Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

97年12月12日

トップで入れ食い続く湖西・打出の護岸
釣れてるのにアングラーは多くない

 12月6日、加藤誠司プロとともに滋賀県琵琶湖の高島へ岸釣りに出かけた。場所は打出のテトラ護岸で、加藤プロは前日の5日にもここで夕方の2時間ほどの間、バスとブルーギルの入れ食いを楽しんでいる。それも、ミノータイプのルアーで釣れただけでなく、夕まずめになると小型のペンシルベイトにも次々と出てきたそうだ。

 打出の護岸は大溝の水上警察と白髭浜の間にあり、延長数100mに渡って足場のよい釣り場が続いている。例年、暖かい時期によく釣れるポイントだが、今シーズンは特に夏場から秋にかけて多くのバスが集まり、好調が続いた。それが12月に入っても、まだ釣れ続いている。

 6日午後3時過ぎに釣り場に到着すると、すでに10人以上のアングラーが釣りをしていた。ほとんどは常吉リグなどのソフトベイトのライトリグを使っているが、中にはプラグをキャストしているアングラーもいる。

 足元をよく見ると、テトラ際のボトム近くに小型のバスとブルーギルがたくさん寄っているのが肉眼で確認できる。サイズはいずれも15〜25cmの小型ばかりだが、護岸の総延長を考えると、その数はたいへんなものだと想像できた。

 釣りを始めてからしばらくの間は、前日にくらべてやや波気があったためか、バスもブルーギルも反応は鈍かった。しかし、日が傾くにつれて活発になり、最初はミノータイプのルアーにときおりヒットしてくる程度だったのが、4時を回るころには小型のペンシルベイトにも出てくるようになった。加藤プロは試作品の小型ペンシルベイトを使って、次々とブルーギルをキャッチしていく。このヒットシーンは、来年のフィッシングショー用のビデオにしっかりと撮影された。

 まわりでは、常吉リグでバスをヒットさせていたり、ペンシルベイトで30cmクラスを引き出したり、ミノータイプのルアーで数は少ないが35cm前後をキャッチしたりと、それぞれがそれぞれの釣りを楽しみ、しかも次々とバスやブルーギルを釣り上げている。時間的には夕まずめに限られるし、サイズ的にも非常にばらつきはあるが、12月に入っているにもかかわらず、その活性はなかなかのものだ。

 ここへよく来ているアングラーの話では、天候や波風の状態によっては、1日中入れ食いという日もあるようだ。ただし、さすがに水温がかなり低くなっているので、テクニック的には高度なものを要求されるようになっている。ミノー系をトゥイッチするとか、タイミングを見てトップにかえるとか、場合によっては常吉リグを使って時間をかけて食わせるとか、それなりの切りかえが必要で、いつでも簡単に釣れるわけではない。

 前回のこのコーナーでは、琵琶湖周辺に雪が積もったというニュースを書いた。その後、積もった雪が解けてからは、ふたたび暖かい日が続くようになっている。加藤プロと打出の護岸へ出かけた翌日に福井県の越前海岸まで車で往復した道中、滋賀と福井の境の国境の峠周辺にあるスキー場はまったく雪がない状態で、もちろんリフトも動いていなかった。

 その帰り道、打出の護岸では、あいかわらず大勢のアングラーが釣りをしていた。しかし、11月の最後の連休までのとんでもない人数にくらべれば、釣り場はゆったりしたものだ。さらに車を進めて、次に目に止まるのが北小松漁港。ここは昨年11月ごろから真冬にかけて好調が続いた釣り場だが、予想に反して10人ほどのアングラーしかいない。さらに南に進んで、和邇の中浜漁港には30人ほどのアングラーがいたが、昨年の同時期にくらべれば、ここもはるかに少ない人数だ。

 琵琶湖へやってくるアングラーの数は、11月23、24日の連休を境にうんと少なくなっている。これについては以前にも書いたが、この傾向はバスが釣れても釣れなくても、あまり関係ないようだ。つまり、寒くなったら釣りに行かないアングラーの割合が多くなっているということだろう。

 12月になっても琵琶湖のバスは、釣れる場所では異常と言ってもいいぐらいよく釣れている。ところが、そんな状況は無視して、寒くなったら釣りに行かないアングラーが増えている。バスフィッシングブームの進み過ぎによるものかどうか、古いタイプのアングラーには理解できないことが多くなっているようだ。

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