琵琶湖の湖底から
(2008/02)

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■琵琶湖の酸素濃度、一部で回復 冷え込みで“深呼吸”起きる 08/02/01 Chunichi Web滋賀
 琵琶湖の溶存酸素濃度が低下している問題で、県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)は31日、昨年10月以降、一部で回復が見られるとの調査結果を公表した。1月下旬以降の冷え込みに伴い、酸素を豊富に含んだ湖面の水が湖底に行き渡る、いわゆる“深呼吸”が起きたとみている。
 センターは、琵琶湖最深部にあたる高島市今津沖で、定期的に湖水を調査。湖底から約1メートル上の水深約90メートル付近の7地点で、水温や溶存酸素濃度などを測定している。
 28日の調査によると、東側の3地点の酸素濃度は1リットル当たり10ミリグラム以上。15日のデータと比べ、2−3倍になった。水温も表層部と深層部でほぼ同じ値を示した。中央の1カ所でも3倍近い8・6ミリグラムだった。
 ただ、残る北西側の3地点は3−4ミリグラム程度で、回復はみられなかった。センターは「湖底の地形と、風向きが影響している可能性がある」と推測している。
 琵琶湖では、湖面近くの水が冬場に冷やされ、比重の違いから湖底へと移動。上下層の水が1年をかけて循環する。昨年10月末には、複数の調査地点で酸素濃度が0・3−0・4ミリグラムと過去最低水準になり、生物への影響が懸念されていた。
 センターは「寒さが増せば、さらに酸素供給が進み、水の混合で酸素濃度の偏りもなくなる」とみている。(本安幸則)

■琵琶湖が“深呼吸” 最深部の酸素濃度、平年並み回復確認 08/02/01 京都新聞電子版
 滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは31日、琵琶湖の最深部で酸素濃度の回復が平年並みに確認された、と発表した。地球温暖化の影響から近年は低酸素化の恐れが指摘されていたが、同センターは「いわゆる『琵琶湖の深呼吸』が始まった」としている。
 同センターによると、北湖の今津沖定点で28日に1リットル当たりの酸素濃度10・4ミリグラムを確認。21日の4・4ミリグラムから大幅に回復し、表層から低層までの水温、酸素濃度が均一になった。
 同センターは1月下旬以降の冷え込みで、酸素を多く含む表層の水が冷やされて沈み込んだことが酸素濃度の回復の理由とみている。
 「全循環」と呼ばれるこの現象は深呼吸に例えられるが、暖冬だった昨年は観測史上最低の0・3ミリグラムを記録。生物が生存できる下限の2ミリグラムを割り込んで問題視された。

■琵琶湖:深層酸素濃度、3地点で回復−−北湖で調査 08/02/01 毎日jp滋賀
 琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)の深層で溶存酸素濃度が昨年10月、観測史上最低水準を記録した問題で、県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)は31日、1月28日の調査で7地点のうち、酸素濃度が3地点で回復し、1地点で回復傾向にあり、3地点は回復していないと発表した。
 北湖は例年冬に、酸素を多く含み冷えた表層の水が深層に沈むなどして水が循環し、深層の溶存酸素濃度が回復するが、記録的な暖冬の直後の昨春は3月上旬でも全循環が観測されず、酸素濃度の低下が懸念された。昨年10月には同センターが0・3ppmという観測史上最低の溶存酸素濃度を計測した。
 同センターの今回の調査では、水深90メートルの高島市沖合7地点中、飽和度が90%程度で回復を表す10ppm以上が3地点あった。10月に最低の0・3ppmを記録した地点でも8・6ppmと回復傾向を示した。しかし、他の3地点では3・3〜4・2ppmと低く、回復は見られなかった。【服部正法】

■外来生物で生態系の危険を学ぶ 北杜で脅かされる日本の虫展 08/02/01 山梨日日新聞WEB版
 カミツキガメ、コーカサスオオカブト、オオクチバス−。海外から持ち込まれ、日本固有の生き物を脅かしているとされる外来生物約二十種を集めた企画展「外国からの侵入者たち 脅かされる日本の虫」が北杜市オオムラサキセンターで開かれている。
 体長約五〇センチの北米原産カミツキガメ(標本)やオオクチバス(通称ブラックバス)をはじめ、都内で捕まえられたコーカサスオオカブト(インドシナ、ジャワ原産)やアメリカザリガニなどを展示。毒を持つオーストラリア原産のセアカゴケグモやアルゼンチンアリ(標本)も並んでいる。
 このうち、カミツキガメは雑食で魚や両生類も食べ、人をかんでけがをさせることがある。一九○○年代前半に輸入されたオオクチバスは小魚を捕食し、繁殖力が強い。いずれも日本国内の生態系を破壊している、と指摘されている。
 企画展では、カブトムシの正しい飼育法を紹介しているほか、カミツキガメやオオクチバスが外来生物法で飼育や譲渡を禁止されていることをパネルで解説している。
 同センターは「外来生物を自然界に放すことで生態系が危険に脅かされることを認識してほしい」としている。
 三月二日まで。午前九時−午後五時。月曜休館。

■来年9月に4連休 休日の配列に恵まれ初 08/01/22 asahi.com
 国立天文台は1日、09年は9月23日(水曜日)が秋分の日になると発表した。先取りしている手帳類もあるが、法律上はこの発表によって20日(日曜日)から23日までが4連休になることが確定した。現行の「国民の祝日に関する法律」では4連休は5月と9月に出現する可能性があるが、9月に実現するのは09年が初めて。次は6年後の15年になる見込みだ。
 年に15日ある祝日のうち、元日などは毎年同じ月日、敬老の日(現行法では9月第3月曜日)などは毎年同じ曜日だ。しかし、春分の日と秋分の日は太陽が春分点、秋分点を通る日と定められており、年によって日付が前後する。国立天文台が前年2月に正式に決め、官報で発表している。
 09年は21日が敬老の日、23日が秋分の日になるため、法律の規定で祝日にはさまれた22日も休日とされ、3連休。20日の日曜日と合わせて4連休という仕掛けだ。
 敬老の日は以前は9月15日だったが、03年から現在の9月第3月曜日に変わったため、今回初めて秋分の日と「接近遭遇」することになった。
 国立天文台はカレンダー業者などからの要望にこたえ、ウェブサイトに30年までの春分、秋分の日の予測を載せている。それによれば9月の4連休が次に実現するのは15年だが、地球の動きは常に変化しており、ずれる可能性もあるという。

■見つけた!琵琶湖の水鳥 東近江で観察会 08/02/02 京都新聞電子版
 「琵琶湖一斉水鳥観察会」の先頭を切って、水鳥の観察会が2日、滋賀県東近江市伊庭町の市能登川水車とカヌーランドで催された。
 2月2日の「世界湿地の日」にちなみ、ラムサール条約登録湿地の琵琶湖に住む水鳥の数を調べようと、県などが毎年開いている。伊庭内湖に面した同施設では、約30人が参加。市民団体「滋賀自然環境保全・学習ネットワーク」のメンバーが琵琶湖には約110種約6万7000羽の水鳥がいることなどを説明した。
 湖岸に望遠鏡などを置き、観察を始めると参加者はパンフレットの写真と見比べながら、水鳥の生息を確かめていた。約1時間の観察で昨年より多い約30種の水鳥が確認された。
 3日には大津市や草津市など県内7カ所で観察会がある。

■滋賀、積雪で混乱 交通機関の通行止めやイベント中止など 08/02/03 京都新聞電子版
 滋賀県内では3日朝、低気圧の通過と強い寒気の影響で大津市の中心部を含め広範囲で積雪し、高速道路の通行止めや列車ダイヤの乱れのほか、各地で野外イベントが中止になるなどの影響があった。
 彦根気象台によると、余呉町柳ケ瀬で3センチ、大津や米原でも各2センチの積雪を観測。JR草津線甲西−貴生川間では、降雪で線路内に倒れた竹を撤去するため、午前6時ごろから3時間にわたり上下計10本が部分運休し、約1600人に影響が出た。京滋バイパスの宇治西−瀬田東インター間(約17キロ)が除雪作業のため8時間半通行止めになった。
 また、大津市の市民駅伝大会と野洲市のたこあげフェスティバルは中止、近江八幡市のヨシ焼きは10日に延期された。

■絶滅危惧種のハリヨ確認 東近江市の市民団体、調査報告 08/02/03 京都新聞電子版
 滋賀県東近江市内で魚の実態調査をしている市民団体「東近江市お魚調査隊」の2007年度の調査報告をする「ひがしおうみお魚フォーラム」が3日、東近江市建部北町の河辺いきものの森であった。
 調査隊は7月中旬から約2カ月間、同市内の河川16個所で調査した。その結果、山あいの山上町でアユが見つかったほか、国の絶滅危惧(きぐ)種に指定されているハリヨが伊庭町で見つかるなど、約30種類の魚が確認された。
 この調査隊に参加した角川雄司君(11)=同市建部日吉町=がオイカワやアユなど12種類の魚の特徴などを写真を使い解説した。
 また、県立琵琶湖博物館特別研究員の中尾博行さん(33)が「東近江の水辺環境のいま」と題し講演。ため池などにも外来魚が入り込んでいる現状などを説明し「採れたものを食べることでもいいから、琵琶湖とかかわりを持つべき」と生態系保全へ意識向上を呼びかけた。

■外来魚:速い水流苦手、もぐり堰“技あり” 侵入防止にヒント−−遡上率実験 08/02/05 毎日jp滋賀
◇秒速1メートルまでスイスイと、在来ギンブナ得意−−近畿地方整備局など遡上率比較実験
 国交省近畿地方整備局などが水中に堰(せき)(もぐり堰)を設置した実験用水路で、外来魚のブラックバス(オオクチバス)やブルーギルと、琵琶湖在来種のギンブナが水路をさかのぼる遡上率を比べる実験をした。その結果、堰の上を越える水の速さ(越流流速)が速くなるほど外来魚の遡上率が下がる一方、ギンブナは逆に毎秒1・0メートルまでは遡上率が上昇することが判明。ギンブナの遡上を妨げずに外来魚の侵入を防ぐための局所的な最大流速の目安が分かったことで、もぐり堰で流れを速くする外来魚侵入防止策が注目されそうだ。【服部正法】
 実験は06年5〜6月、琵琶湖・淀川水質浄化共同実験センター(草津市)で実施。水深45センチの水路で、堰がない場合と高さ20センチの堰、高さ40センチの堰を置いた3ケースで、それぞれ流速ゼロ、毎秒0・2メートル、毎秒0・5メートルの3パターンを設定。オオクチバス成魚▽同未成魚▽ブルーギル成魚▽ギンブナ成魚−−の4種を調べた。
 越流流速は、堰が高くなるほど速くなるが、オオクチバスは越流流速が早くなると、顕著に遡上率が低くなり、ブルーギルはオオクチバス以上に低下した。
 ギンブナは堰の有無や高さでは遡上率の明確な低下は見られず、流速を遅くした実験では、逆に堰がある方が、ない場合よりも遡上率が上がる傾向も見られた。また、ギンブナは毎秒1・0メートルまでは越流流速が上がると、遡上率が上昇したが、これ以上の速さでは遡上率が低下した。
 同局技術管理課の佐久間維美課長補佐は「堰などで局所的に水路や河川の流速が変わる場合、最大流速がいくらになれば、ギンブナの遡上を妨げず、外来魚の侵入防止に最も効果があるか、一つの目安になったと思う」と話している。

■琵琶湖岸不法占有:代執行費用など1356万円賠償提訴 県、業者役員らに 08/02/05 毎日jp滋賀
 県は4日、大津市荒川の琵琶湖岸を不法占有していた同市の不動産業「松の浦観光」の役員ら5人に対し、行政代執行の費用など約1356万円の損害賠償を求める訴訟を大津地裁に起こした。
 県琵琶湖不法占有対策室によると、同社は93年ごろから、琵琶湖岸を不法に占有。同室は06年9月、同社と、同社から賃貸していたマリーナ業者2社の建物などを行政代執行で撤去し、3社に支払い命令を出した。
 2業者は同年12月までに支払ったが、松の浦観光は拒否。その後も支払う意思を見せなかったため、商法と会社法に基づき、役員ら5人に対して提訴することを決めた。【蒔田備憲】
 
