琵琶湖の湖底から
(2008/10)
08/10/31
■西の湖と長命寺川を登録 ラムサール条約湿地、区域拡大(Chunichi Web滋賀)
近江八幡市と安土町にまたがる「西の湖」と、琵琶湖につながる「長命寺川」が、世界の湿地の保全を目指すラムサール条約湿地として正式に登録された。既に登録済みの琵琶湖の区域を拡大。韓国で開催中の第十回締約国会議で三十日、登録認定証が授与された。専門家は「人の活動と自然の調和が保たれてきた貴重な場所で、登録の意義は大きい」と評価する。
西の湖は二百二十ヘクタールあり、琵琶湖につながる二十九の内湖の総面積の半分を占める。約三キロの長命寺川を通して琵琶湖に注ぐ。琵琶湖は一九九三年に条約湿地として登録されており、今回、その登録区域六万五千六百二ヘクタールに新たに三百八十二ヘクタールが加わった。
拡大分は0・5%にすぎないが、広大なヨシ群落と多彩な動植物の生息地として価値が高いと研究者は見る。ヨシ群落は百九ヘクタールあり、近畿地方で最大級。貴重種とされる植物二十六種が育ち、約百二十種の鳥類が生息する。
県琵琶湖環境科学研究センターの西野麻知子・総合解析部門長は「ヨシ群落の六割が集中する内湖が登録区域に含まれていなかったことが不自然」と、追加登録を評価する。
西野さんはヨシを生活に利用する人間の活動で、西の湖周辺の生態系が二百年以上維持されてきたことを指摘。「土地利用が長い間変わらないことで人為的な自然がつくられ、生き物との調和が保たれてきた」という。
外来魚の繁殖に脅かされている琵琶湖固有の魚の種類が多いことも西の湖の特徴だ。開発を免れたヨシ群落や小さな水路、複雑な地形が残されているからとみられる。
西野さんは「近年はヨシの利用が少なくなり、ヨシ産業が衰退している。登録拡大で注目が集まり、持続的な土地の利用につながってほしい」と期待している。(林勝)
08/10/30
■伊藤園、「お〜いお茶」で琵琶湖の環境保全 売り上げ一部寄付(日経ネット)
伊藤園は11月1日から3カ月間、関西の2府4県で販売する日本茶飲料「お〜いお茶」製品の売り上げの一部を琵琶湖の環境保全活動に寄付するキャンペーンを実施する。環境保全への貢献により企業イメージを向上させ、関西地区での売り上げ拡大につなげる狙い。
「お〜いお茶」製品全品が対象。期間中、「お茶で琵琶湖を美しく。」などのキャッチコピーをあしらった製品パッケージを使ったり、約400台の営業トラックにキャンペーンステッカーを張ったりするなどして、消費者に認知してもらう。
11月5日からは、写真家の今森光彦さんによる琵琶湖の風景写真を使い、笑福亭鶴瓶さんがナレーターを務めるキャンペーンのテレビコマーシャルも流す。売り上げの一部は、琵琶湖の水質改善につながる湖岸のヨシの生育資金として県に寄付する。
■高速道路料金の値下げ案 埼玉から青森では9割引き(京都新聞電子版)
高速道路料金を休日(土日祝日)は原則上限1000円に−。政府、与党が30日に追加経済対策の目玉として決定した高速道路料金の大幅値下げ。例えば、埼玉県から青森県まで普通車でドライブすれば、通常料金の9割引き、片道で約1万2000円も得する“大盤振る舞い”だ。
出発は埼玉県加須市にある東北道の加須インターチェンジ(IC)。青森市の青森ICまでの約650キロは、車で約7時間の長旅だが、通常料金1万2750円が1000円で済むことになる。
また神奈川県厚木市、東名高速の厚木ICから名神高速を乗り継いで大津市の大津ICに行けば、通常料金は9000円。片道で8000円の節約になる計算だ。
休日に値下げされるのは、東日本、中日本、西日本、本州四国連絡の各高速道路会社の営業エリアのうち、東京、大阪圏以外。普通車と軽自動車が対象で、料金の上限は原則1000円だが、本四高速では1500円程度になる可能性もある。
東京湾アクアラインの通行料金は休日に普通車(現行3000円)と軽自動車(同2400円)を一律1000円に引き下げる。
国土交通省によると、休日の高速道路利用者のうち約8割が100キロ以内の走行で、長距離利用はお盆の帰省などに限られているという。国交省は「値下げで普段は行かない場所まで足を伸ばしてもらえれば」と期待する。
割引は補正予算成立後速やかに実施するとしている。ただ自動料金収受システム(ETC)を利用している車が対象。今年10月のETC利用率は70%を超えているが、利用していないドライバーからは不満の声も出そうだ。(共同通信)
■ラムサール登録、自治体に認定証 韓国で条約会議(Chunichi Web滋賀)
【昌原(韓国南部)30日共同】水鳥などの生息地として国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の事務局は30日、日本の4カ所の新規登録と、既に登録済みの琵琶湖(滋賀県)の区域拡大を正式に決め、第10回締約国会議が開催されている韓国慶尚南道の昌原市の会場で各自治体関係者らに認定証を授与した。
新規登録は大山上池・下池(山形県鶴岡市)、化女沼(宮城県大崎市)、瓢湖(新潟県阿賀野市)、久米島の渓流・湿地(沖縄県久米島町)。日本の環境省によると、今回の新規登録・区域拡大で日本の登録湿地は計37カ所、合計面積は13万1027ヘクタール。
同省によると、農業用ため池の大山上池・下池は、ガンカモ類など多くの渡り鳥の重要な越冬地で、マガモは毎年2万−3万羽が飛来する。ダム湖の化女沼もガンカモ類が越冬し、ヒシクイなどの飛来地。瓢湖はかんがい用のため池でコハクチョウやオナガガモなどの重要な越冬地だ。
久米島の渓流・湿地は、日本で唯一淡水に生息するヘビで絶滅が心配されているキクザトサワヘビなど希少な生物の生息地。琵琶湖の区域拡大部分は、同湖につながる西の湖と長命寺川(滋賀県近江八幡市、安土町)で、日本有数の規模のヨシ群落が分布し、絶滅が危惧される植物の宝庫として極めて貴重という。
■びわこ花噴水 運転再開へ 31日、電子機器復旧まで手動で(京都新聞電子版)
落雷による機器の故障で、運休している世界最大級の噴水、びわこ花噴水(大津市)が、31日から定期運転を再開する。ただ、自動運転に必要な電子機器の復旧にめどが立っていないことから、当面は手動での運転となる。
花噴水は7月29日に落雷を受け、放水を調整するシステムに損傷を受けた。このため、8月の「びわ湖大花火大会」と今月の「スポレク滋賀」期間中に、手動で仮運転したのを除いて、定期運転を休止している。
しかし、旧式化した電子機器の部品調達が難航し、本格復旧に相当時間がかかることが分かったため、県は手動で定期運行を再開することにした。
毎日午前11時45分からと、午後6時半からの各30分間。放水パターンは一つのみとなる。県河港課は「観光客からの問い合わせも多いことから、暫定的だが再開することにした。早急にシステムを復旧させ、従来の多彩な放水を復活させたい」としている。
08/10/28
■日本の湿地4カ所、新規登録へ 韓国でラムサール会議開会(京都新聞電子版)
【昌原(韓国南部)28日共同】水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の第10回締約国会議が28日、韓国・慶尚南道の昌原市で始まった。11月4日までの日程で、期間中にハクチョウの渡来地として知られる新潟県阿賀野市の瓢湖など日本の4カ所の新規登録と、既に登録済みの琵琶湖(滋賀県)の区域拡大が決まる。
開会式には李明博大統領も出席。
韓国政府などによると、会議では各国が条約の履行状況を報告。最終日には、会議結果をまとめた「昌原宣言」を発表するほか、2009年から14年までの「戦略計画」や、水田の重要性を再認識し生物多様性を増すような計画づくりを求める日韓共同提案の決議案などが採択される予定。
日本の環境省によると、新たに登録が決まる日本の湿地は、瓢湖のほか、山形県鶴岡市の大山上池・下池、宮城県大崎市の化女沼、沖縄県・久米島の渓流・湿地。30日に条約事務局から関係自治体に登録認定証が授与される予定。(共同通信)
■西の湖と長命寺川ラムサール登録へ(asahi.com滋賀)
【湿地保護へ区域拡大】
県下で最も大きい内湖、西の湖とその下流の長命寺川が、湿地の保護に関するラムサール条約に登録される見通しになった。環境省が27日付の官報に告示した。28日から韓国であるラムサール条約の第10回締約国会議で正式に登録される。
西の湖は、近江八幡市と安土町にまたがる面積約220ヘクタールの内湖。大規模なヨシの群落があり、貴重な動植物も数多く生息している。湖の周辺の景観は水郷として全国的に知られている。
県内では93年に琵琶湖がラムサール条約に登録されており、今回は対象区域を拡大した形だ。西の湖と周辺の湿地、琵琶湖にそそぐ長命寺川の計382ヘクタールを加えた登録区域は10市5町にまたがる計6万5984ヘクタールとなる。
■外来魚の無償回収量が過去最高に 滋賀(msn産経ニュース)
ブラックバスなど琵琶湖の生態系に悪影響を及ぼしている外来魚の“釣果”をそのまま駆除の実績とするために、釣り人向けに設けられているボックスといけすによる回収量が今年度上半期(4〜9月)、取り組みを始めてから最大の約12・3トンとなったことが県のまとめで分かった。
琵琶湖を訪れる釣り人に無償で協力を求めるこの取り組みは、平成15年にスタート。県は今年度、湖岸など40カ所に回収ボックス、30カ所に回収いけすを設置している。
県琵琶湖レジャー対策室によると、今年度は、県内の小学生への啓発▽回収ボックス20〜30カ所を釣り人が多い場所に移動▽ほぼ全ボックスに「外来魚リリース禁止」と書いた幟を設置▽釣り客の多い7月から回収ボックス6個を増設−など取り組みを強化していた。
ボックスといけすによる上半期の回収量約12・3トンは前年同期の1・3倍。回収量は、10月も順調に伸びていることから、今年度通期で前年度の約15・1トンを大きく上回る約20トンに達すると見込んでいる。
同室は「釣り人の間でリリース禁止が浸透してきているのではないか」と話している。
08/10/27
■外来魚回収量が過去最高に 琵琶湖のボックス(京都新聞電子版)
琵琶湖岸に設置した回収ボックスなどからの外来魚の回収量が、本年度の上半期(4−9月)で過去最高の12・3トンに上ることが滋賀県のまとめで分かった。県は回収ボックスを目立たせるために工夫したり、夏休みに小学生に協力を求めたのが要因とみている。
