琵琶湖の湖底から
(2007/02)

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■差別的魚名「変えます」 バカジャコ、メクラウナギ… 07/02/01 asahi.com
 日本魚類学会(松浦啓一会長)は、「メクラ」や「オシ」など差別的な言葉を含む魚の名前の改名を決め、1日公表した。変更は32種に上る。今回の決定は、学会外に強制するものではないが、水族館や博物館などに新名称への変更を呼びかけていく。
 生物には世界共通の学名とは別に、国内で使われる独自の名前(標準和名)が付いている。今回の変更はこの標準和名が対象。同学会の標準和名検討委員会は「メクラ」「オシ」のほか「イザリ」「バカ」など九つの語を差別的と判断した。
 泳ぎが不得手で海底をはうように進む姿から名前が付いた「イザリウオ」は、「カエルアンコウ」に。簡単に捕獲できるため「バカジャコ」と呼ばれるキビナゴ属の小魚は、日本では沖縄県にのみ生息するため「リュウキュウキビナゴ」とした。
 改名は日本産魚類約3900種のうち32種。同様の語が含まれる分類上の「科」や「属」などの名前も変更した。
 日本昆虫学会も同様の動きをみせる。約4万種の日本の昆虫を網羅する「日本昆虫目録」を編集中で、そこには差別的和名を使わない方針だ。
 国立科学博物館動物第2研究室長を務める松浦会長は「名前を変えても差別はなくならないという意見や学問的な混乱を懸念する意見もあるが、学問といえども社会と無縁ではいられない。改名は自然な流れだろう」と話す。

■水鳥の餌やり中止…滋賀・観察センター 07/02/01 Yomiuri On Line関西発
「残りかす、琵琶湖に悪影響」
 琵琶湖の水鳥が集まり、乱舞する光景が見られることで人気のあった滋賀県高島市の新旭水鳥観察センター(同市新旭町饗庭)による餌やり作業が、「自然環境に悪影響を与える」などとして中止になった。餌やりは約25年前から行ってきたが、環境との兼ね合いについて内部で議論となり、「餌の残りかすが水環境を破壊する危険性がある」と結論付けたという。
 同センターはこれまで冬場の午前9時と午後1時の2回、職員が施設前の琵琶湖に、穀物やパンの耳などをまいて水鳥を集めていた。その際にはユリカモメやオオバン、オナガガモなど約10種類2500羽が群がり、入館者らが観察していた。
 同センターによると、昨年10月に運営が民間委託されたのを機に、餌やりが野鳥の行動に影響を与えたり、野鳥を集めることで異種類間で病気感染したりすることを懸念する声が強まった。中止後、水鳥が集まるかどうか心配されたが、現在もセンター近くでは1日約2000羽のオオバンが羽を休めているという。
 村尾嘉彦館長(29)は「野鳥の数は減ったが、種類は以前とほとんど変わらず、自然に集まった野生の渡り鳥が見られるので、入館者の理解は得られていると思います」と話している。

■釣り糸放置しないで 愛知川河口でコハクチョウ命落とす 07/02/02 Chunichi Web Press滋賀
【湖東】釣り糸が両足と首にからまり命を落としたコハクチョウが1日、彦根市新海町の愛知川河口部で見つかった。
 東近江市側の愛知川沿いでカモの密猟パトロール中だった、日本野鳥の会滋賀支部の石井秀憲さん(69)=同市躰光寺町、古坂伸行さん(65)=同市長勝寺町=が発見。対岸の枯れたヨシ群の中に、白い背中が浮かんでいるのが見えたという。
 コハクチョウを引き上げると、長い釣り糸が両足と首の根元にぐるぐる巻きに。石井さんは「ヨシの近くでえさを探していて糸にひっかかり、ばたついた拍子に首が絞まったんだろう。かわいそうに」と死を惜しんでいた。
 心無い釣り人の“忘れ物”が原因。古坂さんも「釣り糸は絶対に放置しないで」と強く訴える。
 コハクチョウは、11月ごろに約10羽が飛来。3日ほど前からは3羽が飛んでいた。(岩田忠士)

■県内各地で雪 07/02/03 asahi.com滋賀
【余呉町と米原市 最大積雪が17センチ】
 日本海側を中心に上空に強い寒気が流れ込んだ2日、県内でも雪が降り、各地に雪景色が広がった=写真はJR米原駅付近、本社ヘリから、青山芳久撮影。
 彦根地方気象台によると、同日午後6時までの最大積雪は余呉町と米原市17センチ▽高島市13センチ▽彦根市6センチ。この日の最高気温は大津市3・7度、彦根市3・2度で、平年よりそれぞれ3度ほど低かった。

■県が県警に従わず、監視やめる 奈良の土砂崩れ3人死亡 07/02/03 asahi.com
 奈良県上北山村の国道169号で、車ごと土砂崩れに巻き込まれて3人が死亡した事故で、現場で当時実施されていた片側1車線での交互通行について、県が、県警との事前協議に従わず、警備員らによる現場監視をやめていたことがわかった。
 県などによると、事故は1月30日に発生したが、これ以前の同月18日夜と21日未明にも崩落が起きていた。1回目の崩落の翌日、県は片側通行を始め、昼間は県職員が監視し、夜間には警備員を配置した。2回目の崩落後の23日、県警は警備員らの24時間配置などを条件に片側通行の継続を認めたという。
 ところが、県は26日までに斜面側の車線に応急防護さくと信号機の設置を終えたことから、警備員らの監視を取りやめた。警備員は2回目の崩落の兆しをつかみ、一時、通行止めの措置をとっていたが、県土木部は「これ以上、大規模な崩落はない」と判断したという。
 県道路維持課は「県警との協議では、警備員は交通整理のため置くということだった。信号機をつけたので配置を解除した」としている。

■釣り人が大津で水死体発見 琵琶湖沖300メートル 07/02/03 京都新聞電子版
 3日午前6時45分ごろ、大津市本丸町沖約300メートルの琵琶湖で、男性の遺体が浮いているのを釣りをしていた人が見つけた。
 大津署によると、遺体は身長約166センチ、40−60歳くらいで、黒色の革ジャンパーに紺色ズボン姿だった。死後10日から2週間程度たっていた。同署が死因や身元を調べている。

