琵琶湖の湖底に流れ着いたバスフィッシング関係のいろんな情報をお届けします。中にはヘド
ロの底からすくい上げた情報もあります。このコーナーの情報はすべて信頼の置けるニュース
ソースから発信されたものですが、真偽の程は未確認であることをご承知置きください。
琵琶湖の湖底から
(2014/01)
14/01/31
■高島の汚染チップ、撤去完了は2月中に 嘉田知事(京都新聞電子版)
高島市内に放射性セシウムに汚染された木材チップが放置されている問題で、滋賀県の嘉田由紀子知事は31日、同日に完了する計画だった撤去・原状回復について「搬出にあと1、2週間かかる」と述べ、完了が2月にずれ込むことを明らかにした。3日に同市に進行状況を説明する。
定例県議会を前に、県議会会派の民主党・県民ネットワークとの意見交換会で述べた。
チップの撤去・原状回復は現在、県外の業者が31日を期限とする計画書を県に提出し、昨年12月中旬から作業を始めている。
嘉田知事は、積雪などを理由に挙げ、「約束の1月末までにすべての撤去はできない」と述べた。撤去跡を土で覆い、通常の空間線量に戻すのにも一定の時間がかかるとの見通しを示した。
県として、放置した関係者を刑事告発するかについては「河川法(違反容疑)で告発に向けて準備を進めている」と述べた。
■放射性チップ不法投棄告発 「県 早期解決に努力を」(YomiuriOnLine滋賀)
◆市民ら情報公開も要求
高島市の鴨川河川敷に放射性セシウムが付着した木材チップが不法投棄された問題で、関わった業者らを告発した市民や専門家らは30日、県にも問題の早期解決と、これまでの経緯に関する情報公開を強く求めた。
告発したのは、石田紀郎・元京都大教授や、高島市や大津市の市民を含む「滋賀県放射性チップを告発する会」のメンバー。同日午前、地検や県警に告発状を提出した後、県循環社会推進課にも告発状を渡し、「問題が早く解決するよう努力してほしい」と求めた。
県のこれまでの説明では、告発された業者らが自主的に県外の処分場に搬出する予定だったが、着手直前になって別の県外業者が作業を引き継いだ、としてきた。だが、当初、今月末としていた撤去完了は大きくずれ込む見通しとなっている。
県庁で記者会見した石田氏らは「本来は被害者である県が告発し、関係者に責任を問うべきだ。いまだにチップがどこから来て、どこに運ばれるかも分からないのはおかしい。納得できる情報を提供してほしい」などと述べた。
■汚染チップ放置業者らを市民団体が刑事告発(asahi.com滋賀)
放射性セシウムに汚染された木材チップが高島市の琵琶湖畔に放置された問題で、県民や環境学者らでつくる市民団体が30日、廃棄物処理法と河川法違反の疑いで関係者を県警や大津地検に刑事告発した。
告発したのは「滋賀県放射能チップを告発する会」。告発対象は東京都千代田区のコンサルティング会社の男性経営者や県内の運送業者、搬出作業をしている業者ら計4人。
告発状によると、経営者らは昨年3〜4月、高島市の鴨川河口付近に、福島県の製材業者が出したとみられる汚染木材チップ約580立方メートルを投棄したとしている。
14/01/30
■純粋ニホンザル守れ 環境省、交雑サルも特定外来指定へ(日本経済新聞Web版)
環境省はアカゲザルやタイワンザルとニホンザルとの交雑種を、生態系に重大な影響を及ぼすとして特定外来生物に指定する方針。アカゲザルやタイワンザルは既に特定外来生物に指定されているが、昨年成立した改正外来生物法で、交雑種の指定も可能になっていた。交雑が進めば純粋なニホンザルが消滅する恐れがあるため、防除を進める。3月にも指定を正式に決める。
環境省によると、アカゲザルは千葉県房総半島に生息し、ニホンザルとの交雑が問題になっている。タイワンザルも青森県下北半島、東京都大島町、静岡県南伊豆町、和歌山県北部に定着し、既に青森や和歌山では交雑が確認された。
特定外来生物に指定されると、輸入や飼育が原則禁止される。今後、特定外来生物の魚のバス類同士を交配してつくりだした「サンシャインバス」についても検討する。
交雑種以外では、北アメリカ原産のカナダガンも新たに指定する。茨城、神奈川、山梨、静岡の各県で生息が確認され、在来種のシジュウカラガンと交雑する恐れがあるという。〔共同〕
■冬山“借景”、春の気配 滋賀・守山で菜の花見ごろ(京都新聞電子版)
早咲き品種の菜の花が滋賀県守山市今浜町の第1なぎさ公園で次々と咲き始めた。来園者は、琵琶湖の対岸の雪化粧した比良山系と、寒風に揺れる黄色の花畑のコントラストを楽しんでいる。
公園を管理する市シルバー人材センターによると、園内の花畑約4000平方メートルでカンザキハナナ1万2000本を栽培。昨年9月、種植え直後に台風18号の大雨に見舞われ、一部を植え直したため、開花は例年より10日ほど遅れているという。
現在は5分咲きで、家族連れや写真愛好家が、一足早く春を感じさせる風景をカメラに収めている。見ごろは2月下旬まで。入場無料。
■汚染チップ放置で業者を告発 高島の市民団体(京都新聞電子版)
滋賀県高島市内に放射性物質に汚染された木材チップが放置されている問題で、同市の住民や環境学者らでつくる市民団体が30日、河川法違反(形状変更)と廃棄物処理法違反(不法投棄など)の疑いで、放置に関わったとされる東京や近江八幡市の業者ら4人の告発状を大津地検と滋賀県警に提出した。
告発状によると、3人は共謀して、福島県内の製材所から搬出されたとされる放射性物質に汚染された木材チップを、昨年3〜4月ごろにかけ、高島市内の河川敷や民有地に不法投棄した疑いがある。残り1人は廃棄物の収集運搬の許可が無いのに、河川敷などに放置された木材チップの搬出を今年1月上旬に行った疑いがあるとしている。
この日、市民団体のメンバーが地検と県警に、それぞれ告発状を提出した。共同代表の畑明嚮ウ大阪市立大教授は「(河川管理者の)滋賀県に代わって告発した。放射性物質に汚染された木材チップは数千トンあると言われており、この問題は氷山の一角だ」と話した。
その後、メンバーは県循環社会推進課を訪れ、告発の報告と県としての問題解決を要請した。
メンバーによると、同日、関連の団体が警視庁にも同様の告発状を提出したという。
■嘉田氏 3選出馬に意欲!?(滋賀報知新聞ネット版)
=注目される2月9日の歩む会懇親会=
◇全県
この夏に予定されている県知事選について、嘉田由紀子知事は三選出馬するかどうか言及を避けている。しかし自民党県連が財務省出身の若手官僚を中心に対抗馬擁立に動く中、嘉田氏を応援する「かだ由紀子と歩む会」(小坂育子会長)は二月九日、大津市で懇談会を開くが、同日は東京都知事選の投票日だけに「出口調査次第で出処進退を明らかにするのでは」の見方も出始めている。 【石川政実】
●まだまだ道半ば
歩む会はこのほど、会員に一月の会報(写真)を郵送した。会報の中で嘉田氏は「知事の重責をおまかせいただき、すでに七年半がたちました。振り返るとあまりに短く、まだまだ道半ばの感じもしております」と心情を語っている。
これを受け、小坂会長も年頭のあいさつとして「収穫まであと少し、もう少し、みんなで力を合わせることができたらと思います」と呼びかけ、三選への思いをにじませた。
さらに歩む会では二月九日に大津市のピアザ淡海で新春懇親会を開くが、この日は東京都知事選の投開票日。元厚生労働相の舛添要一氏に、元首相の細川護熙氏らが敗れれば、安倍政権は原発再稼働ばかりか、新設にまで突き進むのは必至だ。
●FBで火花
嘉田氏の二回の知事選を手伝ってきた選挙プランナーの松田馨氏がフェイスブックに都知事選に出馬のネット関連会社役員、家入一真氏のキャンペーンマネージャーに就任したことをアップすると、嘉田氏から「今たたかうべきは、原発推進の舛添、安倍体制では??」と細川氏を応援しないことに疑問を投げかけるような書き込みがなされた。
「卒原発」を掲げて一昨年十一月に日本未来の党を結成し、同年十二月の衆院選で惨敗した嘉田氏だけに、細川氏の選挙結果は気になるところだ。