■釣具など1億円相当万引きの36歳男を逮捕 08/02/05 nikkansports.com
 静岡県警富士署は5日までに、釣具店で釣り糸を万引したとして、窃盗の現行犯で同県富士宮市大岩、保険代理業佐野純一容疑者(36)を逮捕した。同署は、約3年前から釣り具や本などの万引を繰り返し、被害総額が約1億円に上るとみている。
 調べでは、佐野容疑者は1月22日夜、富士市内の釣具店で釣り糸16個(約6万1800円相当)を盗んだ疑い。
 同署によると、佐野容疑者は平日の夜、仕事を終えた後に万引を繰り返していた。曜日ごとにスケジュールを決め、火曜と金曜は釣具店で高級ルアーや釣り糸、残りの日は書店で本やDVDを万引し、盗品はインターネットオークションで販売していたとみられる。
 釣具店では怪しまれないように実際に商品を買うこともあり、週末に趣味の釣りで使っていたという。
 同署はネットオークションの売り上げを調べるとともに、被害の裏付けを進めている。

■「淡探」の湖底調査中止へ 潜水ロボ 滋賀県財政難で新年度 08/02/06 京都新聞電子版
 滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)が、自律型潜水ロボット「淡探(たんたん)」を使った湖底調査を新年度に中止する方針であることが5日、分かった。淡探は、温暖化が一因と指摘される琵琶湖の低酸素化などを調べているが、県の財政難を受けて稼働停止とする。今後は、国や民間からの外部資金で研究費を獲得し、活用方法を探っていくという。
 県は新年度、センターの試験研究費を1億8000万円(本年度予算ベース)から約1億円削減する方針を示している。このためセンターは、淡探を稼働させ続けると、ほかの研究に大きな支障が出ると判断。運航や人件費などの経費約1000万円を予算に求めない方針を決めた。淡探の稼働停止で、年間約2600万円かかる淡探の母船「はっけん号」の経費削減も見込んでいる。内藤正明センター長は「6割も削減された予算枠で淡探を運航すれば、ほかの研究ができなくなる。状況が好転する可能性も考え、維持は続ける。外部資金の獲得で新年度の活用策を探っていきたい」と話している。
 一方、県に淡探の調査継続を求めてきた市民グループ「淡探・はっけん号を守る世話人会」の山内陽子代表は「温暖化で気候が変わる中、予想できない影響も起こりうる時期に、基礎的データの収集に手を抜くべきではない」と話し、大学や企業との共同利用を引き続き訴えていくという。
 淡探は2000年3月に約2億6000万円で建造。湖底に1メートルまで接近して写真や映像を撮影できる。05年にはメタンガス噴出の撮影に世界で初めて成功した。酸素を含む表層の水と湖底が対流する「全循環」が暖冬でおよそ2カ月遅れた昨冬以降、とくに湖底の低酸素化調査で注目され、昨年12月には湖底の写真などから低酸素の影響で魚が大量死したとみられる現象を確認している。

■滋賀で新名神、23日一部開通 経済波及に加速する期待 08/02/08 京都新聞電子版
 関西圏と中部圏を結ぶ新名神高速道路が23日午後3時から、滋賀県などで部分開通する。草津田上インターチェンジ(大津市)と亀山ジャンクション(三重県亀山市)間の約50キロで、名神高速道路の渋滞緩和のほか、県内では、企業誘致や観光振興などでの波及効果も期待されている。
 開通するのは、名古屋−神戸間の総延長174キロのうち、49・7キロ。1993年に着工し、当初予定より1年1カ月早く完成し、利用が始まる。建設主体の西日本高速道路などによると、名神の年間渋滞回数は年間で約400回減の1600回に減少。草津から愛知県豊田までは、名神の利用に比べて、距離で34キロ、時間で約20分短縮できるとしている。事業費は4652億円。
 県内では、新名神が通過する甲賀市が年間製造品出荷額も県内市町でトップに躍進した。新名神が京阪神や中部双方へのアクセスの良さが高まった形で、県は「近接する湖南エリアも含めて企業誘致の優位性も高まる」とみている。また、出入り口のインターチェンジが信楽、甲賀土山と2カ所できることから、観光客誘致の起爆剤になると期待されている。
 開通に向けた関連事業もあり、9日には高速道路を徒歩やバスで楽しむ「ハイウェイウオーク」で市民向けのアピールも行われる。

■北湖底酸素量ほぼ回復 冷え込みで水循環 08/02/08 Yomiuri On Line滋賀
 琵琶湖の北湖底(深さ約90メートル)の溶存酸素量が低下していた問題で、県琵琶湖環境科学研究センターは、同酸素量がほぼ回復していることを明らかにした。センターは「年末からの気温低下や1月下旬以降の冷え込みで、回復したとみられる」としている。
 センターは、高島市今津町沖で定点観測(図のC地点)を実施しており、昨年10月22日の調査で、1リットル当たりの酸素量が1・7ミリ・グラムを記録。定点周辺での補足調査では、約2キロ西側の2地点(L、B)で0・3〜0・4ミリ・グラムを観測するなど、魚介類の生存に必要とされる量(1リットル当たり3ミリ・グラム以上)を下回った。
 以後、10回以上にわたって7地点で調査を続行。先月28日の観測では、定点のC点と南の2地点(E、F)で10ミリ・グラム以上まで回復し、表層部から底層部までの量は均一となった。0・3ミリ・グラムだったL地点も、8・6ミリ・グラムまで戻った。
 さらに、今月4日の観測で、定点は10・7ミリ・グラム、L地点も同量まで上昇。先月28日の調査で、昨年10月22日の観測値(0・4〜4・4ミリ・グラム)から改善が見られなかった西岸寄りのA地点が8・5ミリ・グラム、B地点が10・7ミリ・グラムまで上昇した。
 冷え込みが続いた影響で、酸素を豊富に含んだ表層の湖水が冷やされ、湖底まで循環する“深呼吸”が起きたため、とみられる。
 一方、前回調査より低かったのはD地点(3・9ミリ・グラム)とE地点(4・1ミリ・グラム)だけ。センターは「この現象は、酸素量が回復した昨年3月ごろにも見られた。酸素量の低い水塊が、移動しているようだ」と推測。湖底の水流や風向きなど今後、その原因を解析する予定という。
 これらの結果を踏まえ、センターは「酸素量は回復傾向にある」と分析。さらに冷え込みが続けば、湖水の循環が活発になり、湖底の酸素量が増えるとともに湖面、湖底にかかわらず、その量は均一になるのでは、としている。

■近畿の交通 雪で乱れる 08/02/09 京都新聞電子版
 低気圧の影響で近畿地方は9日、各地で積雪を観測し、大阪市では1997年以来となる5センチを記録。鉄道が遅れたり高速道路が通行止めになるなど交通が乱れた。
 大阪管区気象台によると、積雪は奈良市で11センチ、京都市で3センチ(いずれも午後5時)。大阪市はこの冬の初積雪で、大阪城も雪化粧した。JR西日本は午前11時ごろから、東海道・山陽線で速度を落として運転、ダイヤが乱れた。奈良線玉水駅(京都府井手町)で雪でポイントが動かなくなったほか、和歌山線で1時運転を見合わせた。
 同気象台は10日夕までに、近畿北部の多いところでさらに5−20センチ、中部で5−15センチ、南部で3−10センチの積雪を予想している。
名神で30キロ超渋滞 京都東−竜王IC
 滋賀県内でも9日朝から雪が降り続け、彦根地方気象台などによると、積雪量は大津市松本一丁目で7センチ、余呉町柳ケ瀬で13センチ、彦根市城町2丁目で6センチだった。
 この影響で、名神高速道路(下り)の京都東IC−竜王ICで1時30キロを超える渋滞が続き、京滋バイパスは全線(久御山淀IC−瀬田東IC)で通行止めになった。このほか、主要な幹線道路やその付近の県道なども渋滞した。

■外来魚問題めぐり子らが意見交換 草津で環境会議 08/02/10 京都新聞電子版
 児童が環境学習の内容を発表したり、討論する「草津市こども環境会議」(同実行委主催)が9日、滋賀県草津市の市役所ロビーで開かれた。大人を交えた「井戸端会議」では、琵琶湖の外来魚問題などについて活発に意見交換した。
 今年で7回目。市内の小中学生や市民団体など55団体が参加した。
 会議では、小中学生8人と琵琶湖博物館の学芸員ら大人2人が話し合った。外来魚のオオクチバスやブルーギルの駆除問題では、子どもから「外来魚でも殺すのは良くない」「琵琶湖の固有種以外はすべて駆除すべき」などの声が出された。
 「固有種の魚が生きられるまで減らすのはどうか」との第3の意見も出て、最後は減少させる方法として、釣り大会の開催や外来魚を使った料理の開発などが提案された。

■三ツ池公園:在来生物守ろう 外来魚を駆除、掻い掘り作戦始まる−−横浜 08/02/10 毎日jp神奈川
◇ブラックバスなど捕獲
 県立三ツ池公園(横浜市鶴見区)で9日、池の水を抜いて外来魚を駆除する初の「掻(か)い掘り作戦」が始まった。在来生物を食べるブラックバスとブルーギル1000匹以上を捕獲した。市民も参加し、11日まで続けられる。
 「三ツ池公園を活用する会」と県公園協会が行った。約30人が5時間余り活動した。
 午前10時、三つの池のうち「上の池」(約7000平方メートル)でスタート。水門を開け、水を抜くと、どろどろの水底が現れた。泥の中で40〜50センチのブラックバスが暴れ、長靴を履いた会員らが網で捕獲していった。
 米国から持ち込まれたブラックバス、ブルーギルは雑食で繁殖力が強く、05年施行の「外来生物法」で規制対象になった。同公園でもフナ、テナガエビなど在来生物を食べ、生態系に大きな影響が出ている。
 同会水辺クラブ(天野隆雄代表)は、06年7月から計27回の駆除活動を行い、約4万匹を捕獲したが、繁殖力が強く、いたちごっこを繰り返していた。このため、水温が低く魚の活動が鈍い冬季に初の「水抜き作戦」に踏み切った。
 同会の横山賢太郎会長(80)は「10年ほど前から不法に外来魚を放流する釣り人が多く、注意しても言うことを聞かない。水を抜くのは最終手段だが、在来生物を守るためにやむを得ない」と説明した。【網谷利一郎】

■JR湖西線、強風で遅れ 1400人に影響 08/02/10 京都新聞電子版
 10日午前5時25分ごろ、大津市南小松のJR湖西線の風速計が毎秒20メートルを超えたため、JR西日本は徐行運転を行ったり、特急の路線を変更した。この影響で、大阪行き特急「サンダーバード2号」など6本が最大37分遅れ、約1400人に影響が出た。

■脅威の外来種水草を除去 草津・琵琶湖岸で3トン 08/02/11 Chunichi Web滋賀
 琵琶湖の研究者らでつくる「近江ウェットランド研究会」(彦根市)の呼び掛けで、15人のボランティアが10日、草津市矢橋町の湖岸で外来種の水草「ミズヒマワリ」を駆除した。
 ミズヒマワリは中南米産の水草。猛烈な勢いで繁殖し、環境に重大な影響を及ぼす。昨年、琵琶湖への侵入が初めて確認された。
 研究会の代表を務める県立大環境科学部(彦根市)の講師野間直彦さん(42)によると、ミズヒマワリを来年の夏まで放置すれば、駆除できなくなるほど増えてしまう恐れがあるという。
 このため、研究会は昨年12月から今月までに5回の駆除活動を実施。6回目となった今回は、一般の住民にも広く協力を求めた。
 作業は午前9時半ごろに開始。参加者らは次々と水中のミズヒマワリを引き抜き、7時間半で約3トンを岸に運び上げた。ミズヒマワリは土手で乾燥させた後、廃棄される。
 野間さんは「16日にも作業を計画している。ぜひ参加を」と呼び掛けている。参加者は午前9時20分に草津市矢橋町の矢橋大橋東詰に集合する。問い合わせは研究会=ファクス0749(28)8461=へ。(中村禎一郎)

