Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

98年2月6日

冷え込みと雪のダブルパンチで
いまいち盛り上がらない真冬の琵琶湖

 この冬の滋賀県琵琶湖は、1月上旬までは水温、気温、水位がそろって高い三高状態が続いた。ところが1月中旬になると冷え込む日が急に多くなり、20日を過ぎてまとまった雪が降るようになった。26日と29日には、かなりの積雪があり、特に28日夜半から降り始めた雪は29日朝には各地で10cmを越える積雪になっていて、その後も午後まで降り続いた。

 例年よりかなり高めの状態を保っていた水温も、さすがに20日を過ぎるころからはっきりと下がり始めた。琵琶湖の水温がもっとも低くなるのは、例年2月前半のことだが、この冬も1月末になって最低水温の6度前後に近付いている。

 水位は12月中旬から上昇が続いていたのが、1月上旬から中旬にかけては1週間で10cmを越えるハイペースとなり、20日過ぎにはプラス15cmを越えた。その後は下降に転じて、1週間で15cm前後の激しい下がり方になっている。雪解け水が流れ込んでいるにもかかわらず、これだけの下がり方をしているということは、相当な水の動きがあると考えてよいはずだ。

 冷え込みが厳しくなり、雪も降り始めたためか、琵琶湖へやってくるアングラーの数は20日ごろから急に少なくなった。23日の金曜日に南湖を岸沿いに車で一周して、岸釣りポイントの写真を撮影して回ったが、アングラーの姿が目に付いたのは、なぎさ漁港に5、6人、雄琴港は全体で15人ほどいたぐらいのものだった。他の釣り場は1人か2人がポツリポツリと釣りをしているだけで、昨シーズン、一昨シーズンの冬にアングラーで大にぎわいとなった膳所の舟だまりなどは、まるで当時のにぎわいが嘘のように静まり返っていた。

 同じ日にリブレからガイドで釣りに出ていた佐藤順一プロの話によると、ボートで釣りをしているアングラーも信じられないぐらい少なかったそうだ。1月下旬になって動きが鈍くなったのは、岸釣りアングラーだけでなくボート釣りのアングラーも同じことのようだ。

 これは急激な冷え込みと水位の変動で、バスフィッシングのパターンが非常に見えにくくなっていることが原因の一つかもしれない。リブレのガイドでは1月後半に50cmクラスがときおりキャッチされているが、釣れるバスの数はめっきりと少なくなっている。そこそこのサイズが手堅く釣れるようなパターンが見えにくくなっているのは、一般のアングラーには非常につらいところだ。

 また、港の釣りがどこも今ひとつ安定せず、大勢のアングラーが集まる爆釣ポイントができないのも、アングラーの動きが鈍い大きな原因のはずだ。これは水温が本格的に下がった1月末以降、どこかで急に釣れだす可能性も十分あるので、まだまだこの冬は終わったと判断するのは早計だ。

 26日に積もった雪がかなり解けた28日、今度は琵琶湖大橋西詰めから菅浦までの北湖の湖岸沿いに車を走らせて、岸釣りポイントの写真を撮影して回った。このときもアングラーの姿が目に付いたのは、和邇の中浜漁港、近江舞子舟だまりの出口にある石積み突堤、北小松漁港、菅浦漁港などの定番ポイントだけで、他のポイントはほとんど無人に近い状態だった。雪は新旭の外ヶ浜から今津、海津周辺が多く、湖岸の浜や道路脇にかなりの量が残っていたが、それ以外の場所ではほとんど解けていた。

 こんな時期に琵琶湖の岸釣りポイントの写真を撮影して回っているのは、この週刊ルアーニュースを出している名光通信社から3月末に発売される予定の「琵琶湖バスフィッシング超空撮ガイドマップ」のためである。琵琶湖大橋東詰めから菅浦までの写真を1日で撮影するのはかなりきついが、なんとか27日1日ですませることができた。終わったと思ったら、その夜から雪が降り始めて、翌朝にはまた10cmを越える雪が積もっていた。

 28日は雪が降りしきる中を東京のフィッシングショーの取材に向かった。この冬の琵琶湖のバスフィッシングの状態がはっきりするのは、おそらく大阪のフィッシングショーが終わる2月8日過ぎになるだろう。

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