しかし県庁幹部は「都知事選の結果うんぬんは関係ない。来年度予算案を見る限り、本格予算になっており、三選出馬の意欲がむき出し。やる気満々ですよ」と苦笑する。
●商工会の川瀬氏焦点
三選出馬が確実視される中、不安材料も残されている。それは運動員の確保問題である。
平成十八年の知事選から嘉田氏を支えてきた寺川庄蔵・元対話の会代表、三和郁子・元野洲市議、上野雅代・湖南市議、前田清子・元東近江市議などの面々が相次いで離れていった。
嘉田陣営は、対話の会、歩む会、未来政治塾生が頼りだが、今回は激戦が予想されるだけに、いかに知名度の高い嘉田氏と言えども、こころもとない。その意味でも、県商工会連合会長の川瀬重雄氏や民主党県連代表の三日月大造衆院議員、松田氏などの支援は欠かせないところだ。
なかでも四年前、嘉田知事の新後援団体「滋賀の未来をひらく会」の副会長を務めた川瀬氏は、県商工会連合会(商工政治連盟)をフル稼働させ、嘉田氏の茶話会を手助けしただけに、同氏が嘉田氏の応援にどこまで動くかが焦点となっている。
14/01/29
■ガソリン価格、レギュラー158.7円…前週と変わらず(Responce)
資源エネルギー庁が1月29日に発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、1月27日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は、1リットル当たり158.7円となり、前週調査から横ばいだった。
地域別では、近畿と東北で0.1円上昇。北海道、関東、中部、中国、四国、九州・沖縄では0.1円下落した。
ハイオクガソリンは169.4円、軽油は139.2円で、いずれも前週から0.1円下落した。
60万人の会員を持つガソリン価格投稿/愛車燃費管理サービス「e燃費」によると、1月29日のレギュラーガソリンの全国平均価格は151.2円/リットル、ハイオクは161.6円/リットル、軽油は129.4円/リットルだった。
なお資源エネルギー庁による平均値は「販売」価格の平均であるのに対し、e燃費は「購入」価格の平均。現実の購入でユーザーは安い価格を指向するので、購入価格平均は販売価格平均より安くなる。
全国のガソリン価格平均推移、価格ランキングなどを「e燃費」で確認することができる。
e燃費 URL http://e-nenpi.com/
■「びわ湖開き」湖上パレードに400人招待−「ビアンカ」クルーズ販売も(びわ湖大津経済新聞)
湖国滋賀に春の到来と湖上観光の幕開けを告げる「びわ湖開き」湖上パレードが3月8日、大津港で開催される。
59回目となる同イベントは、びわ湖大津観光協会(大津市春日町、TEL 077-528-2772)が主催。より多くの人に参加してもらい大津観光を広くPRする目的で、観光船「ミシガン」以外の遊覧船に抽選でペア200組400人を無料招待する。通常、団体客向けチャータープランのみ就航している大型遊覧船「ビアンカ」も、モニター特別クルーズとして1人1,000円で乗船券を販売。昨年の抽選には3300人以上の応募があり、400人が当選し乗船したが、今年は「ビアンカ」乗船の200人が追加され、知事や市長など来賓約200人と合わせ計約800人が湖上の人となる。
毎年恒例のセレモニーとして、近江神宮神主による安全祈願のお祓(はら)いの後、開会式では春の扉を開くとされる「黄金のカギ」が「ミシガン」一日船長に手渡され、出港後に湖上安全を祈りびわ湖へ投げ入れられる。一日船長はこの数年、NHKドラマの出演者が務めている。「ビアンカ」船内では、大津の物産が当たる抽選会や「おおつ光ルくん」をはじめとする大津のゆるキャラたちが歓迎する。
同協会の堀井恵三さんは「『びわ湖を見たい』と言う方が多いが、陸からが大半。びわ湖の中からも大津港や比叡山などの山々をご覧いただければ」と参加を呼び掛ける。
無料招待への応募は往復ハガキで同協会湖上パレード乗船券応募係まで。2月14日必着。「ビアンカ」クルーズは、大津駅・石山駅・堅田駅の観光案内所で販売するほか、びわ湖大津観光協会事務局でも取り扱う。先着200人。販売期間は2月1日〜21日(8時40分〜17時25分)。
パレード開始時間は10時。1時間ほど琵琶湖大橋沖〜近江大橋沖を遊覧し、11時30分に大津港へ帰港する。
■希少種・外来種を追加指定 滋賀(msn産経ニュース)
県、コミミズク・ハマエンドウなど10種
県の「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」で指定する「希少野生動植物」と「外来種」に、計10種類の動植物が追加指定された。平成18年の条例施行以来、追加指定は初めてで、希少野生動植物については採集が、外来種については野生への放棄がそれぞれ禁止される。
◇
同条例では、絶滅や個体数減少の恐れなどがある22種を希少野生動植物に、県内には本来生息していなかった15種を外来種に、それぞれ指定。県内の自然環境の保全を目指してきた。しかし、平成22年に作成された「滋賀県で大切にすべき野生生物」(県版レッドリスト)に掲載された動植物は、同条例の指定動植物の数を大幅に上回った。
こうした、希少動植物をめぐる生息環境の悪化を受け、県は条例の指定動植物について見直しを図った。
この結果、希少野生動植物に、植物=5種(ハマエンドウ、カザグルマ、リュウキンカ、ヒナラン、ミズチドリ)▽地衣類=1種(ドロガワサルオガセ)▽鳥類=3種(ヨシゴイ、コミミズク、ヤマセミ)−の計9種を追加。また、外来種に甲殻類のフロリダマミズヨコエビ1種を加えた。
ハマエンドウは本来海浜部に多くみられ、内陸部の湖岸に生えるのは珍しく、県内では彦根市や大津市の琵琶湖岸に生息地が偏っている。ドロガワサルオガセは現在、全国で米原市醒井と和歌山県・高野山だけで生息が確認される極めて貴重な種とされる。
一方、フロリダマミズヨコエビは、飼育されていた熱帯魚などと一緒に水槽に入っていた水草に付着したまま野外に捨てられ野生化した可能性が高い。琵琶湖の在来種ナリタヨコエビの生息域を浸食している。
条例では、希少種は研究目的などでのみ知事の許可を得て捕獲や採集が可能。外来種は飼育や栽培に届け出が義務づけられている。違反者は1年以下の懲役か50万円以下の罰金。
■背の高い水草、琵琶湖南湖で大繁殖 県が対策に力(ChunichiWeb滋賀)
琵琶湖南湖の水草の種類がここ数年で変わり、従来に比べて背丈(群落高)が2メートル程度高くなったことが、県立琵琶湖博物館(草津市)の調査で分かった。水草は一昨年に激減したが、昨年10月の調査では再び湖底を覆っており、県は根こそぎ除去など対策に力を入れる。
昨年十月の調査によると、南湖中心部に湖底から二・五メートル以上の「クロモ」の大量繁殖が判明。南湖の平均水深は四メートルで、場所によっては湖面から顔を出す状態という。県琵琶湖政策課にも「漁船に絡まった」「悪臭がひどい」という声が数件寄せられている。
水草は一九九四年以降に増え始め、二〇〇二年ごろには南湖湖底の九割を覆うほどに。このころは「センニンモ」という高さ五十センチ程度の水草が繁殖していたが、一昨年の植物プランクトンの大発生で琵琶湖の透明度が低下したため、光合成ができず三割程度まで激減した。
これを受け県が昨春、水草の除去量を減らしたところ、再び透明度が上がったこともあり夏場に背の高いクロモがセンニンモを押しのける形で繁殖。琵琶湖政策課の担当者は「南湖湖底は栄養分が多く、除去の手を休めれば水草が生える条件は整っている」と分析する。
県は一一年から漁具を使って湖底の水草を刈り取る根こそぎ除去を実施。水草が無くなって酸素濃度が上がった場所にシジミやヨコエビが戻ってくるなど効果を上げている。
一四年度当初予算にも水草刈り取り事業に一億八千四百万円を要求しており、「根こそぎ除去は一度だけでは効果が薄い。費用面で厳しい部分もあるが、状況を見て対策していく」(担当者)としている。(山内晴信)
14/01/28
■リニューアルの意見交換会参加者を募集 県立琵琶湖博物館 滋賀(msn産経ニュース)
