Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

04/05/13

一寸先は闇
太平洋のカツオ

 山梨県山中湖のJBトーナメントに行った杉戸繁伸プロはプラクティスから本番まで3日間ノーフィッシュだったそうなんですけど、ワイルドキャットも絶不調が続いてます。本当なら今頃はカツオの顔も見たくないと言いたくなるぐらい釣れてないといけないんですけどね。今年はぜんぜん釣れません。前回釣れたのは、小田一朗さんが遊びにきた4月21日のことで、その後は29日、5月1日、7日、12日と釣りに出たけどカツオはアタリもなしのまるボーズ。釣れたのはシイラとソウダガツオだけです。

 ワイルドキャットだけじゃなくて、漁師のおっちゃんも釣ってません。たまに釣れる日があって、11日は多い船で30kgぐらい釣ってたんですけど、翌12日はまた釣れなくなってしまいました。10日は天気が悪くて漁に出られず、11日はまあまあ釣れて、12日も釣れるかと思ったらさっぱりダメで、釣れたのはたった1日だけでした。まさに一寸先は闇です。

 黒潮は潮岬のすぐ近くを流れてて、水温も申し分ないんですけどね。潮色がちょっとよくないかなと思う日もあるんですけど、それにしてもこの釣れなさは異常です。伊豆諸島南部ではよく釣れてるらしくて、紀伊半島の沖をカツオが迂回してる感じです。

 現在の黒潮のコースは、九州の南から東へ抜けて、九州東岸から足摺岬を大きく迂回するようにいったん沖へ離れてから急に北へ方向をかえ、室戸岬あたりにぶつかるように北上したところで東へ急カーブして、紀伊半島の沖から伊豆諸島方面へ一直線に流れています。黒潮伝いに北上するはずのカツオが、その曲がりくねったコースをショートカットして、紀伊半島の近くを通らずに、はるか沖を通って伊豆へ行っちゃってるから釣れないんじゃないのかなあ。こう釣れないと、そんな妄想が頭をよぎったりします。

 気象庁は11日、今年の夏頃から黒潮が大蛇行しそうな兆しが現れたと発表しました。ここ10年以上、黒潮は大蛇行することなく、日本列島の南岸に近い所を流れてました。大蛇行になると何100マイルも沖へ離れてしまいますから、沿岸の水温が下がったり、潮流がかわるなどの大きな影響が出ます。そうなると、せいぜい10年ぐらいのキャリアしかないルアー船の釣りなどは、大蛇行時のデータがないわけですから、どんなことになるかわかったものではありません。紀伊水道のマグロなんか、潮流がかわって水温が下がったら、どっか行っちゃうかもしれませんもんね。そうなったら一寸先は闇だけじゃなくて、何100マイル先も闇かもしれませんね。

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