Presented by B.B.C./Biwako Bass Communications

98年7月31日

タックル通信販売のホームページが
とっても面白くなってきたぞ

 このコーナーの原稿や写真は、名光通信社の週刊紙「週刊ルアーニュース」とインターネットのホームページ「Bassingかわら版」の両方に掲載されている。週刊ルアーニュースは96年10月の創刊以来、順調に部数を伸ばし、今では関西、中部圏を中心にルアー・フライアングラーの間にすっかり定着し、メディアとしての確固たる地位を築きつつある。

 その一方で、ホームページの方もアクセスが増え続け、今年6月の1カ月間のページビューは38120という数字を記録した。これを1年前とくらべると約15000の増加、2年前にホームページがスタートしたころとくらべると3倍近い増え方になっている。このような数字を見ても、インターネットが次第に定着しつつあることがわかるだろう。

 今回の話題は、インターネットによるタックルの通信販売についてご紹介したい。97年後半ごろからインターネットのホームページが釣りの分野でもすでに実用段階に入り、フィッシングタックルの通信販売に利用して、ある程度の成果を上げているショップが出てきた。ここで「ある程度の成果」と書いたが、実際のどれぐらいの実績が上がっているかというと、ホームページを見て注文してきた分の売り上げだけで1カ月間に100万円を超えるショップが数軒は出てきている。ただし、営業上の問題もあるので、残念ながら売り上げについてこれ以上詳しく書くことはできない。

 ちょっと前までは、インターネットのホームページによる通販というのは、極端な例をあげるとアダルトものなどのごく一部の分野で成功しているだけで、一般的にはまだまだ実験段階と思われていた。タックルショップの中にも96年ごろからホームページを立ち上げるところが出てきたが、実際に売り上げが伸び始めたのはほとんどが97年に入ってからのことだ。

 それ以前にもバスアングラーが個人的に立ち上げたホームページはずいぶんたくさんあった。現在でも、釣り関係のホームページというのは、いろんなアウトドアスポーツの中でもかなり多い方なのだが、ショップのホームページが認知されるのに1年から2年の時間が必要だったようだ。

 Bassingかわら版では、積極的にホームページを展開しているショップのバナー広告をインデックスページに掲載している。これらのショップはそれぞれが明確な方向性を持ち、品揃えも個性豊かだ。石川県加賀市のプロショップ2&4はあらゆるタックルの総合的な品揃えを目指し、数万点に及ぶタックルを検索して買える新しいホームページが間もなく開設される。オンラインの通販が専門のソライロアワーでは、バスフィッシング関係の本の通販がスタートした。愛媛県今治市のタックルショップ、ブロンズバックのホームページはオリジナルグッズを豊富にそろえている。この3店以外にも、関東では千葉県印旛郡のプロショップインナミのホームページが人気があり、関西のアングラーが地元で品薄なルアーをわざわざ注文する例が多い。


 プロショップ2&4の北出弘紀さんに話を聞いたところ、ホームページを開設したのは97年の8月からで、最初のころはアクセスが緩やかに増える程度だったのが、同年12月にリニューアルしてからアクセスが一気に増えたそうだ。2&4では現在、お店とは別の場所でホームページを管理しており、鍵元昇さんという専任のスタッフがいる。お店の方は店長の伊藤忠夫さんめんどうを見ており、北出さんがその間の調整役というわけだが、品薄商品に人気が集中するのはお店でもホームページでもかわらないので、在庫の振り分けがたいへんだそうだ。

 2&4では、商品が入荷したときに、最初からお店用と通販用に品物を振り分けている。人気商品をホームページに出すときは、事前に予告もしている。このようなことで、ホームページをまめにチェックしていれば手に入れたい品物をある程度確実に買えるようにしているわけだ。地元には、お店とホームページの両方をチェックしているお客さんもいるから、お店の在庫を優先したりということは絶対にできないそうだ。

 その結果、現在では人気商品をホームページに出すと予告した日には1日に1000件以上のアクセスが集中するようになった。人気商品を手に入れることができるかできないかは、ここでも運と努力にかかっているわけだが、それでもショップの店頭で見かける機会のない品薄人気商品を買えるチャンスがあるのだから、アングラーからの支持は衰えを見せない。

 インターネットによるタックル通販は、地域による在庫の偏りを解消する効果もある。今後のタックル市場によい刺激となって、よりスムーズで無駄のない流通を実現する力を秘めているかもしれない。ところが一方では問題もあって、品薄のルアーに2倍から3倍のプレミア価格を付けて売っているホームページがあり、このようなことが市場のゆがみを助長しているという事実もある。

 いずれにしても、買う、買わないは消費者の自由であり、よいショップを選ぶことが大切だというのは、実際のお店でもインターネットでもかわらない。このあたりをよく理解して、賢い買い物をする必要がある。インターネット通販が、そのための選択肢の一つとなりつつある。これも時代の流れだろうか。

■各ホームページのU.R.L.は下記の通り
プロショップインナミ=http://www.bekkoame.ne.jp/~s.innami/
プロショップ2&4=http://www.superfishing.com/ad/2&4
ソライロアワー=http://www.sorairo.com/
ブロンズバック=http://www.ozone.ne.jp/bronzeback/

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