創立20周年に合わせてリニューアルする県立琵琶湖博物館(草津市下物町)は来月8日、リニューアルについての意見交換会を企画、参加者を募集している。学芸員から展示の裏話を聞く特別ツアーにも参加できる。応募は30日まで。
リニューアルの素案では、世界初となるドーム形「微生物シアター」の設置やロシアのバイカル湖周辺に生息するバイカルアザラシの展示などを目玉に、現在のA〜C展示室と水族展示を全て再編成する。総事業費は20億〜30億円と見込んでいる。
当日は午後1時半までに同博物館集合。普段は聞けない学芸員の解説を聞きながら館内を見学した後、リニューアルに関する意見交換を行う。午後4時ごろに解散予定。
参加無料。申込は、見学を希望するA〜C、水族展示のいずれかを明記し、郵送やファクスで30日までに送付する。定員は、各ツアー10人前後で計約40人。問い合わせは同博物館新琵琶湖博物館創造準備室((電)077・568・4811)。
14/01/26
■大きく育って ニゴロブナとワタカ放流 滋賀(msn産経ニュース)
環境保全、琵琶湖に稚魚4000匹
琵琶湖の固有種で絶滅の恐れがある魚のニゴロブナとワタカの放流会が25日、草津市下物町の烏丸半島で開かれた。参加者らは同半島の琵琶湖岸から稚魚約4千匹を放流した。
琵琶湖の環境を保全しようと、滋賀銀行(大津市浜町)が平成19年から取り組んでいる行事。同行の従業員やその家族ら約300人が参加した。
はじめに嘉田由紀子知事が「放流によって琵琶湖の生態系が昔のように戻りつつある。皆さんの地道な活動に感謝します」とあいさつ。このあと、参加者らは稚魚の入ったバケツを受け取り、魚を傷つけないよう気を配りながらゆっくり放流した。
親子で参加した大津市朝日が丘の安井進さん(35)は「琵琶湖の環境を守ることの大切さを子供に知ってもらういい機会」。長男の奏翔(かなと)ちゃん(6)は「魚が元気に泳いでくれてうれしかった。大きくなって家族と楽しく暮らしてほしい」と話しながら魚の行方を見守っていた。
同行は、太陽光パネルやエコカーなど環境に配慮した商品の購入に融資するローンを取り扱い、商品購入で削減できた二酸化炭素量を金額に換算して同額を県水産振興協会に寄付している。この寄付金が稚魚の養殖に充てられ、ニゴロブナ24万匹、ワタカ18万匹の放流実績につながっている。
ニゴロブナもワタカも琵琶湖にしか生息せず、環境省のレッドリストで絶滅危惧(きぐ)種として掲載されている。ニゴロブナは郷土料理「ふなずし」の材料。ワタカは藻(も)を食べて水質の改善に貢献している。いずれも外来魚の増加などで生息数が減少していたが、近年は稚魚の放流や外来魚駆除などの活動が奏功し、回復している。
■ニゴロブナなど放流 草津の烏丸半島で知事ら(ChunichiWeb滋賀)
滋賀銀行は二十五日、草津市下物町の烏丸半島で、琵琶湖の固有種、絶滅危惧種のニゴロブナやワタカを放流をした。
大道良夫頭取や嘉田由紀子知事、一般行員ら二百八十人が参加。ニゴロブナとワタカ計四千匹をバケツに分け、大きく成長することを願いながら丁寧に琵琶湖に放した。
同行では二〇〇七年から同事業を始め、これまで二ゴロブナとワタカ計四十万匹以上を放流している。環境対応型金融商品の利用実績をもとに、温室効果ガスの削減量を金額に換算。県水産振興協会に寄贈し、養殖している。(安永陽祐)
14/01/25
■「菜の花温船」−守山の菜の花とおごと温泉を結ぶクルーズ運航(びわ湖大津経済新聞)
守山市観光物産協会は2月8日、第1なぎさ公園(守山市今浜)の菜の花の開花に合わせて「菜の花フェスタ」を開催し、ピエリ守山港とおごと温泉港を結ぶ「菜の花温船」を運航する。
第1なぎさ公園は、夏はヒマワリの栽培も行っているが、冬は菜の花の栽培を行っており、約4ヘクタールに約1万2000本の早咲きの「カンザキハナナ」が見頃を迎える。当日は、菜の花を使った物産品の販売、菜の花スイーツを食べるコーナーも開く(10時〜無くなり次第終了)。
おごと温泉では、おごと温泉公園(大津市雄琴1)3周年記念のイベントが行われ、無料足湯の提供や移動式窯による焼きたてピザや近江牛コロッケなどの屋台も並ぶ。おごと温泉観光協会の金子博美会長は「心も体も温まる一足早い春を楽しんでいただければ」と来港を呼び掛ける。
びわ湖周遊では、船上からの比良山系などの雪景色や琵琶湖大橋の下をくぐるなど普段は見ることができない眺望が楽しめる。
「菜の花温船」の運航スケジュールは、「1日乗り放題」(1,000円)=おごと温泉港発10時・13時・14時30分、ピエリ守山港発11時15分・13時30分、びわ湖周遊11時15分〜11時45分・13時30分〜14時、「ランチクルーズ」(3,500円)=ピエリ守山港発11時15分(10時45分集合)・「琵琶湖グランドホテル」で昼食・温泉、おごと温泉港発14時30分(ピエリ守山港で15時解散)。
「ランチクルーズ」は予約制。申し込みは近江クルーズ(TEL 077-583-8103)まで。
■排水機場に体長1mの「アリゲーターガー」(YomiuriOnLine)
国土交通省遠賀川河川事務所(福岡県直方市)は24日、福岡県遠賀町の曲手排水機場で、北米原産の外来魚「アリゲーターガー」を捕獲したと発表した。
飼育者が育てられなくなって捨てたとみられる。
体長は1メートル16。15日、同局職員が点検作業中、汚水の砂などを除去する沈砂槽で見つけた。同局事務所で保護しており、今後の扱いについては検討中という。
アリゲーターガーは、鋭い歯を持つ肉食性の魚で、小魚などを食べる。日本では観賞用として飼われている。
■井の頭池底あらわ 外来魚駆除、1m超ソウギョも(asahi.com)
東京都立井の頭公園(武蔵野市、三鷹市)の井の頭池で初めて、水を抜いて水質浄化し、外来生物を駆除する「かいぼり」が進行中だ。25日午前、市民ボランティアら100人ほどが外来魚を一斉捕獲した。
最初は薄曇りだったが、日が差し始めるとだんだんと暖かくなった。通称ボート池は水深が数十センチになり、底があらわになった場所も。かいぼりを都などから委託されたNPO法人・生態工房(杉並区)のスタッフや市民が池に入った。投網を打つと、体長1メートルを超える中国産のソウギョやハクレンなど大型魚が水しぶきをあげた。「こんなのがいるんだ」。感心するような声も。
かいぼりは元々、農業用ため池の水を抜き、泥などを取り除くこと。池底を天日干しすると、水質悪化の原因となる植物プランクトンが繁殖しにくくなり、外来魚の駆除も容易になることから、公園の池などで行われるようになった。
14/01/23
■春の訪れ遅い? 気象庁予報 4月まで低温傾向(47NEWS)
気象庁は23日、2月から4月はほぼ全国的に平年よりも寒気の影響を受けやすく、気温が平年並みか低くなるとの3カ月予報を発表した。降雪量は北日本(北海道、東北)の日本海側で平年並みか多くなる見通しで、春の訪れが遅くなる所もありそうだ。
気象庁によると、偏西風の影響で北日本と東日本(関東甲信、北陸、東海)を中心に冬型の気圧配置が強まることが多く寒気の影響を受けやすい。北日本から西日本(近畿、中四国、九州)の太平洋側と沖縄・奄美では、降水量は平年並みか少なくなる。
3月の気温が平年より低くなると予想される場合、気象庁は「春の訪れが遅い」と表現している。
■原発事故による琵琶湖影響予測 摂取制限の湖面拡大(滋賀報知新聞ネット版)
=粒子態比率50%の放射性ヨウ素=
◇全県
県の防災計画・原子力災害編の見直し検討会議が二十一日開かれ、福井県内の関西電力大飯原発や美浜原発で、福島第一原発並みの事故が発生した場合の琵琶湖への汚染影響予測が公表された。
県は昨年十一月、放射性セシウムと放射性ヨウ素の影響予測を公表したが、この時ヨウ素は粒子態比率一五%で想定していた。今回は、福島第一原発の事故当時、東海村(日本原子力研究開発機構)で放射性ヨウ素の粒子態比率が約五○%まで上昇したことから、同様の条件で追加予測された。