■琵琶湖の水死体、身元判明 京都市の無職男性 07/02/03 京都新聞電子版
 大津市本丸町沖の琵琶湖で見つかった遺体は京都市右京区の無職男性(67)と、大津署の調べで分かった。男性は先月6日に自宅を出てから連絡がなく、翌日家族が右京署に捜索願を出していた。死因は水死で、大津署は事故と自殺の両面で家族から事情を聞いている。

■鮎川湖 ワカサギ「池干し」で復活 07/02/03  Sponichi Annexフィッシングニュース
 「信じられない」が何回も。ワカサギ釣りの名釣り場、群馬・鮎川湖になにがあったのか。絶不調の解禁から3カ月、ようやく復調との報を受けて、半信半疑で出掛けてみた。
 この当たり!この引き!そしてこの魚体!12センチ、12センチ、8センチの3匹掛けである。Cロープ中央は水深20メートル、開始早々入れ食いである。これってホント?信じられな〜い!にはわけがある。
 思えば昨年の10月20日、解禁前の試釣会である。夏場から育ちは順調と聞いて期待していたのだが、釣れない。開始まもなく参加者から聞かれた「信じられない」の声は昼まで続き、なんと13人で2匹の大貧果。鮎川湖を管理する海老沼養魚(株)の海老沼社長が「解禁までになんとかする」と約束したこともあって、その日のリポートは結局ボツとなっていた。
 3匹掛けは当たり前、の好調が続き、右隣では前橋市の小池広さんが5本バリにパーフェクトでご満悦。その隣で「ホント、信じられねーよな」のダミ声は吉井町の富田光治さん。試釣会でオデコを経験したご同輩である。
 海老沼さんは11月1日の解禁直前に秘技「ワカサギの成魚放流」を行ったが結果は「不評」と出た。最後の手段として社長は「池干し」を敢行した。11月中旬から1カ月休業、ヘラブナやワカサギを移動して水を抜き、ハスやバス、ブルーギルなどの害魚を駆除し、消毒した。そして、12月15日の再解禁に当たってさらに「大量の」秘技を振るった。
 午前10時を過ぎると小池さんや富田さんが「食いが落ちてきた」と異口同音、それでも「これからが勝負だ」はさすがだ。2人とも電動リールの二刀流、サシ餌をハサミで切る本格派。こちら手動?の2本竿に各10本バリ、数で勝負の手抜き流で、その上、辛抱がきかないときている。正午、魚探の反応が途切れ、たまに宙に出る群れも食いが悪くてギブアップ。7〜13センチをジャスト200匹だった。
 一番乗りで桟橋に戻ると「もっと釣れるのに」と海老沼さん。そうです、これがカッコ付けの秘技「余裕の早上がり」です。
▼行かれる方へ 鮎川湖へは上信越道・藤岡ICから8キロ、約15分。ワカサギ入漁料はボート代込み2人乗り4200円、1人乗り3000円、桟橋1人2500円(中学生以下1000円引き)。営業は午前6時半から。釣況は管理事務所=(電)0274(22)0899。

■琵琶湖畔、乱開発防止へ地区指定 守山市、観光施設誘致目指し 07/02/06 京都新聞電子版
 滋賀県守山市は、琵琶湖大橋東詰め周辺の湖岸地域一帯を「観光レクリエーション特別用途地区」に指定し、住宅や遊技場、宗教施設などの建築を規制する。琵琶湖畔での乱開発を防ぐとともに、観光・レジャー施設の立地を誘導するためで、市は関連条例案を3月の市議会に提案し、2007年度の施行を目指している。
 指定する特別用途地区は計172・5ヘクタール。規制対象の建築物によって第1種と第2種に分類し、第1種(136・7ヘクタール)はパチンコなどの遊技場、風俗店、特定旅館、宗教施設などの建築を禁止し、第2種(約35・8ヘクタール)ではそれらに住宅を加える。
 都市計画法による用途指定と建築基準法に基づく条例で規制する。市都市計画審議会の審議や県知事の同意を得て特別用途地区を指定するとともに、同地区建築条例案を市議会に提案する。
 県内の特別用途地区は現在、6市町で11区域あるが、大半は地場産業の保護育成を目的とした特別工業地区で、観光やレジャーの地区指定は初めて。また、住宅建築の禁止も「県内では初めてではないか」(県企画調整課)という。
 市は総合計画で湖岸地域を「湖辺交流ゾーン」と位置付け、ホテルなどの集積を図ってきた。しかし、計画が行き詰まったリゾート開発事業もあり、跡地などの乱開発を防ぐため規制することにした。
 市都市整備課は「特定の人しか利用しなかったり、風紀上好ましくない施設の立地を抑えることで観光地としてのイメージアップにつなげるとともに、健康増進や公共福祉目的の施設を誘致したい」としている。

■梅田川、再び魚の楽園に 児童がコイやフナ放流 仙台 07/02/07 河北新報社Kolnet
 地域の川をきれいにしようと、仙台市宮城野区・高砂小の3年生103人が6日、区内を流れる梅田川の新田大橋付近でコイやフナを放流した。同小はこれまで環境学習の一環として七北田川で魚の放流をしてきたが、梅田川では初めて。
 田子市民センターと仙台市のNPO「河川整備研究会」(笹正樹代表)が協力し、七北田川から捕獲したコイ35匹、フナ100匹、ドブガイ(ドロガイ)20個を用意した。コイの中には、突然変異した赤い色のものや、体長が1メートル近い大物もあった。
 児童らはぬるぬる滑る魚に悪戦苦闘。川畑桐弥君(9つ)は「コイのヒレで顔をたたかれた」と声を弾ませた。河川整備研のメンバーがドブガイを一つずつ放り込み、川面から水しぶきが上がると、歓声が飛んだ。
 魚を放流したのは、河川整備研が昨年12月に小魚用の木製魚礁を設置した場所の近く。魚礁でブラックバスから小魚を守り、川底のコケを食べるコイやフナを増やすことで、川の自然環境を改善できる。
 笹代表は「外敵に追われることなく安心してすめる魚礁は魚の楽園。このような場所がもっと増えれば、梅田川にもサケが上ってくるだろう」と話した。