県は湖岸に回収ボックス40カ所、回収いけす30カ所を設置し、釣り人が釣り上げたブルーギルやブラックバスの再放流を防いでいる。
これまで最高だった昨年度は上半期で9・3トン(年間は15・1トン)だったが、本年度は3トン上回った。年度を通しての回収量も最高の約20トンに達する見通しという。
県は本年度、回収ボックスを臨時で増設したり、のぼりを立てて存在をアピール。また夏休みには小学生から「びわこルールキッズ」を募り、釣り上げた外来魚の数や大きさを競ってもらうなど回収量増加の取り組みを進めている。
県琵琶湖レジャー対策室は「2003年から設置した回収ボックスの存在も知られるようになってきた。今後も釣り人に外来魚再放流の禁止を呼びかけ、徹底していきたい」と話している。
■西の湖と長命寺川、琵琶湖に追加 ラムサール条約湿地 正式決定(京都新聞電子版)
水鳥の生息に重要として保全を図るラムサール条約湿地に、西の湖(滋賀県近江八幡市、安土町)と長命寺川(同市)が、すでに登録されている琵琶湖に追加されることが27日、正式決定した。韓国で30日に開かれる同条約締約国会議(COP10)で承認される。
登録の決定権を持つ環境省が27日、新潟県の瓢湖、宮城県の化女(けじょ)沼、山形県の大山上池・下池、沖縄県・久米島の渓流・湿地の4カ所とともに、登録へ向けた指定を官報告示した。国内の登録湿地は計37個所となる。今回の追加登録で琵琶湖の登録湿地面積は約382ヘクタール広がり、計約6万5984ヘクタールになる。
県内最大の内湖である西の湖と長命寺川については、両市町と県が今年4月、1993年に登録されている琵琶湖に追加する形での登録に向け、国に指定を申し入れた。30日にCOP10で登録が認められ、登録認定証が渡される。
■ホテイアオイ大発生 琵琶湖・赤野井湾、水質悪化の懸念(京都新聞電子版)
水草のホテイアオイが、滋賀県守山市の赤野井湾周辺の琵琶湖岸で大量発生している。冬になると枯れて腐敗するため、水質への影響が気遣われている。
ホテイアオイは南アメリカ原産の外来種で、琵琶湖でも各地で確認されている。大量発生しているのは、赤野井湾内と流入する川の河口付近で、琵琶湖では湖岸から約30メートルの幅で、約100メートルにわたって広がっている。
守山市の環境団体「びわこ豊穣の郷」会員の中村一雄さん(69)によると、9月ごろから増え始めたという。同湾では昨秋、特定外来生物のボタンウキクサが繁茂して県が除去しており、中村さんは「繁殖力の強いボタンウキクサがなくなり、ホテイアオイが広がったのでは」と話す。
琵琶湖博物館の芦谷美奈子主任学芸員は「赤野井湾は富栄養化が進んでおり、肥料分の多い水域で育つホテイアオイに適していたのでは。ボタンウキクサの除去が影響した可能性もある」と分析し、「冬場に枯れて腐敗するとヘドロ化し、水質悪化につながる恐れがある」と話す。
守山市では、大川の河口付近でも大量発生している。県は特定外来生物に指定されていないことなどを理由に、除去などの対策は検討していないという。
■大阪港の立ち入り禁止区 見直しへ 平松市長「釣り場と折り合いを」(Yomiuri On Line関西発)
大阪市が防波堤や護岸のほぼ全域を立ち入り禁止区域に指定する規制強化案を8月に示したところ、市民から反対意見が相次ぎ、指定範囲の見直しを検討していることがわかった。26日、人工島・舞洲で開かれた魚釣り大会を視察した平松邦夫市長も「釣りを楽しむ部分と折り合いをつけたい」と述べ、港内で安全な釣り場を整備する考えを示唆した。
市によると、港内の防波堤や護岸は原則立ち入り禁止にしているが、事実上、釣りを黙認してきた。しかし、昨年8月、夢洲で釣り人男性(当時45歳)が転落死し、遺族が今年3月、安全管理に不備があったなどとして市などを提訴した。
市は8月、ほぼ全域を立ち入り禁止区域に指定、罰則適用の方針を提示したが、市の意見公募に寄せられた約1300件の大半が反対だったという。
この日の魚釣り大会は試験的に開かれ、約140人が参加。平松市長は「管轄すべき危険な場所を確認するなど、メリハリをつけたい」とする一方、「時間をかけて解決策を探りたい」とした。市は来月にも釣り愛好団体などと協議する。
08/10/26
■大阪港立ち入り禁止区域縮小へ 市長、釣り人の声聞き(asahi.com関西)
大阪市が大阪港の護岸や防波堤を立ち入り禁止にし、港内の釣りをほぼ全面禁止する案を打ち出している問題で、平松邦夫市長は26日、「安全性が確保されれば、当初の案より立ち入り禁止区域を縮小したい」と規制案を一部見直す方針を示した。大阪港の人工島・舞洲(まいしま)の親水公園を訪れ、釣り人に意見を聞いた後、報道陣に語った。 公園は普段は釣りが禁止されているが、この日は釣り場として利用できるかを検討するため釣り人約130人に開放された。平松市長が釣り人に話を聞いて回ると、「最低限のルールを守った上で、釣りをやらせてほしい」「大阪港は釣りに最高の場所」などの声が出た。
平松市長は、一部釣り人のマナーの悪さや港の安全管理の重要性を指摘し、規制する方針に変わりはないとしつつも、「全部立ち入り禁止というのは違うと思う。メリハリをつけて市民の納得のいく解決策を探りたい」と語った。市は釣り人らの団体と協議しながら規制内容を再検討する方針。(金指光宏)
■大阪港“釣り禁止”、市長が縮小方針(msn産経ニュース)
大阪港の防波堤や護岸を大阪市が立ち入り禁止区域に指定する方針を示し、事実上“釣り禁止”となる見込みの中、平松邦夫市長は26日、多くの釣り人が訪れる港内の人工島・舞洲(此花区)で開かれた釣りの社会実験を視察した。平松市長は「(禁止区域は)今のままでいけるとは思っていない」と述べ、立ち入り禁止区域を当初打ち出した範囲より縮小する考えを明らかにした。
社会実験は市と釣り団体が、釣りが禁止されている舞洲の親水空間「舞洲緑地シーサイドプロムナード」で開催。安全対策上の問題や、釣り人のマナー、釣果などを調査し、舞洲の一部を魚釣り場として利用することが適切かどうかの検討資料にする。この日は約130人が参加し、アジやイワシを釣り上げていた。
足場の安全性や釣果などを確認した平松市長は、立ち入り禁止の場所を今まで以上に明確にするとした上で、「メリハリをつけたい。規制だけすればいいというものではない」と述べた。
大阪港での釣りをめぐっては、昨年8月に夢洲で釣り人が転落死する事故が起こったことなどから、市は今月中にも「大阪南港魚つり園」を除く大阪港の防波堤や護岸など約30キロを立ち入り禁止区域に指定する見込みだった。しかし、市民からのパブリックコメント約1300件で反対意見が大半を占めたことや、釣り愛好家団体から協議を求める要請が相次いだことから指定は延期された。
■「魚のゆりかご水田米」発売 事業拡大へ正念場(Chunichi Web滋賀)
県が進める事業「魚のゆりかご水田」で収穫した米の販売が、県内で本格的に始まった。事業開始から3年目。参加する水田を増やす絶好の機会だが、課題も多そうだ。
琵琶湖と周辺の水田を階段状の「魚道」で結び、フナやコイが水田で産卵するかつての姿を取り戻そうという試み。野洲市中主地区の農家が生産した魚のゆりかご水田米が県内1部の平和堂に並ぶ。
昨年までは流通ルートがなく、PR品や学校給食に使われただけで、農家が独自に販売するしかなかった。参加する農家が徐々に増え、一年を通じた米の供給が可能になった。
しかし、事業拡大のペースは鈍い。参加する水田は今年、82ヘクタール。県が把握する2000ヘクタールの実施可能水田の5%にも満たない。
原因の一つは集落内で水田を共同利用する意識が低いから。琵琶湖博物館学芸員の牧野厚史さんによると、水田は誰の所有かが重視される。1軒の農家がゆりかご水田に参加したくても、集落内で同意が得られなければ魚道を整備できない。
2010年に200ヘクタールまでの拡大を目標とする県は、販売網の確立で興味を持つ農家も増えるはずと期待する。
ただ、売れるかは未知数。4月から京都や大阪で先行販売するイトーヨーカドーでは売れ行きはいまひとつ。米の売り上げはブランド力が命で、消費者は値段に大差なければ、新潟県魚沼産コシヒカリなど知名度の高いブランド米を選ぶ。
県内大型量販店での販売開始が認知度アップにつながり、実施水田が増えるのか。県は26日、彦根市竹ケ鼻町のビバシティ彦根でセミナーを開き、事業をPRする。(曽布川剛)
08/10/25
■ため池フェスティバル:高砂・鴻ノ池一帯であす開催(毎日jp兵庫)
県や東播磨各市町が地域挙げて取り組む「いなみ野ため池ミュージアム」活動のひとつ「ため池フェスティバル 鴻ノ池を食べよう!」(高砂市ため池協議会主催)が26日、高砂市阿弥陀町の鴻ノ池一帯で開催される。
午前9時半の開会。姫路市立水族館の市川憲平館長らの指導で鴻ノ池の生き物調査をするほか、加古川市在住の作家で、ため池ミュージアム運営協議会長の玉岡かおるさんの講演、魚のつかみ取りなどがある。
交流フェアでは、高砂市内五つのため池協議会が、現地で取ったフナ、コイ、ブラックバスなどを食材にした料理やハスの実おこわ、サバずしなどを提供する。参加無料。【成島頼一】
08/10/23
■養殖モロコの水揚げ最盛期 草津で休耕田活用 稚魚、元気に育つ(京都新聞電子版)
休耕田などを利用して養殖が広がっている琵琶湖の固有魚「ホンモロコ」の水揚げが、滋賀県草津市でピークを迎えている。大きく育った養殖モロコは、網の中で元気にはね回っている。
草津市では本年度、13軒の農家などが養殖に取り組んでいる。下寺町の下村修一さん(68)の休耕田を利用した養殖池では、5月に放流された稚魚が体長7−8センチほどに育った。9月下旬から順次、網ですくって水揚げを続けている。
下村さんは、今月末までに40キロ近くの水揚げを見込んでおり「自然に近い環境で十分に運動して育った。来年はさらに量を増やしたい」と話している。
モロコは鮮魚店を通じて県内外の飲食店に出荷されるほか、道の駅草津(同市下物町)などで直売が予定されている。
■湖岸清掃3890人が汗/地域貢献に力(asahi.com滋賀)
県シルバー人材センター連合会は22日、琵琶湖の水質保全と地域の環境美化を目指す取り組みとして、26市町のシルバー人材センターから、計3890人が出て琵琶湖岸を中心に一斉清掃をした。家庭用ごみ収集袋に空き缶、びん、燃えるごみを分類。約3時間で計3840袋分を拾い集めた。