この結果、前回の影響予測では、飲料水の摂取制限基準(セシウム=一リットル当たり二○○ベクレル以上、ヨウ素=同三○○ベクレル以上)を超える湖面(水深○〜五メートル)は最大二○%程度の範囲だったが、粒子態比率五〇%の放射性ヨウ素だと降雨の影響を受けやすいため、北湖で最大三○%程度、南湖で最大四○%程度と、前回を上回った。また、基準超過水域が解消されるまでの期間は、前回とほぼ同じく北湖で十日間程度、南湖では七日間程度と推測した。
基準を超過した場合の水道対応では、水道水の飲用を控えるよう広報するとしたが、摂取以外の水利用(入浴や手洗いなど)は可能として、水道の給水は継続する。
水道事業者の具体的な対応は、(1)浄水施設をブルーシートでおおって放射性物質の混入を防ぐ(2)河川表流水の取水を減少させるなどの調整(3)塩素注入活性炭による放射性物質の除去(4)速やかな水質検査実施による汚染状況の把握と公表(5)住民への摂取制限の広報と飲料水の供給(応急給水の実施とボトル水の提供など)―の五点を列挙した。
14/01/22
■ガソリン価格、レギュラー158.7円…昨年末から上昇続く(Responce)
資源エネルギー庁が1月22日に発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、1月20日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は、1リットル当たり158.7円となり、前週調査から0.2円上昇した。レギュラーガソリンの価格は、昨年12月2日以来、上昇が続いている。
地域別では、関東で0.5円、東北で0.4円、近畿で0.2円、九州・沖縄で0.1円上昇。北海道と中国、四国では0.1円下落、中部は前週と同価格だった。
ハイオクガソリンは169.5円、軽油は139.3円、いずれも前週から0.2円上昇した。
60万人の会員を持つガソリン価格投稿/愛車燃費管理サービス「e燃費」によると、1月22日のレギュラーガソリンの全国平均価格は151.1円/リットル、ハイオクは161.7円/リットル、軽油は130.1円/リットルだった。
なお資源エネルギー庁による平均値は「販売」価格の平均であるのに対し、e燃費は「購入」価格の平均。現実の購入でユーザーは安い価格を指向するので、購入価格平均は販売価格平均より安くなる。
全国のガソリン価格平均推移、価格ランキングなどを「e燃費」で確認することができる。
e燃費 URL http://e-nenpi.com/
■琵琶湖:20センチ動いた GPSで観測(毎日jp)
琵琶湖が地殻変動に合わせて過去11年間で東南方向に20センチ以上移動し、湖の幅が最大で3センチ縮んだことが、立命館大の熊谷道夫教授(地球物理学)の調査で分かった。更に滋賀県高島市沖で湖底の隆起している部分から、気泡状の噴き出しが拡大していることも判明した。熊谷教授は「琵琶湖の収縮に伴って噴出している可能性があり、関連を詳しく調べたい」としている。
熊谷教授は、国土地理院が設置したGPS(全地球測位システム)観測点のうち、琵琶湖周辺の6地点で2002〜12年の変動を解析した。その結果、湖西側の高島市は東南方向に23.2センチ移動したのに対し、湖東側の彦根市は同20.6センチ移動していた。移動の方向は微妙にずれており、2地点の距離が約3センチ縮小したという。同様に大津−野洲市間は1.8センチ縮むなど、場所によって均一ではないが、湖は若干縮小していることが分かった。
一方、熊谷教授は自律型潜水ロボットを使って01〜12年に湖底の状況も調査。09年に水深約100メートルの湖底2カ所から「ベント」と呼ばれる噴き出しを発見し、その後86カ所に拡大していることを確認した。この結果を、湖底の地形図と比較検証したところ、堆積(たいせき)物が薄い湖底が隆起した部分に南北約6キロにわたり並んでいることが分かった。噴き出しの成分などは不明という。
熊谷教授は「左右方向からの圧力のひずみが噴出として現れているのでは。東日本大震災など活発化した地殻の動きの一環とみられ、今後も異変を注視したい」と話している。【千葉紀和】
■数字でみる滋賀県:世界一のブラックバス(毎日jp滋賀)
世界1位(タイ記録)のブラックバスは2009年7月に琵琶湖で釣り上げられた。全長73.5センチ、重さ10.12キロで、重さが世界記録。釣り上げられた魚の記録を管理するIGFA(国際ゲームフィッシュ協会)=本部・米フロリダ州=が10年1月に世界記録に認定した。
元々の世界記録は1932年6月、米ジョージア州のモンゴメリー湖で釣られた10.09キロ。記録更新に...
■スリップ事故、県内各地で相次ぐ(ChunichiWeb滋賀)
厳しい冷え込みが続く中、県内各地で積雪や凍結した路面でのスリップが原因とみられる交通事故が相次いでいる。二十一日には今年初めての死亡事故が発生した。関連の事故は毎年百件以上に上り、死者や重傷者も後を絶たないことから、県警が注意を呼び掛けている。
二十一日午前八時ごろ、甲賀市水口町今郷の県道から、軽トラックが脇の田んぼに転落し、運転していた日野町鎌掛の会社員岡忠次さん(58)が死亡しているのが見つかった。岡さんは未明に凍結した県道を走りスリップしたとみられ、軽トラックのタイヤは夏用タイヤだった。
県警によると、二〇〇八〜一三年の積雪や凍結路面での事故は、毎年百件余りから三百件近く起きている。負傷者が三百人以上いた年もあり、二十人前後が重傷を負った。死者は〇九、一一年以外は毎年発生しており、一三年は高齢ドライバーによる事故二件で三人が亡くなった。
甲賀の事故のように、夏用タイヤを付けた車両で起きた事故は、毎年二十件前後で推移している。
今年も県内全域で積雪に見舞われた九日夜から十日朝にかけて、百十五件の雪や路面凍結による事故が起きた。雪に慣れていない運転者が多かったためか、県南部で集中的に発生する特徴があった。
県警交通企画課は、冬用タイヤやチェーンの着装を基本とした上で、特に冷え込む朝方やカーブ、凍結しやすい橋の上では、速度をしっかり落とし、時間に余裕を持った運転を呼び掛けている。(中尾吟、小川直人)
■原発事故想定 琵琶湖飲用取水制限も(YomiuriOnLine滋賀)
◆水質、毎日検査で判断
県は21日、福井県内の原子力発電所で東京電力福島第一原発と同規模の事故が起き、琵琶湖が放射性物質で汚染された場合の上水道の対応を示した。放射性物質は各地の浄水場などで一定量は除去できるものの、国が定める緊急時の飲料制限基準を超える濃度が検出された場合、最長10日間程度、飲用を控えるよう呼びかける摂取制限を行うとした。(小野圭二郎)
県地域防災計画・原子力災害対策編の見直し検討会議(議長=林春男・京都大防災研究所教授、委員12人)の2013年度の第3回会合が県庁で開かれ、報告された。
飲料制限の国の基準は、放射性ヨウ素が水1キロ・グラム当たり300ベクレルで、放射性セシウムは同200ベクレル。県が独自に進めてきた原発事故による琵琶湖の汚染予測によると、ヨウ素は最大で湖面(約670平方キロ・メートル)の26%、放射性セシウムは18%にまで広がる可能性がある。瀬田川などを通じて下流域に流れたり、湖底に沈殿したりして濃度は次第に下がり、ヨウ素、セシウムとも最長でも2週間余りが過ぎれば、基準値以下に下がる見込みだ。
県生活衛生課によると、琵琶湖から取水し飲料水を供給している浄水場は県内に21か所ある。これらでカバーされるのは県全体で7割を占める約99万6000万人になる。
仮に原発事故が発生した場合、各浄水場は処理後の水道水の水質を毎日検査。浄水場開放部の付近の水面をシートで覆って新たな汚染物質が付着するのを防ぎ、場内では塩素や活性炭の処理で飲料水の放射性物質を減らす措置を取る。これによりヨウ素は30〜50%、セシウムは90%以上が取り除ける見込みという。
それでも水道水から緊急時の基準値を超える放射性物質が検出された浄水場では摂取制限を開始。防災無線などを通じ、給水先の世帯に水道水を飲まないよう要請し、ペットボトルなどで備蓄している飲料水を配布したり、摂取制限していない浄水場から給水車などで水を運んだりして対応する。飲料は無理でも入浴や洗濯に利用できるレベルもあり、こうした水の供給は原則として止めない。