■冬生まれの子ガモ奮闘 名古屋・庄内緑地公園 07/02/07 Chunichi Web Press
 名古屋市西区の庄内緑地公園の水鳥池で、昨年12月に生まれた子ガモ十数羽のうち3羽が順調に育ち、元気に泳いでいる。カモの子育ては通常春からで、冬生まれは珍しく、成長が危ぶまれていた。
 ほかの十数羽はカラスに襲われるか、ブラックバスかライギョとみられる魚に食われ、池からいなくなった。
 季節外れの子ガモたちを心配した地元の人たちが毎日、上空を舞うカラスを追い払ったり、パンくずをえさにやったりして成長を助けた。「外敵に負けないよう早く大きくなれ」と願いを込め、栄養価の高いドッグフードをえさに与える人も。
 もう成鳥ほどの大きさになった子ガモたち。地元の愛鳥会の石黒満会長(73)は「まだ羽が短いが、あと1カ月くらいで飛べるだろう。親鳥は暖冬になることを知っていて卵を産んだのでは」と自然界の奥深さに思いを巡らす。

■彦根市漁連・職務強要:元漁連会長ら3人を追送検−−彦根署 07/02/08 Mainichi Interactive滋賀
 彦根市漁連の元会長らによる恐喝・職務強要事件で、県警捜査2課と彦根署は7日までに、彦根市内で大型店舗を建設予定の施工主に地元業者を使うよう迫ったとして、奈良市南紀寺町3、元同漁連会長、藤野清被告(69)ら3人=背任・恐喝罪などで起訴=を強要・強要未遂容疑で追送検した。
 藤野被告は、他に追送検された▽彦根市地蔵町、建設業で同漁連環境保全委員会事務局長、村長人之(46)▽同市里根町、建設業で同漁連環境保全委員長、村長栄六(77)の両被告と共謀し、04年春ごろ、同市内の琵琶湖岸に大型店舗を建設予定の店側や建設会社に対し、工事が漁業に悪影響を与えるなどとして、2人の村長被告が経営する建設会社など、地元業者を下請けに使うよう強要するなどした疑い。【近藤希実】

■「悪役」起用、危機アピール 今秋開催の海作り大会 ポスター完成 07/02/09 京都新聞電子版
 11月10、11日に大津市で開催する第27回全国豊かな海づくり大会をPRするポスターがこのほど完成した。繁茂した水草の中を泳ぐブラックバスの写真を使い、「フナやモロコでいっぱいのびわ湖にもどしたい」と呼びかけている。
 県は当初、ポスターには琵琶湖の風景写真を予定していたが、「外来魚問題などを知ってもらう場にする」とした嘉田由紀子知事の意向で図案を見直した。
 約50万円かけて3000枚を作製。公民館などに張るほか、協賛企業に配布する。県の同大会準備室では「危機にひんしている琵琶湖の現状とあわせて、大会に興味を持ってほしい」と話している。

■県に土地賃借料の支払い免除要望 経営不振のびわこ競輪で大津市 07/02/14 京都新聞電子版
 大津市の大津びわこ競輪事業が経営不振に陥っている問題で、市は13日までに、滋賀県に対し、競輪場の県有地賃借料の支払い免除を求める要望書を提出した。
 要望書では、例年県に納めてきた3億−1億6000万円の土地賃借料を新年度から無料にすることを求めた。免除が困難な場合、県と市が月ごとに交代で事業運営していた1989年以前の形式に戻すことを求めている。
 市の競輪事業は売り上げの減少で一昨年から赤字が続き、本年度末の累積赤字は10億円を超える見込み。市は「経営努力は限界まできている。賃借料を留保してもらえれば、累積赤字は解消できる」としている。県総務部は「従来通りでいく方針は変わらないが、(免除が可能かどうかは)検討したい」としている。

■6年ぶりのプラス予算 07年度県予算案 07/02/14 Chunichi Web Press滋賀
【広域】嘉田由紀子知事が初めて手がけ、13日公表された県の新年度当初予算案。一般会計は前年度当初比で0・5%増え、5073億1000万円となった。「もったいない」と緊縮財政を掲げる知事も支出が抑えきれず、6年ぶりのプラス予算に。人件費や事業費を削減したものの、退職手当や公債費など義務的経費がかさんだ。予算の硬直化が進む中、箱物よりソフト面に重点を置く「嘉田カラー」は鮮明とは言えないまでも、にじみ出ている。(本安幸則、吉岡雅幸)
【新幹線新駅】知事最大の公約とも言える新幹線新駅の凍結。「新年度予算には計上しない」と繰り返してきた通り、県の工事費負担分21億5000万円は計上されなかった。
 大津市栗原に計画されていた廃棄物焼却施設の凍結も決めている。当初計画で新年度に盛り込まれる予定だった県環境事業公社への貸付金1500万円もなくなった。
【重点施策】ダムに頼らない治水対策を唱える立場から、流域全体での治水を検討する「流域治水対策事業」費を新たに盛り込んだ。
 県内約400の一級河川を対象に氾濫(はんらん)シミュレーションを行い、浸水想定区域図を作成。学識経験者や住民らで構成する「流域治水検討委員会」(仮称)も新設、治水対策の基本方針を策定する。
 マニフェストから後退したのは、小中学校での35人学級編成。「すべての学校」ではなく、現在実施中の小学1、2年と中学1年の3学年に、小学3年の1学年を加えるのみにとどまった。
 琵琶湖関連では、水質汚濁のメカニズムを解明するため、新たに調査費を盛り込んだ。子育て環境の充実や、地域づくりへの団塊世代の参加促進、医師確保の取り組みなど、全体的にソフト事業に比重が置かれている。
【財政】マニフェストでは、県債発行を前年度から80億円削減し、580億円程度に抑えると明記。しかし、団塊世代の職員の退職金が膨らみ、総額は前年度の18億円増え673億円に。県債残高は、07年度末見込みで9122億円となり、県財政の立て直しを目指す公約との開きが目立つ結果となった。
 嘉田知事はマニフェストの達成度を聞かれ、「現在、精査中」と明言を避け、「できたこと、できなかったことを県民に説明し、2、3年目でカバーできるよう努力したい」と付け加えた。(本安幸則)