■巨大ワニガメ:「怪獣みたい」 横浜・三ツ池公園で捕獲 08/02/11 毎日jp神奈川
 外来魚駆除が始まった県立三ツ池公園(横浜市鶴見区)で、巨大なワニガメが捕獲され、10日、ボランティア活動に来た子供らに公開された。北米原産で、要注意外来生物に指定され、怪獣ガメラのモデルとされているカメで、子供たちからは「怪獣みたい」と驚きの声があがった。
 9午後、水を抜いた池のヘドロの中にいた。大きな口を開けて抵抗し、数人で30分間かけてやっと捕獲。甲羅の大きさは縦40センチ、横30センチほどで重さ約5・8キロ。口の中には、ミミズみたいな触覚があり、アンコウのように小魚を誘う。
 ペットとして飼っていた人が池に放流し、成長したらしい。「三ツ池公園を活用する会」の天野隆雄さん(61)は「生態系を破壊するギャングが多いのでびっくり」と話し、11日も駆除を続ける。【網谷利一郎】

■伊自良湖で2年ぶりのワカサギ釣り解禁 08/02/11 岐阜新聞Web
 山県市長滝の伊自良湖で、冬の風物詩ワカサギ釣りを楽しむ人らが繰り出し、ボートを浮かべて寒中の釣りを満喫している。
 同湖では昨年、外来魚駆除のため湖水を抜いていたことから、ワカサギ釣りは2年ぶり。今シーズンは3000万粒の卵が放流され、卵からかえったワカサギが元気に育っているという。解禁期間は3月末まで。
 10日は、雪となった前日の厳しい寒さが残る中、早朝から愛好者らがボートで次々と湖に出発。思い思いの場所で静かに釣り糸を垂らし、5、6センチのワカサギを次々と釣り上げていた。

■強風で一時運転見合わせ JR湖西線 比良―近江舞子間 08/02/12 asahi.com
 12日午後10時ごろ、JR湖西線の比良―近江舞子駅(ともに大津市)間の風力計が規制値を超えたため、JR西日本は一時、同区間周辺の列車の運転を見合わせた。午後10時52分、風がおさまったとして、運転を再開した。遅れが出ている。

■ヘラブナ“救出” 菊川・七曲池 工事へ水抜き 08/02/13 静岡新聞ネット版
 日本へら鮒釣研究会東海地区(朝比奈恵二地区長)は11日、堤防補強工事のため水が抜かれる菊川市中内田の七曲池でヘラブナの“救出”と外来魚の駆除に乗り出した。
 七曲池は大井川用水の調整池で、広さ約151ヘクタール。ヘラブナ釣り場としても有名で、日本各地から訪れる大勢の釣り愛好家でにぎわっている。一部損壊している堤防を耐震補強する工事のため、水抜き作業が行われた。
 会員や地元住民ら約50人が参加し、水が抜かれ姿を現したヘラブナを網ですくい上げた。約2100キロ分を池の一角に設けられた堀池に集めた。3月末に工事が終了し、4月上旬ごろから釣りが再開できるという。
 同研究会は外来生物法の制定を受け、ブラックバスやブルーギルなど約30キロ分の外来種も捕まえた。朝比奈地区長は「外来種は生態系に悪影響を与える。釣り場環境を守るためにも、外来種の駆除に対する機運も高まってほしい」と期待する。

■淀川水系の「大戸川」「丹生」「川上」、3ダム建設は不同意へ──流域委が3月に意見書、計画抜本見直しも 08/02/13 日経ネット関西版
 国が琵琶湖・淀川水系に計画中の3つのダムについて、国土交通省近畿地方整備局が設置している外部の有識者会議が「事業の必要性について説明責任を果たしていない」として建設に同意しない公算が大きくなった。3月中に意見書をまとめる。同局は有識者会議の了承を得て、ダム建設を盛り込んだ河川整備計画を決める予定だったが、計画の抜本的な見直しを迫られる可能性が出てきた。
 この有識者会議は「淀川水系流域委員会」。元同局河川部長の宮本博司氏が委員長を務める。同局が昨年8月に公表した「淀川水系河川整備計画原案」について、ダム整備の妥当性を審議してきた。
 今回、同委員会が整備に同意しない見通しになったのは大戸川(大津市)、丹生(滋賀県余呉町)、川上(三重県伊賀市)の3ダム。同局がこれまでに行った必要性の説明について、24人の委員が「不十分」との見解でほぼ一致している。
 大戸川ダムについて同局はいったん建設を凍結したが、昨年撤回。洪水時だけ貯水する「穴あきダム」として建設する方針を出した。しかし、宮本委員長は委員会審議を踏まえ「ダムの効果は極めて小さく、限定的。国の説明は不十分」と否定的な見解を表明。異論は数人どまりで、大半の委員が同調している。

■滋賀県北部に降雪 彦根、長浜の市街地20センチ 08/02/14 京都新聞電子版
 滋賀県北部は14日、厳しい寒波の影響で、彦根や長浜の市街地では積雪が20センチ以上となり、今冬初の本格的な雪に見舞われた。各地では除雪車がフル出動、国道8号や同21号など各道路は朝の通勤時間帯、車が渋滞した。また、スリップ事故も多発した。
 長浜北星高は始業時間を10分遅らせた。
 彦根地方気象台によると、この雪は15日まで降り続く見込み。

■琵琶湖:深層酸素濃度が回復 冷え込みで平年並みに−−北湖で計測 08/02/14 毎日jp滋賀
◇全7地点で10ppmを計測
 琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北、最大水深104メートル)の深層で溶存酸素濃度が昨年10月、観測史上最低水準を記録した問題で、県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)は13日、今月12日の調査で7地点すべてで酸素濃度が回復したと発表した。記録的な暖冬の直後の昨春は3月上旬でも酸素濃度が十分回復しなかったが、今季は平年並みの回復となった。
 北湖は例年冬に、酸素を多く含んだ冷たい水が深層に沈み込むなどして水が循環し、深層の酸素濃度が回復する「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれる仕組みがある。しかし、昨春は回復時期が遅れ、深層に低酸素の水塊が残った可能性も指摘された。
その後、昨年10月には0・3ppmという観測史上最低水準の酸素濃度が計測された。
 同センターは水深90メートルの高島市沖合の7地点を継続調査。先月28日には7地点中3地点で回復を示す10ppm以上を計測。今月12日には全地点で10ppmを計測した。同センターは1月下旬以降の冷え込みが回復に影響したと見ている。【服部正法】

■水路に三重の網を張る解除条件 外来魚の再放流禁止問題 08/02/14 Yahoo! News
 長野県の内水面漁場管理委員会が13日開かれ、実施方針が決まった外来魚の再放流(リリース)禁止について、外部との水路に三重の網を張るなど解除条件を決めた。
 昨年12月の委員会では、外来魚について県内全水域を再放流禁止としたうえで、漁業権者から委員会に解除申請があり、それが認められれば再放流禁止指示を解除する方針が決まっていた。
 この日は、禁止の施行日を今年6月1日と決めたうえで、解除条件について話し合われ、ブラックバス、ブルーギルが簡単に流出できない構造の網を三重にしたものを、管理水域と外部をつなぐ水路の接続部分に施すこととした。またすでに観光資源としてブラックバスを活用することを要望している野尻湖、木崎湖については同年11月末までリリース禁止が行われず、解除申請を12月1日までに行うこととした。(産経新聞)

■外来魚の再放流禁止決定 県内水面漁場管理委 08/02/14 信毎Web
 県内水面漁場管理委員会(会長・沖野外輝夫信大名誉教授、13人)は13日、長野市内で開き、漁業法に基づいてブラックバスなど外来魚の再放流(リリース)を禁止する指示を出すと決めた。本年度中に公示し、6月1日から実施する。ただ、地元から禁止しないよう要望が出ていた野尻湖(上水内郡信濃町)と木崎湖(大町市)については実施を12月1日まで延期し、水域限定の禁止解除に道を残した。
 禁止指示は、生態系を破壊するとされる外来魚を減らす目的。ただ、愛好家の間では再放流が一般化しているバス釣りを観光資源としている野尻湖や木崎湖の関係者の間には、釣り客が減るとして反対の声が強い。
 管理委は昨年12月、原則として県内全水域を再放流禁止にした上で、地元漁協などが解除申請し、管理委が「(外来魚の)拡散・逸出が防止されている」と認めた場合に限定的に解除できる−との方針を決定。この日は、解除の審査基準も議題となった。
 事務局(県農政部)は、水域の出口に「(外来魚が)容易に逸出できない構造の網が三重に施してあること」などの基準案を提示。「もっと厳しい条件を付加すべきだ」との意見も出たが、賛成多数で了承された。
 管理委員でもある野尻湖漁協の松木照武組合長は「禁止にならないよう(外来魚の)逸出防止に取り組みたい」と話し、野尻湖については12月までに禁止解除を申請したいとの考えを示した。

■県内湖沼・河川へ外来魚のリリース禁止 08/02/14 長野日報ネット版
 県内水面漁場管理委員会(沖野外輝夫会長)は13日、県内の湖沼や河川で釣った外来魚のブラックバス・ブルーギルについて、再放流(リリース)禁止を指示することを決めた。3月末までに公告し、6月1日から施行する。ただ、バス釣りを観光振興に利用する湖に配慮し、外来魚の流出防止が図られていれば指示を解除すると規定。野尻湖(信濃町)などが解除申請する見通しだ。
 対象となるのはオオクチバス、コクチバス、ブルーギル。個体数の減少につなげるのが主な狙いで、県によると、既に13県が委員会指示や条例で再放流を禁じている。
 指示を解除する条件としては、オオクチバスが特定外来生物に指定された際、政府が漁業権を持つ河口湖などに要求した内容に基づき、湖の流出水路に網を3重に設けるなどして外来魚が流出しないようにすることを盛り込んだ。
 これまでに野尻湖と木崎湖(大町市)が委員会に対して除外を要望しており、この2湖については解除申請と、流出防止を講じる期間を設け、6月1日からの適用を見合わせる。試験研究を目的とし、委員会会長の許可を受けた放流も除外する。
 この日の委員会では除外条件の厳格化を求める意見が出された一方、野尻湖漁協組合長の松木照武委員からは「漁協の金だけで(対策は)できない」との声もあった。
 外来魚の再放流禁止をめぐっては、委員会が2003年4月に一度は決めたものの、「有効性が明確ではない」とする前知事の指摘を受けて実施を見送った経緯がある。

■水鳥もブルッ 彦根で積雪23センチ 08/02/15 Chunichi Web滋賀
 彦根地方気象台によると、各地の積雪量は彦根市二三センチ、米原市朝日二二センチ、高島市今津町一七センチ、余呉町柳ケ瀬二七センチ。目立った交通の乱れはなかったが、彦根署管内では路面凍結による事故が多発。十三日夕方から十四日夕方にかけて二十五件のスリップ事故が発生した。
 県内上空には新たな寒気団が次々と流れ込み、今週いっぱい雪の降りやすい状態が続くという。
 米原市池下の三島池では、一部の水面に氷が張り、マガモなどの水鳥が雪の中、身を寄せ合うように羽を休めていた。(大橋聡美)