検討会議の委員からは「最大10日間の摂取制限を前提にする必要があるが、備蓄の飲料水は十分か」「摂取制限しても人の口に入る可能性はなくならない」など指摘する声もあった。
◇
同会議ではこの他、放射線を観測するモニタリングは原則、小学校区単位で行う方針などを説明。県独自の放射性物質拡散予測による緊急時防護措置準備区域(滋賀県版UPZ、最大43キロ)に含まれる高島、長浜両市の住民(避難対象は計5万8000人)が県外避難する際の詳細な避難先の割り当ても示された。例えば、同市湖北町や西浅井町の住民は長居公園(大阪市東住吉区)が指示され、高島市朽木や新旭町の人は鶴見緑地(同市鶴見区)に向かう、とされた。
■琵琶湖の26%汚染 県が原発事故時の追加予測(asahi.com滋賀)
福井県内の原発で重大事故が起きた場合の琵琶湖への放射性物質の流入予測を進めてきた県は21日、追加のシミュレーション結果を公表した。空気中に放出された放射性ヨウ素について、昨年11月に公表したケースよりも雨に付着しやすい粒子状のヨウ素の比率を増やして試算。その結果、国が定める緊急時の飲料水摂取制限基準を超える範囲が湖全体の26%となり、前回の21・7%よりも拡大した。
予測結果は、21日にあった県の地域防災計画の見直し検討会議で最終報告として公表された。ただ、基準を上回る期間は前回と同様、事故発生から15日程度。県の担当者は「飲料水に影響する期間自体に大きな変化はなかった」と説明した。
県は、福井県の関西電力美浜、大飯原発のいずれかで東京電力福島第一原発事故級の事故が起きたとの想定で琵琶湖への影響予測を進めてきたが、前回は、東電が公表したデータに基づいて粒子状のヨウ素の割合を15%で計算した。
14/01/21
■原発事故時、汚染基準超で飲用制限 滋賀県が対策まとめ(京都新聞電子版)
滋賀県は、福井県内で原発事故が起きて琵琶湖が放射性物質に汚染された場合に、県や県内各市町が水道の安全確保について行うべき対策を初めてまとめ、21日に開いた地域防災計画見直し検討会議で示した。水道水の汚染が国基準を超えた場合は飲用を控えるよう求める摂取制限を実施するとした。
琵琶湖からは県や8市・企業団の浄水場21カ所が取水しており、滋賀県民の71%に当たる約100万人に水道水を供給している。京都市も琵琶湖疏水から取水し、人口の99%に当たる約145万人に供給している。
県がまとめた対策では、事故時に浄水場の沈殿池などをシートで覆ったり、降雨時の取水をできるだけ減らす。そのうえで、放射性セシウムは凝集剤で吸着させる凝集沈殿によって90%以上を除去、放射性ヨウ素も弱塩素処理や活性炭注入で30〜50%除去できるとした。
処理後の水道水の放射性物質濃度を毎日測定し、基準を超えた給水地域では摂取制限を実施する。水道水を飲まないよう広報車や防災無線で呼びかけ、代わりの飲料水を給水車やペットボトルで配る。風呂や手洗いなど飲用以外の生活用水としての利用は「可能」としている。
国は原発事故時の飲料水摂取制限基準値を放射性セシウムで1リットル当たり200ベクレル、放射性ヨウ素で同300ベクレル(乳児は100ベクレル)と定めている。福島第1原発事故では福島県や東京都で摂取制限が一時行われた。
滋賀県は、最悪の気象条件下で原発事故が起きた場合、浄水場取水口が多い水深0〜5メートルの湖面部分が放射性ヨウ素で最大26%、放射性セシウムで最大18%汚染されると予測。1%以下に減るまでの8〜10日間を中心に、水道の安全確保策を検討していた。
■琵琶湖26%、飲料基準超と予測 福井原発群、福島並み事故で(47NEWS)
滋賀県は21日、隣接する福井県の原発群で東京電力福島第1原発並みの事故が起きると、放射性ヨウ素による影響で、琵琶湖の面積の最大26%で、国が飲料水としての摂取を制限する基準を超えるとの予測を公表した。
滋賀県は昨年11月、同様の予測で、面積の最大21・7%が基準を超えるとの結果を発表したが、今回は影響を広く調べようと、粒子状とガス状のヨウ素の比率を変えて再試算。今回が最終報告で、地域防災計画に反映する。
再試算では、粒子状とガス状の割合を同じにした。
■福井の原発事故で琵琶湖26%汚染…滋賀県予測(YomiuriOnLine関西発)
福井県内の原子力発電所で東京電力福島第一原発事故と同規模の事故が起きた場合について、琵琶湖の汚染予測を進めてきた滋賀県は21日、結果を公表した。昨年11月の中間報告では、放射性ヨウ素について、国が定める緊急時の飲料制限の基準を上回るエリアが湖面(約670平方キロ・メートル)の最大21・7%まで広がるとしていたが、さらに26%に修正した。琵琶湖の水は近畿の約1450万人が飲料水に用いており、同県は「課題を把握し、各自治体での対策につなげるのが狙い」としている。
国は基準値として水1キロ・グラムあたりヨウ素は300ベクレル、放射性セシウムは200ベクレルと規定。同県は関西電力美浜、大飯両原子力発電所のいずれかの事故を想定し、過去3年の気象データを基に、取水する水深5メートルまでの放射性物質の量を日ごとに試算した。ヨウ素は雨に付着し落下する可能性を前回より高く見積もって再計算した。
ヨウ素の汚染範囲が最大と試算した時期は8月下旬。ただし半減期(8日間)が短く、下流に移動する影響もあり、9日たつと湖面で基準値を超える場所はなくなるとした。基準値を超す場所が最も長く残る場合(12月上旬)で15日だった。
セシウムは中間報告と同様、基準値を超す範囲が最大で湖面の18%。最長の場合(同)で16日たてば基準値未満に収まるとした。
一方、琵琶湖の水を飲料水にしている自治体は滋賀、京都、大阪、兵庫の計73市町村に上る。約270万人を抱える大阪市水道局の担当者は予測について「真摯(しんし)に受け止めなければならないが、放射性物質は浄水場の機能でかなりの部分が除去できる。市民生活への影響を考えれば、できるだけ水の供給は続けるべきだと考えている」とする。
飲料水の取水制限が生じた場合、同市は備蓄飲料水(500ミリ・リットル缶180万本。34万人の1日分)を使うほか、福岡市や横浜市など市外からの給水車の応援を仰ぐ。担当者は「備蓄を増やすのも限界がある。非常事態を見越し、他自治体との連携のあり方をさらに検討したい」とした。
琵琶湖の地域への影響に詳しい石川俊之・滋賀大教育学部准教授(水環境学)は「自治体の位置により影響の度合いも異なるため、下流でのシミュレーションの精度を高めていくことが今後の課題」と話した。
14/01/20
■銀世界雪遊び楽しむ 大津で10センチ(YomiuriOnLine滋賀)
◆センター試験 6会場無事終了
県内は19日、大津市中心部でも雪が降るなど平野部で積雪が観測され、各地で一面の銀世界となった。大学入試センター試験は雪による交通機関の乱れなど大きな影響はなく、2日間の日程を無事に終了した。
彦根地方気象台によると、冬型の気圧配置が強まり、18日夜から19日にかけて雪が降り続いた。同日午前7時現在の積雪量は、彦根、米原各3センチ、柳ケ瀬(長浜市余呉町)42センチ、今津11センチだった。最低気温は大津で氷点下1度、南小松で同1・4度、東近江で同1・6度を観測するなど各地で平年を下回った。
守山市洲本町の田園地帯では田んぼが真っ白に染まり、通りの並木も幹や枝に雪が吹き付け、寒々とした光景が広がった。晴れていればくっきりと見える琵琶湖対岸の比良山系も、降りしきる雪でかすんでいた。
大津市におの浜の琵琶湖畔ではこの日、10センチほど雪が積もった。朝から散策を楽しむ家族連れの姿が見られ、白い息を弾ませながら、雪だるまを作る子どもたちの歓声が響いた。
大学入試センター試験は、県内の5大学6会場で理科と数学が行われた。大津市の滋賀大教育学部では午前7時から、職員らが「受験生が雪で滑っては、縁起が悪い」と通路の雪かきに励んだ。午後4時前には全科目が終わり、受験生たちがほっとした表情で友人らと談笑しながら帰る姿が見られた。