■県:新年度予算案 主な事業 「『もったいない』で拓く」テーマに 07/02/14 Mainichi Interactive滋賀
 嘉田由紀子知事は来年度の重点施策のキャッチフレーズを「『もったいない』で拓(ひら)く滋賀の未来」とし、(1)未来を拓く人育て・人活(い)かし(2)持続可能な社会への転換(3)安全・安心な暮らしの確保(4)特性を活かした地域づくり(5)県財政の健全化−−の5点に集中して取り組む方針を明言した。
 主な事業は次の通り。
◇人育て・人活かし
◆小学3年への少人数学級拡充
 小学1、2年に加え、3年でも35人学級編成と複数指導の選択制を導入。(1億7847万円)
◆子育て家庭訪問
 4歳未満の乳幼児のいる家庭を対象に、地域の人材を活用し養育環境の把握や育児支援を行い、児童虐待の防止につなげる。(400万円)
◆定年退職者の元気創造プロジェクト
 退職シニアが、技術や経験を生かし地域の支え手として活躍できるよう「地域デビュー」を支援する。(1200万円)
◇持続可能な社会への転換
◆琵琶湖の総合的・学際的な調査検討
 琵琶湖の総合保全に向け、水質汚濁や生態系のメカニズムの解明のために、国内の研究者らの知見を集約。総合的・学際的研究の企画・検討を行う。(100万円)
◆水質汚濁メカニズム解明調査
 琵琶湖で問題になっているBOD(生物化学的酸素要求量)とCOD(化学的酸素要求量)のかい離傾向の解明などのため、水中の難分解性有機物の実態把握と特性調査などを進める。(2158万円)
◆産業廃棄物最終処分場特別対策
 有害物質検出が問題になっている栗東市小野の「RDエンジニアリング」社(破産手続き中)の産廃処分場跡地の問題解決に向けた取り組み。(1億1552万円)
◆森林学習「やまのこ」
 小学生を対象にした森林体験を通じた環境学習の実施。(6850万円)
◇財政の健全化
◆新・財政構造改革プログラムの策定
◆歳入確保のための企業誘致など
 特区内への立地について投資額の一部を助成する「経済振興特区企業立地促進助成金」(6230万円)など。
◇特性を活かした地域づくり
◆都市と地方の交流居住・移住促進
 過疎・高齢化などの課題がある地域の空き家を利用し、交流居住や移住を促進、地域の活性化につなげるための、情報発信手段の構築など。(576万円)
◆感性産業創出推進
 琵琶湖をはじめとする滋賀独自の地域資源を掘り起こし、感性に訴える商品やサービスを生み出す。(615万円)
◆伝統産業活性化モデル事業
 伝統産業産地で後継者育成への取り組みへの助成。(822万円)
◇安全・安心な暮らしの確保
◆流域治水対策
 ダムなどによる治水だけでなく、防災組織やハザードマップなどの地域防災力の強化や、遊水池などでの雨水貯留など、流域全体でのさまざまなソフト・ハード対策による治水対策を検討していく。(9800万円)
◆医師確保総合対策
 医師確保支援センターの設置や、女性医師の再就業支援など女性が働きやすい環境作りの取り組みへの助成など。(9606万円)
◆多文化共生推進・支援
 外国籍住民の多い地域で市町が設置する「しが多文化共生地域支援センター」への支援。外国籍住民の実態調査を行い、施策への反映を目指す。また「しが多文化共生推進会議」を設置。(451万円)

■スギ花粉:大津で飛散始まる−−95年以降で最も早く 07/02/15 Mainichi Interactive滋賀
 県は14日、大津市でスギ花粉飛散が昨年より10日早い12日に始まったと発表した。95年以降で最も早い飛散開始。琵琶湖・環境科学研究センターの調査で、1平方センチ当たり、12日に4・3個、13日に29・3個の飛散状況が計測された。

■京都新聞記事が入試に 県立彦根翔陽高の作文問題 07/02/16 京都新聞電子版
 京都新聞の紙面に掲載された記事が先に行われた県立彦根翔陽高(滋賀県彦根市)の推薦入試の作文問題に採用された。
 記事は、昨年8月3日付の朝刊に「タンカイザリガニ 『駆除とんでもない』 高島の湖 唯一生息 特定外来生物指定に地元困惑」の見出しで掲載された。高島市今津町の人造湖「淡海湖」に生息するタンカイザリガニが国の特定外来生物に指定され、地元住民から駆除されないか不安の声が上がっている、という内容。滋賀本社の記者が執筆した。
 作文試験では「問題2」で、記事の前文(68字)を紹介し、「保護すべき」か「駆除すべき」かを選択したうえで、300字以上、400字以内で考えをまとめるよう求めた。
 笹川重雄校長は「あまり知られていない滋賀県内の話題だったので、学力を問うというより、興味・意欲・関心を問うた」と話している。
 推薦入試(7日)は61人が受験、14日に合格発表があった。

■「海づくり大会」費用削減に懸命 滋賀県、大水槽での魚展示も中止 07/02/16 京都新聞電子版
 11月10、11日に大津市内で開催する第27回全国豊かな海づくり大会で、滋賀県は大会費用を3億円とするため、ケチケチ大作戦を展開している。大水槽での魚の展示を取りやめたり、プログラムの枚数を抑えるなどの取り組みだ。「これまでの大会の半額で実施する」とした嘉田由紀子知事の意向を受けた形で、事業費を徹底的に絞っている。
 県の大会準備室が昨年9月末にした見積もりでは、大会費用は4億円近かった。予算担当の岸村隆志主査(37)は「イベント数を減らす意見も出たがあきらめたくなかった。そこからケチケチ作戦が始まった」と話す。
 県は「もったいない」と「協調」の2つをテーマに掲げ、事業費をさらに削る一方、県民や企業に協力を求め、約300の事業を細かく点検した。
 例えば、約3000万円かかる大水槽でホンモロコなどの在来魚を展示する企画はやめた。イベント会社へ発注した式典も、内容を精査して受付や来賓の送迎など、できる部分はすべて県職員が行い、約6000万円と見ていた委託料を3分の一まで縮減した。
 1万7000円を見積もった招待客の胸に付けるリボンは県所有のものを再利用し、予備の式典プログラムは枚数をできるだけ減らして3万円を削った。
 大津港一帯で開く交流行事は、大津市に2500万円の負担を求め、イベントの一部を丸ごと任せた。
 県準備室は「一つの難関はどうにか越えられそう。今後も削れる部分を精査し、無駄のない大会にしたい」としている。