高島市のシルバー人材センターでは旧町村の6地区で計206人が参加した。今津地区は今津町南新保の湖岸沿いを清掃。岸辺には藻や木片、ペットボトル、空き缶などが打ち上げられていた。6地区分の回収量は計290袋になった。
同連合会は、毎年10月中旬の水曜日を「シルバー環境美化の日」と決め、02年から活動を続けている。苗村久男事務局長(61)は「高齢化社会を迎え、社会参加と地域貢献の意味からシルバー人材が果たす役割は大きい。積極的に取り組んでいきたい」と話していた。
■琵琶湖の状況、市民聞き入る びわ湖セミナーで研究成果を報告(京都新聞電子版)
滋賀県琵琶湖環境科学研究センターの研究成果を発表する「びわ湖セミナー」が22日、大津市のコラボしが21であり、西の湖の生物多様性の研究や湖底の低酸素対策などについて研究員が最新の成果を報告した。
セミナーは研究成果を広く市民に伝える目的で開いており、今回は「琵琶湖の水質・生態系の課題に挑む」をテーマに7人の研究員が発表した。
西の湖の生物多様性保全の研究では、在来魚の繁殖場所が同湖ではなく周辺の水域に偏っていると指摘。開発によって形状が変わった湖岸を、在来魚が産卵できるよう修復する必要があるとした。
地球温暖化が原因とみられる北湖の低酸素化への対策は、水を電気分解して酸素を供給する研究を紹介した。同時に発生する水素ガスを回収してエネルギーとして利用することも可能で、実用化に向けた効率化が課題とした。
紫外線の琵琶湖への影響▽田畑や市街地からの流入負荷の把握▽北湖の水質と塩津湾の関係−などの発表もあり、多くの市民が熱心に聞き入っていた。
■外来魚・プレコ類琵琶湖で発見…滋賀(Yomiuri On Line関西発)
滋賀県県水産試験場は22日、大津市和邇中浜の和邇漁港内の琵琶湖で、外来魚「プレコ類」が見つかったと発表した。県内でプレコ類が捕獲されるのは1994年以降、9例目。
試験場によると、男性が21日朝に釣り上げた。体長31センチ、重さ500グラムで、成魚とみられる。
プレコ類は、南米・アマゾン川を中心に生息する熱帯魚で、黒い斑点があり、吸盤状の口を持つのが特徴。日本では観賞用として流通している。琵琶湖で越冬する可能性は低いという。
■琵琶湖で外来魚「プレコ」見つかる(msn産経ニュース)
滋賀県水産試験場は22日、大津市沖の琵琶湖で南米原産の外来魚「プレコ」の一種が見つかったと発表した。プレコの捕獲は県内で9例目。体全体がうろこに覆われた淡水魚で、雑食性だが琵琶湖での越冬は困難で、繁殖の可能性は低いという。
今回発見されたプレコは全長31センチ、体重500グラム。21日に、大津市和邇中浜にフナ釣りにきていた人が釣り上げ、漁協を通じて水産試験場に持ち込まれた。
プレコは、観賞用として一般に流通しており、人気も高い。特定外来種には指定されていないが、県内では外来魚の放流は禁止されており、違反者は6月以下の懲役か10万円以下の罰金となっている。
08/10/22
■ナイルティラピア:アフリカ産の外来魚、彦根旧港湾で捕獲 県内5例目(毎日jp滋賀)
県水産試験場はこのほど、彦根市尾末町の彦根旧港湾で、アフリカ原産の外来魚「ナイルティラピア」を9匹捕獲したと発表した。琵琶湖や周辺水域で確認されたのは99年以降、5例目で、同じ湾内では04年3月にも捕獲されている。
ナイルティアピアはアフリカ大陸西部のナイル川やニジェール川に生息。日本には62年に移入され、温水を利用して養殖されていた。植物プランクトンが主食で、在来魚への食害はないが、繁殖すれば生息場所やエサを巡って競合する場合もあり、県漁業調整規則は放流を禁止している。
今回は彦根市磯田漁協の投網漁で、体長約14〜44センチの9匹を捕獲した。本来、生息に適した水温は24〜30度だが、低水温に耐性があるため、冬期でも15度前後ある同湾内では越冬の可能性が高い。
また、大小の個体が見つかり、繁殖している可能性もあるため、水産試験場は「生態系の保全のため、本来いなかった魚は絶対に放流しないで」と注意を促している。【近藤希実】
■米国発金融危機、地域経済や家計にも深刻な影響(Yomiuri On Line関西発)
和菓子NY輸出ピンチ/北新地「客足止まった」
米国発の金融危機が、地域の企業経営や家計のやりくりにも深刻な影響を及ぼし始めている。世界の株式・為替市場は依然不安定で、日経平均株価が22日午後の取引開始直後に9000円を割り込んで推移するなど、株安・円高の傾向が続いている。地域経済の先行きは不透明感を増している。
円高差損
「菓子どころ」松江市の和菓子製造業者6社が6月にスタートさせたニューヨークへの輸出事業を、円高が直撃している。4年がかりの事業だけに、関係者は「円高傾向が続けば、計画が頓挫してしまうかもしれない」と気をもんでいる。
国内需要が伸び悩み、業界と松江商工会議所は活路を海外に求めた。苦労の末、ニューヨークの日系スーパーでの販売にこぎ着けた。
現地で売る生菓子は1個3・5ドル前後。直近の為替相場1ドル=100円前後だと日本の業者が得られるのは350円前後で、松江商議所の渡利隆司・指導2課長は「今年初め(1ドル=110円を想定)より円高で1割も値段が下がった計算で、単価が安い分、大打撃だ」という。来年から本格展開しようという矢先、強い逆風にさらされている。
全国の釣り針の約9割を生産する兵庫県。最大の輸出先である米国向けは、毎年秋に輸出数量や価格を決め、北米の釣りシーズンに合わせて翌年2〜7月に輸出する。メーカーの土肥富(どひとみ)(兵庫県加東市)社長で、県釣針協同組合理事長の土肥芳郎さん(71)は「来年は金額で例年の2割減を覚悟している」と話す。
神戸税関によると、兵庫を中心に日本から米国への輸出額は、2007年に9億1800万円だった。
中小企業、貸し渋りも
町工場
約6500の町工場が集まる大阪府東大阪市の自動車部品会社社長(64)は、政府の中小企業対策について「融資面から手を打とうとしているが、いざ申し込んでも、はねつけられる可能性はある」と疑問視する。
大阪府内の大手銀行の支店長は「支店の審査を通っても、本店が融資を許さない事例もある」と明かす。
外食
「もう居酒屋も高くて入る気になれない。最近は週1、2回、ここで1本飲んでから家に帰る」。大阪市西区のコンビニエンスストア前にあるテーブル席で、2人連れで缶ビール類とつまみを楽しんでいた30歳代の会社員は苦笑いした。
このコンビニでは、夕方から缶ビールや発泡酒を飲むサラリーマンが目立つようになった。9月のビール類の売上高は、前年同月の2倍近くにのぼった。
大阪の北新地で40年間続く老舗クラブ「クラブ山名」。ママの山名和枝さん(72)は、バブル崩壊も目の当たりにしたが、今回は開店以来初めて危機感を覚えた。「こんな経験は初めて。急にお客さんの動きが止まった感じ」という。
「神戸コロッケ」などの総菜店を展開するロック・フィールド(神戸市)は、9月下旬の約1週間、全国の約340店で一部の商品を1〜2割引き下げた。終日買い物客の長い列ができたが、9月全体の新設店を除く売上高は前年同月比1・2%減に落ち込んだ。
今年に入って自宅で料理する人が増えている。大阪地区の百貨店全体でも、9月の総菜類の売り上げは2・6%減と、3か月連続の前年割れに。近畿百貨店協会の桜井恭二事務局長は「消費者の財布のひもがさらに固くなり、総菜すら買い控えている」とみる。
08/10/21
■モニュメント:原料は“ダブルエコ” 湖底土と釉薬かす使い窯元制作−−甲賀(毎日jp滋賀)
◇琵琶湖と山の産物を「再生」−−窯元が制作、大型SCに設置へ
信楽焼の窯元「壷新」(甲賀市信楽町)が、琵琶湖のしゅんせつ土を再利用した「湖底土」と、信楽焼の釉薬(ゆうやく)のかす(廃泥)などで作った「信楽エコ土」を使ったモニュメントを制作している。湖と山の産物を再生させた“ダブルエコ”の作品。完成後は、草津市新浜町に来月26日にオープンする大型ショッピングセンター「イオンモール草津」に設置する。【南文枝】
◇皿やタイルにも利用
モニュメントは長さ約1・4メートルと約1メートル大の作品一対で構成。「新しい場所に新しい文化が芽生え、人が集まるように」という思いを込め、「萌芽」をテーマにした。縦向きと横向きに置き、暗くなると、上部に入ったスリット(すき間)からLED(発光ダイオード)の光があふれる構造だ。
しゅんせつ土は、独立行政法人・水資源機構(旧水資源開発公団)が、旧公団時代に琵琶湖岸を開発した際に湖底から掘り出し、近江大橋東詰(同市新浜町)の所有地に保管したままになっていた。
同社は、デザイン会社「ディ・ブレイン研究所」(大阪市北区)などと協力し、陶芸用の土を混ぜて焼くことで実用化に成功。信楽焼のメーカーなどでつくる「信楽陶器工業協同組合」(甲賀市信楽町)が、陶器を作る際に出る産業廃棄物の釉薬のかすと粘土を混ぜて開発した「エコ土」を原料にモニュメントを制作することにした。
壷新は、他にも湖底土を利用して皿やタイル、プランターも作り、ショッピングセンターの外装や記念品などに使われる。壷新の奥田国人社長(55)は「湖底土は保水性が高く、思ったより使いやすかった。実用化に苦労した分だけ、作品の完成が楽しみだ」と話している。
■琵琶湖にコハクチョウが飛来(Chunichi Web)
滋賀県湖北町から彦根市にかけての琵琶湖岸に、冬の使者のコハクチョウが飛来し、羽を繕ったり水草をついばむ様子が見られるようになった。
シベリアから越冬のため毎年、琵琶湖を訪れる。今年は今月10日に1羽が飛来。例年、500羽ほどがやって来るという。
成鳥は体長1・2メートル、翼を広げると1・8メートルほどになる。羽ばたきで舞い上がった水が、秋の日差しに輝いていた。3月中旬に再びシベリアに戻る。
■ため池釣りマナー大切に 「レンジャー」活動本格化(Yomiuri On Line兵庫)
県内のため池の約半数が集中する淡路島内で、池の美化や釣りのマナー向上に取り組む「ため池レンジャー」たちの本格的な活動が始まった。節度ある釣行と清掃で所有者らとのトラブルをなくそうと、釣りを愛する島内外の有志たちが“隊員”に。模範を示し、地元の人々の理解を得ながら釣りを楽しみたいと願っている。
淡路県民局によると、島内には約2万2900のため池があり、県全体(約4万3400)の53%に上る。農業用水の確保や治水用のほか、ヘラブナ釣りなどレジャーの場でもあるが、近年は周辺の農道での違法駐車やごみのポイ捨てが目立ち始めた。注意した所有者と口論になるケースもあり、釣りが禁止された池も少なくない。