薬学部志望の県立安曇川高3年の女子生徒(18)は「雪で電車が数分遅れたが、試験開始の1時間半前に到着したので問題はなかった。志望大学は人気が高いけれど、早速帰って自己採点し、合格に向けて頑張る」と話していた。
14/01/19
■琵琶湖汽船「雪見八景クルーズ」運航−長浜盆梅展、黒田官兵衛博覧会も(びわ湖大津経済新聞)
滋賀県内の観光業者でつくるびわ湖雪見船協議会と琵琶湖汽船(大津市浜大津5)は1月18日から、「冬のびわ湖縦走雪見船 雪見八景クルーズ」を運航している。
運航スケジュール往路は大津プリンス港を9時45分に出発。大津港、おごと温泉港、琵琶湖大橋港、彦根港を経由して長浜港に12時40分に到着。復路は長浜港を14時に出発し、各港に寄港後、大津港に16時50分に到着する。片道での利用も可能で、特別価格1,500円で竹生島クルーズも追加できる。船は、「めぐみ」号(80席・定員200人)と「インターラーケン」号(100席・定員170人)を使用。
長浜港下船で、長浜市慶雲館(長浜市港町)では「長浜盆梅展」(1月18日〜3月10日)、NHK大河ドラマ「黒田官兵衛」にちなんだ黒田官兵衛博覧会(大河ドラマ館・歴史館・城下まち館、1月19日〜12月28日)を楽しむことができる。
今年初の試みとして「雪見八景」を独自にセレクト。船上から望む「大津港とユリカモメ」、「おごと温泉と比叡山」、「浮御堂」、「琵琶湖大橋と比良山」、「沖島」、「沖の白石」、「金亀山の彦根城」、「伊吹山」の八景は地上からとは違った趣を見せる。
びわ湖雪見船協議会の金子博美会長(おごと温泉観光協会会長)は「雪見八景は見逃せないポイントを選んだ。今年はいつもに増して雪景色が美しい。滋賀の南から北まで全部見ていただける」と利用を呼び掛ける。
1月中は土曜・日曜・月曜に運航(運休日でも20人以上の団体予約で臨時運航)。2月からは毎日運航する(土曜・日曜・月曜・祝日以外は、予約が14人以下の場合運休)。料金は、片道=大人3,000円・子ども1,500円、往復=同5,000円・同2,500円。乗船には予約が必要。申し込み・問い合わせは琵琶湖汽船(TEL 077-524-5000、フリーダイヤル 0120-050-800)まで。 3月7日まで運航。
■知事、3期目に意欲? 大津で政治塾(ChunichiWeb滋賀)
嘉田由紀子知事の二期目の任期満了(七月十九日)まで十九日で残り半年。七月に予定される知事選への態度は明確にしておらず、ほかに立候補を表明する人もいない。三期目への意欲はどうか? 自身や周囲がとらえる、これまでの成果と課題をみた。
真意を見せず
十八日、大津市内であった嘉田知事主催の未来政治塾。受講生に配られた冊子の中に、知事が七年半の足跡を振り返った言葉があった。「まだまだ道半ばの感じもしている」
冊子には実績もずらりと並べられ、「住み心地日本一の滋賀県となるように、まいた種から芽が出て花が咲き、確実に実をつけられるよう、知事としても一層力を入れていく」とも強調している。
「意味深やろ」。会場で取材していた記者に、側近の男性が冗談めかす。だが、肝心の嘉田知事は記者の取材に「誰がやってもよい」とそっけなかった。
予算編成からは三選に意欲があるようにも見える。選挙を控えた首長は、最低限必要な経費だけを盛り込んだ「骨格予算案」をつくることがある。だが、嘉田知事は昨年十二月の会見で編成方針を問われ、「前任者の時から慣例として本格予算を作っている。消費税の問題、災害対策、子育てなど必要性は高く、骨格予算では県政停滞を招いて大変だと思う」と述べている。
一四年度は女性の就業相談拡充など以前から手厚く取り組むソフト施策に加え、危機管理センターの着工や県立近代美術館、琵琶湖博物館の改装設計などハード事業も積極的に進める方針。これらに「三期目への意欲を感じる」との声もある。
成果と課題
県政史上最多の四十二万票を獲得して再選した二〇一〇年の知事選では百五十項目のマニフェストを掲げていた。一年に一度の点検は三年間終了時点で「72点」と自己評価。産科医・助産師の増加や大手企業との提携拡大など三十四項目に具体的な成果が表れたとA評価を付けた。在来魚の漁獲量拡大など今後の努力が必要な項目も十二あるとした。
周辺はどう見るか。
県議会最大会派の自民党の佐野高典政調会長は「原発に反対するのに再生可能エネルギー導入の補助金を増やさなかったり、新幹線新駅に反対して初当選しながらリニアが開業すれば必要になると言ったりで一貫性がない。理想ばかりで現実に基づく予算付けができておらず評価できる部分はない」と切り捨てる。党県連は別の候補者擁立を模索中という。
民主会派の大井豊代表は「求人倍率が周辺府県と比べて低く、雇用政策は課題がある。全国学力テストも芳しくなく、人口増加に対応できていない部分がある」と指摘。一方で「流域治水政策を条例案までこぎつけたのは大きな成果。政策の方向性にもわれわれと大きな違いはない」と受け止め、知事選への対応を熟慮する。
知事にもっとも近い会派・対話の会の清水鉄次代表は「二期目はソフト対策を中心に種をまいた」と話し、障害者の社会参加支援など成果が出てきた施策に触れる。課題を強いて挙げれば「中小企業振興条例をまだ十分に生かせていない」としつつも「次は収穫期。刈り取りの三期目に立候補するよう要請していきたい」と話す。(井上靖史、山内晴信)
■井の頭池を透明に 水抜き天日干し 外来魚駆除も(TOKYO Web)
東京都立井の頭恩賜公園(三鷹市、武蔵野市)の井の頭池で、水をいったん抜いて池底を天日干しし、水質浄化と外来魚の駆除をする「かいぼり」の水抜き作業が十八日、始まった。かいぼり実施は都立公園では初。二〇一七年の開園百周年に向け、都と三鷹、武蔵野両市、地元商工業者らの実行委員会が行っている。
井の頭池は弁天池、ボート池、お茶の水池などの総称。弁天池を除く五万四千トンの水を十日ほどかけて神田川などに流す。二十五、二十六両日に市民ボランティア延べ二百四十人が池の魚を捕獲し、外来魚は駆除し、在来魚は保護する。三月下旬には天日干しを終え、元の水量に戻す。弁天池は護岸が崩れる可能性があり調査をする。
池は明治時代まで底が見えるほど透明だったが、昭和三十年代に湧き水の枯渇などが原因で水質が悪化した。オオクチバス(ブラックバス)など外来魚も大量に繁殖し、モツゴ(クチボソ)やテナガエビといった在来種を食べ、その存在を脅かしている。
かいぼりは、ため池管理のため秋冬に行われる伝統的な手法。池底を一カ月ほど天日干しすることで、水質汚染の原因となる窒素が泥の深い層に移動し、リンも水中に溶け出しにくい状態になるとされる。 (竹島勇)
■井の頭池 水抜き開始(YomiuriOnLine東京23区)
水質が悪化し、外来魚が増えた都立井の頭恩賜公園(三鷹市、武蔵野市)の井の頭池で18日、池の水を神田川に排水する作業が始まった。池は今後、7〜10日ほどで干上がるという。
この取り組みは、水質浄化や外来種の駆除を目的に行う「かいぼり」の一環。井の頭池はかつて、湧水量が豊富で水が澄んでいたが、戦後、地下水の大量くみ上げなどが原因で湧水が枯渇した。このため、井戸水をくみ上げて池に供給しているが、水が神田川に流れ出るまでの滞留時間が長くなり、植物プランクトンが増殖、水が濁ってきた。また、ブルーギルなどの外来魚が在来種を食べ、増えてしまった。
水を抜くのは、井の頭池のうち、弁天池を除くボート池とお茶の水池の計約3万4000平方メートル。水は約5万4000トンで、五つのポンプを使い、1日約6000トンを、神田川などに排水する。
18日は、担当者がポンプのスイッチを入れると、くみ上げられた水がホースを伝って勢いよく神田川に流れ出た。都西部公園緑地事務所の大道和彦工事課長は「生態系の保護のためにも、きれいな池にしたい」と話している。
水抜きが終わった後は、2月下旬まで池の底を天日干しし、3月下旬には現在と同じ水位まで水を戻す予定だ。
14/01/17
■琵琶湖八珍ブランド戦略 19日からツアー(YomiuriOnLine滋賀)