■タテボシガイ食べて 瀬田町漁協が特産へ煮付け商品化 07/02/17 京都新聞電子版
 大津市の瀬田川のセタシジミ漁で一緒に採れるタテボシガイを、地元漁協が煮付けに加工して売り出している。セタシジミの漁獲高が年々、減る中、漁協は新たな特産品になればと期待している。
 タテボシガイは琵琶湖の固有種で、大きさ約6センチの2枚貝。シジミ漁で採れるが、加工に手間がかかり利益にならないため、その場で捨てられることが多かった。しかし近年セタシジミ漁が不振で、瀬田町漁協が5年ほど前に商品開発に着手した。
 吉田守組合長(61)が貝の成分や加工法を研究し、2、3日水につけて泥を吐かせた後で水炊きし、しょうゆやワイン、日本酒で味付けする。堅くなるのを炭酸の成分で防ぐためビールを入れるなど工夫、商品化にこぎつけた。昨年8月から組合事務所などで1パック500円で売り出している。
 吉田組合長は「臭みもなく、食べた近所の人からも好評だ。シジミと同じくらい栄養価が高く、酒のつまみにもあう」と話している。

■電車側面広告でPR 今秋、大津で開催の海づくり大会 07/02/17 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】今秋に大津市で開催される「第27回全国豊かな海づくり大会・びわこ大会」をPRするラッピング電車が16日から、京阪電車石山坂本線で運行を始めた。
 電車の車体には「美しい琵琶湖をみんなで守りましょう」と書かれたキャッチフレーズと、ビワマスやニゴロブナ、ウグイなど琵琶湖固有魚19種が描かれている。前身は2005年3月から昨年12月まで、県内6つのライオンズクラブが琵琶湖の環境保全を呼び掛けるため、運行させた「ひょうたんなまず号」。
 デザインが大会の趣旨と合うことから、京阪から「塗り替えるのはもったいない。活用すれば」と提案され、再利用することになった。
 京阪の協力でPR掲出料は無料。県によると、約150万円の経費節減につながったという。5月31日まで運行される。(本安幸則)

■県境を越える拡大を初確認  肉食外来魚のコクチバス 07/02/17 Chunichi Web Press日刊県民福井
 ブラックバスの一種で、アユなどの在来種への影響が懸念されている肉食外来魚「コクチバス」が、隣接県内の生息地から河川を通じて新潟県内に入り、分布を広げていることが同県の民間団体などによる17日までの調査で分かった。
 コクチバスの広域拡大は心配されていたが、県境を越える移動が確認されたのは初めてという。環境省は事態を重視し、2007年度から河川でのコクチバス駆除のモデル事業を実施する方向で検討に入った。関係者は「同様のことはほかでも起こっているはずで、国などによる対策が急務だ」としている。
 体長50センチ近くにもなるコクチバスは、オオクチバスと同じくブラックバスの通称で呼ばれる。だが、池や下流域にすむオオクチバスと違い、流れが速い河川や冷たい渓流でも生息できるため、オオクチバスをはるかに上回る速度で分布を広げており、アユやヤマメなどの渓流魚への被害が懸念されている。
 コクチバスを確認したのは新潟県の自然保護団体などでつくる関川水系生態系保全協議会(上越市)。昨年10月、県内を流れる関川上流と長野県の野尻湖から流れ出す川との合流点付近で体長約9センチの個体を捕獲した。関川上流にはコクチバスの生息地はないが、野尻湖には多数が生息することなどから、河川を通じて移動してきたと考えられた。
 このほかにも新潟県内の信濃川や阿賀野川などで、隣接の福島県や長野県から河川を通じて分布を広げたとみられるコクチバスが発見され、生息域は県内各地に広がっているという。
 コクチバスは日本各地で確認される外来種被害防止法の対象種。だが国の駆除事業は琵琶湖などの湖沼のオオクチバスだけで、コクチバスを対象としたものや河川での事業はない。
<コクチバス> オオクチバスと同じスズキ目の淡水魚で北米原産。体長は30―50センチ。環境省によると、釣り人に人気で、各地で意図的な密放流が行われてきたことが指摘されている。世界規模で猛威をふるう侵略種とされ、欧州でも問題になっている。日本では1991年に長野県の野尻湖で確認されたのが最初。その後、釣り目的の放流などで急速に分布を拡大、長野県の青木湖や野尻湖、福島県の檜原湖、山梨県の本栖湖などで定着が確認され、全国35都道府県で発見されている。(共同)

■滋賀県、第2期「マザー21」へ 琵琶湖調査 08年度着手 07/02/18 京都新聞電子版
 滋賀県は2008年度から3年計画で、琵琶湖の水質や生態系保全に向けた総合的な学術調査に乗り出す。琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)が11年度で第2期計画に切り替わるのを前に、1999年度から取り組んできた対策を評価、見直すのが狙い。県は本格的な着手に備え、新年度予算案に先行実施する調査費など計9500万円を計上した。
水質や生態系 保全策練り直し
 マザーレイク21の第1期目標(99―2010年)では、湖に流入する汚濁負荷量を1960年代後半レベルに抑えることを柱に掲げており、県は毎年約1000億円を投じて下水道の整備や森林保全などに力を注いできた。ところが近年、水質汚濁を示すCOD(化学的酸素要求量)が増加を続け、水草の異常繁茂や湖底の低酸素化などの問題が生じており、保全に向けた対策を練り直す必要が出ていた。
 先行調査では、水質汚濁メカニズムの解明に向け、微生物では分解できない「難分解性有機物」のモニタリングを始める。下水道では取り除けない負荷が増えている可能性もあり、水質改善の課題になっている。
 湖辺域の生態系保全に向けた研究にも取り組む。瀬田川洗堰(大津市)の操作に伴う水位変動やヨシ帯、湿地の減少などで魚の産卵環境が悪化しており、漁獲量が低迷しているためだ。
 また08年度からの本格調査に向け、庁内に「調査研究検討チーム」を設け、国や大学との連携も視野に入れて調査手法の検討も始める。
 県琵琶湖環境政策室は「今のままの保全対策を続けても、琵琶湖の状況は何も変わらないかもしれない。今後どんな琵琶湖を目指し、どんな対策が必要なのか。効果的な対策を考え直す時期にきている」としている。

