Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

04/08/19

台風でもがんばる
琵琶湖ガイド

 8月19日の滋賀県琵琶湖は大荒れです。どれぐらい大荒れかと言うと、下野正希プロがスロー走行で帰ってくるぐらいですから、まともな荒れ方ではありません。琵琶湖はこのところ風が強かったり雨が降ったりで荒れる日が続いてるんですけど、それどころじゃない大荒れです。

 また台風が来てるんですね。太平洋を西へ進んで沖縄付近でUターンした台風15号は、そのまま東シナ海から日本海へ進みました。あまり弱らずに来たもんだから、19日のお昼ぐらいには琵琶湖も強風圏の端っこにかかりました。朝から南寄りの風が強かったのが、その途端に猛烈に強くなり始めました。

 ちょうどお盆休み明けで、琵琶湖へ釣りに出てるボートは少なくて、それもだいたいお昼過ぎぐらいまでには上がっちゃってました。リブレから釣りに出てたフィッシングガイドも、下野正希、河畑文哉両プロとも午後2時過ぎに申し合わせたように帰って来てました。ちょうどその頃から波が一段と高くなって、大急ぎでマリーナやレンタルボート店へ帰るボートが何隻も琵琶湖大橋をくぐってました。

 南風が強いときは、琵琶湖大橋をくぐるあたりが波が一番大きくてたいへんです。下野プロも河畑プロも、すでにお昼過ぎには大橋の近くまで帰って来て、波がましな北側で釣りをしてたそうです。大波の中を帰って行くレンタルボートを何隻か見かけたんですけど、台風のことを知らずに釣ってたアングラーは、恐い思いをしたんじゃないでしょうか。

 釣果は、河畑プロのゲストがスピナーベイトで50cm弱をキャッチ。下野プロのゲストはスプリットショットで40cmオーバーを何尾かキャッチしてました。風が強過ぎたために、バスがいるエリアの中から釣れるスポットとタイミングを絞り込むまでいかなかったようです。

 お盆休み以降の琵琶湖は、そういうちょっとしたことで釣れる釣れないが分かれる難しさがあるんですね。昨日と同じ釣り方では小さいのしか釣れないというようなことが少なくないし、スポットも釣れるタイミングも微妙にかわります。それをうまく合わせてやらないと、なかなかいいサイズが釣れません。その合わせ方のところで、正解の釣り方がアングラーによって微妙に違って、それで各自が合わせて釣ってるから、同じ場所で同じことを真似してやってみても釣れるとは限りません。タイミングやルアーの操作の仕方がとてもデリケートなんですね。

 このところよく釣りに出てる加藤誠司プロに聞いてみたら、「琵琶湖はよく釣れるって言われてるけど、必ずしも簡単に大きいのが釣れるわけじゃないよね」とのことでした。30cmぐらいまでを5尾や10尾なら、ウィードエリアで適当なことをやってたら釣れるけど、いいサイズを狙って釣るとなると、釣り方とスポットとタイミングをきっちり合わせてやらないと釣れないということのようです。

 その釣り方が、杉戸プロのレポートにあるように、釣れそうなタイミングは来たけどバスが浮いてるみたいだからリグをかえるとかどうするとか、そういう対応ができないと大きいのは釣れません。その釣れ方の振れ幅が大きくて、自分ができる釣り方の中でピタリ合わせようと思うと、一通りの釣り方ができないといけないし、準備ができてないといけません。つまり、アングラーとしてのスキルが問われてるわけですね。

 ですから、釣ってるアングラーにすれば、これほど面白い釣りもないわけで、台風で早めに上がってきた下野プロと河畑プロは、リブレの桟橋にボートを泊めたまま、あそこはこうとか、どこはどうとか、そういう話を長い間してました。それを聞いてると、同じように釣ってきてても、場所も釣り方も違うのが面白いですね。「明日は河畑君もあそこへ来いよ」と下野プロが言うと、河畑プロが「うーん。僕が行っても釣れませんからねえ」とそんな調子です。河畑プロが釣れない場所へほかのアングラーが行ったって、釣れる方がおかしいですよね。

 それぐらい難しいけど、魚はいるから、なんとか釣り方を工夫して釣れるか釣れないか、結果はやってみないとわかりません。リブレのガイドクラスのアングラーでも外すときは外してしまいます。現在の琵琶湖は、そういうテクニカルなゲームのステージになってるようです。

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