◆1、2回予約満席 生態や漁法、料理法解説
昨年末、琵琶湖の固有種など代表的な湖魚を郷土料理の食材として選定した「琵琶湖八珍」を、実際に味わうツアー(全5回)が、19日から始まる。船上フォーラムや、水郷や酒蔵、離島を巡るなど趣向を凝らし、観光振興に食の活用を図っていく。県立安土城考古博物館(近江八幡市)は「琵琶湖とその食文化をブランドに育てるきっかけを作りたい」としている。(小野圭二郎)
八珍に選ばれたのは〈1〉ビワマス〈2〉ハス〈3〉コアユ〈4〉ニゴロブナ〈5〉ホンモロコ〈6〉ウロリ(ビワヨシノボリ)〈7〉スジエビ〈8〉イサザ。生態や調理法など地域ならではの観点を反映させている。
ツアーは「知って味わう」ため、同館や観光、飲食業者らでつくる県ミュージアム活性化事業推進委員会が企画。計4回、2種ずつ取り上げ、同館で大沼芳幸副館長から生態や漁法、料理法などの解説を受けた後、名所をバスで巡り、料亭や旅館で実際に食する。
初回の19日はイサザ、ホンモロコの回で、愛荘町の酒蔵などを回った後、「寒中の琵琶湖八珍を味わう」と題して、ホンモロコの田楽などを味わう。2回目は近江八幡市の水郷に向かい、コアユとハスを漁師風の南蛮漬けなどで楽しむ。前評判も高く、すでに定員40人が予約で埋まった。
3回目(ニゴロブナ、ウロリ)は2月22日、東近江市などを回り、近江商人と早春の雛巡りをテーマに、3年物のふなずしなどを提供。参加費5200円。4回目(ビワマス、スジエビ)は八珍と地酒をテーマに、1泊2日で沖島(近江八幡市)に渡る。1万5000円。先着40人。問い合わせは休暇村近江八幡(0748・32・3138)。
また、3月23日には琵琶湖汽船の客船「ビアンカ」の船上で「琵琶湖を味わう湖上フォーラム」を開く。
午前10時に大津港を出港し、大沼副館長や石毛直道・国立民族学博物館元館長らの食文化に関する講演を聴く。昼食には、ふなずしやイサザの竜田揚げなど八珍全種の料理と地酒をそろえる。一服した後、再び湖魚食をテーマに討論しながら、午後4時に帰港する。
参加料8000円。先着120人。問い合わせは琵琶湖汽船(077・524・5000)。
大沼副館長は「食べて飲んで、楽しく『八珍マイスター』を目指してほしい」と呼びかけている。
14/01/16
■丹生ダム建設中止へ 近畿地方整備局がコスト検証(京都新聞電子版)
近畿地方整備局と水資源機構は16日、長浜市の高時川上流で計画している丹生(にう)ダム建設事業に関して、治水や渇水対策の目的別にコストなどを分析した結果、「ダムは有利ではない」との最終的な検証結果をまとめた。同日、滋賀県や長浜市など関係自治体を集めた会議でも確認した。丹生ダム建設は計画から半世紀近くを経て、中止される見通しとなった。
整備局などは「治水」「流水機能維持」「異常渇水時の水の補給」の三つの目的別に、ダムを含む複数の対策案を検証した。戦後最大の洪水を基準とする治水では、ダムを建設せず、姉川と高時川の河道掘削や川幅の拡幅などを進める案が80〜140億円で、ダム建設の246〜339億円よりコスト面で優位だった。
川の流れが途切れる「瀬切れ」を防ぐ流水機能維持でもダム案はコスト面などで有利とならなかった。一方、異常渇水対策ではダムが有利となり、目的別に評価が分かれた。
最終的な評価では、下流の京都府、大阪府などが異常渇水対策を不要としている状況を踏まえ、「ダムを含む案は有利ではない」と結論を出した。
同日、大阪市内で開かれた会合で府県や市に説明があった。ダムだけに頼らない治水を重視してきた嘉田由紀子滋賀県知事は「国の判断で中止するなら、国直轄で治水対策を実施してほしい」と要請。早期建設を求めてきた藤井勇治長浜市長は「誠に無念」と述べた上で、「誠心誠意、地元が納得するよう対応し、国が河川改修に責任を持ってほしい」強調した。京都、大阪、兵庫各府県などは評価を了承した。
池内幸司整備局長は「意見は重く受け止める。ダムに代わる治水対策を直接実施するのは難しいが、改修事業などはできるだけの支援をする」と述べ、中止の方向で対応方針案をまとめる考えを示した。
国土交通省が進めるダム検証事業では、これまでに83事業中20事業が中止を決めている。12年に中止となった県営北川ダム(高島市)も含まれている。
■ガソリン価格、レギュラー158.5円…価格上昇続く(Responce)
資源エネルギー庁が1月16日に発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、1月14日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は、1リットル当たり158.5円となり、前週調査から0.2円上昇した。レギュラーガソリンの価格は、昨年12月2日以来、上昇が続いている。
地域別では、関東で0.5円、中部で0.3円、九州・沖縄で0.2円、東北と中国で0.1円上昇。北海道で0.2円、近畿で0.1円下落。四国は前週と同価格だった。
ハイオクガソリンは前週から0.2円上昇して169.3円、軽油は0.1円上昇して139.1円となった。
60万人の会員を持つガソリン価格投稿/愛車燃費管理サービス「e燃費」によると、1月16日のレギュラーガソリンの全国平均価格は150.6円/リットル、ハイオクは161.9円/リットル、軽油は129.8円/リットルだった。
なお資源エネルギー庁による平均値は「販売」価格の平均であるのに対し、e燃費は「購入」価格の平均。現実の購入でユーザーは安い価格を指向するので、購入価格平均は販売価格平均より安くなる。
全国のガソリン価格平均推移、価格ランキングなどを「e燃費」で確認することができる。
e燃費 URL http://e-nenpi.com/
■草津の「アイキッズ」輝く 生物多様性アクション大賞(京都新聞電子版)
湖魚の伝統食作りに取り組む滋賀県草津市の小、中学生のグループ「エコアイディアキッズびわ湖(アイキッズ)」の活動が、本年度の「生物多様性アクション大賞」(同大賞実行委員会主催)を受賞した。
同大賞実行委は国連生物多様性の10年日本委員会などで作り、全国各地の生物多様性の保全や持続可能な利用につながる取り組みを顕彰している。本年度は122組の応募があった。
アイキッズは2008年にパナソニックの従業員有志や小学校教師らが呼び掛け結成。当初は水環境や生物を調べる活動をメーンに行ってきたが、昨年度からは、琵琶湖で捕ったフナなどを使ってのなれずし作りやホンモロコを養殖する水田での手伝いなど、湖魚の食を通じた環境学習を行っている。漁師を招いて話を聞くなど、琵琶湖に関わる人とのつながりも重視してきた。
毎回、小、中学生16人が参加。元メンバーの高校生もサポーターとして加わり、湖魚を調理して食べるなどして環境と食との関係を考えてきた。
メンバーの玉川小6年、堤まいかさん(12)は「湖魚を食べることで、環境の恵みが大切だと体感でき、ごみを捨てたりするのは良くないと分かる。頑張ってきたことが認められてうれしい」と話している。
■外来魚駆除釣り大会を開催 彦根で25日(ChunichiWeb滋賀)
県琵琶湖政策課は、彦根市の彦根旧港湾で二十五日午前十時から「冬の外来魚駆除釣り大会」を開催する。
琵琶湖に生息するブラックバスやブルーギルなどの外来魚を釣り上げ、湖の生態系を守ろうと二〇〇七年から大会を企画し、近年は県内各地で年四回催している。県の調べでは、〇六年に推定千九百トンだった外来魚は一二年には千三百トンまで減少しているという。
会場では、外来魚駆除で活躍する電気ショッカーボートの紹介や、外来魚による在来種の食害など、パネルを展示して駆除する意義を解説する。回収した魚は魚粉に加工して田畑の肥料に活用する。釣りざおの貸し出しや、先着二百人におしるこの振る舞いもある。
参加料百円(釣りえさ代)、事前申し込み不要。当日正午まで、近くの県立彦根総合運動場で受け付けする。荒天中止。問い合わせは県琵琶湖政策課=電077(528)3485=へ。(辻井勇太)
14/01/15
