Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

96年12月6日

大自然と闘うアングラーたちの季節が
いよいよ琵琶湖にもやってきたようだ

 この秋の後半は、11月中は比較的暖かく、天気も穏やかい日が多かった。ところが12月になった途端、全国各地のフィールドは風と雪で大荒れの天候に見舞われた。滋賀県琵琶湖周辺も例外ではなかった。

 この週末はたまたま、福井県の越前海岸へ出かける用事があった。11月30日の午後に滋賀から福井へ向かったのだが、その途中、湖北から敦賀へ抜ける国道161号の山中峠は完全な雪景色で、道路も一部は雪に覆われていた。この日、北陸自動車道はチェーンを着装しないと走れなくなったため、木之本インター付近などで大渋滞が発生した。この夜から日本海は北西の風で大荒れとなり、越前海岸の宿も夜通し風の音が鳴り止まなかった。

 翌日の12月1日の午前中、今度は福井から滋賀へ走ったのだが、当然のように日本海は北西の風で大荒れだ。越前海岸沿いの道路は、大波によるしぶきが降り注ぎ、まるで雨の中を走っているような所もあった。

 山中峠を越えて琵琶湖側へ下ると、意外と風の強さはさほどでもない。琵琶湖の湖面もざわついてはいるが、大きな波はなく、思ったより穏やかだ。湖西沿いを南下するが、高島町あたりまでは穏やかな湖面が続いた。ところが、湖中に鳥居が建っている白髭神社を過ぎたあたりから、山からの吹き下ろしの風が強くなり始めた。南下するにつれて、この風が強くなり、近江舞子から和邇川尻あたりにかけての沖は、西からの強風で大荒れになっていた。

 ところが、これが琵琶湖大橋を超えると風は南からの強風にかわっていた。南湖は朝から南風による大荒れで、リブレでも下野正希プロ、白井美紀プロらがフィッシングガイドを中止したほどだった。この日は大荒れの日曜日となり、琵琶湖まで出てきたものの、釣りをせずにUターンしたアングラーも多かったようだ。

 そんな荒天の中、大津市苗鹿のミックバスクラブ恒例の忘年会トーナメントは予定通り開かれた。43人の参加者の中には、今シーズンのJBの年間成績で3位となった吉田秀雄プロらの姿も見られた。

 さすがに大荒れのため、遠くへ行くのを自重し、マリーナ近くで釣りをするアングラーが多かった。早めにマリーナへ戻ったボートも少なくなかったが、それでもバスをキャッチしてきた人は8人いた。トップの成績を残した林さんは、大荒れの中、シャローでサスペンドミノーを使い、3尾で1600gを持ち帰った。2位から4位は800g台、5位が710gという成績だったが、大荒れの中でよく釣ってきたものだと感心させられた。

 バスを持ち帰ったアングラーに1人に聞いたら

 「マリーナのすぐ南のワンドでずっと釣ってました」

 という返事で、まだ岸寄りのシャローでも30cm前後が釣れているようだ。

■成績は次の通り
1位1600g林/2位840g辻/3位820g島瀬/4位810g佐々木/5位710g国本

 この日の夜、琵琶湖周辺だけでなく近畿の各地で雪が降り始めた。この積雪のため、名神高速の京都東から関ヶ原にかけての区間は翌2日にかけて通行止めになっている。琵琶湖周辺にもかなりの雪が降り、一部の道路が凍結した。国道161号も深夜にはかなりの区間に渡ってノロノロ運転が続いた。

 翌朝の琵琶湖周辺は雪景色となり、マリーナのバスボートの上にもこの冬初めて雪が積もった。長かった秋が終わって、いよいよ琵琶湖にも、厳しい自然と闘うアングラーたちの季節がやってきたようだ。

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