Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

97年4月18日

水温の上昇と激しい水位変動が好影響
琵琶湖のバスはそろそろスポーニング突入か

 滋賀県琵琶湖のバスフィッシングは、4月中旬になって気温、水温が上昇するにともない、次第にスピナーベイトやシャロークランクベイトなどのハードルアーを使った釣りが本格的になってきた。赤野井湾内の一部などではスポーニングベッドも観察できるようになっている。水温は南湖の各湾内のシャローでは14〜15度に達することもあり、いよいよ本格的なスポーニングに突入しそうだ。

 この春の琵琶湖のバスフィッシングの傾向は、冬のパターンから抜けてプリスポーニングへと、例年より10日から2週間ほど早めに推移してきた。これは真冬の水温が例年ほど低くならなかったことと、春先の水温の上昇も早めだったことの影響が大きい。さらに加えて、冬の間からずっと高水位が続いたことが、この傾向の拍車をかけた。

 3月から4月にかけては、一時的に冷え込むことはあったものの、気温は例年よりかなり高く、琵琶湖周辺のサクラの開花は1週間ほど早めだった。さらに、4月4日から6日にかけて、かなりのまとまった雨が降り、高かった水位がさらに上昇した。

 このときは、4日にプラス25cmだった水位が7日までの3日間に10cmも上昇しプラス35cmとなっている。そのため放水量も多くなって、さらに3日後の10日にはプラス23cmまで下がった。この間、流入河川の水位はすぐに下がったわけではないから、大量の水が流れ込みながらも、放水で水位は下がるということで、琵琶湖全体の水の動きは相当なものだったはずだ。

 スポーニングシーズンのバスの行動は、水温の上昇することから刺激を受けるだけでなく、水位の変動にも強い影響を受けている。バスは普通、水深1〜2mのシャローエリアに入り込んで産卵するので、水位が上昇傾向のときはスポーニングに向かう行動が積極的になる。水位が下がり気味のときは、その逆になる。

 4月初めに激しい水位が変動したことによる影響は、まず最初に大雨が降って水位が急上昇することで、バスがはっきりとスポーニングに向かうきっかけとなった。その後、水位が下がり始め、同時に水温もやや下が気味になると、バスの動きもスローになる。さらに10日を過ぎてからは、水の動きが落ち着くとともに、水温がふたたび上昇し始め、いよいよスポーニングへのはっきりとした傾向が見られるようになった。

 4月中旬の琵琶湖で特にバスアングラーが集中しているのは、南湖東岸の赤野井湾だ。ここは琵琶湖を代表するバスのスポーニングエリアであり、このシーズンの定番中の定番とも言える釣り場である。毎年4月から5月にかけては、岸釣り、ボート釣りともに大勢のバスアングラーがやってくる。特にトーナメントが開かれているときは、バスボートがアシ原の沖に10m間隔で並んで釣っていて、さらに岸からも大勢のアングラーがルアーのキャストしているという超過密な釣りが繰り広げられる。

 4月中旬になって、赤野井湾ではアシ原まわりでスピナーベイトやシャロークランクベイトにバスが活発に反応するようになった。4月後半になれば、ラバージグやフロリダリグなどでアシ原の中を探る釣りも効果的になってくるだろう。ただし、フィッシングプレッシャーも高く、毎日何隻かのボートが釣りをしている状態なので、ポイントに入るタイミングが悪いと何の反応もないということもあるようだ。

 岸釣りは、烏丸半島北岸のアシ原、ハス畑の北東にある水門回り、赤野井漁港周辺などにアングラーが集中している。特にこれからゴールデンウィークにかけては、これらのポイントで面白い釣りができそうだ。

B.B.C.ホット情報データベースへ
B.B.C.ホット情報のテーマ別インデックスへ