Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

01/01/30

雪の浜分漁港で
下野正希プロの神業を見た!!

 前回のB.B.C.ホット情報で琵琶湖のバスフィッシングの厳しい状況をお伝えしたばかりなんですけど、釣る人は釣ってます。中浜漁港と近江舞子へ岸釣りの様子を見に行った翌日の1月29日、下野正希プロのデイリースポーツの取材に同行して、再び岸釣りに出かけました。釣り場は石田川尻のすぐ横にある浜分漁港。湖北の岸釣りポイントとしては定番の人気釣り場です。そこで下野プロが神業を見せてくれました。

 午後1時過ぎに釣り始めて間もなく、「根掛かりかな?」と言いながら下野プロが巻き上げたラインの先には、ワンダー60の腹の方のフックが背中にがっちりと掛かったバスが付いていました。おまけに尻尾の方のフックには水ぶくれになったワームが掛かっています。これって、いったいどんな釣れ方をしたんでしょうか。おそらく、バスが掛かってから底の障害物をかすめて、そのときにワームが掛かったんだと思うんですけど、それにしてもきわどい釣れ方ですよね。

 下野プロの釣り方は、ワンダーを底近くでシェイクしながら泳がせ、バスのリアクションバイトを誘うというものです。バスの背中にフックが掛かっているのは、明らかにバスがルアーに反応してきたのを掛け合わせてる証拠なんですけど、この釣り方で釣れるバスのほとんどはスレ掛かりで、しっかり口に掛かってるのは1割ぐらいなんだそうです。確かに、メタルジグで釣ってもスレ掛かりが多くて、この日、浜分漁港で釣りをしていたカップルもメタルジグを使ってスレ掛かりでポンポンとバスを釣っていました。

 ものすごく寒くてバスの活性が低くても、こういう釣り方なら反応してくるんですね。というか、ほかに何をしても反応しないバスをメタルジグやワンダーの強い刺激で無理矢理反応させて釣ってしまうっていう感じです。

 ずいぶん以前の話なんですけど、下野プロがタフなバスを釣っているのを見て「嫌がるバスの口に無理矢理ルアーを押し込んで釣ってる」と表現したことがありました。だけど、いまの釣り方はそれを越えていて、「反応はするけど口を使わないバスをスレで掛けてでも釣ってしまう」って感じです。現在の琵琶湖の港は、バスが釣れてるって言ってもこういうレベルの釣り方でないと釣れないわけですから、これってやっぱり厳しいには違いないんですけど、それを釣ってしまう下野プロはさすがです。

 浜分漁港でしばらく釣りをした帰り、近江舞子へ寄ってみました。この日は朝から雪が舞ったり、薄日が射したり、また曇ったりというややこしい天気だったんですけど、それでも前日の日曜日とかわらないぐらいのアングラーがいました。石積み突堤では約10人が釣りをしています。

 その中へ入って行ってロッドを振る下野プロ。しかし、バスのアタリはありません。朝からここで釣りをしてるというアングラーに話を聞いてみたところ、「朝の間にバタバタと釣れた時間帯があったけど、その後はさっぱり釣れなくなった」とのことです。バスは群れになって移動していて、それがどこかへ行ってしまったから釣れなくなったのかもしれません。夕方まで粘ったら、また釣れるようになるのかもしれないんですけど、午後3時をまわって日が西に傾くと急に風が冷たくなって寒さがこたえてきます。

 近江舞子石積み突堤のまわりには決してバスがいないわけではなく、釣れるか釣れないかは時間帯に大きく左右されるようです。この日はどうやらそれを外してしまったみたいです。いないものは釣りようがないと判断して、1時間弱で引き上げました。

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