■県議選/関心高く激戦予想 07/02/19 asahi.com滋賀
【前回上回る17選挙区に69人】
【さらに立候補の動きも】
 3月30日告示、4月8日に投開票される県議選(定数47)は、17選挙区に69人が立候補する意思を明らかにしている。66人が立候補した前回をすでに上回った。昨年7月の知事選で、「もったいない」を唱え、自公民相乗りの現職を破った嘉田由紀子知事が誕生してから初の県議選とあって、関心は高く、激戦が予想される。告示までになお40日あり、さらに候補者は増えそうだ。
 自民、民主、公明、共産、社民など各政党と、嘉田知事を支援する「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が、これまでに公認・推薦を決めた顔ぶれは別表の通り。無所属は、記者会見などで立候補の意思を表明した人を掲載した。
 過半数確保を目指している自民党県連は、15選挙区に公認24人、推薦2人の計26人を決定。その後、伊香郡区の現職が立候補を見合わせる意向を示し、後任の人選を急いでいる。全選挙区に擁立する方針だが、愛知郡区では人選が難航している。大津市区、蒲生郡区などではさらに擁立する予定だ。
 民主党県連は、公認13人、推薦4人の計17人を決めた。自民が2議席を独占する米原市区に、社民と対話の会も推す新顔を立てて一角を崩そうとねらう。選挙区によって対話の会との協力を模索するが具体化はしていない。高島市区の擁立は難航している。
 公明党県本部は大津市区に現職のほか新顔の女性を擁立。初の2議席確保に懸命だ。
 共産党県委員会は定数3以上の選挙区を軸に7人を立てた。昨年7月の知事選に立候補した新顔が長浜市・東浅井郡区で立つなど、現有2議席の上積みをねらう。
 社民党県連は現職2人、新顔1人を推薦。対話の会と連携して戦う。
 「嘉田与党」を旗印にする対話の会は、13選挙区で公認9人、推薦6人の計15人が名乗りを上げた。うち現職と元職が3人。大半は現職の市議、町議の転出組で、知事の政策を支持する協定を結んでいる。自民の過半数割れを目指し、3月上旬までに残る選挙区にも擁立する方針だ。

■ブルーギルは季節ごと移動  琵琶湖の生態判明 琵琶湖のブルーギル 07/02/19 Chunichi Web Press東京新聞
 湖沼や河川で在来魚の卵を食べ、生態系に被害を与える外来魚ブルーギルは、産卵期や水温の変化に合わせて生息場所を変えているとの調査結果を、滋賀県立琵琶湖博物館の水野敏明特別研究員らが19日までにまとめた。季節ごとに異なる対応が必要になりそうだ。
 市民団体と協力し1997−2003年、琵琶湖の湖岸や周辺の水路、河川などでブルーギルが生息していた約360カ所の生息環境を調査、分析した。
 生息場所の底の状態を分類すると、泥がもっとも多く、産卵の際に多く使うと考えられていた砂の約1・3倍、小石の約2・1倍だった。
 産卵期前の4、5月は砂の約1・7倍、小石の約2・5倍。産卵期の6−8月は泥が多いが減少傾向で、砂と小石が増えていた。ほかの時期は差がなかった。(共同)

■豊川で「子ども水辺サミット」 07/02/19 東日新聞ネット版
 第5回穂の国子ども水辺サミットは、18日午後2時から豊川市民プラザ・プリオUで開かれ、豊川宝飯地域を流れる佐奈川、音羽川の流域にある小中学校の子どもたちが、魚、鳥、植物や河川環境など自分たちで調べた結果を発表した。
 NPO法人佐奈川の会(近藤健治会長)の主催で音羽川流域の国府小学校、佐奈川流域の中部小学校、金屋中学校の3校の児童生徒に教師も加わって自分たちの活動をスライドや表を使って紹介した。
 学校の総合学習の授業、登下校で川沿いを毎日見ている子どもたちは「川の汚れが気になった」「釣りをしていて外来魚が目立つ」「どんな鳥が観察できるか」「植物は何種類か」など身近な水辺の環境と生物を調べている。
 外来魚については「佐奈川には30種類以上の魚がいるが、外来魚はバスの仲間3種がいた。飼えなくなって生き物を捨てる人が増えているのでやめてほしいと思います」と生態系を守ることの大切さを訴えた。

■暖冬・少雪で花粉、はや本番 東日本も21日から増加か 07/02/20 asahi.com
 花粉の飛散が本格的に始まる。20日は西日本、21日は東日本が3月下旬の陽気となり、一気に街を覆いそうだ。全国的にいつもの年より1〜2週間早い。暖冬・少雪が、スギ林からの飛散を早めているという。
 東京都の最新の「週間花粉予報」によると、20日は東京都心、多摩地区とも「やや多い」ものの、21日はともに「多い」になり、22日の多摩地区は「非常に多い」とされる。関東地方は21〜22日にかけて、最高気温が15度を超え、ぽかぽか陽気となるためだ。
 「15度」は、花粉の飛散が増える目安の気温とされている。1日に1平方センチメートル当たりに30個以上の花粉が捕らえられると「多い」部類に入り、目のかゆみや鼻水の症状を訴える人が一気に増えるとされる。西日本は20日の最高気温が各地で15度を超えると予想されている。
 花粉予測を出している都によると、今年の花粉の飛散開始は1月31日。85年に調査を始めてから最も早かった。都は飛散のピークは3月中旬で、昨年と同程度の飛散量と予測している。
 全国的にも飛散は早い。環境省の花粉観測システムによると、各地で2月上旬から飛散が始まっている。NPO花粉情報協会事務局長の佐橋紀男・東邦大学薬学部客員教授(花粉学)は、「新潟や富山県などでも2月13日に確認されるなどいつもの年より1〜2週間早め。北陸などでは少雪のためにスギ林に雪がなく、飛散を早めている」という。
 環境省によると、昨年の日照不足から、スギの雄花の生産量は少なく、この春の花粉の飛散は地域によって平年並みから平年の20%と少なくみている。佐橋教授は「2年前の大量飛散で花粉症になった人は急増しており、飛散が少なめといっても症状が出る人は多い」とみる。
 今年は早めに飛散が始まる分、終わるのも早く、関東では、スギの飛散は3月下旬には下火になり、ヒノキの飛散も4月中には終わるとみている。
 佐橋教授は「気温が高い日には特に注意し、マスクをするなどしてできるだけ花粉を吸い込まないことが重要。家に入るときは服の花粉を落とし、持ち込まない。都心ではアスファルトに落ちた花粉が再飛散するので、風が強い日は注意が必要」としている。

