Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

98年7月24日

意地になって通い続けたグアムで
ついに120lbのカジキをキャッチ!!
<Part2>

 7月8日から12日にかけてグアム島へ出かけ、3日間トローリングを楽しんだ内の2日目に120lbのカジキをキャッチした。グアムのトローリングのあらましについては前回にご紹介したので、今週はカジキとのファイトシーンをレポートしたいと思う。

 カジキはあらゆる魚の中でもっとも速く泳ぐスプリンターであり、ジャンプも派手で、ヒットしても取り込める確率はとても低い。これには口が堅くてハリの刺さる所がごくわずかしかないことも原因しているのだが、ヒットして取り込めたのが5回に1回なら上々の部類と言われるほどだ。

 グアムではカジキが狙えるシーズンに5日以上トローリングのボートに乗ったことがあり、今回、初めての1尾をキャッチしたのが通算で3回目のストライクだった。それ以外にも、カジキがルアーに食い付こうとしたり、くちばしでルアーをたたいたりのヒットは10回以上あったが、ラインが完全に走ったストライクシーンは過去にたった1回と、今回の初日に1回、2日目に1回のたった3回だけだ。

 もちろん100lbを超えるような大物が相手だから、いくら好シーズンのグアムでカジキが釣れる確率が高いとは言っても、そんなに毎日、何回もヒットがあるわけではない。さらに、ヒットがあっても毎回完全にフックアップするわけではなく、その中で取り込める確率となると、とても他の魚のようなわけにはいかない。それほど難しい魚ではあるが、その一方で魅力に富んだ釣りであることも確かである。

 その大きな理由が、引きの強さと多彩さにあることは間違いない。カジキという魚は本当に個性にあふれていて、今回ヒットした2尾も、初日のは最初から派手にジャンプして最後にはフックを外して逃げてしまったのに対し、2日目のは最初に走った後は潜る一方だった。そのおかげでフックが外れずに取り込むことができたのかもしれないが、そのかわりなかなか弱らず、ヒットから取り込むまで1時間もかかってしまった。初日に逃げられた魚はひとまわり小型だったが、最初に300mほど走ったのをボートのすぐ近くに寄せるまでに10分ほどしかかからなかった。同じカジキでも大きな違いだ。

 それと、もう一つの魅力として、ヒットシーンがとてもエキサイティングなことがあげられる。カジキのトローリングというのはボートでルアーを引いているのだが、ルアーは水面から飛び上がったり、ごく浅く潜ったりしながら泳いでいて、それにカジキが飛びついてくるのだから、ルアーをしっかり見ていればヒットシーンをまのあたりにすることができる。いわば巨大な魚を相手にしたトップウオーターゲームなのだ。

 今回キャッチすることができた120lbのカジキは最初にルアーを追いかけるところから見えていて、4回目のストライクでやっとラインが走り出した。まず最初にヒットしたのが一番短いラインにセットされてルアーで、それを食いそこなってすぐに、隣の2番目に短いラインのルアーに飛び付いて、このときは1秒ぐらいラインが走ってすぐに止まってしまった。その数秒後に、最初のルアーにまた食い付き、それからふたたび2番目のルアーに食い付いて、今度は完全にラインが走り出した。

 この間、2mを軽く超えるカジキがルアーを追って泳いでいるのがはっきりと見えていて、ルアーに飛びかかる瞬間には水面に半身を躍り出して激しく反転する。グアムのトローリングは、4本のロッドでルアーを引いている中で、内側の2本のラインがとても短いことでも有名であり、船尾からの距離が20mぐらいしかない。食い気の立っているカジキは、完全にフッキングするまで何回もルアーに飛びかかってくるほど獰猛な魚だ。この距離でルアーにカジキが飛び付くのが見えるのだから、これはもう、ほかのどんな釣りにも負けない迫力である。

 そんな魅力に引かれてグアムへ通い続け、今回やっと初めてのカジキを釣ることができた。このところ人気になっているキハダマグロのジギングにも挑戦しようと、わざわざ日本からタックルを持参したのだが、3日間ついに出番はなかった。持って行って、持って帰っただけである。おまけに3日目は8時間カジキのルアーを引き倒してアタリもなしの丸ボーズ。それでも3日で2回もストライクがあり、1尾釣れたのだから上々の成績。思い残すことなくグアムを後にすることができた。

■グアムのトローリングに関する問い合わせは、テンボートチャーターズ(TELグアム671-477-6203)またはアジア通商(TEL03-3436-4471)へ。ボートはチャーターのみで、2人乗船の場合4時間400ドル、6時間650ドル、8時間800ドル。人数が増えた場合は割増料金になる。

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