Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

97年8月8日

真夏のパターンからはほど遠い琵琶湖
アングラーとバスは思いっきり元気

 8月2日から3日にかけて滋賀県琵琶湖はようやく夏らしい天気の週末となった。岸釣り、ボート釣りを問わず各ポイントには大勢のバスアングラーが繰り出して大にぎわい。それに水泳やマリンスポーツを目的にやってくる人たちが加わって、琵琶湖の水際はどこへ行っても人がいない所はない状態だった。

 7月後半の琵琶湖の状況は、7月19〜20日の夏休み最初の週末こそ天気だったが、その後すぐに台風9号がやってきて、ふたたび梅雨が舞い戻ったような雨模様が何日も続いた。この台風による雨と風の影響で、琵琶湖の水温は2〜3度は下がったようだ。

 6月末から7月にかけても台風が二つも続けてやってきたり、大雨が降ったりして水温の上昇が遅れていたのが、ここへきてさらにはっきりとした傾向として表れた。そのため季節的には真夏の日中であるにもかかわらず、水深3m前後のウィードエリアでバイブレーションプラグや2〜3mレンジのクランクベイトで数が釣れる、というようなことが続いている。7月31日と8月1日は曇り空だったため、トップウオータープラグでよく釣れたエリアもかなりあったようだ。

 この原因は、台風でいったん下がった水温が、ふたたび上がり始めるタイミングに曇り空が重なったからだ。こういうときのミディアムレンジのウィードエリアは、まるで秋の好シーズンのような数釣りポイントとなる。ただし、普通は30cmぐらいまでの小型が多いのだが、今シーズンに限っては40cm近いグッドサイズもまじっている。入れ食いとはいかないまでも、ハードルアーで30cmクラスがテンポよく釣れている中に、まずまずのサイズがまじってくるのだから、これはなかなか楽しい釣りだ。

 8月2日早朝、加藤誠司プロの試作ルアーテストに同行して真野浜沖で釣りをした。加藤プロはラッキークラフトというルアーメーカーでプラグの開発を担当している。その試作品の性能を試すのが目的だったが、ミディアムレンジのクランクベイトの試作品のテストには真野浜沖のウィードエリアはピッタリの条件だった。

 琵琶湖大橋西詰めのすぐ北側にある真野浜の沖、水深2〜3.5mのあたりにウィードが広がっている。水泳場の沖から南寄りにかけてのエリアだが、その3mラインでバスは次々とヒットしてきた。サイズは25〜30cmが多いが、ときおり35cmぐらいのもまじってくる。これがよく引いて、クランクベイト用のミディアムアクションのロッドをグングン曲げてくれる。

 1時間半ほどの釣りで、2人で30〜40尾ほども釣っただろうか。試作ルアーのテストには十分な成績だ。すぐ近くにはレンタルのローボートやエンジン付きのアルミボートも浮かんでいて、それぞれよく釣っていた。岸釣りで、裸になって胸ぐらいまで立ち込んで釣っているアングラーも、サイズは小さめだったがときおりヒットさせていた。

 真野浜は現在、水泳場になっていて、沖にはブイが浮かべられている。一番外側のブイから岸側は動力船航行禁止になっているし、水泳場内は岸からもボートからも釣りは禁止になっているので注意が必要。ボートで釣るなら、バスがよく釣れるのはブイより沖側なので、無理して岸に近付かなくても十分楽しめる。

 加藤プロと別れた後、近くのポイントを見てまわった。さすがに夏休み中の好天の週末だけあって、好ポイントはどこもボートだらけだ。特にボートが多かったのは琵琶湖大橋で、東から5〜10番目の橋脚と西から3〜5番目の橋脚には常時、10隻以上のボートがくっ付いていた。東詰め近くでローボートで釣りをしていたアングラーに聞いたら「結構よく釣れる。大きいのは40cmちょっと」という返事だった。

 このまま好天が続けば、琵琶湖の水温はグングン上昇するだろう。しかし、8月始めの時点では、本当の真夏らしいパターンとはほど遠い状態が続いている。もし8月中にふたたび台風が来たりすると、このまま秋に突入なんてことになる可能性も十分ある。結果がどう出るにしても、バスがよく釣れる状態が少しでも長く続いてほしいものだ。

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