レンジャーは、そうした現状を憂えたヘラブナ釣り愛好会メンバー松林真弘さん(50)(洲本市)らが呼びかけて実現。5月に結成され、メンバーは現在41人いる。〈1〉ため池と周辺の清掃を進んで行う〈2〉ルアー回収など釣り人としてのマナーを守る〈3〉幼い子どもの行動に気を配る――など12項目の順守を申し合わせ、年に数回は島内のため池を清掃、子どもを対象にした釣り教室も計画している。
日本釣(つり)振興会が定めた「水辺感謝の日」(19日)には、南あわじ市の浦壁大池と周辺で島内外から来た14人が清掃。ペットボトルやルアーなどを回収して歩いた。レンジャー代表も務める松林さんは「釣らせてもらっているという感謝の気持ちでマナーを向上させ、貴重な文化でもあるため池釣りを守りたい」と話している。
■ミヤコタナゴ生息 7年連続確認されず(Yomiuri On Line栃木)
絶滅の危険性が極めて高いとされるミヤコタナゴ(国天然記念物)の全国唯一の保護区である大田原市羽田の農業用水路で20日、生息調査が行われたが、7年連続で生息は確認されなかった。
調査は、環境省関東地方環境事務所や県自然環境課、同市の職員らが、約750メートルの水路に54個のわなを設置して行った。ミヤコタナゴは確認されなかったが、卵を産みつけるマツカサガイは見られ、同省は「生息できない環境ではない」としている。
また、昨年の調査で見つかったブルーギルとオオクチバスは、昨年11月の駆除活動の成果のためか1匹も見つからなかった。
地元の市立羽田小の5年生児童10人も総合の時間を利用して調査に参加した。
県は今年3月、放流を含めたミヤコタナゴの再導入計画案をまとめ、環境省に提出。環境省では「専門家や住民らと調整の上、放流も検討したい」としている。
08/10/20
■水草から「バイオ燃料」 滋賀県、エタノール生成に成功(京都新聞電子版)
琵琶湖の「厄介者」になっている水草を、バイオ燃料の原料に利用できないか−。こんな研究に、滋賀県東北部工業技術センター(長浜市)が取り組み、水草の成分からブドウ糖を取り出してごく微量のエタノールを生成する実験に成功した。同センターは「地域で未利用のバイオマス資源になる可能性が示唆された」としている。
同センターの松本正専門員(49)が、琵琶湖に異常繁茂し、刈り取り後は大半が廃棄されている水草に着目。昨年6月から研究を進めている。
水草にはセルロースという成分が含まれ、酵素を使って分解するとブドウ糖などの糖類を得られる。松本専門員はオオカナダモで実験したところ、乾燥させた水草20グラムから3・6グラムのブドウ糖ができた。清酒酵母で47日間にわたって培養したところ、0・6%程度のごく微量のエタノールが生成できた。
ただ、エタノールの濃度は低く、実用化のレベルには及ばない。このため、水草を効率的に分解するための酵素や微生物、前処理の検討などが今後の課題になるという。松本専門員は「実用化に向けさらに研究を進めたい」としている。
■びわ湖釣り祭り:ニジマスのひき味、オモロ〜 釣り体験で親子ら歓声−−野洲(毎日jp滋賀)
初心者にも釣りの楽しさを知ってもらおうと、ニジマス釣りなどが体験できる「びわ湖釣り祭り」が19日、野洲市吉川の「鮎家の郷」で開かれた。家族連れらが歓声を上げてさおを握り、太公望気分を満喫した。
釣具店などで作る日本釣振興会県支部が毎年開いており、今年で5回目。大小計80キロのニジマスのほか、ドジョウつかみ取りなどもあり、初めて魚に触って「魚って臭いんやね」と驚く子どもらもいた。湖南市水戸町の会社員、堀池知也さん(33)の家族では、あまり釣りの経験がないという妻の亜紀さん(31)が絶好調。大小5匹という釣果に「隠された才能があるのかも。子供も大きくなったら釣りを教えたい」と目を細めた。【稲生陽】
08/10/19
■「西の湖園地」の池、再び 近江八幡、住民が水生植物植え(京都新聞電子版)
滋賀県近江八幡市北之庄町と円山町の「西の湖園地」にかつてあった池をビオトープとして復元しようと、地元の「びわ湖八幡ロータリークラブ」(西川雅啓会長)と「北之庄老人クラブ」(井上彰雄会長)の会員たちが18日、水生植物などを植えた。
同ロータリークラブが企画、同老人クラブが協力し、両クラブの会員計約50人が集まった。事前に掘った池のほとりにハナショウブや菜の花、レンゲソウなどを植え、1周約100メートルの柵などを整備した。
池は「めだかの学校」と名付けた。30日に近江兄弟社幼稚園の園児たちがメダカ約1000匹を放流する予定。西川会長は「この池を西の湖のミニチュア版として、観察してもらいたい」と話している。
■京都・歯科医院経営者殺害:琵琶湖で遺体捜索(毎日jp京都)
元暴力団組員らが京都市の歯科医院経営男性(当時38歳)=大阪市西区=を殺害したとされる事件で、大阪、京都両府警は18日、滋賀県・琵琶湖で遺体の捜索作業を始めた。
調べでは、歯科医院の共同経営者で元会社役員、三浦洋亮容疑者(33)=大阪府吹田市=ら3人=殺人容疑で逮捕=が昨年11月上旬、経営を巡るトラブルから吹田市で男性を絞殺、遺体を琵琶湖に遺棄したとされる。
この日は3人の供述から、雄松崎(大津市)と沖島(滋賀県近江八幡市)間の水域を捜索。捜査員らが同県警などの船2隻に乗り込み、ソナーを使って遺棄場所の特定を進めた。
■魚醤で那珂川を守れ 生態系脅かすコクチバス活用し製造 馬頭高水産科生徒(下野新聞SOON)
【那珂川】近年那珂川で増加し、生態系を脅かす存在として危惧されるコクチバスを利用し、馬頭高水産科の生徒が、魚醤を製造した。生徒たちは昨年十一月からサケを使った魚醤造りにも挑戦しており、今回が二品目。生徒たちは「商品化の道を開き、コクチバスの駆除に役立てば」としている。
サケを使った魚醤に続き今度はコクチバスに目をつけた。コクチバスはブラックバスの仲間で繁殖力が強いため、生態系に大きな影響を及ぼすとされる。
県水産試験場が採捕したものを譲り受け、七月から取り組んだ。生徒たちは「皮が固い」とサケとの違いに苦労しながらも頭までミンチ状にし、食塩やブドウ糖、培養した酵母などでつくるスターターと呼ばれる魚醤のもとと混ぜ合わせ約二カ月かけて発酵させた。
名称は「小口黒鱒醤油」。七十ミリリットル入りの瓶で十八本を製造、「香りが強めで通好みの味」に仕上がった。生徒たちは「商品化につながればノウハウを提供し、那珂川の生態系を守るための駆除に役立てたい」と話している。
08/10/18
■琵琶湖で遺体捜索 伏見の歯科経営者殺害疑い(京都新聞電子版)
京都市伏見区にある歯科医院の経営者井澤貴生さん=当時(38)、大阪市西区=が殺害されたとされる事件で、京都府警組対二課と大阪府警は18日、容疑者らの供述に基づいて琵琶湖で遺体の捜索を行った。
両府警の捜査員は午前8時ごろから、滋賀県警の巡視艇や県環境調査船の2隻に乗り、琵琶湖で探知機による捜索を進めた。近江八幡市の沖島の西側付近を中心に捜しており、遺体が見つかれば、19日以降に引き上げる予定。
08/10/17
■歯科経営者を殺害? 伏見の男ら3人逮捕、容疑で府警など(京都新聞電子版)
京都市伏見区内にある歯科医院の元経営者を殺害したとして、京都府警組対二課と大阪府警は17日までに、殺人の疑いで、吹田市高浜町、無職三浦洋亮容疑者(33)ら3人を逮捕した。三浦容疑者は「遺体は琵琶湖に捨てた」と供述しているといい、両府警は近く、捜索して遺体の発見を急ぐ。
ほかに逮捕されたのは、伏見区醍醐鍵尾町、無職佐伯貴容疑者(34)と住所不定、同西田義弘容疑者(29)。
調べでは、3人は昨年11月上旬、共謀して、吹田市の三浦容疑者の会社事務所内で、三浦容疑者と伏見区内で歯科医院「かわうちデンタルクリニック」を共同経営していた井澤貴生さん=当時(38)、大阪市西区=を殺害した疑い。
京都府警によると、三浦容疑者と井澤さんの間で経営をめぐる金銭的なトラブルがあった。三浦、西田の両容疑者は「タオルで首を絞めた」と容疑を認めている。佐伯容疑者は「現場にいたが、殺していない」と否認しているという。
■歯科医院経営者殺害される 容疑者3人逮捕(Chunichi Web)
大阪、京都両府警は17日までに、京都市内の歯科医院の経営者男性=当時(38)=を殺害したとして、殺人容疑で元指定暴力団山口組系組幹部佐伯貴(34)、無職三浦洋亮(33)、無職西田義弘(29)の3容疑者を逮捕した。
佐伯容疑者らは「遺体は琵琶湖に捨てた」と供述しており、大阪府警などは供述に基づき遺体を捜索する。
調べでは、3人は共謀。昨年11月上旬、男性を殺害した疑い。
三浦、西田の両容疑者は「事実の通り間違いない」と容疑を認めているが、佐伯容疑者は「現場にいたが、殺す気はなかった」と殺意を否認しているという。(共同)
■落雷で故障のびわこ花噴水 修理のめどたたず 滋賀(msn産経ニュース)
大津市の大津港で琵琶湖観光のシンボルのひとつとして来訪者らを迎えていた「びわこ花噴水」が落雷で故障してから2カ月以上経過したが、復旧のめどが立っていない。損傷した自動制御システムが古く、部品の調達が困難なためだ。管理する琵琶湖汽船(同市浜大津)は「今週末にはスポレク滋賀2008があり、県内外から観光客が来るのに、修理が間に合わないのは残念」と肩を落としている。
同社などによると、噴水は7月29日午前10時ごろ、落雷で自動制御システムの基盤が壊れ、動かなくなった。当初は9月末に復旧する予定だったが、部品を交換しても動かなかったために再度検査。さらに2部品に不具合があることが分かった。
ところが、この部品はすでに生産が中止されていることが判明。在庫を探すなど調達を急いでいるが、見つかるかどうかも、めどが立っていない。関係者の間では「せめてスポレク滋賀2008の期間だけでも、手動で動かしたい」とする声が上がっているが、今のところ、どうなるかは未定のままだ。
噴水は大津港の沖合180メートルの防波堤の上に設置され、66本の水流が光や音に合わせて動くのが売り物。平日は1日2回、土日祝日は3回放水され、特に色とりどりにライトアップされた夜景は、観光案内などでもよく紹介されている。
■外来魚9匹発見 県が生息調査へ(asahi.com滋賀)
【彦根でナイルティラピア】
彦根市金亀町の水路で16日、アフリカのナイル川水系に生息する外来魚ナイルティラピア9匹が、地元の漁師の投網にかかった。大きさがまちまちで、数も多いため、県水産試験場は付近で自然繁殖している可能性があるとみて、生息調査に乗り出す。