■彦根城:冷え込み厳しく、内堀凍結 08/02/15 毎日jp滋賀
 14日は氷点下1・5度の冷え込みとなり、彦根市の国宝・彦根城の内堀にビッシリと氷が張った。例年は昼間の日差しで解けることが多いが、この日は場所によっては終日、シャーベット状の氷が残り、観光客らが楽しんでいた。
 13日夕からの雪と冷え込みで、幅20〜25メートルの堀に氷が張り出したという。表門橋付近から黒門までの約400メートルと、大手門付近の堀に、シャーベット状や厚さ0・5センチほどの氷が張り詰めた。白鳥が通った“水路”状の跡もクッキリ浮かび、市民や観光客らが小石を投げて氷の厚さを測る光景も見られた。
 彦根地方気象台によると、15日以降も彦根市内は氷点下の冷え込みが続くという。【松井圀夫】

■滋賀の宝 学習船守れ 08/02/15 asahi.com滋賀
【「うみのこ」老朽化/県、新船購入基金創設へ】
 年間200日以上、子どもたちと一緒に琵琶湖を航行している県の学習船「うみのこ」。県内で育った30代半ばまでの人なら、ほとんど乗ったことがある船だ。老朽化が進んでいることから、県教委は新たな船を購入するための「うみのこ基金」創設に向け、08年度予算案に3千万円を計上した。1982年の就航以来、約40万人の小学生が参加してきた湖上での環境教育を守るため、県の取り組みが本格化する。(鬼原民幸)
 「うみのこ」は、総重量928トン、最大定員は400人超。学校の授業に使うことを目的とした国内初の学習船として82年8月に就航した。毎年、県内の全小学5年生を対象に、琵琶湖を周航する「フローティングスクール」を実施。多い年で約2万人の小学生が船上に泊まり込んで水質学習をしたり、寄港した場所で環境学習をしたりしてきた。
 船の耐用年数は通常、25〜30年だが、淡水で航行する「うみのこ」の場合、「寿命」が長い。それでも、02年には4基あるエンジンをすべて交換するなど、老朽化も指摘されてきた。毎年、20日ほどかけて集中的に整備・点検を続けている。
 同規模の船を新たに購入するには、約30億円が必要になる。県教委は基金をつくって毎年一定額を積み立て、購入資金の3割程度を賄いたい考えだ。足りない分は、県債を発行するなどして工面するという。
 船の交換に時間がかかれば、「うみのこ」に乗れない世代ができてしまう。「うみのこを知らない小学生をつくるわけにはいかない」として、県教委は現在の船が使えなくなる前に新しい船を購入する計画だ。
 管理する県立びわ湖フローティングスクールの寺村義伸所長は「うみのこに乗った小学生が感想文に『この船は滋賀の宝物です』と書いてくれたこともある。財政難が叫ばれるが、子どもたちに琵琶湖の美しさ、水資源の大切さを教えてきた。継続へ向けて取り組んでいきたい」と話している。

■外来種増加に歯止めを 武雄高 08/02/15 佐賀新聞ひびのニュース
 武雄高科学部と「武雄温泉保養村の環境を考える会」は、武雄市の池の内湖周辺で、ブルーギルなど外来魚駆除を目的とした産卵床の製作に取り組んだ。計14人が60個を製作。外来魚の産卵が始まる3月ごろから同湖に設置し、個体数増加に歯止めをかける。
 同湖には近年、ブラックバスやブルーギルといった外来魚の流入が目立ち、生態系の変化が懸念されている。同会などは在来種の本格的な保護に乗り出すため、昨年12月中旬から外来魚の産卵床を試験的に製作してきた。
 この日は花苗ポットトレーの三方をプラスチック製のカバーで取り囲んだ産卵床のほか、産卵の様子など水中を確認できる「検視用眼鏡筒」も併せて製作した。出来上がった産卵床は、同湖の水温が10度を超えるころから設置され、外来魚の生態調査を兼ねた駆除対策が本格化する。

■アユに国内初の細菌感染症 都道府県に注意喚起 08/02/15 asahi.com
 農林水産省は15日、昨年、東京、広島、山口の3都県の河川のアユから、国内では未確認だった病原性の細菌エドワジエラ・イクタルリが検出されたと発表した。人体への影響はないが、放流や養殖に影響が出るおそれがあるため、同省は各都道府県に放流前の検査を促した。
 この細菌はアユが感染すると表面が赤くなる傾向がみられるという。同省は「昨夏の猛暑との関連が疑われる」と分析している。

■アユから国内初の病原菌 各地で大量死 08/02/16 Chunichi Web
 農林水産省は15日、東京や広島、山口の川で昨年、大量死するなどして見つかったアユから、国内では初確認となる魚の病原菌「エドワジエラ・イクタルリ」を検出したと発表。発生状況の調査や放流用の稚アユの検査などを求める注意喚起文書を、全国の都道府県に出した。
 東南アジアの養殖ナマズなどに広まっている「エドワジエラ症」の原因菌。国内では養殖のヒラメやウナギなどで似た感染症が起きているが、これとは別の菌と確認。観賞魚やニジマスにも感染するが、同省は「人の健康への影響はない」としている。
 同省は、東南アジアから輸入された魚を通じて広まった可能性があるとみている。
 昨年8月に東京都の多摩川でアユの死骸(しがい)が見つかり、9月から10月にかけて山口県の錦川で約1400匹が大量死。広島県でも同時期に死骸が見つかった。体表やうろこの付け根が赤く変色したり、腹部が腫れていた。
 広島大と水産総合研究センターが菌を検出し遺伝子解析。東南アジアの養殖ナマズなどと同じタイプと特定した。
 山口県は昨年の猛暑で水温が上がって菌の活動が高まったのが大量死の一因とみており、「水温が低いうちに対策を取れば再発を防げそうだ」としている。

■メダカの生態、見守り続ける 左京のフリースクール生が調査 08/02/16 京都新聞電子版
 京都市左京区のフリースクール「わく星学校」に通う生徒たちが8年前から毎年、鴨川や西高瀬川など市内の河川を中心にメダカの調査を続けている。4年前から特にメダカの減少が目立ってきたため、昨年末には市にメダカの生育を守ってほしいと要望も行った。子どもたちは「調査はできるだけ続けたい」と張り切っている。
 わく星学校は不登校の子どもを中心に受け入れて、基礎的な教科学習や自然観察会などを行っている。
 メダカの調査は、2000年に鴨川や西高瀬川、岩倉川など18カ所で始めた。毎年夏に行い、これまで延べ15人の子どもたちが参加し、メダカを捕獲して数を数えたり、水質、流速などを調べてきた。本年度は岩佐友さん(15)、馬場未来生君(15)、岩田英一君(15)が行った。
 最近4年間でメダカの減少が目立ってきたという。約100匹確認していた東高瀬川ではオオクチバスの侵入で数匹程度になった。岩倉川でも、約50匹いたのが数匹に減少した。川べりの草がすべて刈られ、隠れる場所がなくなったことが原因として考えられるという。また、藻やオタマジャクシが大量発生したことから、富栄養化による水質悪化が推測できる川もあるという。
 減少を受け、昨年末には、外来魚の放流の取り締まりや、川べりの除草作業の際に隠れ家を残すことを、市道路河川管理課を訪れて要望した。岩佐さんは「京都市内にもメダカがいることを多くの人に知ってもらって、みんなで生育環境を守ることができれば」と話している。

■記念フォーラム:マキノ町海津・西浜・知内の水辺景観−−高島・23日 08/02/16 毎日jp滋賀
◇江戸時代、港町として栄え、波よけ石積みや橋板が今も…「重要文化的景観」に選定
 高島市マキノ町海津を中心とした地域が重要文化的景観に選定されることを記念した「たかしま環の郷フォーラム2 水辺の暮らしに育まれた風景が人をデザインする」が23日、同地域で開かれる。琵琶湖の水を利用した生活文化などを紹介し、昔ながらの素朴な風景が残る選定地を次世代に引き継ぐ方法について考える。【近藤修史】
◇昔ながらの素朴な風景、次の世代へ継承考える
 重要文化的景観に選定されるのは、「マキノ町海津・西浜・知内の水辺景観」(約1800ヘクタール)。同地域は、江戸時代に港町として栄え、琵琶湖岸の波よけの石積みや、野菜などをすすぐための桟橋状の「橋板」などが湖岸に残っている。
 フォーラムの前に、同町海津の四季亭で午前10時から重要文化的景観の選定報告会があり、市文化的保存活用委員会の委員長として、地域を調べた京都大大学院の金田章裕教授や調査に協力した地元住民らが選定地の概要を紹介する。
 フォーラムは午後1時15分から、同町海津の正行院で開催。県立大人間文化学部の濱崎一志教授らが同地域の魅力について話す。続いて午後3時半から同町西浜の萬明寺で、地元住民らが重要文化的景観を生かした町づくりについて話し合う。午後3時前には、地域を散策するプログラムも組み込まれている。
 また、この日は終日、同町西浜の旧海津漁協倉庫で、海津地区が描かれた絵や大正末期〜昭和初期に撮影された写真の展示がある。
 午前の報告会は無料。午後からのフォーラムは参加費500円。参加申し込みは、市政策調整課(0740・25・8114)。

■在来魚の産卵、通報で最適水位に 国交省に「うおの会」協力 08/02/17 京都新聞電子版
 市民団体と国土交通省の共同作業で、琵琶湖の在来魚の繁殖を助ける取り組みが計画されている。市民が琵琶湖各地で魚の産卵状況を観察してその結果を通報、国交省はその情報をもとに卵のふ化に最適な水位操作を行うという試みだ。準備のため市民団体が本年度に産卵調査を行ったところ、取り組みに生かせるような成果が上がった。
 「魚の卵を見た」「ヨシに付いていた」「魚の産卵する音を聞いた」−。これらの項目が昨春、市民団体「琵琶湖博物館うおの会」の調査票に追加された。同会は琵琶湖周辺で魚類の生息調査を続けているが、本年度は魚だけでなく卵も観察対象とした。
フナ、コイ、モロコ… 減少に歯止め
 琵琶湖周辺のデータは約700カ所から集まり、魚種はフナやコイ、ナマズ、ホンモロコのほか、外来魚のブラックバスも含め33種に上った。
 同会メンバーで「アクア琵琶」学芸員の中尾博行さん(30)は「琵琶湖周辺でこれほど幅広い産卵調査が行われたのは、前例がないのでは」と話す。
 フナやコイ、モロコなどの在来魚は雨で水位が上がると湖岸の水草などに活発に産卵する。しかし、増水すると湖周辺で水害の恐れが出てくるため、洗堰の操作で水位は一定まで下げられる。この時に湖岸の卵が干上がってしまうことが問題になっており、在来魚減少の一因と指摘されていた。
 そこで国交省琵琶湖河川事務所は産卵期に毎日湖岸で調査を実施。大規模な産卵があった場合、卵がふ化するまで一定の間水位を高めに維持する操作を続けている。しかし調査対象が高島市や草津市など計3カ所と少なかったため、市民の力を借りることにした。
 本年度の観察では早速成果が現れた。同事務所の調査では10万粒以上の「大産卵」が確認されたのは計4回。しかしうおの会の調査では、「大産卵」の日以外にも活発な産卵が多数回見られたのだ。中尾さんは「琵琶湖は広いので、河川事務所の調査だけでは大規模な産卵を見逃す恐れがある」と話す。
 同事務所の岩井敏男副所長は「来年度は調査結果を携帯電話で知らせてもらい、翌日の洗堰操作に反映させることを考えている。予算が限られる中、市民の協力でたくさんの正確な情報を集めたい」と期待する。
 市民の取り組みは水位操作への利用だけにとどまらない成果を生む期待もある。調査場所の選定や精度に課題はあるが、本年度の観察結果では▽コイ・フナの産卵場所は水路が最も多く、湖岸や田んぼは少なかった▽本来活発な産卵があるはずの梅雨にほとんど産卵が報告されなかった▽コイとフナでは水位上昇への反応に違いがあった−などの傾向が見られた。
 県立琵琶湖博物館の中島経夫・上席総括学芸員は「大規模な調査によって思いがけない発見があるかもしれない。1人でも多くの市民が関心をもってくれれば、在来魚の保全にとって有意義だ」と話している。

