Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

03/05/13

試験湛水が進んで
満水になった大滝ダム

 奈良県川上村に新しくできた大滝ダムの試験湛水が一段と進んで、満水に近いレベルになりました。満々と水をたたえた大滝ダムは、規模の大きなダム湖がたくさんある奈良県南部にあっても決して遜色ないスケールです。池原、七色ダムへの往き帰りに湖面を眺めながら、「ここでバスフィッシングができたらなあ」と思うバスアングラーは少なくないと思います。

 試験湛水は水を貯めるだけでなく、一度満水にしてからふたたび水位を下げてダムの運用に問題がないかどうか調べるわけで、その水は雨が頼りですから、いつまでかかるかわかりません。ダム本体と周辺の工事はほぼ終わってて、従来のダム湖にはない目新しい施設がいくつもできています。

 杉の湯がある宮の平の湖岸には、川上村が竜の形をしたモニュメントを作りました。ここは移転した丹生川上神社があった所で、その場所がわかるようにとモニュメントが作られたんですけど、大滝ダムは水位の上下が激しいタイプのダム湖であり、満水時には水没してしまうそうです。それを承知の上で、丹生川上神社がここにあった標を将来に渡って残すために作られたんですね。

 竜のモニュメント周辺の湖岸は広大なスロープ状に護岸されていて、湖上に長く伸びる桟橋があります。この桟橋は水位が下がると付け根の方がスロープ上に横たわり、水位の上下に自然についていくようになっています。こういうのを見ると、危険だからというだけで水際への立ち入りを禁止してる古いダム湖とは、発想が最初からまったく違ってることがよくわかります。つまり、今となってはこういうこともちゃんとしないと、とてもダムなんか造らせてもらえないということなんでしょうね。

 で、バスは……? 大滝ダムの上流には大迫ダムがあり、ここには20年以上前からバスがいます。大滝ダム上流にわずかに残された川には、おそらくアユ釣りのために琵琶湖産かどうかはわかりませんが稚アユが放流されることでしょう。それで大滝ダムがどうなるか。これだけバスのことが騒がれてるご時世に不法放流なんてことはあり得ないはずですから、それでバスが増えないのかどうか。もし万が一バスが増えたら増えたで、誰が何をどうしようとするか。それに対して、誰が何と言うか。

 池原、七色ダムへの往き帰りに大滝ダムのすぐ横を通るバスアングラーは膨大な数にのぼるはずです。ここは一つ、みんなできっちりと経過を拝見させていただくのが面白いんじゃないでしょうか。

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