試験場によると、捕獲された9匹は全長14〜44センチ。彦根港と旧港湾を結ぶ水路で、ブラックバスやブルーギルを駆除した投網に交じっていた。旧港湾には下水処理場の排水が流れ込むため、冬場でも水温が15度前後ある。ナイルティラピアが越冬し、繁殖できる環境だという。近くでは04年にも2匹が見つかった。
■アフリカ生息の魚 彦根で9匹捕獲…滋賀(Yomiuri On Line関西発)
滋賀県は16日、彦根市尾末町の彦根旧港湾で、アフリカ西部のニジェール川やナイル川に生息する外来魚「ナイルティラピア」が9匹捕獲されたと発表した。県が統計を取り始めた1994年以降、捕獲されたのは5例目で計14匹となる。県水産試験場によると、9匹は全長43.8〜14.3センチ。16日朝、外来魚駆除をしていた「彦根市磯田漁業協同組合」の漁師が、網にかかっているのを発見した。
ナイルティラピアは強い低水温耐性を持ち、南日本などで自然繁殖するケースが確認されている。過去に食用として養殖され、「イズミダイ」などとして販売されていた。
主に植物プランクトンを食べるため、ほかの魚への食害は考えにくいものの、生息場所などをめぐる競合で生態系に悪影響を及ぼす可能性があるという。
■琵琶湖に外来魚繁殖か ナイルテラピア新たに9匹(京都新聞電子版)
滋賀県は16日、アフリカに生息する外来魚「ナイルテラピア」9匹が琵琶湖で捕獲され、繁殖している可能性が高いと発表した。在来魚の餌を奪って駆逐する恐れがあるとして、環境省が要注意外来生物に指定しており、県は実態を調査する。
県水産試験場によると16日午前、彦根市尾末町の琵琶湖の岸近くで体長約44−14センチの9匹が漁師の網にかかっているのが見つかった。体重は最大で約2キロあった。
発見場所は下水処理場から水が流れ込み、水温が高いためナイルテラピアの越冬が可能で、大小さまざまな個体が見つかったことから、繁殖しているとみられる。琵琶湖ではこれまでに3回、計4匹が捕獲されている。(共同通信)
08/10/16
■アユ産卵の河川集中 滋賀・姉川などで76%、改修影響?(京都新聞電子版)
秋に川に上って産卵する琵琶湖のアユが、近年は少数の川に集中する傾向にあることが、滋賀県水産試験場の調査で分かった。原因ははっきりしないが河川改修の影響が指摘されている。病気や渇水被害の危険が分散されなくなるため、同試験場は「アユの資源量の減少につながりかねない」と懸念している。
同試験場の藤岡康弘場長が1960年以降の主要12河川の産卵データを分析した。その結果、県北部の姉川、知内川、石田川の3河川に産卵が集中しつつあることが判明。12河川全体の産卵量に占める3河川の割合は1960年で計35%だったが、90年は55%、2000年は76%に達した。
一方、安曇川南流や犬上川は1990年代までは全体の10−30%ほどの産卵があったが、近年は10%以下に落ち込んでいた。
アユは河口付近の流れのある場所で砂利に産卵する。藤岡場長によると、産卵が減った川は近年の治水事業で河口にたまった土砂を取り除いた所があるという。流れがよどんだり、砂利がなくなった結果、アユが寄りつかなくなったのでは、とみている。
産卵が集中した河川で病気や洪水・渇水が起これば大量の卵が死んでしまう。対策として県は昨年から、姉川でアユを捕獲し、人工河川に放流する試みも始めている。
アユの漁獲量は91年の約2000トンをピークに減少傾向にあり、2000年代に入って1000トン以下の年が目立っている。藤岡場長は「河川工事の際はアユの産卵環境に配慮してほしい」と話している。
■後絶たぬ不法侵入 西宮「五ケ池」(神戸新聞ネット版)
甲山北部の農業用ため池「五ケ池」(西宮市仁川町六)に、ブラックバス釣りのために、不法侵入する釣り人が後を絶たない。インターネットで「穴場」と紹介されたのをきっかけに、五年ほど前から急増。池を管理する財産区では、フェンスを大幅に増設し、立ち入り禁止の看板を取り付けたが、その直後に池に侵入した少年らが西宮署に摘発され、不法侵入は続いている。関係者は「水深があり、非常に危険。絶対に入らないでほしい」と訴える。(小川 晶)
江戸時代末期、仁川の水利権をめぐる争いを解決するために掘られた五ケ池。満水時の面積は約一万八千平方メートルで、ため池特有のおわん型。深さは池のふちで約二メートル、中央付近は十メートルを超える。
池を所有、管理する上大市外四区有財産区では、転落すると危険な上、けが人などが出ると管理責任を問われる可能性もあるため、フェンスを設けて立ち入り禁止にした。
しかし、侵入者が減る気配はなく、西宮署によると、五ケ池での軽犯罪法違反(立ち入り禁止)容疑の摘発は、二〇〇六、〇七年で計四十九件。このため、同財産区は今年四月、侵入路をふさごうと、百三十七万円を投じて、池に面する市道沿いに、高さ一・八メートル、長さ八十三メートルのフェンスを増設する大がかりな工事に踏み切った。
警告看板も五カ所に新設し、七月末に完成したが、八月八日正午ごろ、釣りに来た市内の少年二人がフェンスを乗り越えて侵入したほか、九、十月も摘発が続いた。池にボートを浮かべる釣り人もいたという。
「警告を無視して乗り越えるのでは、手の打ちようがない」と同財産区管理委員会の松本俊治委員長(70)。「これ以上の対策は考えづらい。良識を信じるしかない」とこぼす。同署は「明らかな違法行為。厳しく取り締まる」としている。
08/10/13
■ブルーギル釣ろう 阿智で大会、カラスガイ保護で駆除(Chunichi Web長野)
阿智村伍和の住民でつくる備中原環境保存会(原利彦会長)は十二日、備中原つつみ公園のため池で、外来魚ブルーギルを駆除する釣り大会を開いた。
約十五アールのため池には環境省レッドデータブックで準絶滅危惧(きぐ)種指定の二枚貝カラスガイが生息する。今年の夏、地区の小学生が体長二〇センチほどのブルーギルを釣ったことから「池に生息するモロコなどの小魚が捕食されるとカラスガイにも影響がある」として、駆除目的の釣り大会を企画した。小中学生や保護者三十人余りが参加。村の漁業協同組合から借りた釣りざおを使って当たりを待った。釣れる魚は、ほとんどがモロコだったが、目当てのブルーギルも十匹近く上がり、かなりの数が繁殖していることが分かった。
この日、公園への看板設置などをした保存会では、近く池の水を抜き、ブルーギルを一斉に駆除して、カラスガイの生息環境を守る計画だ。(須田唯仁)
08/10/12
■ふなずし300万円分盗難 滋賀名物、製造工場で(京都新聞電子版)
12日午前9時半ごろ、滋賀県東近江市上平木町のふなずし製造販売会社「村井水産」の工場兼事務所で、冷蔵室にあった県名物のふなずし約1300パック(約300万円相当)とレジの現金約5万円がなくなっているのに、社長が気付き、東近江署に届けた。窃盗事件として調べている。
調べによると、窓の電動シャッターがバールのような物でこじ開けられ、ガラスが割れているなど侵入の形跡があった。11日午後5時10分ごろ、従業員が施錠して帰宅した後、無人だったという。
ふなずしは、琵琶湖のニゴロブナなどを発酵させて作る滋賀県特産の保存食。同社によると、1匹分ずつ真空パックにして冷蔵室に約2600パック保管しており、うち高価な子持ちばかりが盗まれたという。(共同通信)
08/10/11
■冬の使者、はや飛来 今季初、湖北に(京都新聞電子版)
琵琶湖に冬の訪れを告げるコハクチョウの飛来が10日、今季初めて滋賀県湖北町海老江の沖で確認された。成鳥とみられる1羽で、湖北野鳥センターが詳しく記録を取り始めた1982年から後では最も早いという。
センター近くの野鳥愛好家が同日午前7時ごろ、沖合4、500メートルの湖面で羽を休めている体長1・2メートルほどのコハクチョウ1羽を見つけた。コハクチョウの初飛来は、3年前の10月12日が最も早く、昨年は10月15日だった。
コハクチョウはシベリアから北海道などを経由して琵琶湖に渡ってくる。1羽で飛来することは珍しく、同センターの清水幸男所長は「今日は宮城県の伊豆沼など東北地方でも初飛来しており、琵琶湖に向かうコハクチョウが他の群れに交じって1羽だけ飛んで来たのではないか」とみている。
08/10/10
■深夜半額は14日スタート 高速道路料金、休日も対象(京都新聞電子版)
国土交通省は10日、東日本、中日本、西日本の各高速道路会社の営業エリアで14日から、深夜(午前零時−午前4時)の高速料金を現在の4割引きから5割引きに拡充すると発表した。
値下げ案を9月9日に発表した段階では、平日だけ割り引く予定だったが、一般からの意見を受け休日(土日祝日)も5割引きの対象にした。
対象は自動料金収受システム(ETC)を利用する車で、割引の実施期間は平日が来年9月末、休日は来年1月末まで。
また本州四国連絡高速道路会社については、神戸淡路鳴門、瀬戸中央、西瀬戸の各自動車道で、中型車以上を対象に平日の深夜の料金を5割引きする。休日の深夜はこれまで通り3割引き。
今回の割引は政府の総合経済対策の一環で、深夜料金の値下げは主にトラックなど運送業者の負担減を図るのが目的。平日の夜間割引時間帯の拡大などの割引は9月16日からスタートしている。(共同通信)
■途中トンネル:無料化へ 迂回路の生活道が渋滞、来月にも大津市が社会実験(毎日jp滋賀)
◇3年以内に結論
大津市は9日、日本海への鯖(さば)街道につながり、京都や大津を結ぶ「途中トンネル有料道路」を限定的に無料化する社会実験に早ければ来月にも乗り出すと発表した。有料道路を避ける車で生活道路が渋滞する地元の苦情を受け、県などと協議会を設けて実施する。県は一部無料化も視野に3年以内に結論を出す方針。
約500メートルの同トンネルは県道路公社が88年に建設。夜間帯(午後10時〜午前6時)は無料だが、それ以外は大型車で最大570円かかるため、迂回する車で周辺が渋滞する。3月の市調査で、平日午前7時〜午後6時の通行量はトンネルが1日1499台。市道は3324台で、14%を大型車が占めていた。
市は無料化を要望してきたが、県は償還する建設費が3億7500万円残っており、返済に約10年かかるとして応じなかった。しかし、市が今年度予算に無料化実験の予算460万円を計上したため、県も無料化を検討することに。県道路課は「市が予算までつけたので結論を出したい。効果が証明されれば何らかの判断をせざるを得ないだろう」としている。【稲生陽】
08/10/09