■滋賀県内で今年最高の積雪 交通に乱れ、高島で住民一時孤立 08/02/17 京都新聞電子版
 近江西部と湖北に大雪警報が発令された16日から17日にかけ、滋賀県東北部や西部などでは激しい降雪にみまわれた。各地で今年最高の積雪を記録し、除雪作業に追われた。道路の通行止めや電車の遅れも相次ぎ、市民の生活に影響が出た。
 積雪が60センチを超えた高島市今津町では朝から市民らが自宅前や駐車場などで雪かきに追われた。同市マキノ町在原と白谷の境の県道では、16日午後7時ごろ発生した雪崩のため、県道が30メートルにわたってふさがれ、23世帯58人が一時孤立、17日には除雪車3台が出動し作業に追われた。市内で計約100台の除雪車が作業に当たった。
 17日、県湖北地域振興局管内では除雪車77台と凍結防止剤散布車9台が出動し、除雪を行った。米原市山室の県道では、雪のため木が倒れ、一時通行止めになった。
 鉄道でも雪の影響でトラブルが相次いだ。
 午前5時30分ごろから、JR湖西線の近江今津駅(高島市今津町)と永原駅(西浅井町)で、線路を切り替えるポイントのすき間に雪がつまり、切り替えができなくなった。午前9時ごろからは、JR北陸線近江塩津駅(西浅井町)でも同様のトラブルがあった。2本が部分運休し、26本が最大64分遅れ、約6000人に影響が出た。
 午前8時25分ごろには、虎姫町大寺のJR北陸線の踏切内から雪のため乗用車が出られなくなり、特急しらさぎ2号が緊急停車した。乗用車は自力で踏切外に脱出し、特急は35分遅れで運転を再開したが、計4本が遅れ、約700人に影響が出た。
 彦根地方気象台によると、各地の積雪(午前11時現在)は次の通り。
 彦根市27センチ、余呉町94センチ、米原市56センチ、高島市61センチ。

■大雪:雪、ドカッ 余呉94センチ、今津62センチ、米原55センチ 08/02/18 毎日jp滋賀
 強い冬型の気圧配置になった17日、湖西や湖北は大雪になり、両地域に大雪警報、湖東に大雪注意報などが発令された。
 彦根地方気象台によると、同日午後4時現在の積雪量は▽余呉町94センチ▽高島市今津町62センチ▽米原市55センチ▽彦根市28センチ。各市では、住民らが自宅や道路の雪かきに追われた。
 高島署などによると、16日午後7時半ごろ高島市マキノ町在原の県道で、約30メートルにわたって小規模な雪崩が発生し、一時的に通行止めに。けが人などはないものの、県道奥の在原地区が孤立する危険性があったが、除雪作業で17日昼には車の通行が可能になった。
 福井県と結ぶ国道303号も除雪作業のため午前10時〜正午まで通行止めになり、同市マキノ町の国道161号でも正午前、大雪の影響とみられる倒木で、一時的に通行できなくなった。
 同気象台によると、大雪は湖北を中心に18日未明まで続くという。【近藤修史】

■琵琶湖の生態系保全事業費 県新年度予算案削減に不安の声 08/02/18 京都新聞電子版
 滋賀県は新年度、琵琶湖の生態系保全に関わる事業費を削減する。外来魚や水草の駆除を縮小するほか、ヨシの手入れも中止する方針だ。県は環境への影響は大きくないとみているが、市民からは不安の声が漏れている。
 彦根市の旧港湾。先月、外来魚駆除に取り組む市民団体「琵琶湖を戻す会」の高田昌彦代表(45)がさおを振ると、ブラックバスが次々と釣れた。その数は100匹余り。「8年間続けているが、全然減っていないというのが実感だ」
 県は来年度、外来魚駆除費を節減するため、駆除目標量を本年度より150トン減の400トンとした。外来魚を地域通貨に引き換える「びわこルールひろめよう券」も廃止する。
 県の推定では、外来魚の生息量は近年毎年100トンずつ減っている。事業縮小分を単純計算すれば、新年度は増加に転じてしまう。県水産課は「増殖率などを計算した結果、目標量を設定した。減少ペースが落ちるのは否めないが、増えることはない」と断言する。
 高田さんは「生息量の推定の精度には疑いを持つ人もいるし、駆除量を減らせばまた大繁殖する恐れもある。ひろめよう券も、若い世代に琵琶湖の現状を知らせるいい手段だった」と批判する。
 県は、魚類の産卵や水鳥の営巣地となるヨシの保全も見直す。毎年行ってきた刈り取りや火入れなどの管理を3年間停止するのだ。異常繁茂した藻や外来植物の除去事業も縮小する。県自然環境保全課は「ヨシは刈り取るとかえって生物に良くないという指摘もあり、3年間は様子をみたい。水草除去は緊急度を見極めて対応する」という。
 琵琶湖の生態系に詳しい西野麻知子・県琵琶湖環境科学研究センター部門長は「事業縮小の影響は分からないが、外来生物はもともと行政だけで対応するのは不可能。市民の協力が得られるよう、この機会に知恵を絞るべきだ」としている。

■「河川レンジャー」活動知って 滋賀での調査、草津で23日に報告 08/02/21 京都新聞電子版
 琵琶湖流域の治水や環境保全のために行政と住民の橋渡し役を担う「河川レンジャー」が23日に滋賀県草津市の市立市民交流プラザで、活動の内容を知ってもらおうとイベントを初めて催す。水害の歴史をまとめた紙芝居などで、「流域の人の暮らしや川の危険性を視野に入れながら自然とのかかわり方を再考してほしい」としている。
 レンジャーは国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所が選んだアドバイザー委員会が2006年4月に任命した5人で発足し、翌年4月には3人が加わった。琵琶湖と周辺の河川流域で、川の水にまつわる災害の聞き取り調査や川の危険性を実感しながら自然に触れるプログラム作りなどに取り組んでいる。
 当日は草津市の葉山川流域の水害の歴史について、近くの住民に聞き取り調査した内容をデジタル紙芝居で発表する。堤防が決壊したときの様子などを住民の語りを録音したテープを使いながら伝える。ほかにも魚捕りの際の注意点について学ぶクイズなども行う。
 レンジャーの1人、藤田建太郎さん(31)=野洲市行畑2丁目=は「遊び感覚で学びながらレンジャーの仕事も知ってほしい」と話している。問い合わせは同事務局TEL077(536)3520。無料。申し込み不要。

■増額交付税、環境保全や災害基金に 琵琶湖の市町境界設定で 08/02/21 京都新聞電子版
 琵琶湖の市町境界設定に伴い増額する地方交付税の活用方策検討会議が21日、大津市内で開かれ、滋賀県内の市町が実施する環境保全事業への補助や災害時などに備えた基金の造成など、4つの活用方策を決めた。
 琵琶湖の市町境界を設定することで、湖岸の14市町では地方交付税が計2億8300万円増額される。このうち半額を県市町村振興協会に拠出し、琵琶湖の環境保全に使うこととしている。
 活用方策は▽県内全26市町が実施する環境学習や住民との協働事業のうち、新規・拡充分について各市町ごとに300万円を補助▽台風による湖岸の漂着物の回収など、特別の財政需要に備えた基金造成に5200万円▽財団法人「淡海環境保全財団」がNPO法人(特定非営利活動法人)や住民団体に対して行う助成事業に対する補助として500万円。
 このほか、今後の検討事項として、県が財政構造改革プログラムで事業費を削減した水草除去やヨシ群落保全事業について、基金を用いて淡海環境保全財団に経費補助することを挙げた。
 また、新年度早々にも、県市町村振興協会が実施要項を作成し、補助対象となる市町の事業を明確にすることも確認した。

■ブラウントラウト:根絶へ予算計上 道、新たに6河川で 08/02/22 毎日jp北海道
 サケ・マスの稚魚を食べるため問題となっている外来魚のブラウントラウト(欧州原産)の根絶へ向け、道は08年度予算案に「外来魚駆除総合対策事業」の経費644万円を計上した。戸切地(へきりち)川(北斗市)、鳥崎川(渡島管内森町)など6河川の生息調査や地元漁協などとの調整に入るほか、05年度から駆除に取り組んでいる静狩川(同管内長万部町)での根絶を目指す。
 道は01年度から今年度まで「外来魚緊急総合対策事業」を実施し、道内3湖沼でブラックバス(北米原産)を根絶させた。
 新事業は10年度までの3年間を予定。ブラウントラウトの生息が判明している戸切地川と鳥崎川で地元漁協や釣り愛好者らの同意を得て駆除を始めるほか、生息が確実視されている4河川で生息状況などを調査する。いずれもサケ・マスの稚魚放流が行われている。また、五稜郭(函館市)の堀に生息するブルーギル(北米、西アジア原産)の駆除や、ブラックバスがいる可能性のある2湖沼での確認調査も実施する。
 ブラックバスとブルーギルは生態系に影響を与えるとして、外来生物法で飼育や放流が規制される特定外来生物に指定されている。ブラウントラウトは指定外だが、道は内水面漁業調整規則で放流を禁止している。冷たい水に適応できるため繁殖が深刻化。約70の河川・湖沼に生息していると言われる。道立水産孵(ふ)化場森支場が04年に静狩川で行った調査では、放流されたサケの稚魚の15%が食べられていると推定された。
 道漁業管理課は「駆除している静狩川では、以前は食べられていた小魚やカエルが増えた。漁業被害だけでなく、生態系を守るためにも駆除は必要だ」と話している。【去石信一】

■「淡探」調査3年間休止へ 08/02/23 Yomiuri On Line滋賀
 琵琶湖の水質や生態を観測できる自律型潜水ロボット「淡探(たんたん)」を使った研究活動が2008年度から3年間、休止される。嘉田知事は22日の県議会代表質問で、「調査船『みずすまし2世』搭載の水中カメラで湖底の映像を撮影するなどして、深層部の監視を続けていきたい」として、運航休止の影響を最小限に抑えられるとの見解を示した。
 「淡探」(全長2メートル、重さ180キロ)=写真=はコンピューターに記憶した航路を自動航行し、琵琶湖最深部(104メートル)を超える150メートルまで潜ることができ、デジタルカメラや顕微鏡を装備している。県琵琶湖環境科学研究センター(大津市柳が崎)の試験研究費を08年度当初予算で約8800万円と、前年度から約1億3000万円削減。10年度までの運航も休止することにした。
 このほか、底層部の低酸素化の調査など、研究テーマを政策課題対応型に集中させて予算削減に取り組むとし、「選択と集中を図りつつ、琵琶湖の総合保全のための研究はしっかりと実施していく」と強調した。
 一方、淡探の開発に携わり、調査している同センターの熊谷道夫・研究情報統括員は読売新聞の取材に「淡探とみずすまし2世では調査目的や機能、精度は大きく異なり、代替できない。民間資金を集めるなどして何とか調査を継続したい」と話した。

■関西と中部結ぶ新たな大動脈に 新名神、草津田上―亀山間開通 08/02/23 京都新聞電子版
 滋賀県南部などを通る新名神高速道路が23日午後3時に部分開通する。午前10時から甲賀市の甲賀土山インターチェンジで開通式典があり、関係者約1500人が関西圏と中部圏を結ぶ新たな大動脈の完成を祝った。
甲賀で式典、完成祝う
 開通区間は総延長174キロ(神戸−名古屋)のうち、大津市の草津田上インターチェンジと三重県亀山市の亀山ジャンクション間の49・7キロ。式典では冬柴鉄三国土交通相が「立派に開通することができました。将来のためにも、地域の再生、活性化にも道路は必要です」、嘉田由紀子滋賀県知事が「新しい玄関口として、滋賀全体の発展につながると期待します」とあいさつし、地元の小学生らが旧東海道ゆかりの鈴鹿馬子唄などを披露してテープカットした。この後、約80台の車が通り初めのパレードを行った。
 西日本高速道路と中日本高速道路が4652億円かけて建設し、1993年12月の着工から14年余りで完成した。名神高速道路のバイパス道路として大阪−名古屋間の所要時間短縮や渋滞緩和、地元の活性化が期待されている。