■特定外来生物が県内に15種生息 県が分布マップ公表 07/02/19 Chunichi Web Press岐阜
【広域】県が行った調査で、環境省指定の特定外来生物83種類のうち、15種類が県内に生息していることが分かった。調査結果に基づいて県は、外来生物の県内の分布マップを作製し県のホームページなどで公表した。駆除や捕獲などに役立てていきたい考えだ。
 調査は昨年8月から10月にかけて、市町村やJA、森林組合などの関連団体にアンケートを行ったり、インターネットなどを使ったりして、外来生物の目撃、捕獲情報を集める方法をとった。爬虫(はちゅう)類の「カミツキガメ」や魚類の「コクチバス」など15種類の生息を確認した。哺乳(ほにゅう)類の「アライグマ」「ヌートリア」については、農作物の被害も報告された。
 環境省は、海外から持ち込まれて繁殖し、生態系に悪影響を及ぼす恐れのある外来種を特定外来生物として指定。保管、運搬などを規制している。
 県の作製した分布マップはホームページ(HP)で公開するとともに新たな目撃情報なども受け付ける。ホームページアドレスは、http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11264/sizen/gairai-bunpu/index.htm。
 県内での生息情報が寄せられた残り11種類は以下の通り▽動物 タイワンリス・ウシガエル・オオクチバス・ブルーギル・カダヤシ▽植物 オオキンケイギク・オオハンゴンソウ・オオカワヂシャ・アレチウリ・ボタンウキクサ・オオフサモ(坪井千隼)

■熱帯性水草、青々と「越冬」 守山・琵琶湖畔の群生地で 07/02/21 京都新聞電子版
 外来種で熱帯性水草のホテイアオイとボタンウキクサが、守山市の琵琶湖畔の群生地で数多く「越冬」している。暖冬の影響とみられ、例年なら大半が枯れる2月になっても青々と茂っている。
 南米原産のホテイアオイと熱帯アフリカ原産のボタンウキクサが越冬しているのは、同市今浜町の大川(旧野洲川)河口と同市赤野井町の赤野井湾の群生地。
 例年なら12−2月に枯死して水上の葉は茶色に変わるが、今冬は緑色の個体が多い。観察を続ける元小学校教諭の中村一雄さん(68)=同市守山2丁目=によると「昨年の2倍程度」が越冬しているという。
 滋賀県立琵琶湖博物館の芳賀裕樹主任学芸員は「一部個体の越冬はこれまでから報告されているが、今冬は目につく。暖冬で枯れにくくなっているのでは」と推測する。
 彦根地方気象台によると、今年1月の平均気温は、大津市萱野浦で4・8度と平年より0・8度高く、過去30年間で6番目の暖かさ。2月も20日までで5・6度と平年より1・6度高い。
 中村さんは「それぞれ繁殖力が強く、今後、夏場に向けて爆発的に増えないか心配だ」と話している。

■不法係留ボート3割以上減少 滋賀県、条例施行後に指導や警告 07/02/22 京都新聞電子版
 滋賀県は22日、琵琶湖岸などでのプレジャーボートの係留禁止を定めた条例が施行された昨年7月以降、不法係留のボートの数が3割以上減少したことを明らかにした。
 県によると、県が昨年7月から8月にかけて実施したパトロールで、不法係留をしているボートは756隻に上った。県が条例に基づき、ボートに撤去を求めるステッカーを張るなど、指導や警告を行った結果、昨年末には496隻と34%減少した、という。
 一方、条例の対象外になっている漁港などの不法占用は、昨年11月時点で371隻に上った。
 この日の県議会一般質問で、吉岡淳土木交通部長は「再度の違法行為に対しては、河川法違反での刑事告発を含めた厳しい対応を行っていきたい」と述べた。

■外来種被害 「防止法」に魂入れねば 07/02/22 信毎Web社説
 外国から入ってきた動植物の中には、生態系を壊す種類も多い。この対策として、外来種被害防止法が2005年6月に施行されている。確実に駆除を実現し、拡大を食い止められるかどうか、法の真価が問われる。
 気掛かりな報告が最近あった。肉食外来魚でブラックバスの一種コクチバスが、河川を通じて長野県から新潟県へ移動していることが初めて確認されている。
 生息する上水内郡信濃町の野尻湖から移ったと考えられる。法により「特定外来生物」の一つに指定されている。同じく指定種のオオクチバスに比べて、流れが速い川や冷たい渓流でも生息しやすい。このため、アユやヤマメなど渓流魚への被害が心配される。
 在来魚を食い荒らすブラックバスの駆除が全国各地で試みられている。例えば諏訪湖では、漁協が稚魚の駆除や駆除のための釣り大会を行っている。まだ十分とはいえない。2種類のブラックバスについて、それぞれの地域に適した駆除方法を確立することが緊急の課題だ。
 野尻湖と関連河川のブラックバスをどうするか、漁協や行政の対応が問われる。釣り客には人気があるだけに、地域の合意が欠かせない。
 釣ったブラックバスの再放流(リリース)禁止問題が一つの焦点になる。県内水面漁場管理委員会が03年にリリース禁止を決めた。田中前知事が有効性が明確でないとし、実施は延期されている。委員会はこの問題を集中審議する方針だ。県の姿勢を明確に示さねばならない。
 このほか県内では、アライグマが東信地方に加え、飯田市でも確認されている。北海道では、農作物被害が深刻で、捕獲作戦をしている。県内でも拡大防止に力を入れたい。
 佐久地方では、アメリカミンクによる漁業被害も出ている。こちらも警戒を怠れない。
 特定外来生物には現在、83種類が指定されている。指定されても駆除が徹底できなければ、問題は解決しない。予算付けなどで行政がやる気を示すときだ。
 現在の指定数だけで、こと足りるとは思えない。例えば最近では、両生類を高率で死亡させる菌類の一種に感染したカエルが国内で確認されている。研究者は、カエルの輸入自粛や、この菌類の特定外来生物指定を求めている。
 人の都合で持ち込まれた生物が捨てられたり、逃げ出したりして猛威をふるう。甘く見るとしっぺ返しを受ける。指定種でなくても、持ち込みや飼育には慎重を期したい。

