森田哲広 B. B. Log
(Big Bass Logfile)

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森田哲広 Big Bass Dairy

Vol.1 May 08, 2008 ビッグベイトシーズン到来


 皆さんこんにちは。アークロイヤルボートクラブでガイドをしている森田哲広です。GWが終了、南湖のスポーニングもほぼ終了する5月半ばから梅雨明けいっぱいまで楽むことができるビッグベイト&トップの釣りを解説します。秋のビッグベイトは昨年Teck Performer Vol.6で解説していますので、そちらもごらんください。


■エリアとポイント


 エリアは南湖全域となります。西岸は北から堅田、浮御堂、アクティバ、若宮、唐崎、競艇場、大津港など。東岸は木浜、赤野井、志那、下物、北山田、ディープホール周辺と本当に全域です。


 では、その広いエリアの中から、どんなポイントを狙うのか? よく釣れるポイントは毎年かわります。ズバリお答えしますと「春に好調だったエリアとつながっているシャロー、ミドル」です。スポーニングで体力を消耗したバスは大きな移動はしません。このエリアの中で水質がクリアなポイント、ベイトフィッシュが多いポイントを狙います。


■リトリーブコース


 エリアを絞り込んだら、実際どのような所にキャストするのか? リトリーブコースについて説明します。


 フラットウィードでは水深の変化を見付ることです。ここでの「水深」とは「水面からウィードトップまでの水深」です。例えばウィードインサイドライン、アウトサイドライン、種類の変化、ウィードホール、塊、浚渫(穴、ミオ筋)、河口の張り出し・・・などです。


 水深の変化を見付けるには魚探は必要なく、偏光グラスを通し自分の目で確認し、水中の変化を遠くから把握することが重要で、水の色の変化に注目しましょう。水色の中に茶色(エビモ塊、フサモ密集ポイント)、水色→緑色(ウィードが生えてないウィードホール、ウィードフラットの中にミオ筋&浚渫)、水色の中にマッドライン(インレットからの流入)などの変化がある所を集中して狙います。


 それと岸の景色も常に気にすること。桟橋があればミオ筋がその沖まである?インレットがあれば沖は少し浅いかも?など魚探がなくても水深の変化は予測できます。後は黙々とキャスト&リトリーブを繰り返すのですが、常にルアーを視野の中に入れながら、チェイスやバイトを気にしながらも、そのリトリーブコースのまわりを観察し次のコースを決めリズムよくキャストし続けることも重要です。


■タックル


 タックルは20ポンド以上のナイロンラインでロッドはルアーウエイト最大3〜5オンスクラスの専用ロッド。私はモンスタークイーンNEO 70XX、NEO 73XX、モンスタークイーン72XX、モンスタークイーン68XXを使用しています。ウィードの成長が早いエリアで使用するので、一般的なバーサタイル3ozクラスの「ビッグベイトもキャストできるロッド」では軟らか過ぎてランディング時にパワー不足を感じます。


 南湖でのビッグベイトロッドに必要な性能は、大きくて重いルアーを難なくキャストできる、キャストしやすいだけではなく、「掛けたバスをウィードに潜られることなくボートまで一気に寄せる」ことができるパワーが必須です。ビッグベイトを「なんとか投げることができる」ロッドでは、往々にしてランディングパワーが不足しています。


 リールも太いラインをたくさん巻け、丈夫、ローギアではなくハイギア、丸型リール(重心が高くランディングの際ぶれる。手の小さな日本人が1日中キャストするには少し辛い)ではなくローファイル。私はビッグベイト専用リールとも言える?シマノ・スピードマスター200を使用しています。


■ルアーのアクション


 リトリーブはルアーのテールや背中を水面から出した一定速度。これはリアボディを確実にウォブルさせてきれいな引き波を水面に描きたいのと、ボディヒットサウンドをカタンッ、カタンッと確実に発生させるためです。広大なウィードエリアでバスに気付いてもらうには、これが一番大事だと思っています。潜らせるとヒットサウンドは消えてしまいます。風や雨で引き波を消してしまう天候下では、サウンドを確実に発生させるスプーキージャック、ビッグバド、ポップMAX、BUZZJETが有効です。


■ルアー選択


 ルアーはこの時期少し小さめのモンスタージャックJr、ITジャックJrを多用しています。ITジャックはモンスタージャックと違いテールが固定されていないので、水中でのリアボディの振りが確実でサウンドを発生させます。6月中旬頃からは少し大きめのモンスタージャックオリジナルサイズ、ノイジーダックスなども有効です。


 そして今年確実に活躍するであろう完全表層系の3ボディ、フィッシュアロー・ウェイクジャックJrと話題沸騰のハドルトラウト6type-5&12もお薦めです。


 カラーはゴールド系(ただし茶色は×、マッドカラーも×)、ブルー系の2カラーが最も実績あり。レッド系はスーパークリアーで有効、南湖より湖北に強い。ブラック系はゴールド、ブルーに反応しないとき、稀に爆釣へと導いてくれます。

■最後に


 ビッグベイトを持っていてもなかなかキャッチできない方、よりたくさんキャッチしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。もちろんガイドへのお越しもお待ちしております。ロッド、ルアーは無料でお貸ししていますので、丈夫なリールに20ポンドライン巻いてお越しいただけばOKです。


 これからのガイドはビッグベイトの釣りを希望する常連さんが多く、6、7月は平日から埋ってきています。今のところ平日、週末(常連さんが避けているため)とも空きがありますので、ご希望の方は早めにご連絡ください。それでは、これからのビッグベイトシーズン、よい釣りを!!

森田哲広(もりた・てつひろ)

フルタイムのプロガイドとして年間釣行250日。湖上で一際目立つ182cm、85kgの体躯とは裏腹の繊細な観察眼から生まれるアプローチ&アドバイスは素にして要。ビッグベイトをメインにシーズン中に叩き出すビッグフィッシュの数は圧巻!! 06シーズンにゲストがキャッチした60cmオーバー4本中3本がビッグベイトというビッグベイトスペシャリスト。オリジナルハンドメイドルアーのみで1年間ガイドできることを目標にビッグベイト、クランクベイト、スピナーベイト、バズベイト、ワームなどを開発。山ノ下湾ガイドグループ所属。1972年、愛知県生まれ。滋賀県在住。


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