■お役所で出会うご当地味──公共施設の食堂巡り 08/02/23 日経ネット関西版
 地元産にこだわった奈良県庁食堂の大和肉鶏親子丼知らない土地でもし食事の場所に困ったら、一度役所や公共施設の食堂に入ってみてはいかがだろう。魅力は学生食堂同様の気軽さと安さだけではない。その土地の味や優れた眺望など様々な楽しみがある。
 関西で他府県に出かけたら、ご当地グルメを味わおう。手っ取り早いのが、県や市など役所の食堂。道順を尋ねれば誰もが知っているから、迷うこともない。
 奈良県の荒井正吾知事の発案で、県庁食堂に昨秋登場したのが「大和肉鶏親子丼」(650円)。近隣の飲食店でも「大和肉鶏照り焼き丼」などのメニューを見かけるが、親子丼は珍しい。地鶏だけでなく卵や米、しょうゆまで地元産にこだわった一品だ。
 「何度か試食し、そのたびに注文を付けた。おいしくできたね」と荒井知事は満足そう。注文に応えた同食堂の上田充利主任は「地鶏特有の歯応えを生かしつつ、柔らかさも出した」と話す。
 滋賀県庁の食堂「かいつぶり」にも、昨年夏に新メニューが加わった。琵琶湖の生態系に影響を与える外来魚のブラックバスを使った料理(260―300円)だ。「味に少し癖のあるスズキと思えばいい。うまく調理すればおいしい。ブラックバスを食べ尽くそうという趣旨」(同食堂)。週替わりでムニエル、ピカタなど様々な調理法を試していくという。
 兵庫県庁の食堂「のじぎく」にも人気のご当地グルメがある。その名も「ぼっかけ丼」(680円)。牛すじ、こんにゃくなどを甘辛く煮た「ぼっかけ」は神戸市長田区の名物。うどんやお好み焼きが定番だが、ここではご飯にぼっかけと温泉卵がのる。
 京都府舞鶴市役所の食堂「ニュー567(ごろな)」では、地元特産の牡蠣(かき)を入れた「舞鶴かき丼」(850円)が人気を集めている。「味付けは牡蠣を入れた親子丼といった感じ」(同食堂)。季節メニューで3月末ごろまで食べられる。
 高層庁舎を持ち、展望レストランを一般開放している役所もある。有名なのは神戸市役所の展望レストランだが、穴場は大阪府東大阪市役所。22階の「オールウェイズ」は生駒山などが見渡せる絶好の立地で、夜間も営業しているため夜景も楽しめる。
 瀬戸内海に臨む兵庫県明石市役所の「シーフード浦活(うらかつ)」も明石海峡を見渡せる眺望と明石タコやアナゴなどの料理で人気が高い。
 美術館など公共施設にも人気店や人気料理が少なくない。定番と言えるのが、大阪市役所近くの大阪市中央公会堂にある中之島倶楽部のオムライス(680円)。ランチタイム200食限定で、行列ができる。
 同じ中之島にある国立国際美術館には、著名なフランス料理シェフの石鍋裕氏がプロデュースするレストラン「クイーン・アリス アクア」もある。美術館の館外からも気軽に入れてお勧めだ。(奈良支局長 吉田俊宏)

■滋賀で強風、彦根で14・5メート野洲で男性けが 08/02/24 京都新聞電子版
 彦根地方気象台によると、滋賀県内では彦根市内で瞬間最大風速が14・5メートル、大津市内で10メートルを記録した。
 野洲市三上の野洲川河川公園では午前11時40分ごろ、県児童養護施設協議会主催のマラソン大会で役員席のテントが突風で飛ばされ、テントを押さえようとした児童養護施設の男性職員(38)が転倒、手の指を骨折するけがを負った。
 JR西日本は、午後5時ごろから湖西線の近江塩津(西浅井町)−永原(同)間の運転を一時見合わせ、北小松(大津市)−近江塩津間を徐行運転にした。同線安曇川駅(大津市)で規制値の風速20メートルに達し、その後も断続的に規制値を超える強風が吹いたため。
 この影響で上下線8本が運休、71本が最大で約1時間40分遅れ、約1万9500人に影響が出た。
 また、関西電力滋賀営業所によると、強風や積雪の影響で午後5時ごろから守山、野洲、東近江、彦根各市など広範囲で停電が発生した。

■ワンセグでどこでも滋賀県政情報 4月から、全国初 災害時にも対応 08/02/24 京都新聞電子版
 滋賀県は4月から、びわ湖放送の携帯端末向け地上デジタル放送(ワンセグ放送)を通じて、県政や災害の情報を発信する。全国初の取り組みで、普及が進むワンセグ対応の携帯電話の機動性に注目した。県は「どこでも気軽に県の情報に触れてもらえる。放送は災害にも強いので万一の際にも情報伝達が可能になる」としている。
 現在びわ湖放送のワンセグ放送の画面下に表示されているメニュー表示に、県の項目を追加する。普段は県政のトピックやイベント案内、県内観光地の動画などを発信し、非常時には緊急防災情報に切り替える。
 ワンセグと同時に、家庭のテレビで視聴する地上デジタル放送でも、全国で初めてデータ放送のシステムを用いて県広報誌の特集記事や告知などが見られるようにする。
 県の財政難から毎月発行の広報誌「滋賀プラスワン」は4月からページ数が半減するため、県広報課は「スペースに限りのある紙面では伝えられないお知らせも掲載できる」と話す。情報も随時更新していくという。
 ワンセグと地デジを合わせた事業費8400万円を2008年度予算案に計上した。
 同課は「家庭のテレビと携帯電話を用いることで、お年寄りから若者まで幅広い世代に情報が発信できる」としている。

■悲願の動脈、近づく中部 新名神開通で実走ルポ 08/02/24 Chunichi Web滋賀
◆大津―亀山、ピカピカ49.7キロ
 近畿と中部が近づいた。二十三日、部分開通した新名神高速道路。各インターチェンジ(IC)では開通前から車列ができ、沿線のイベントでは、市民がカウントダウンで、その時を祝った。午後三時開通。亀山ジャンクション(三重県亀山市)−草津田上IC(大津市)間四九・七キロに車が走り、新たな動脈が息づき始めた。
 開通直後に、大津市から三重県亀山市まで走行し、新名神を体感した。 午後三時、大津ICを出発。草津ジャンクション(JCT)へ向かうと、渋滞に。周りは他府県ナンバーばかり。皆「走り初め」を楽しみにしていたようだ。
 合流を過ぎると流れはスムーズになり、緩い坂道を上り始めた。カーナビが道順を再検索している。それもそのはず、全く新しい道路なのだ。
 全長三八四〇メートルの金勝山トンネルを抜けると、二羽の鶴が飛び立つ姿を模した「近江大鳥橋」へ。信楽の山を抜け、真っすぐ進んでいく。
 こう配は最大2%、カーブもほとんど半径三千メートル以上。気分よく走るうちに、信楽や甲賀土山ICを通過、午後四時には土山サービスエリア(SA)に到着した。
 上下線一体型のSAのためか、売店や食堂は大混雑だった。SAの中澤徳彦課長は「予想以上の人出」と感謝。家族で京都に向かっていた名古屋市南区、中学一年生藤井浩生君(13)は「犬の散歩コースもある」と、設備に驚いていた。
 名物「茶そば」を食べて出発。あいにくの雪模様も、路面は良好だ。鈴鹿トンネルを抜けると、そこは三重県。あっという間に終点の亀山JCTを通過した。
 時計の針は五時二十分。渋滞や休憩を差し引くと、大津からは一時間弱ほど。東海地方が、ぐっと近づいたと感じた。(妹尾聡太)

■新名神道:関西と中部が近づいた 誇らかに開通式典 08/02/24 毎日jp滋賀
◇草津田上−三重・亀山、49.7キロ
 大津市の草津田上インターチェンジ(IC)と三重県亀山市の亀山ジャンクション(JCT)を結ぶ「新名神高速道路」(49・7キロ)が23日午後3時、開通した。甲賀市甲賀町岩室の甲賀土山ICで午前にあった開通式典には、周辺自治体や工事の関係者ら約1500人が出席。地元の子どもたちと一緒に色とりどりの風船を空に放った後、テープカットされ、出席者を乗せた約80台の車が新線をパレードした。開通時刻が迫ると、各ICには、完成を待ちわびた車が長い列を作った。【近藤修史】
 午前10時から甲賀土山ICで開かれた開通式典には、冬柴鉄三国土交通相や嘉田由紀子知事、野呂昭彦・三重県知事らが出席。甲賀市土山町の「郷土芸能六友(りくゆう)会太鼓」(服部喜久典代表)のメンバー約20人の太鼓演奏が出席者を出迎えた。
 冒頭、西日本高速道路の石田孝会長があいさつし、「事業着手以来14年2カ月かけて完成した新名神高速は、中部と関西を近づけてくれる。医療機関へのアクセス時間の短縮などでも、地域の皆さんに安心を届けられる」と胸を張った。
 冬柴国交相は「名神高速道路の渋滞は、大きな課題だったが、新名神高速の整備で大きく緩和され、計り知れない便益を与えてくれる」と述べた。また、道路特定財源の暫定税率維持の問題にも触れ、「道路整備で地方を活性化させたい。暫定税率の10年間延長に付き合ってもらいたい」などと訴えた。
 出席者は式典後、本線上に移動し、地元の子どもたちと一緒にくす玉を割ったり、テープカットするなどした。甲賀市立土山小など五つの小学校の児童ら約400人が加わり、歌を披露したり、風船を一斉に空に放つなどして開通を祝った。その後、招待者を乗せた乗用車やバスなど約80台が、甲賀土山ICから亀山JCT方面に向け、往復約23キロをパレードした。
◇「大雪渋滞多い名神」“雪辱”の期待乗せ−−甲賀土山インター、開通待ち200台以上
 新名神高速道路開通時刻の23日午後3時、甲賀市甲賀町の甲賀土山ICでは200台以上の車が列を作った。
 一番乗りは、大型バイクに乗った愛知県一宮市萩原町のそろばん・パソコン教室経営、森勝さん(65)。開通セレモニーで、記念品の信楽焼の湯飲みセットや花束などを受け取った森さんは「名神高速道路は冬場に大雪で渋滞することが多かったので、新名神高速の完成で便利になるはず。関西に出かける時は必ず利用します」と話していた。