■電気ショック使いブラックバス駆除 名栗湖で県内初の試み(Web埼玉)
県農林総合研究センター水産研究所は八日、飯能市郊外の名栗湖に生息するブラックバスを電気ショッカーボートを使って駆除する取り組みを県内で初めて始めた。
水中に放電(五百〜六百ボルト)し、魚を感電まひさせ、魚のうちブラックバスが水面に浮き上がったところを網ですくい取る。バス以外の魚も浮くが、しばらくすると覚醒(かくせい)して再び泳ぎだすという。十五日まで実施する。捕獲した魚以外を傷つけることがなく、皇居の堀や猪苗代湖などで行われている。
この駆除は水産庁委託「外来魚抑制管理技術開発事業」の一環として行われ、同ボートを所有する北海道立水産孵化(ふか)場と共同で実施する。
同水産研究所によると、名栗湖ではブラックバス類のコクチバスが繁殖し、孵化稚魚が下流へ流出、入間川全域に分布を広げ、被害を及ぼしているという。このため刺し網や産卵床における卵や稚魚の駆除を実施してきた。今後はさらに駆除効果を高めるため、複数の駆除手法を組み合わせる必要があるとしている。
■ビオトープ結び回廊 県、ネットワーク長期構想策定へ(Chunichi Web滋賀)
県は、野生の動物が生活する生息空間を「回廊」で行き来できるようにして生態系を守る「ビオトープネットワーク長期構想」をまとめている。50年後を見据えた構想で、県内全域で多様な野生生物が安定して生存できるような環境をつくるのが狙いだ。
ブナやモミの木の群生地やイヌワシ、カイツブリなどの鳥類などの野生生物が共生している山地、湖岸をビオトープとして「重要拠点区域」に選定。区域内の開発を抑制し、自然環境の再生、保全に取り組む。
それぞれをつなぐ川を「生態回廊」として位置付け。川の段差を無くしたり、周辺の森林を守り、ビオトープ間の動物の移動を助けるネットワークをつくる。
区域内での公共事業の施行や民間事業者による開発の際には、野生生物の移動や保護への配慮を求める。湖岸のヨシ原再生や、針葉樹と広葉樹の入り交じった林の育成、里山の整備などで自然環境を守る。
県は今年中に長期構想をまとめる方針。高時川源流部や伊吹、霊仙、鈴鹿、湖西湖岸などの16地点をビオトープの重要拠点区域として選定。生態回廊として野洲川、日野川、愛知川など10河川を選んだ。
共生空間を生態回廊でつなぐネットワークについて、県自然環境保全課は「共生空間が孤立していると、多様な種が生き残るのに不利になる」と説明。「空間同士をネットワークでつなぐのは、希少な生き物を後世に残す望ましい姿だ」と訴える。(小西数紀)
08/10/08
■ラムサール条約:登録湿地、宮城・化女沼など4カ所追加へ(毎日jp)
◇化女沼(宮城)/大山上池・下池(山形)/瓢湖(新潟)/久米島の渓流・湿地(沖縄)
環境省は7日、水鳥などの生息地として重要な湿地を保全する「ラムサール条約」の登録湿地に、化女(けじょ)沼(宮城県大崎市)など4カ所を新たに登録、登録済みの琵琶湖(滋賀県)の対象区域を拡張することを明らかにした。28日から韓国で開催される締約国会議で正式に登録される見込みで、国内の登録湿地は計37カ所(約13万ヘクタール)になる。
新たに登録されるのは、化女沼のほか▽大山上池・下池(山形県鶴岡市)▽瓢湖(ひょうこ)(新潟県阿賀野市)▽久米島(沖縄県)の渓流・湿地。同省によると、化女沼、大山上池・下池、瓢湖は、飛来する特定の種類の水鳥が東アジアに生息する個体数の1%以上という同条約の基準を満たす。久米島は、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧(きぐ)種として登録される爬虫(はちゅう)類「キクザトサワヘビ」の生息地として登録されるという。
また、93年に登録された琵琶湖は、登録区域(約6万6000ヘクタール)に西(にし)の湖(滋賀県近江八幡市、安土町)382ヘクタールを追加する。【大場あい】
■名栗湖にきょう導入 ショッカーボート 電気でバス駆除(東京新聞TOKYO Web埼玉)
名栗湖(飯能市)に生息し、在来魚の生態に影響するブラックバス類のコクチバスを駆除するため、県は八日から、水中に電流を流して魚を感電させる「電気ショッカーボート」を使用する。同ボートによる駆除は、東京都内の皇居の堀や福島県の猪苗代湖などで行われており、本州では四例目。
名栗湖では二〇〇一年に初めてコクチバスの生息が確認された。生後五−六年で体長四〇−五〇センチに成長。同湖や下流の入間川のワカサギやカジカ、コイなどの生態に影響を与えているという。
県は〇二年から毎年九月ごろに刺し網による駆除を実施。〇五年からは毎春、産卵床の駆除を続けているが、その駆除数は〇五年に十九床、昨年五十三床、今年六十床と増加している。一床当たりの産卵数は約二千個とみられ、依然として多数のコクチバスが生息するとみられる。
このため県では今回、ボートを保有する北海道立水産孵化(ふか)場と共同で駆除に着手。八日から十五日までの五日間、ボートで湖の岸辺沿いを巡回しながら、半径数メートルの範囲に五百−六百ボルトの電流を流し、まひしたコクチバスが水面に浮いたところを駆除する。
県では「ボートを活用した駆除の効果とともに、今春産まれたとみられる体長約五センチのコクチバスの現存量を調べ、春先の産卵床の駆除の効果を検証したい」としている。(鷲野史彦)
■アユモドキ、今年生まれ確認されず 亀岡・NPOが調査で推測(京都新聞電子版)
国の天然記念物の淡水魚・アユモドキの生息地、京都府亀岡市で、今年生まれのアユモドキの残存数がゼロと推測されることが、地元NPO法人(特定非営利活動法人)の調査で、7日までに分かった。1歳以上の個体数も激減しており、関係者は「亀岡のアユモドキが絶滅する」と心配している。
アユモドキは現在、岡山県の一部の河川と亀岡市内の桂川支流でのみ生息している、とされる。
環境省の委託を受けNPO法人「亀岡人と自然のネットワーク」が、桂川支流(同市保津町)の産卵水域で先月15、23日に調査。一定の範囲内で捕獲された個体数を基に、水域全体の生息数を推定した。その結果、6月に産卵が確認された当歳魚の残存数は、4年前の調査開始以来、初めてゼロとなった。2006年は、646匹で、昨年は120匹だった。さらに、1歳以上の個体数も昨年に比べ約7割減少していた、という。
アユモドキは、3−4歳に育つと産卵しなくなると考えられており「このまま減少が続けば、2、3年後には、ほぼ絶滅の状態になるのでは」(上田稔留同ネットワーク代表)としている。
調査顧問の岩田明久・京都大准教授は、当歳魚がいなかった理由として、ブラックバスなど外来魚が急増、捕食されたことに加えて、今夏の猛暑など生育環境の変化も原因とみている。岩田准教授は「外来魚を1匹でも多く駆除していかねばならない」と早急な対策を求めている。
■「イオンモール草津」建設進む 来月26日オープン(Chunichi Web滋賀)
草津市新浜町で建設が進められている県内最大級の商業施設「イオンモール草津」が十一月二十六日午前九時に開業する。
施設はイオンモール(千葉市)が運営する。敷地面積十六万五千平方メートル。建物は鉄骨六階建て延べ十六万五千平方メートルのA棟と、鉄骨二階建て延べ一万二千平方メートルのB棟に分かれている。
衣料品店や飲食店、食料品店など百八十六店が入る。九スクリーンの映画館も設けられる。駐車場は四千三百三十台分が用意されている。
商圏は自動車で三十分圏内に設定。四十九万人、十九万世帯が対象となる。来客数の目標は年間千四百万人。売り上げ目標は公表していない。
イオン開業に絡んでは、県や草津市から渋滞の発生を懸念する声が上がっている。このため、開業時の交通渋滞を緩和させる目的で、開業日を前に十一月二十一日から二十五日の五日間、先行営業する。
イオン側は交通渋滞について「バス路線の新設、店舗近隣の交差点改良や先行営業など、できることをしたい」としている。県内に大型商業施設の進出が相次いでいることには「相手と戦うことなどより、我々の施設をしっかりと仕上げたい」と話している。(中村禎一郎)
08/10/07
■「イオンモール草津」グランドオープンは11月26日−100店舗県内初出店(びわ湖大津経済新聞)
近江大橋東詰のびわ湖畔(草津市新浜町)に建設中の大型ショッピングセンター(SC)「イオンモール草津」の開店日が11月26日になることが、10月7日の会見で明らかになった。今年8月に誕生した「イオンレイクタウン」に次ぐ48店目となる。
会見でイオンモール(千葉市美浜区)の小西常務取締役は「いよいよ誕生する『イオンモール草津』は、商圏的にも非常に恵まれた立地で、より多くの方に利用していただけるSCにしていきたい」とあいさつ。懸念される交通渋滞なども「できる限りの道路整備を行っており、ソフトオープンなどにより交通渋滞緩和を図りたい」と話した。
同SCは、「草津サティ」を核店舗とし、全長約230メートル、三層吹き抜けのエンクローズドモールの中にアパレル・雑貨・飲食・サービスなど滋賀県初出店となる100店舗を含む186店が入る専門店街を展開する。大型専門店では、家電専門店「Joshin」やスポーツ用品「スーパースポーツゼビオ」、大型書籍・文具「喜久屋書店」などが出店するほか、3階には、滋賀県初の最新設備を導入し9スクリーンを備えた「ワーナー・マイカル・シネマズ」のシネマコンプレックスが誕生する。
環境面では、夜間の電力を蓄積して昼間に利用する「氷蓄熱システム」や約2千平方メートルの「太陽光発電パネル」などを導入する「エコショッピングモール」として自然環境にも配慮する。
延べ床面積A棟=約165,100平方メートル(6階建て)、B棟=約 12,200平方メートル(2階建て)の延べ床面積は、昨年11月にオープンした「イオンモール羽生」(羽生市川崎)に次ぐ規模となる。駐車場約 4,330台、従業員数は約2,600人(うち内サティ= 約500人)。休日の来店者数は5〜6万人程度を想定し、年間1,400万人の来店者を見込む。
マイカル(大阪市中央区)の西野本部長は「〜ひと、まち、未来へつながる365日新発見『美(び)・環(わ)・個(こ)スタイル』〜をコンセプトに、地産地消にこだわった豊富な品ぞろえを展開していきたい」と期待を寄せる。
同21日〜25日の5日間はソフトオープンし、26日9時にグランドオープンを予定。30日まで開店セールを行う。営業時間は9時〜22時(レストラン街は23時まで)。