■DVD:琵琶湖の歴史や湖魚の生態描く 「海と生きる」第3弾 07/02/24 Mainichi Interactive滋賀
◇WWFジャパンが製作 “泥臭い”再生作業リアルな姿伝える
 琵琶湖の歴史や湖魚の生態、流域の人の暮らしや文化を描いたDVD「淡海と生きる〜琵琶湖〜」を、WWF(世界自然保護基金)ジャパンが製作した。美しい光景だけでなく外来魚問題や湖岸開発の影響、再生に向けた“泥臭い”作業にも言及。「リアルな(本当の)琵琶湖の姿を伝えたい」としている。【森田真潮】
 DVDは、自然と共存する人々の暮らしを紹介するドキュメンタリー映像「海と生きる」シリーズの第3弾で、石垣島(沖縄県)、有明海に続くもの。WWFが世界で貴重な自然区域200カ所を選んだ「グローバル200」の一つ、琵琶湖を舞台に、WWFジャパン自然保護室淡水生態系担当で琵琶湖博物館特別研究員の水野敏明さん(33)が企画。生態写真家の新村安雄さん(52)=岐阜市=が漁業者らの協力を得て撮影し、同博物館の中島経夫・上席総括学芸員が監修した。
 カラー映像、約30分で、▽琵琶湖の成り立ち▽湖から田んぼに上がって産卵する魚類▽井戸水を使った洗い場や水路の手入れなど日ごろの暮らしとのかかわり▽ニゴロブナと近江米を使ったふなずし、ホンモロコの串焼きなどの食文化▽沖すくい漁、簗(やな)漁などの伝統的な漁法▽ブラックバスやブルーギルの外来魚問題▽琵琶湖総合開発時の湖岸道路による内湖の分断など自然環境の変化▽ヨシ再生や魚道づくりなど各地域で子供も参加している環境再生の取り組み−−などを描写。体側が黒くなったアユの産卵など、生態学的に貴重な資料となる映像も多く含まれている。
 全国の図書館や県内の教育機関・博物館などに配布。問い合わせはWWFジャパン(03・3769・1713)へ。また、25日午前10時〜午後3時、草津市下物町の琵琶湖博物館で、市民参加の魚類分布調査の結果を報告する「第3回琵琶湖お魚ネットワーク交流会」の一部として上映会を開く。上映会は午後1時から。無料。問い合わせは同博物館内・うおの会事務局(077・568・4832)へ。

■水上バイク調査 調査結果報告会 07/02/24 EICネット
2005年、2006年に琵琶湖の柳が崎で、水上バイクの排気ガスから出る揮発性有機化合物(VOC)による水質汚染、居住区における騒音、走行の実態を調査し、走行台数と環境影響の関係について明らかにしました。
この2年間の調査結果をまとめた報告会を4月14日に大津市にて開催します。調査結果を元に琵琶湖の環境保全やレジャーのあり方について、また琵琶湖ルールの現状と課題について、議論してゆきたいと考えています。県内外から多くの方にお越しいただき、一緒に考えてゆきたいと考えていますので、皆様ぜひご参加ください。事前の申し込みは不要です。
開催日 2007年4月14日(土) 14:00〜16:00
場 所 ピアザ淡海(滋賀県立県民交流センター) 207会議室
     大津市におの浜1-1-20
アクセス JR大津駅からバス8分、JR膳所駅から徒歩12分、京阪石場駅から徒歩5分
http://www.piazza-omi.jp/
主催 琵琶湖市民大学
共催 びわ湖自然環境ネットワーク

■強風で一時運転見合わせ 湖西線・堅田−近江今津間 07/02/24 京都新聞電子版
 JR湖西線は強風のため、24日の始発から午前6時50分まで、堅田駅(大津市)と近江今津駅(高島市)の間で運転を見合わせた。
 北陸方面を結ぶ特急上下計21本が、JR東海道線の米原経由での運転となった。普通電車は午前11時までに上下7本が部分運休し、同10本が最大42分遅れた。

■コハクチョウの北帰行が本格化 琵琶湖周辺 07/02/25 Chunichi Web Press滋賀
【広域】滋賀県の琵琶湖周辺で越冬したコハクチョウの北帰行が本格化している。
 同県湖北町の湖北野鳥センターでは、昨年11月22日に今冬の最多飛来数464羽を記録。北帰行は、暖冬の影響で例年より半月以上早い2月初旬から始まったという。
 同県長浜市と湖北町にまたがる早崎内湖ビオトープでは24日朝、日の出とともに続々とコハクチョウの群れ約200羽が飛び立った。周辺の田んぼで落ち穂などを食べ、北方への長旅に向け準備をしていた。

■琵琶湖お魚ネットワーク:水生生物の生息状況データ公開 きょう草津で交流会 07/02/25 Mainichi Interactive滋賀
 市民参加型で琵琶湖水系の水生生物の生息実態調査に取り組む「琵琶湖お魚ネットワーク」の第3回交流会が25日午前10時から、草津市下物町の県立琵琶湖博物館で開かれる。
 同ネットワークが収集した調査データは延べ8000を超える大規模なものとなっている。同ネットワークによると、水路や小河川までも網羅した琵琶湖水系の水生生物の生息状況が市民のデータによって明らかになるのは初めてだという。
 交流会では、午後1時まで同ネットワークの活動を紹介するパネルを展示。その後、WWFジャパン製作のDVD、「淡海と生きる〜琵琶湖〜」の上映会と、同ネットワークの水野敏明さん、中島経夫さんによる調査報告が行われる。
 午後3時まで。事前申し込み不要。無料。問い合わせは同館うおの会事務局(077・568・4832)へ。【高橋隆輔】

■外来種が非常に多い 琵琶湖お魚ネットワークが交流会 07/02/26 Chunichi Web Press滋賀
【湖南】琵琶湖流域に生息する魚を調査し、生態系の保全に取り組む「琵琶湖お魚ネットワーク」(武田繁代表)の第3回交流会が25日、草津市下物町の県立琵琶湖博物館であった。
 ネットワークは2005年、県内外の企業や学校、行政などに対し、魚類や昆虫、植物の生息数や地域を記入してもらう調査カード10万枚を配布。500以上の団体や個人から寄せられた約9000枚を集計している。
 同館特別研究員の水野敏明さん(33)が調査結果を報告。ブルーギルなど生息数のトップ20を示し、「外来種が非常に多い」と問題を指摘した。データは分析を重ね、今後の研究や論文執筆に活用する。
 報告に先立ち、環境保護団体「世界自然保護基金(WWF)ジャパン」が制作したDVD「淡海(おうみ)と生きる〜琵琶湖〜」を初公開。水田で生まれた魚が湖で育ち、再び川を上るサイクルが、人々の生活を交えて映し出された。(妹尾聡太)

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