■新名神道:草津田上−三重・亀山間が開通 甲賀中心に“新名神効果” 08/02/24 毎日jp滋賀
◇企業立地など年々進展−−観光でも「起爆剤」期待
 89年の基本計画の策定以来、19年ぶりに開通した新名神高速・亀山ジャンクション(JCT、三重県亀山市辺法寺町)−草津田上インターチェンジ(IC、大津市松ケ丘)間の49・7キロ。中部圏への大動脈が整備されたことで、県内では既に甲賀市を中心に企業立地などの“新名神効果”が現れているほか、さらなる経済波及効果や観光振興への期待が高まっている。【鈴木健太郎、近藤修史、蒔田備憲】
◆経緯と概要◆
 新名神は、名古屋市と神戸市を結ぶ「近畿自動車道名古屋神戸線」(174キロ)の一部で、上下各2車線。亀山JCTから甲賀土山IC(甲賀市甲賀町岩室(いわむろ))、信楽IC(同市信楽町黄瀬(きのせ))、草津田上ICを経由して名神高速と交差する草津JCTに至る。
 名神高速の渋滞緩和や災害発生時の迂回(うかい)路として、基本計画が作られ、93年に事業着手。西日本、中日本の両高速道路会社が事業を引き継いでおり、総事業費は4652億円。通行量は1年目は1日あたり平均1万4000台、2年目は同2万4000台を見込む。
 延長174キロのうち、京滋バイパスと競合するため、国の「国土開発幹線自動車道建設会議」(国幹会議)で採算性に疑問が出た大津−城陽IC(京都府城陽市)と八幡(同府八幡市)−高槻IC(大阪府高槻市)の2区間計35キロは、当面着工されず、全線開通の見通しは立っていない。
◆産業効果◆
 県企業誘致推進室によると、県内の工場立地は、02年には最低の14件だったが、03年以降4年連続で増え、06年には近畿で兵庫県に次ぐ44件に上った。このうち、信楽、甲賀土山の各ICを利用できる湖南、甲賀両市の甲賀地域は20件で、半分近くを占める。
 07年上半期は全県26件のうち、甲賀地域が9件。同室は「明らかに新名神の開通を見越し、甲賀地域だけでなく、他地域の工業団地でも分譲や立地交渉が活発化している」と分析する。
 甲賀市内11カ所の工業団地の売却先も、ほぼ決定。同市の製造品出荷額は、竜王町を抜いて首位になった。同市企業立地対策室は「ここ数年で売却が進んだ。今後は新しい用地を準備する計画を検討する必要がある」と、喜びを隠さない。
 甲賀市は大津市や琵琶湖から離れた県南部に位置し、これまで交通の便にも恵まれなかったが、新名神で関西や中部圏と1本につながることで、忍者や信楽焼、温泉といった観光資源で集客のチャンスが広がった。
 同市商工観光課は今月18日、タヌキのキャラクター「匠(たくみ)ポン山(ざん)」や忍者の衣装を来たスタッフを名古屋市の新聞社・放送局などに派遣するPR作戦に乗り出した。3月上旬には東京・新宿で観光キャンペーンをする。
 同市の観光入り込み客数は、06年度は277万人だったが、昨年策定した市総合計画では2016年度に1000万人に増やす目標を掲げた。同課の黒田芳司・商工観光係長は「京阪神からも、名古屋からも遠いイメージだった甲賀が本当に近くなる」とアピール。
 また、社団法人びわこビジターズビューローも新名神が県全域の観光の起爆剤になると期待。藤原真也・広報宣伝部主査は「高速道路が甲賀とつながることで、他地域とセットの周遊が可能になり、滞在型の観光客が増える」と見込んでいる。

■琵琶湖河川レンジャー:市民と行政で取り組み 活動PRへ、パネル討論 08/02/24 毎日jp滋賀
 琵琶湖流域の河川整備や環境保護に市民と行政が共同で取り組む「琵琶湖河川レンジャー」の活動を知ってもらおうと、パネル討論などからなるイベントが23日、草津市野路1の市立市民交流プラザであった。
 河川レンジャーは公募で決まった流域住民と国土交通省琵琶湖河川事務所の職員、学識者らで構成。06年4月の活動開始以来、住民と行政のつなぎ役を目指し、野洲川、瀬田川流域などでの住民への河川に関する聞き取り調査や自然観察会、水害などへの意識啓発活動も行っている。
 「琵琶湖河川レンジャーが行うコーディネートの展望」がテーマのパネル討論には5人が出席。行政は従来、治水などの面から河川をとらえることが多かったが、琵琶湖河川事務所の津森ジュン所長は、「最近は『水とともに生きる』など価値観が多様になり、正直我々自身もどうすればいいかわからない部分があるが、議論より実践が大事。レンジャーには意見を束ねる役割を担ってほしい」と語った。
 また、同志社大の新川達郎教授は「住民の中には誰が堤防を造っているかという基礎知識を持っていない人もいる。彼らに知的な刺激を与え、『川づくりとは何か』と理解を促すのもレンジャーの大きな役割と思う」と話していた。【豊田将志】

■JR湖西線と東海道線遅れ 風雪など 08/02/24 京都新聞電子版
 JR西日本は、24日午前4時ごろから湖西線の近江中庄(滋賀県高島市)−近江塩津(西浅井町)間を徐行運転にした。近江塩津駅などで風速が毎秒20メートルに達したためで、同8時35分には規制を解除した。
 また、午前6時14分ごろには、同線近江今津駅(高島市)で、ポイントのすき間に雪がつまり、線路の切り替えができなくなった。同8時25分ごろに復旧した。
 これらの影響で、上下線計11本が運休、計14本が最大で30分遅れ、約5600人に影響が出た。
 また同日午前5時10分ごろ、JR東海道線の南彦根(彦根市)−河瀬駅(同)間の堀踏切で、踏切内のセンサーが異常を検知し、下り普通電車が現場付近で緊急停車した。センサーに雪が付着したため作動したとみられ、約53分遅れで運転を再開した。この影響で、上下線計20本が運休、計53本が最大で65分遅れ、約3万8600人に影響が出た。

■「全線」に早くも期待/新名神開通 08/02/25 asahi.com滋賀
【甲賀 式典に知事ら1500人】
 新名神高速道路の草津田上IC(大津市)―亀山JCT(三重県亀山市)間49.7キロが23日開通し、信楽、甲賀土山の両ICが開設された甲賀市内では、朝から多くのイベントが開かれた。93年11月の施行命令から14年。記念式典では、滋賀、三重両県知事から、早くも全線の早期開通を求める声が上がった。
 開通により、草津JCT(草津市)―豊田JCT(愛知県豊田市)間の所要時間は約80分。これまでの名神経由に比べて22分短縮される。
 甲賀土山ICで開かれた記念式典には、国会議員ら約1550人が出席。冬柴国土交通相は「名神の渋滞や事故を減らすためにも、道路特定財源の暫定税率を今後10年間延長し、新名神の凍結区間を含む必要な道路の整備に取り組みたい」とあいさつ。嘉田由紀子知事は「これまで忍者のごとく隠れていた甲賀の魅力を全国に発信したい」、野呂昭彦三重県知事は「名神は戦後日本経済の象徴。新名神は21世紀の日本の象徴になる」と述べた。
 同IC近くの本線上では、地元の小学生や保護者ら約400人がベートーベンの「歓喜の歌」を合唱。テープカットにあわせてくす玉が割られ、開通に花を添えた。
 午後3時からの一般車両の通行にあわせ、同ICには「土浦」や「静岡」など県外ナンバーの車を含む約200台が列をつくった。一番乗りしたのは愛知県一宮市の自営業、森勝さん(65)。認定証と記念品を受け取った森さんは「1番に通れてうれしい。これまで滋賀県に来る機会はほとんどなかったので、今後は妻とレジャーに訪れたい」と笑顔を見せた。

■1日の通過台数12倍に/名神高速道路 08/02/25 asahi.com滋賀
 名神高速道路は日本で最初の都市間高速道路として1963(昭和38)年7月16日、栗東インターチェンジ(IC)と兵庫県の尼崎ICの間が部分開通した。大津市の大津ICには、国内初のサービスエリアが併設。同年度の栗東―大津間上下線の1日平均通過台数は約7千台だった。
 65年、愛知県小牧市から兵庫県西宮市までの全線が開通。69年に東名高速道路が全通し、東京と関西を結ぶ大動脈が出来上がる。
 瀬田川の東岸に瀬田西ICが置かれたのは80年1月。88年8月には京滋バイパス開通に合わせて瀬田東ICが開設した。06年度の大津―瀬田西間上下線の1日平均通過台数は約8万4千台。開業年度の約12倍に増えた。
 23日に新名神高速道路が開通するまで、日本で「高速道路」と名の付く路線は、長らく名神と東名の2路線のみだった。国土交通省によると、名神と東名は、日本で最初の高速道路であり、経済発展を担う重要路線として各方面から注目され、計画段階から一般にも広く知られていたことから、例外的に通称として採用されたという。
 名神は「高速自動車国道中央自動車道西宮線」、新名神は「近畿自動車道名古屋神戸線」が正式な法定路線名だ。

■疑似餌ワーム禁止を申請へ 西湖漁協 今夏適用の可能性 08/02/25 山梨日々新聞社WEB版Miljan
 富士河口湖町の西湖漁協は二十四日、西湖公民館で通常総会を開き、ブラックバス釣りに広く使われている軟プラスチック製の疑似餌「ワーム」を西湖で使用禁止にするため、県に遊漁規則の変更申請をすることを決めた。新規則は今夏から適用する可能性が出ている。
 組合員約四十人が出席。漁協理事側が「自然分解しないワームが湖底に堆積(たいせき)し、湖が汚染されている」と説明しながら、西湖での使用禁止を提案。出席者からは「禁止で釣り客の減少が予想される。湖底清掃の徹底で対応するべきだ」という反対意見もあったが採決の結果、賛成多数で承認した。
 同漁協は昨年七月の役員会でワームの使用禁止の方針を決めたが、多くの組合員の意見を聴く必要があるとして通常総会の議題に挙げることにした。今後、遊漁規則にワームの使用禁止を盛り込み、県に届け出る。禁止時期は未定だが「周知期間を考慮すると、今夏になると思う」(理事)という。
 ワームの使用をめぐっては、国からブラックバスの漁業権が認められている四湖のうち、芦ノ湖(神奈川)が二〇〇〇年、河口湖が〇七年からそれぞれ禁止。西湖で禁止されれば、使用できるのは山中湖だけになる。

■1日平均交通量2万3000台 新名神・甲賀土山−草津田上間 08/02/25 京都新聞電子版
 西日本高速道路は25日、新名神高速道路で開通したばかりの甲賀土山インターチェンジ−草津田上インターチェンジ間の滋賀開通部分で24日に調査した1日の平均交通量(速報値)は約2万3000台だった、と発表した。
 新名神の草津田上インターチェンジ−亀山ジャンクションが23日に開通したことに伴い、同社が管内開通部分で交通量計測装置で調査を実施した。同社では1日平均1万4000台程度を想定しているが、開通直後の初の日曜日は通行量は予測を上回った。
 石田孝会長は「できたばかりの物珍しさと最大50%の割引効果もあり、使ってみたドライバーが多かった。今後も継続して実績を把握したい」としている。

■船舶用水素発電機を実用化へ 08/02/26 中國新聞ネット版
 船舶修繕などの日本海洋産業(下関市)が船舶用の水素エンジン発電機を世界で初めて開発し、今夏にも実用化する。地球温暖化を招く二酸化炭素(CO2)や、窒素酸化物(NOX)の大幅削減が見込め、照明用などに電力を供給する。今夏にも琵琶湖(滋賀県)に就航する観光船に搭載される予定で、今後は水素で動く次世代船にもつなげたい考えだ。
 発電機の出力は約20キロワット。30―40人乗り約150トンの船の照明や空調、電光掲示板など全体の2―3割程度を賄う。燃料が重油の通常のディーゼルエンジン発電機に対し、水素エンジン発電機は水素を燃焼しながら水を排出しCO2を出さない。排ガス中のNOXや硫黄酸化物(SOX)も大幅に減らせる。エンジンの燃焼室に過剰供給すると異常燃焼が起きる課題があったが、高速で開閉して水素を燃焼室に送る噴射装置を同志社大と共同開発することで克服した。