■「イオンモール草津」11月26日オープン サティ核に150−200店(京都新聞電子版)
商業開発会社イオンモールは7日、滋賀県草津市の近江大橋東詰に開業する京滋最大店舗面積(6万平方メートル)の大型商業施設「イオンモール草津」を11月26日に本格オープンすると発表した。地元向けには21日から仮オープンする。
核店舗は総合スーパー「サティ」で、家電量販の「Joshin(ジョーシン)」やスポーツ用品「ゼビオ」、9スクリーンの複合映画館を配置する。衣料や飲食関連の専門店は186店で、滋賀県初出店は100店。年間来店者1400万人を見込む。
記者会見した同社の小西幸夫常務は、県大店立地審議会で周辺道路渋滞への対応を求められたことに対し、「交差点改良や入場誘導などでできる限り対応したい」と話した。
08/10/06
■イタリアンなど4店舗に決定 来春オープンのなぎさ公園カフェ(京都新聞電子版)
大津市の「中心市街地活性化基本計画」の核事業のひとつ「なぎさ公園オープンカフェ」に出店するテナントが決まった。こだわりの食材や健康指向のメニューなど、湖岸に立地する癒やしのイメージを生かした4つの飲食店がそろった。
オープンカフェは、びわ湖ホール西隣の約5500平方メートルに、木造平屋建ての店舗棟(約400平方メートル)を設置。屋外にウッドデッキを設け、開放的な雰囲気で飲食が楽しめる。来春のオープンを予定する。
出店するのは、イタリア料理店(大津市)、無農薬野菜レストラン(京都市)、ギャラリーカフェ(彦根市)、コーヒーハウス(近江八幡市)の4店。
テナントの1つは「居心地のいい空間で、安心安全な食材を使った料理を楽しんでもらいたい。地元アーティストの作品紹介などにも力を入れたい」と意気込んでいる。実施主体の株式会社「まちづくり大津」も「個性豊かなテナントがそろった。湖岸への誘客の起爆剤に」と期待している。
■大津の「食と灯りの祭」開幕(毎日jp滋賀)
【湖上に映えるアクアツリー】
大津市の中心市街地を会場に開く「大津まちなか食と灯りの祭」が4日夜、始まった。JR大津駅から琵琶湖までの街路樹や琵琶湖沿いが約30万個のイルミネーションで照らされ、湖岸でのオープニングイベントでは約千人がジャズやアカペラのコンサートを楽しんだ。12月31日まで。
昨年に続き2回目。今年はイルミネーションを湖岸沿いに広げ、湖上にも10台の「アクアツリー」が水面を照らした=写真。
大津市では、10〜11月にスポレク滋賀2008など全国から人が集まるイベントがあり、祭りで温かくもてなそうと地域が実行委員会を設けて企画。500円で商店街の5店舗を食べ歩く「食ウォーク」(10月18日)、県下のレストランのシェフらが腕を振るう屋台村(11月8日)などのイベントがある。問い合わせは、大津市都市再生課内の実行委事務局(077・524・9822)。
■三方五湖の環境再生探る 若狭町でシンポ(Chunichi Web福井)
若狭町中央の三方公民館で5日、三方五湖水辺生態系再生シンポジウムが開かれ、約100人の参加者が自然を再生する方策を探った。
県が再生への議論を盛り上げようと企画。県は来年度以降、県立大や東京大など県内外の大学から研究者を集めて三方五湖の生態系を再生するための研究プロジェクトを立ち上げる。
県海浜自然センターの職員や県立大の講師が三方五湖に住む魚の種類や外来魚によって生物の多様性が脅かされていることを報告。さらに、環境省の職員が北海道の釧路湿原や滋賀県の琵琶湖での先進的な自然再生プロジェクトを紹介した。東京大でウナギの生態を研究している塚本勝巳教授の講演もあった。
若狭町上野のみそみ小学校の5年生5人は、有機農法を実践している町内の農家の田んぼでは、ダルマガエルやメダカなど多様な生物が観察できると報告。どの参加者も熱心に耳を傾けていた。(立石智保)
■ため池保全地域ぐるみで 大府でため池の水抜き(Chunichi Web愛知)
農業用ため池の水を抜き、生息する魚などを捕まえるイベントが5日、大府市吉田町の神池であった。
農業従事者の高齢化で施設の管理が難しくなっていることから、住民がため池に親しみ、地域ぐるみで保全する機運を高める狙いで県が催した。来年3月に水質保全のためのしゅんせつ工事もする。
この日は親子連れなど多くの地域住民が参加し、浅くなった池で網を使って魚を捕まえた。
捕れた魚のうち、ブラックバスなどの外来種は駆除し、ヘラブナやコイなどの在来種は池の隣にある吉田小学校のプールへ放した。再び水がたまる来年5月末に戻す。
同池は9000トンの水を蓄えられ、付近の田んぼ8ヘクタールに水を供給している。
08/10/05
■オオヒシクイ飛来 琵琶湖に今季初…滋賀(Yomiuri On Line関西発)
滋賀県湖北町の湖北野鳥センター近くの琵琶湖に3日、国の天然記念物に指定されている冬鳥「オオヒシクイ」が今季初めて飛来した。昨年より4日早く、来年2月末ごろまでに300〜400羽が越冬するという。
同日早朝、センター職員が6羽の飛来を確認した。正午ごろには岸から数百メートルの湖面で羽を休めており、水に頭を突っ込んで水草やヒシの実などをついばむ姿も見られた。
オオヒシクイは体長0・9〜1メートル、羽を広げると1・8メートルほどある大型の雁(がん)の仲間。琵琶湖北部が越冬の南限とされ、9月末から10月初旬にかけて、ロシアのカムチャツカ半島から約3000キロを渡ってくる。センターで記録を取り始めた1979年以降、毎年数百羽が飛来している。
■まちなか祭:湖都彩る、あかり30万個 12月31日まで−−大津で始まる(毎日jp滋賀)
中心市街地活性化基本計画を進める大津市は4日、JR大津駅前の中央大通りや琵琶湖岸などをライトアップし、音楽や屋台イベントなどで盛り上げる「大津まちなか食と灯りの祭」を始めた。12月31日までの期間中、日没から午後10時まで約30万個のあかりが湖都を彩る。
祭は7月に認定された同計画の中核事業のひとつ。市の調査によると、駅前商店街では湖西線開通前の75年には休日1日1万6000人だった歩行者・自転車通行量が07年は1270人まで落ち込んでいる。市は来春に湖岸のなぎさ公園に開店させるオープンカフェなどを通じ、中心街の通行量を12年度までに昨年度比1・45倍まで増やしたい計画だ。
祭では大通りから同公園に沿った約1・8キロを電球とLEDでライトアップ。4日夕方には公園特設会場でジャズ演奏や屋台村などによるオープニングイベントがあった。また11月8日には県内各ホテルのシェフ20人が腕をふるう高級屋台村も琵琶湖ホールに登場する。問い合わせは市都市再生課(077・524・9822)へ。【稲生陽】
■幻想的イルミネーション 大津で「食と灯りの祭」開幕(Yomiuri On Line滋賀)
大津市中心部の活性化などを目的としたイベント「大津まちなか食と灯(あか)りの祭」が4日、開幕した。市なぎさ公園おまつり広場では、市民らが作ったイルミネーションの点灯式があり、訪れた人たちが幻想的な光景を楽しんだ。
今年で2回目。JR大津駅前から湖岸までの中央大通りや公園内の延長約2キロにわたってイルミネーションが飾り付けられており、湖畔沿いには、天の川をイメージしたスポットも設けられている。実行委員会委員長の山本進一さん(54)は「琵琶湖を望むロケーションの良さを楽しんでもらえれば」と話していた。
12月31日までの日没〜午後10時に点灯。期間中、コンサートや商店街での食べ歩きイベント「食ウオーク」も行われる。問い合わせは市都市再生課(077・524・9822)。
■バス釣りで河口湖に次ぎ西湖もワーム禁止(msn産経ニュース)
富士五湖の河口湖に次いで西湖でも、ブラックバス釣りで使われる軟プラスチック製疑似餌「ワーム」の使用が今月から禁止された。同湖漁協がワームの溶解による水質の悪化や他の魚の誤飲を食い止めるため実施に踏み切った。
ブラックバスは有害魚として外来生物法で国内では飼育、運搬、輸入などが禁止されているが、神奈川県・芦ノ湖のほか富士五湖の河口湖、山中湖、西湖は特例措置として漁業権が認められている。このうち芦ノ湖と河口湖がすでにワームによる水質悪化が他の魚族に影響すると禁止措置を取っている。禁止していないのは山中湖だけとなった。
08/10/04
■湖面に浮かぶ 光のツリー 大津で点灯式(京都新聞電子版)
大津市の市街地一帯を光で演出する「大津まちなか食と灯りの祭」が4日始まった。琵琶湖岸のなぎさ公園でイルミネーションの点灯式が行われ、メーン通りや湖面をきらびやかな光で彩った。
地元自治会や商店街連盟などでつくる実行委が昨年に続き開催。イルミネーションの総距離は2キロになり、JR大津駅から琵琶湖ホテルまでの中央大通りのほか、今年はなぎさ公園沿いの湖上にも、いかだ上に円すい形ツリー10基を組んだ。
点灯式で約30万個の電球が一斉に点ると、市民から歓声が上がった。イルミネーションは12月31日まで、日没から午後10時まで点灯する。
■オオクチバス:地元児童らも参加し駆除−−南魚沼のため池(毎日jp新潟)
南魚沼市栃窪の農業用水のため池で3日、特定外来生物に指定されているブラックバスの一種、オオクチバスの駆除作戦が行われた。地元の栃窪小の児童13人も環境教育の一環として参加、網を持って懸命に追いかけ、歓声を上げていた。
駆除作戦は「よみがえれ魚野川」(樋口忠二代表)などが実施した。ため池5カ所でオオクチバスの生息状況を調査したところ、3カ所で生息を確認。池の水を抜き、干し上げて駆除した。
児童たちは、水深約30センチのため池に入ると、オオクチバスのほか、フナなどを次々にすくい上げた。体長約50センチもある大きなコイの捕獲には、泥んこになって悪戦苦闘した。
この作戦で400匹以上のオオクチバスを駆除したほか、絶滅危惧(きぐ)種のシナイモツゴや県内では珍しいゲンゴロウなど21種類の貴重な生物が確認された。
「生物多様性保全ネットワーク新潟」(新潟市東区)の井上信夫さん(59)は参加児童に「オオクチバスを憎くて駆除しているのではない。日本の生き物を守るため」と説明。オオクチバスをフライにして試食し、生命の大切さも教えた。【神田順二】
■大阪港「釣り禁止」指定で反対意見続出(msn産経ニュース)
大阪市が大阪湾内の防波堤や護岸を立ち入り禁止区域に指定する方針を打ち出したことに対し、釣り愛好家団体などから反対が相次いでいる。平松邦夫市長は3日、10月中にも予定していた区域指定を延期することを明らかにしたうえで、「全部は入れないようにしていいのかという点では考えたい。市民の皆さんが納得いくような形にしたい」と述べ、指定の一部見直しを検討する姿勢を示した。
