上の写真は4月7日の琵琶湖南湖赤野井沖です。8日、9日にJBマスターズプロトーナメントが開催され、この日はそのプラクティスデーのため、たくさんのボートが浮かんで釣りをしています。
この写真を見て、いつもと違うことに気が付いた方は、かなりの琵琶湖通です。何が違うかというと、写真のバックにいつもなら何隻も浮かんでいるはずの浚渫船が1隻もいなくなっています。この日は加藤誠司プロのボートに乗せてもらって、プラクティスの様子を取材してたんですけど、赤野井湾内の浚渫船もいなくなっていました。それだけでなく、浚渫工事の痕跡自体がきれいさっぱり消えていました。
これって、ひょっとしたら、この週末に大津市で開催されているG8環境担当大臣会合(環境サミット)と関係があるんでしょうか。会合の期間中にG8のえらいさんが船に乗って琵琶湖を視察するという話も聞いてるんですけど、そのために浚渫船がいなくなったなんて、ジョークとしてもでき過ぎですよね。
まあ、浚渫船はいなくなっても、8日と9日はJBトーナメントで南湖にはびっくりするぐらいたくさんのボートが浮かんでるはずです。せっかく視察するんだったら、きれいに片付けた所だけを見て回るんじゃなく、こういうありのままの琵琶湖を視察していただいて、環境保全についてしっかり考えていただきたいと思います。
で、琵琶湖のバスフィッシングの様子なんですけど、はっきりしてるのは、特にボート釣りが釣れてないということです。プラクティスでいい釣りをした、5尾で7kg以上は持って帰れそう、なんて言う景気のいい話もありますし、天下のJBトーナメントですから、何100人の選手の内の何人かは釣ってくるんでしょうけど、7日のプラクティスの段階では、まともにバスの顔を見てない選手が圧倒的多数です。これがJBプロによるプラクティスの結果ですから、プロ以外のアングラーが釣ろうと思っても、簡単なことではありません。
何人かの選手から聞いた話を総合すると、南湖のバスの状態はプリスポーニングの中期にさしかかるかどうかという段階で、大きいのが動きだしてはいるが、まだ本格的にアシ原に入るまではいってないようです。釣れたらサイズはいいけど、なかなか簡単には釣れません。平年とくらべると、1週間から10日ぐらいは遅れているのではないか、というのが多くの選手の意見でした。比良山系の山頂付近には、まだ雪が残ってるんですから、遅れるのも無理はない話です。
プラクティスの様子を見ていても、アシ原をチェックする選手がいる一方で、沖のブレイクやウィードエリアにもたくさんのボートが浮かんでいました。特にたくさんのボートが浮かんでいたのは、南湖西岸の名鉄沖から自衛隊沖にかけてのウィードエリアです。結果はアシ原攻めもいまいちだし、沖寄りのエリアも決定的な要素に欠ける状況です。おそらくバスがいるのは、その中間のスポットなのでしょう。ですが、こうなるととても狙いが絞りにくく、ましてや過密状態で釣りをするJBトーナメントで魚を持って帰るのはたいへんなことです。
岸釣りでは、この時期の定番ポイントである赤野井湾奥のハス畑で10人以上のアングラーが釣りをしていました。時期的には釣れてもおかしくないポイントなんですけど、プラクティス中のボートから様子を見ていただけなので、釣れてるかどうかはわかりません。
このようなことから、現在の南湖のバスの状態が推察できると思います。季節的なズレを考えると、ゴールデンウィークあたりにけっこう面白い釣りができるかもしれません。岸釣りでビッグバスが釣れるようになるのも、まだまだこれから先のことでしょう。