Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

03/02/16

フィッシングショーOSAKA
最終日は人出回復一安心

 2月16日のフィッシングショーOSAKA2日目は大勢のファンが詰めかけました。一般公開初日の15日に空いてたのが嘘のようです。雨が降って、釣りに行く人が少なかったからなんでしょうか。あるいは15日は関西では五十日だから忙しくて、休みの会社やお店が少なかったからじゃないかと言う人もあるんですけど、本当のところはよくわかりません。

 上の写真はジャッカルブースで撮影したものです。下野正希プロのルアーを紹介するためのパネルなんですけど、と言うことは、これからはジャッカルが下野プロのルアーを本気で作るということです。ジャッカルのカタログには下野プロの姿がありましたし、本人がアメリカへ行ってる間に問題がはっきりしましたね。

 それにしても、去年まで下野プロのスポンサーだった某メーカーのホームページには、まだ下野プロがプロスタッフとして紹介されてるんですけど、これってどういうことなんでしょうか。こういうところをきちっとしないと、せっかくフィッシングショーを見に来てくれてる大勢のファンを裏切ることになると思うんですけどね。2日目も初日と同じく中高生から下の年代の入場者は少ないし、ちょっと前ならやたら大勢いたメーカーのロゴが入った帽子をかぶった人や、ジャケットを着てる人も、うんと少なくなってます。これからは本当にたいへんな時代ですから、メーカーは製品開発でがんばるだけじゃなくて、いろんなところで油断は禁物だと思いますよ。

 フィッシングショーでは、こういうネタをチェックするのがとても楽しみです。誰かがどこかへ移ったとか、誰それはセミナーに出してもらってないとか、辞めたはずの人がブースにいたとか、偉そうにしてたソルトの人が今年は意外とおとなしくなったとか、バスのセミナーも冷め気味のときが多いとか、そういうことを外から冷静にチェックするという楽しみ方ですね。そんなのを見たり聞いたりして回ってたら、1日や2日はあっという間です。

 製品の方では、去年のショーであれだけ盛り上がってたエギが、今年はすっかり冷めてました。本当に、どこへ行ったのと思ってしまうぐらいです。メタルジグも一時の勢いはすっかり影を潜めて、新しく出てきてるのと言ったら長いのばかりだし、メーカー各社は次はどうしたらいいのって感じです。それだけソルトの方も安定期に入りつつあるということでしょうか。

 手詰まり感が強いのはバスも同じことです。これはと思うような新製品は、ブースをなめるように見て回ってもなかなか見付かりません。ちょっとした変更を大げさに言い立てたり、昔のアイデアをいかにも新しく発明したかのようにアピールしてたり、そういうことが見え透いてしまってるところが、いかにも苦しいんですよね。今のお客さんはレベルがどんどん高くなってますから、そんなことばかりやってるメーカーはこれから厳しくなるばかりだと思いますよ。

 ロッドやリールに目立った新製品が少ない中、シマノのベイトリールのコーナーは終日人だかりが途切れませんでした。キャスト時のスプール回転を電子制御するという、まったく新しいシステムを搭載した話題の新製品、カルカッタコンクエスト200DCを見に集まってるんですけど、1日中人波が途切れない様子を見てると、やっぱりバスアングラーって多いんだなと思ってしまいます。それと、モノ好きな点でもやっぱりバスアングラーが一番ですね。シマノはショー前の雑誌とのタイアップ記事で成功したようです。とにかくベイトリールが置かれたコーナーの混雑はものすごくて、しばらく待たないと製品に近付くことができません。

 カルカッタコンクエスト200DCの実物がアングラーの前に登場したのは、今回のショーが初めてです。ただし、実物を展示してはいましたが、まったく新しいシステムだけに発売には慎重で、「7月頃にはなんとか」とのことでした。性能の安定性とか、耐久性とか、これからいろいろチェックしないといけないことがあるんですね。未発表の値段について「いくらぐらいになるの?」と聞いてみたら、「なんとかこれぐらいで」と右手を広げた前に左手の指を1本足して見せてくれました。これは内緒の話ですから、あまり人には言わないでくださいね。最初の発売は右ハンドルモデルだけで、左ハンドルモデルはしばらく後になるそうです。

 アンタレスARは従来のアンタレスよりも一回り小型の超軽量スプールを採用し、メカニカルなシステムでキャスト性能の極限に迫ったモデルです。スプールとシャフト、遠心力ブレーキシステムなどを含めた回転部の重さをギリギリまで押さえることで、考えられる限界に近いキャスティング性能を実現してるそうです。スタッフは「もうこれ以上はDCでないと無理」と言ってました。アンタレスARの性能もさることながら、DCシステムの方も相当の自信があるようです。普通のアンタレスより一回り小型になったアンタレスARは手が小さい人にも使いやすそうだし、どちらも発売が楽しみですね。

 ジャッカルのマスクは、すでに発売されてる製品であるにもかかわらず注目を集めてました。「初めて見たよー」なんて言ってる人もいたぐらいですから、まだまだ買えてない人が大勢いるんでしょうね。2年ぶりにジャッカル大水槽を会場内に持ち込んでルアーを動かして見せてたのも正解だったと思います。このところジャッカルがリリースしてるルアーは、マスクと言い、ミュートと言い、動かしてみないと本当のことがわからない種類の製品が多いんですよね。そういうルアーを大水槽で泳がせて、ニジマスなんか本当に釣れちゃうんですから、そりゃ人が集まるわけです。

 こういう見せるサービスとスタッフのショーマンシップが、フィッシングショーでは何より大切なことは、他社も十分わかってるはずです。だけど、これがなかなか実際にはできないんですよね。去年はブースを出さなかったジャッカルが満を持してショーに出てきて、いったい何をしたかったのか。それを実現できてたという点では、これからのフィッシングショーのあり方が垣間見えたのがジャッカルブースだったと言えるんじゃないでしょうか。

 つまり、物を並べてるだけ、人がしゃべってるだけではダメだということです。要は、いかに見せるかということです。それがわかってるメーカーでなかったら、ユーザーが何を望んでるかなんて、わかりっこありませんよね。このことは、これからのメーカーのあり方にも関わってくると思うんですけど、フィッシングショーを見てると本当にいろいろなことがわかってきます。ちょっと前なら、一般公開日も場内をウロウロしてためディアのスタッフが、今年はぜんぜん見えないなーとかね。つまり、ショー会場で起こってることをよく見れば、今の釣りの世界がどうなってるかの判断材料になるということです。

 最後に、フィッシングショーにはこんな楽しみ方もあるっていう写真をご紹介してレポートを終わりたいと思います。今回のフィッシングショーOSAKAは、がまかつ、ジャッカル、デュエル、ダイワと並んだ通路が女の子のレベルが高くてよかったですよ。ジャッカルギャル3人と一緒に写真を撮れたのは、これはちょっとした役得です。会場を1日に何周も歩いて回って、フラフラになりながらいろんなことをチェックしてレポートしてるんだから、これぐらいはごかんべんください。さらにディープなことは、Editorialで……。

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