市が立ち入り禁止区域に指定する方針だったのは、「大阪南港魚つり園」を除く大阪港の防波堤や護岸。昨年8月に人工島で釣り人が転落死する事故が発生したことなどをうけ、3月に港湾施設条例を改正。防波堤や護岸などを港湾施設とし、10月以降、立ち入り禁止区域に指定する予定だった。無断で立ち入った場合、5万円以下の罰金となり港内をほぼ全面的に「釣り禁止」とする内容だった。
しかし大阪港は釣りの好ポイントのために反対意見が続出。市がパブリックコメントを募集したところ、寄せられた1300件の大半が反対意見だった。愛好家のブログなどでも話題が広がり、複数の団体から市に話し合いに応じるよう要望が相次いだ。
平松市長はこの日の会見で、「港湾管理者としてきちんと管理しなければならず、ゴミの捨て放題や、フェンスをバーナーで焼き切るような行為は許し難い。ただ、釣りの楽しみもわかる。メリハリをつける」と述べ、指定の一部見直しを検討する姿勢を示した。
08/10/03
■ヨシの明かりで追加登録を祝う 西の湖 造形と灯り展始まる(京都新聞電子版)
西の湖(近江八幡市、安土町)が今月末にラムサール条約湿地として追加登録されるのを記念し、西の湖に群生するヨシを使った「ヨシ造形とヨシ灯(あか)り展」が3日、滋賀県安土町下豊浦、西の湖沿いのよしきりの池で始まった。
安土町が、同県の6割を誇る西の湖のヨシ群落の活用方法を考えてもらおうと主催した。
会場には、地元の中学生や美大生らが作った帆船やピラミッドなどのオブジェ約100点が並べられた。夕闇に包まれると、ヨシのすき間から漏れる明かりが幻想的な雰囲気を醸しだし、訪れた約500人を魅了した。
イベントの実行委員長重野彦兵衛さん(65)は「ヨシの素晴らしさを知り、自然との共生を考えてほしい」と話した。5日まで、午前9時から午後9時まで展示している。入場無料。
■水と衛生テーマにアジア各国と対話 ピアザ淡海で 大津(京都新聞電子版)
日本とアジア各国の環境や教育担当職員が意見交換する「アジア協力対話環境教育推進対話ワークショップ」(外務省など主催)が3日、大津市のピアザ淡海で開かれた。事例報告で、滋賀県職員が近畿の水源である琵琶湖を取り巻く課題や保全活動を語った。
ワークショップは今回が5回目で、テーマが水と衛生問題の教育のため、琵琶湖の保全に取り組む滋賀県で初めて催された。
参加したのは、中国や韓国など約20カ国の政府職員ら。事例報告では、県琵琶湖再生課の小松直樹副参事が、琵琶湖がこの50年間の工業化や外来種の増加で、水質悪化や魚の在来種が激減したことを報告。在来種の稚魚が育つヨシ原復元などの対策を紹介し、「循環型の持続可能な社会をつくるための取り組みを続けたい」と語った。
また、琵琶湖博物館の楠岡泰主任研究員は、同館で取り組む環境教育プログラムなどを紹介した。
■釣り人反対実施延期 大阪港の立ち入り禁止(asahi.com大阪)
大阪市が大阪港内の釣りをほぼ全面禁止する方針を打ち出している問題で、市の意見公募に予想を上回る数の反対意見が寄せられたことから、市は10月下旬の実施予定を見直すことを決めた。
市港湾局によると、9月26日までの1カ月間に市民の意見を公募したところ、約1300件が寄せられた。「ささやかな楽しみを奪うな」「ルールを決めたうえで釣り場所を残してほしい」など、ほとんどが反対意見。賛成は数件だったという。
市は当初、寄せられる意見は200件ほどとみて、10月下旬に大阪港の護岸や防波堤(のべ約30キロ)を立ち入り禁止区域に指定する予定だった。だが予想をはるかに超える数の意見が来たため、「分析に2カ月程度かかる」(市港湾局)。安全管理の面から立ち入り禁止を目指す方針に変わりはないとしているが、釣り愛好家らの団体などと協議しながら案を再検討していくという。9月29日の市議会決算特別委員会では、市港湾局の川本清局長が民主議員の質問に「(寄せられた)意見を区域指定案に反映することも含めて進める」と答弁した。
市は、昨年夢洲(ゆめしま)の防波堤で起きた転落死亡事故で遺族から「安全対策が不十分」と訴えられたことをきっかけに、大阪港の護岸や防波堤を立ち入り禁止区域に指定し、釣りについては「大阪南港魚つり園」(612メートル)を除いて全面的に禁止する案を打ち出していた。
08/10/02
■吉井川漁協がブラックバス駆除 津山の吉井本流で作業(山陽新聞WEB NEWS)
「放流しないで」
繁殖力が強く在来魚に被害を及ぼすブラックバスの駆除に、津山市押入の吉井川漁協(米本英男組合長)が取り組んでいる。同組合は「生態系を守るため地道に駆除を続ける。放流などは絶対にしないで」としている。
初回の9月18日は、組合員14人が吉井川本流の城見橋(昭和町)付近などで作業。藻が密集したよどみの周りに刺し網を仕掛け、竹ざおで水面をたたいて魚を追い込んだ。
2カ所で10―26センチのブラックバスやブルーギル90匹のほか、体長65センチの巨大なライギョも捕獲。参加者は「昨年の倍ほどいる。オイカワも少なくなるはず」と頭を抱えていた。
ブラックバスは釣りファンに人気だが雑食性で在来魚の被害が深刻化。2005年、取り扱いに罰則を科した外来生物法が施行されたのに合わせ同組合も年数回、駆除している。年内にあと数回行う予定。
■西湖でもワーム禁止 観光業者「客足減少が心配」(山梨日々新聞社WEB版Miljan)
西湖漁協は1日から、富士河口湖町の西湖で軟プラスチック製の疑似餌「ワーム」の使用を禁止した。ワームを使ってブラックバス釣りが楽しめるのは、山中湖だけになった。
同漁協は昨年7月、環境ホルモンの流出に伴う水質悪化が懸念されるワームの使用禁止を決めた。西湖周辺の釣り店や売店約30カ所にチラシを張って周知してきた。
この日、ブラックバス釣りで東京都八王子市から訪れた会社員男性(45)は「できればワームを使いたいが、しょうがない」とため息。ボート業者の1人は「客足が鈍くなるかもしれない。心配だ」と漏らしていた。同漁協の三浦保明組合長は「西湖の自然を守るため、引き続き釣り客に理解を求めていきたい」と話している。
ワームの使用をめぐっては、国からブラックバスの漁業権が認められている4湖のうち、芦ノ湖(神奈川)が2000年、河口湖が07年からそれぞれ禁止している。
■滋賀県の観光客数、2年連続で最多記録更新(msn産経ニュース)
平成19年に県内の主な観光地を訪れた観光客は延べ約4666万4800人となり、昭和54年の統計開始以降で最多だった18年の約4650万2600人を約16万2200人(0・3%)上回って2年連続で最多記録を更新したことが、県のまとめで分かった。観光地別では、築城400年祭やひこにゃん人気で盛り上がった「彦根城」が約88万人を集め、前年の13位から3位に躍進。NHK大河ドラマ「功名が辻」の影響で18年に3位だった長浜市の「豊公園」は約61万人で9位に下がった。
年間1000人以上が見込まれる県内の観光地792カ所の来訪者数を、各市町を通じて県商業観光振興課が集計。全体の9割以上を占める日帰り客は前年比0・3%増の約4350万人だったが、宿泊客は2・1%増え約317万人となった。全体の半数近い「大津」地域の宿泊客が増えたことが影響している。
季節別では、琵琶湖で水遊びができる夏の人気が高く、夏(6〜8月)が28・1%、秋(9〜11月)が27・1%、春(3〜5月)が26・0%、冬(12〜2月)が18・8%だった。
地域別では、彦根城の躍進を反映して「湖東」地域が前年比26・2%増と、増加率が最も高かった。大きく減少した豊公園を抱える「湖北」地域は、同14・9%減となった。
地域別の宿泊客数では、「湖東」が同5・6%減、「湖北」が同2・7%減だったのに対し、大学のサークル合宿などの利用が増えた「湖西」が8・0%増、雄琴温泉の宿泊者増に加えて全国海づくり大会に県内外からの参加者が集まった「大津」が4・3%増と好調だった。
観光地別のランキングは、長浜市の「黒壁ガラス館」(約211万人)と、初詣客が県内で最も多い多賀町の「多賀大社」(約178万人)が、前年と変わらず1、2位。3位の「彦根城」は、前年の約48万人から80%以上増えた。4位は「比叡山ドライブウェイ」(73万人)、5位は野洲、湖南両市と竜王町にまたがる「県希望が丘文化公園」(約68万人)だった。
08/10/01
■ガソリン下落160円台に 10月、食品は値上がり(Chunichi Web)
10月がスタートした。石油元売り各社は1日、原油価格の下落を受けてガソリン卸価格を引き下げた。レギュラーの全国平均小売価格は1リットル当たり160円台に下がる見通し。ただ、食品などは値上げが相次ぎ、家計の厳しさは続きそうだ。
昭和シェル石油はガソリン卸価格を1リットル当たり6円、ジャパンエナジーは5円引き下げた。週ごとに卸価格を変動させる新方式を1日に導入した新日本石油と出光興産も、取引先ごとに卸価格が異なるものの、おおむね下げたもよう。
東京都港区のガソリンスタンドはこの日の朝、レギュラー価格を165円と、前日より9円値下げした。値下げ競争の激しい幹線道路沿いでは160円前後まで下げている店も目立った。
一方、食品は原材料価格の高騰分を転嫁し切れておらず、価格上昇が続く。サッポロビールは国産ワインの一部を、マルハニチロ食品はサバなどの缶詰43品を1日から値上げした。
政府は製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格を10%引き上げた。今後、めん類やパンなどの価格もさらに上昇しそうだ。公共料金もアップ。東京ガスや大阪ガスなど大手4社は、ガス料金を標準家庭で月額67−126円値上げした。(共同)
■台風15号が温帯低気圧に 土砂災害に警戒呼び掛け(Chunichi Web)
台風15号は1日、九州の南海上を東に進んだ後、午前9時に温帯低気圧に変わった。九州南部を中心とした激しい雨は峠を越えたが、これまでに降り続いた雨で地盤がゆるんでいる可能性があり、気象庁は土砂災害に警戒するよう呼び掛けた。
鹿児島県内では24時間雨量が250ミリを超えた地点があるなど、熊本、宮崎、鹿児島では同雨量が各地で10月としては観測史上最多を記録した。
2日朝までの24時間予想雨量は、九州南部と伊豆諸島の多い所で100ミリの見込み。(共同)