Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

97年12月26日

新しい年にメディアがやるべきことと
B.B.C.がやろうとしていること

 前回は12月14日に兵庫県青野ダムで行われているバスアングラーによるゴミ拾い活動を紹介し、現在のバスフィッシングが抱えている問題と、その展望について書かせていただいた。Bassingかわら版のアップデートは、これがおそらく97年の最後になる。そこで今回は、バスフィッシングを取り巻くメディア関係の98年に向かっての動きと、著者が今年やろうとしていることについて書いてみたい。

 95年ごろからのバスフィッシングブームを受けて、96年から97年にかけてはバス関係の新雑誌の創刊が相次いだ。97年後半になっても、その勢いは衰えるどころか、まだまだ新しく創刊する雑誌が絶えない状況が続いている。

 97年はさらに加えて、ムックや書籍が数多く発売された。96年までは、バスプロの本といえば林圭一、下野正希、両プロの本ぐらいしかなかったのが、97年に入ると有名プロの本が相次いで発売されるようになった。また、琵琶湖のバスフィッシングを紹介した本が著者の知るだけでも96年末以降、5冊も出ている。

 この5冊の琵琶湖関係の本のうち2冊は著者の本であり、残りの3冊のうちの2冊にも著者が関係している。ちょっと前までは、琵琶湖のバスフィッシングの本を出そうと思っても、流通も含めた出版環境がなかなか整わなかった。それが、たった2、3年の間に、よい企画さえあれば出そうと思えばいつでも出せる状況になったのは驚くばかりだ。

 タイトル数が増えたという点で、本に負けていないのがビデオだ。96年から97年にかけては、発売されるビデオタイトルが増える一方で、さすがに97年後半は1タイトルあたりの売り上げが落ちる傾向が見えてきた。

 同じような傾向は、本についても言える。97年前半までは、新雑誌がどんどん出てきても、たいていはそこそこの販売部数が見込めたし、他誌もそれほど強い影響を受けなかった。それよりも、部数的には伸び続けている雑誌が少なくなかったぐらいだ。ところが97年後半になると、はっきりと頭打ちになるか部数が落ちる雑誌が出てきた。

 おそらく、この後に続く98年は雑誌やビデオのブームは終わって、ムック、書籍の出版ブームになるのだろうが、97年ほどの勢いで売れるのは、残念ながらごく一部でしかないと思う。98年以降は雑誌もビデオも書籍類も厳しい淘汰の時代に入っていくだろう。これからはメディアの世界も、何でも売れた時代は終わって、本当によいもの、消費者に喜ばれるものだけが売れる時代に移っていくのは間違いないと思う。

 さて、そういうときにあたって、著者は98年に何をやろうとしているのかというと、まず97年中に取材した下野正希プロのビデオを制作する。このビデオは、アメリカ・カリフォルニア州のプライベートレイクで下野プロが延べ16日に渡って釣りをしたもようを追ったもので、各シーズンそれぞれのバスフィッシングの基本的なパターンが再現されている。

 なぜアメリカへ取材に行ったかというと、アングラーの多い日本の釣り場では、基本に忠実なパターン通りのバスフィッシングはもはや不可能だからだ。さらに、3DCGを駆使したパターン解説も加えて、バスフィッシングの基本が本当にわかりやすいビデオを目指している。このビデオのプレビュー版にあたるスペシャルエディションVol.0のシナリオはB.B.C.製作のビデオのコーナーで公開しているので、ぜひごらんいただきたい。

 本に関しては、現在製作中なのが名光通信社から発売される「琵琶湖のバスフィッシング・スカイウオッチャー超空撮マップ」。この本は週刊ルアーニュースに毎週載っている航空写真による琵琶湖のバスポイントの解説を1冊にまとめたもので、村上晴彦さんの岸釣りポイントの解説も加えた。

 それと同時に、村上さんの著書の制作も進行中だ。タイトルは「村上晴彦のつねきちバスフィッシングワールド」。内容は、村上さんのバスフィッシングとの出合いからツネキチリグを考えたきっかけ、常吉リグを中心とするタックルやテクニックの解説など、村上さんの魅力を余すところなく取り入れる予定だ。

 さらにその後には、下野プロのバスフィッシングのすべてを取り込んだ書籍、初心者向けの入門書などの企画が控えている。とりあえず98年1年間は、雑誌関係の仕事はなるべく控えめにして、書籍やビデオなど比較的スパンの長い仕事を中心に活動したいと思っている。

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