Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

96年9月20日

JBウエスタンプロトーナメント最終戦
秋男の吉田秀雄プロが得意の下物沖で優勝

 9月15日、滋賀県琵琶湖でナグザットカップJBウエスタンプロトーナメントが開催された。

 今シーズンのJB(日本バスプロ協会)トーナメントは、9月1日に山梨県河口湖で開催されたイースタンプロトーナメントでイースタンシリーズが終了。今回の琵琶湖のトーナメントがウエスタンシリーズの最終戦にあたり、残るところは10月前半に2週続きで琵琶湖で開催されるジャパンプロトーナメント2戦を残すだけとなった。

 9月中旬を迎えた琵琶湖の状況は、8月末からまとまった雨が定期的に降って、水温は25度前後まで下がっている。ところが、水位は対して上昇せず、マイナス20cmちょっとのところで安定している。つまり、水の入れかわりが非常に激しい状態なわけだ。

 こういうときのバスフィッシングがどのようになるかというと、バスもベイトフィッシュも付き場所が非常に不安定になる。狙い場が非常に絞りにくく、流動的になるわけだ。さらに加えて、JBのトーナメント会場である琵琶湖大橋以南の南湖では、赤野井、下物沖からの濁りが湖流の影響でどのように動くかということも、結果に大きく影響する。

 秋のJBトーナメントでは木浜沖、赤野井沖、下物沖といったポイントが有力候補にあがり、木浜沖か下物沖のどちらかから優勝者が出るというのがここ数年のパターンだ。今回のトーナメントでも、やはり木浜沖と下物沖に多くのトーナメンターが集中していた。ただし、プラクティスではバス5尾で6kg、7kgといったスコアが出ていたのが、トーナメント本番では大幅にダウンし、ほとんどの選手が4kg以内のスコアに留まった。

 その中で5478gのスコアをマークして優勝した吉田秀雄プロは、昨年9月に開かれたJBジャパンプロトーナメントでも、37投連続ヒットの離れ技を演じて6610gのスコアをマークして優勝している。吉田プロは今回のトーナメントの前から優勝候補の1人とうわさされており、まさにその予想通りの優勝となった。ただし、昨年のスコアとくらべると1kg以上のダウンで、そのあたりから今回のトーナメントの難しさがわかると思う。

■成績は次の通り(30cm以上のバス5尾の重量)
1位5478g吉田秀雄/2位5206g大原敏紀/3位5112g岡田光弘/4位4364g太田雅也/5位4362g樋口雄一

 5位以内の入賞者のうち1位、3位、5位の3人が下物沖、2位と4位が鐘化沖のエリ跡を狙っており、エリア的には非常に偏った結果となった。秋に強いもう一つのポイントである木浜沖は、今回は小型バスに悩まされる選手が多かった。

 全体の状況では、1kgオーバーをキャッチするのが非常に難しく、5尾のキーパーをそろえても3kg台のスコアで、そこから抜け出すことは困難を究めた。好成績だった下物沖でも、大部分の選手は4kgまでのスコアに留まっており、よほど強いシークレットポイントか、強い釣り方を持ったわずかな選手だけが抜け出すことになった。

 優勝の吉田プロはプラクティスから好調で7kg台のスコアを出していたそうだ。本番も下物沖のポイントで短時間で4500g台をマークすることができた。釣り方はベイトフィッシュが小さいのに合わせて、小型のソフトスティックベイトを使った。

 2位の大原プロは鐘化沖のエリ跡でディープクランクベイトとテキサスリグで40尾以上のキーパーを釣り、5206gのスコアをマークした。

 3位の岡田プロは下物沖でディープクランクベイトのディープショットを使い、比較的広いエリアからグッドサイズを引き出した。ベイトフィッシュを追っている回遊バスが狙いの中心だったそうだ。

 全体では5kg台が3人、4kg台で8位、3kg台で46位、2kg台で131位。参加385選手中、ノーフィッシュが100人という結果だった。

B.B.C.ホット情報データベースへ
B.B.C.ホット情報のテーマ別インデックスへ