■島をカワウ被害から守れ、滋賀県が究極の人力作戦へ 08/02/27 asahi.com関西
 琵琶湖に浮かぶ竹生(ちくぶ)島(滋賀県長浜市)でのカワウの被害に悩む同県が、この春から新たな対策を始める。巣落としや銃器駆除など、これまで試みた撃退策は功を奏さず、ふんによる土壌酸性化などで、島の樹木の約3分の2が立ち枯れてしまった。琵琶湖の世界遺産登録をめざす県が行き着いたのは、節約型の「巡回作戦」。人間とカワウの知恵比べ、果たして軍配は――。
 竹生島は琵琶湖北部に浮かぶ周囲2キロ、面積14ヘクタールの島。国の史跡・名勝に指定されており、島の南部には竹生島神社や、西国三十三所の第三十番札所・宝厳寺(ほうごんじ)がある。島でカワウが確認されたのは82年。以降、急速に増え続け、今は推定で約3万5千羽が生息する国内最大の営巣地の一つだ。
 琵琶湖のアユを食い散らすことなどから、県は90年代からカワウ撃退に努めてきた。
 自動爆音機や天敵・フクロウの模型を設置する「威嚇作戦」をはじめ、棒磁石を島のあちこちに置き、カワウの方向感覚を乱して島に近づけない「攪乱(かくらん)作戦」、せっけん液を巣にまき、卵を孵化(ふか)させない「窒息死作戦」、急斜面にある巣を竹ざおでつつく「命がけの巣落とし作戦」……。04年度からは、散弾銃による駆除も始めたが、生息数は横ばいで効果が見られないとして、今年度で1千万円の補助金を打ち切る。
 代替策として、財政難の県が考え出したのが「人力作戦」だった。
 「知恵者」のカワウが最も恐れるもの――。それは、実は人間だ。観光船が発着し、神社や仏閣がある島南部でのふん害は、北部ほど深刻ではない。県は、人の姿を警戒するカワウが寄りつかないからではないかとみる。
 県は島南部の営巣地近くの獣道(けものみち)を幅50センチ、総延長270メートルにわたり歩道として整備。週3日、パトロールしてカワウを追い払う。新年度当初予算案に管理用歩道整備費などとして345万円を盛り込んだ。県自然環境保全課の熊倉基之課長は「シンプルで原始的な作戦かもしれないが、少ない予算で打つ手はもうほかにない」と言い切る。

■エサは天敵ブラックバス 絶滅危惧種ニゴロブナ養殖成功 08/02/25 asahi.com関西
 琵琶湖の固有種で、滋賀県名産フナずしの材料になるニゴロブナ。同県安土町の大島正子さん(45)が、天敵の外来魚、ブラックバスとブルーギルをエサに使う「逆転の発想」で、難関とされる養殖事業を軌道に乗せている。今季は約2トン(約1万3千匹分)のフナずしを出荷予定だ。絶滅危惧(き・ぐ)種に指定されるニゴロブナを守り、外来魚の駆除にもつながる画期的な取り組みとして注目されている。(辻健治)
 養殖池は計約2.7ヘクタール。琵琶湖周辺部で最大の湖「西の湖」のほとりにある。「この池ではニゴロブナと外来魚の立場が逆転しています」と大島さんは笑う。
 ニゴロブナは成長が遅く、本来、養殖に向かない魚とされる。大島さんは97年に養殖を始めたが、フナずしに適した体長20センチまで、なかなか育たなかった。池の管理費やエサ代がかさみ、採算が合わなかった。
 現在の手法が確立されたのは5年目の秋。以前、池の魚を移し替える作業中に、ニゴロブナが小さなエビをくわえているのを偶然見つけた。それまでは米ぬかなどを配合したニシキゴイの養殖用飼料を与えていたが、「実は肉食だったのでは」と直感した。
 琵琶湖の生態系を脅かす外来魚をエサに使えば「一石二鳥」になると考え、自分で釣ったブラックバスやブルーギルを、ボイルしてミンチに。飼料に混ぜ合わせて与え始めると、成長のペースが早まった。
 また、池の魚の数を調整するなど工夫を重ね、3年間の養殖で、出荷できる大きさに育つようになった。06年には、ニゴロブナ養殖とフナずし製造の専門会社「飯魚(い・お)」(本社・同県愛荘町)を設立。養殖池を現在の規模に拡大した。
 独学で得たノウハウだが、ニゴロブナの生態に詳しい県立琵琶湖博物館の中島経夫・上席総括学芸員は「フナは主に動物性プランクトンを食べるが、環境に適応してエサを変える。魚のミンチを食べることもおかしくはない」と指摘する。
 近畿農政局の統計(87年以降)によると、琵琶湖でのニゴロブナの漁獲量は、88年に198トンあったのが、97年には18トンまで激減した。卵や稚魚を食べるブラックバスとブルーギルの繁殖が最大の原因だ。05年に40トンまで回復したが、環境省は昨年、ニゴロブナを絶滅危惧種に指定した。
 大島さんは「手探りで始めたが、技術的な発見を毎年繰り返してきた。昔のように、みんなが本物のニゴロブナを気軽に味わえるようになればうれしい」と話している。

■淀川の在来種、人工水流で救え!…来月から再生実験 08/02/27 Yomiuri On Line関西発
◆「ダム湖」化で外来種激増
 淀川を外来生物が埋め尽くしそうな勢いだ。原因の一つは、水道・工業用水の取水のために1983年に建設された淀川大堰(おおぜき)(大阪市)。ここから上流約15キロの間は、流れの乏しい「長細いダム湖」状態で、池や沼地を好む熱帯性の水草・ボタンウキクサ(ウオーターレタス)やオオクチバス(ブラックバス)などが環境に順応、ここ数年で急激に繁殖した。在来種は生き残れるのか。国土交通省は3月から、人工的な水流を作る実験に乗り出す。
水草
 淀川の岸辺や、わんど(本流脇のよどみ)は、夏から秋にかけて水草で覆われる。観賞用に持ち込まれ、捨てられるなどして野生化したアフリカ原産のボタンウキクサ。繁殖力が強く水中の酸素を減らす。冬場は枯れるが、ヘドロ状になり、川底の貝などの成育を阻む。
 2000年ごろから目立ち始め、本流では、国交省近畿地方整備局が重機で除去作業を実施。大阪市街地の大川(旧淀川)への流入も増加し、同市が昨年8〜12月に除去した川ゴミは、前年比14%増の2762トン。担当者は「半分がボタンウキクサだった」と話す。
 淀川では、ほかに南米原産の水草・ナガエツルノゲイトウやミズヒマワリなども急増している。
魚類
 魚類の生態も激変。大阪府水生生物センターが05年、天然記念物・イタセンパラの生息地、城北わんど(大阪市旭区)で行った調査では、コイやフナさえも少なく、採取した魚の最大95%が外来種のブルーギルやオオクチバスだった。同整備局の調査でも、イタセンパラは瀕死(ひんし)の状態で06年から確認されていない。
 環境団体・淀川水系イタセンパラ研究会の小川力也会長は「河川改修で外来種は淀川全域に広がり、従来とは全く別の生態系になってしまった」と指摘する。
大堰
 淀川と大川の分岐点にある大堰。本流はここでせき止められる。上流15キロの枚方大橋(枚方市)付近で流量は毎秒百数十トンあるが下流で50トン前後が取水され、大川に流れ込むのはわずか約70トンに過ぎない。
 わんどは、河川改修が進む以前、増水時の水流の変化で川底が浄化されるなど、在来魚の繁殖に適した環境を保っていた。
 このため、同整備局は、堰の操作で水位を変化させる実験などを実施したが、外来魚を減らす効果は確認できなかった。今回は3〜6月、コイやフナの産卵期に城北わんどの水をポンプでくみ上げて水流をつくり、繁殖の状況を検証する。
 同整備局は「取水や治水のため、河川の構造を大きく変えることはできないが、外来種の急増に歯止めをかけたい」としている。
 村上興正・日本生態学会外来種検討作業部会長の話「熱帯性水草の増殖は温暖化も影響している。ダムや堰で、流れが乏しくなり、外来種の増加を招いている河川は、熊本県の緑川水系など全国各地にある。効果的な防除策、増殖を抑える対策の研究が急がれる」

■「びわ湖まつり」中止など 見直し例外なし 滋賀県緊縮予算 08/02/28 京都新聞電子版
 もうそんな時勢ではなくなった―。滋賀県の新年度予算案で廃止・縮小された事業の中には、社会情勢の変化を受けて存続が見直されたものがある。大がかりな観光イベントや、たばこ購買の推進、職員のレジャー補助など、長年続けられてきた事業が時代の波に洗われた。
慣例事業あれこれ
 県内全市町村から選ばれた女性の「感謝使節」100人余りが遊覧船に乗り込み、竹生島へ渡って琵琶湖への感謝をささげる。かつてはこんな光景が繰り広げられた「びわ湖まつり」だが、本年度限りで中止が決まった。
 観光客誘致を目指して1935年に始まり、以来毎年8月に行われてきた。年々参加する自治体が減少し、本年度の参加は6市町のみ。観光客の誘致効果も「びわ湖大花火大会」の35万人に対し、同まつりは関連イベントと合わせても2万8000人にとどまっていた。県商工観光課は「誘客力が中途半端だった」と話す。
 健康志向の高まりを受け、県はたばこ税の増収を目指す補助事業の打ち切りも決めた。販売促進のため毎年「県たばこ連絡協議会」に支出していた100万円を廃止する。県税政課は「たばこに対する風当たりが強まっている上、補助の効果がはっきりしなかった」と話す。
 たばこをお歳暮にする時代の名残から、補助金で歳末にマスクやカイロを配っていた同連絡協議会の初田勝事務局長は「協議会の会長は副知事が務めるなど、県も昔は事業に力を入れていた。時勢とはいえ、一方的に打ち切るのは許せない」と憤る。
 ディズニーランド入場やゴルフ場利用、スポーツ観戦に釣り具の購入…。県教委は、職員の余暇や健康づくりの一環としてこのような活動の4割を公費で補助していたが、それも廃止する。これらは教職員互助会の事業で、公費削減は年間1億円に上る。
 すでに一般職員の互助会では見直しが進んでおり、県教委も歩調を合わせた。県教委は「全国的な公務員の厚遇批判の中で、県としても見直した。今の社会情勢には合わず、10年度までに公費補助を限りなくゼロにもっていく」としている。

■ブルーギルの卵コイがぱくぱく 県実験「捕獲より安上がり」 08/02/28 Yomiuri On Line鳥取
 鳥取市の湖山池(6・8平方キロ)で、県は2008年度、外来魚ブルーギルの卵をコイに食べさせて繁殖を防ぐ実験を始める。繁殖力が強く、在来種やその卵を食い荒らすブルーギルは全国の湖沼で生態系を脅かしているが、対策は捕獲する以外にないのが実情。もともと池にいるコイに食べさせるユニークな試みで、県は「捕獲より安上がりに退治できる」ともくろむ。
 実験は、コイの雑食性を利用。ブルーギルの産卵場所を網で囲って、コイに卵や稚魚を集中的に食べさせるのがポイントだ。
 県などによると、ブルーギルは岸辺近くの水深1メートル前後に産卵する習性があり、県水産課は繁殖期の初夏に産卵の盛んな個所を特定して数か所で実験。稚魚が減る成果が確認できれば、囲い込む場所を増やし、継続する。
 同課によると、04〜07年度、県などが外来魚生息状況を調べるために仕掛けた定置網には、毎回2万〜5600匹ものブルーギルがかかった。一方で、特産のシラウオやワカサギ、テナガエビなどの漁獲量は減る傾向にあり、ブルーギルが卵などを食い荒らしたとみている。
 滋賀県水産試験場も02、03年度、曽根沼(彦根市)にコイやニゴロブナを放流し、同様の実験を実施。しかし、ブルーギルの産卵場所の水深が10〜20センチと浅く、コイが近寄れなかったためか、成果は上がらなかった。同試験場は「水深のあるところを囲むやり方なら、成果は期待できるのでは」としている。

■絶滅危惧種「ヒナモロコ」知って 琵琶湖博物館、ひな祭りで展示 08/02/29 京都新聞電子版
 「ひな祭り」にちなみ、滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)が環境省のレッドリストに掲載されている絶滅危惧(きぐ)種の淡水魚「ヒナモロコ」を展示している。希少淡水魚の大切さを感じてもらおうと、3月3日の「ひな祭り」に合わせた特別展示として企画した。
 ヒナモロコはコイ科で、全長5―7センチ。現在は福岡県の一部だけに生息しているという。琵琶湖文化館で1980年から繁殖に取り組み、同博物館が引き継いだ。昨年7月の繁殖では約260匹が育ち、その中から30匹を展示している。
 3月23日まで(月曜休館)。有料。

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