数多く生息する生物多様性の宝庫。またヨシ帯や内湖、大小の河川がつくりだす水辺には、多種多様なプランクトンや水草、魚介類が生息し、それらを餌とするカイツブリやコハクチョウなど季節ごとの渡り鳥も豊富で、多様な水辺生態系を誇る。
 こうした生態系をはじめ、多面的で文化的な価値も持つ琵琶湖をみんなで守る。
 (1)水質のさらなる改善に向け、水質メカニズムの解明、南湖の湖底改善や水草改善、湖底状況の調査を行う(2)生物の多様性を維持するため、内湖の価値評価と再生方法の検討、ヨシ群落の再生、外来魚の除去・活用を進める(3)暮らしと湖・水とのかかわりを再生するため、水辺と日常生活を近づけるネットワークの形成に努める。
〈丸岡英明氏〉
 琵琶湖の保全には、自然を守ることが大切。また「開発」で壊されてきた自然を回復することが大事だ。
 そのために、(1)森林や農地の宅地化(工業用地も含む)への転用に規制をかけること(2)水源涵養(かん・よう)を進める森林の保全、里山の回復、林業・農業・漁業の振興をはかること(3)水質悪化の原因となる丹生ダム・北川ダムは建設中止(4)早崎内湖の復活、湖岸と河川の自然再生を進めること(5)水位変動を自然に近づけるために瀬田川洗堰の操作規則の改定を国に求めること、などを重視する。
 水草の異常繁茂、湖底の低酸素化については、国に県と協力してメカニズムを調査研究することを求め、その上で具体的政策をさらに推進する。外来魚対策、藻対策、カワウ対策の予算を大幅に増額する。
〈上野賢一郎氏〉
 低酸素化をはじめ、異常繁茂する水草、外来種の増加、琵琶湖固有種の減少、水質悪化など、琵琶湖の環境悪化は著しく、様々な問題の解決が望まれている。だが、ここ数年、財源不足を理由に琵琶湖保全関係予算は毎年削減されているというのが現状だ。
 琵琶湖の環境悪化は滋賀だけの問題ではない。近畿全体の水源でその保全には近畿全体、あるいは国として取り組まなければならない。
 衆院議員時代に取り組んだ「琵琶湖新法」の実現を早期に行い、国と関係府県が協力して汚濁メカニズムの解明などに取り組み、必要な予算の確保を図る。
 県としては、琵琶湖保全の予算確保に努めるとともに、まず自律型潜水ロボット「淡探」を復活させ、琵琶湖環境の調査をしっかり行い、現状把握をする。

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