■志賀バイパス 交通事故6割以上減(滋賀報知新聞ネット版)
=開通1年の効果=
◇大津
国土交通省近畿地方整備局はこのほど、昨年十二月に開通した志賀バイパス(大津市北小松〜北比良三・四キロ)の整備効果をとりまとめた。
それによると、交通量は周辺道路からバイパスへ交通が転換したことにより、国道161号の交通量は開通前と比較して年間で約六五%減少し、県道比良山線は八七%減少した。
このため国道161号の比良山口交差点の渋滞八・八キロ、県道比良山線の〇・八五キロが解消された。また、開通前は渋滞により追突事故などが多く発生していたが、開通により交通事故(志賀バイパス、国161、県道比良山線)は三十二件から十二件へと約六二%解消した。
■ナノバブルによる湖水浄化 立命館大などが実験成果発表(滋賀報知新聞ネット版)
=1メートル堆積のヘドロが半減=
◇全県
立命館大学とNPO法人びわ湖トラスト、大阪のベンチャー企業はこのほど、ナノバブルを用いた琵琶湖ヘドロ分解実験の結果を発表した。
この実験は、特殊多孔質セラミックスを利用して、一ミリの百万分の一のナノバブル(酸素を高濃度圧縮した超微細気泡)を湖水に循環させることで、ヘドロを分解する微生物を活性化させた。
大津市柳が崎では、微生物の分解能力を数値化するため、平成二十四年三月から実験を実施。具体的には、湖底に二・二メートル四方の底なし水槽を沈め、ナノバブルを循環させた。百三十日間続けた結果、湖底に約一メートル堆積していたヘドロのうち、五十八センチ(昨年十二月三日現在)が、微生物により分解・消滅した。
実験に関わった今中忠行・立命館大学生命科学部長は「環境にやさしい上、土木工事よりも低コストで琵琶湖を水質浄化できる」と評価している。
なお、今後の活用として、瀬田姥田川下流(大津市)や八幡堀(近江八幡市)、赤井湾(守山市)などのよどみのある水域の水質浄化、浅瀬でのシジミ再生、下水・排水のバッキ処理などを挙げている。
14/01/14
■琵琶湖で突きや蹴り 空手道場の寒げいこ(ChunichiWeb滋賀)
空手道場「陰陽流拳法空手術道陰陽会北辰館」(本部京都市)恒例の寒げいこが十二日、守山市今浜町の琵琶湖岸であった。
京都市と守山市、和歌山市の道場に通う幼児から高齢者の三十人が参加。身を切るような冷たさの琵琶湖に入ると、突きや蹴りなどの基本動作を三十分ほど繰り返し、「エイ、エイ」という勇ましい掛け声を響かせた。けいこ後は父母らが作った豚汁を食べて体を温めた。
京都市の落合我珀(わく)君(7つ)は「初めは冷たかったけど、だんだん暖かくなった。もっとうまくなってまたやりたい」と話していた。(中尾吟)
14/01/13
■ナノの泡で琵琶湖クリーンに 千年分のヘドロ浄化に期待(asahi.com)
琵琶湖の環境保全に取り組む大津市のNPO法人「びわ湖トラスト」が、水質悪化の要因とされる湖底のヘドロをナノメートル単位(ナノは10億分の1)の微細な気泡で浄化する実験に成功したと発表した。130日間で厚さ58センチ分のヘドロを分解。湖底には毎年1〜2ミリのヘドロがたまるとされ、同法人の高木順理事(67)は「予想以上の効果。1千年分のヘドロを一気に浄化できる日も遠くない」と期待を寄せる。
琵琶湖のヘドロは枯れた水草やプランクトンの死骸などが湖底に積もったもので、水質悪化や水草の異常繁殖の原因とされる。ヘドロを分解するバクテリアの活動には酸素が必要だが、泥状のヘドロは酸素を通しにくく、県は水質浄化のため重機を使って湖底を攪拌(かくはん)する作業をしている。
同法人は立命館大学や大阪市内のベンチャー企業と連携し、水中に酸素を送り込んでヘドロを分解する手法を研究。特殊なセラミックの細かい穴からナノ単位の気泡を噴出させる装置を開発した。微細な気泡は長時間、水中にとどまるため、バクテリアを活性化させる効果があるという。
■江の川水系全域で外来魚リリース禁止 広島県で区域拡大(msn産経ニュース)
バスなどの外来魚を釣り上げた後にリリース(再放流)することを禁止する区域が、広島県内では江の川水系全域に拡大された。広島県内水面漁場管理委員会の指示で、期間は今年いっぱい。一般にブラックバスと呼ばれるオオクチバスとコクチバスのほか、ブルーギルがリリース禁止の対象となっている。
釣ったバスなどのリリースはこれまでも同水系の一部で禁止されていたが、外来魚の捕食による固有の生態系への被害範囲が拡大していることから、禁止区域を流域全体に広げることにした。
14/01/12
■くさつ夢風車、年度内に運転再開へ(京都新聞電子版)
昨年4月から運転を停止している滋賀県草津市下物町の風力発電「くさつ夢風車」が、本年度中に運転を再開する見通しとなった。各地で風力発電の事故が相次ぎ、原因調査に時間がかかったため長期間にわたり停止しているが、草津の景観のシンボルともいえる施設だけに、市民の問い合わせも多いという。
昨年3月に京都府伊根町の太鼓山風力発電所の風車ブレードが落下した事故を受け、経済産業省が発電用風車の一斉点検を促すよう通知した。このため、草津市はくさつ夢風車の運転を停止した。
その後も三重県や北海道で事故が相次ぎ、原因調査の間、くさつ夢風車も止まったままだった。くさつ夢風車は落下事故を起こした風車とは別メーカー製という。
市環境課は「窓口に直接『どうなっているのか』と問い合わせてくる市民もおり、関心の高さを認識した」と話している。1月以降に安全点検を済ませ次第、運転を再開したいという。
くさつ夢風車は2001年に烏丸半島に設置され、発電した電力を水生植物公園みずの森に供給している。売電は行っていない。年間の維持管理費は本年度当初予算で1170万円。11年10月に故障のため3カ月間運転を停止したことがある。
14/01/11
■ホテル「セトレマリーナびわ湖」が館内見学ツアー、滋賀県内の自然素材使う(びわ湖大津経済新聞)
昨年9月にオープンして4カ月が過ぎたホテル・セトレマリーナびわ湖(守山市水保町、TEL 077-585-1125)が1月10日、毎週金曜に館内見学ツアーを始めた。
経営はホロニック(兵庫県神戸市)。神戸・姫路に続き、関西3店舗目となる同ホテルは、3階建て14室のゲストハウス風。ヤンマーマリーナ内の琵琶湖岸に位置する。昨年より館内見学の要望が多く寄せられていたこともあり、実施する運びとなった。宿泊客だけでなく、レストラン利用、ツアーのみの参加でも構わない。
ホテル館内には、木・石・土などの滋賀県の自然素材を利用し、100以上設置されている家具も県の木材を使ったオリジナル家具を「湖東地域材循環システム協議会(KIKITO)」と「ワイス・ワイス」(東京都○○○区)の協力の下、木材の調達からデザイン設計まで行った。
レストラン「ミア・アルベルゴ」入り口とバンケット受け付けの壁は「大津壁」。滋賀の名工にも選ばれている守山市「江州左官土舟」の小林隆男さんの制作。「コテで滑らかに磨き上げられた質感を触ってみてほしい」と促すゲストリレーション課企画ディレクターの菊池玲奈さん。2階客室など随所に見られる地層のような壁は「版築」と呼ばれる技法。枠型に土を入れて押し固める作業を繰り返すもので、法隆寺などにも使われているという。3階客室の土壁は滋賀県のヨシ入りで信楽の土を使うなど自然との共生を生かしている。設計は、安藤忠雄さんの弟子・芦澤竜一さんが手掛けた。里山の棚田をイメージした階段上の外観など、あらゆる部分に「自然、びわ湖との共生」「地域と人々とのつながり」というコンセプトが反映されている。
宿泊客のくつろぎのスペースとして、2階のクラブラウンジではコーヒー、紅茶、ソフトドリンクのほか、アルコール類、軽食も提供。3階のシアタールームでは、大画面で寝転びながらDVDなどを鑑賞できる。予約制でDVDの持ち込みも可能。ライブラリーは、京都一乗寺の本のセレクトショップ「恵文社」の堀部店長によるプロデュースによるもの。200冊以上の蔵書には貴重な洋書や県在住の写真家・今森光彦さんの写真集も。関東方面から「本を目当てに宿泊する客もいる」という。
11月にグランドオープンしたミュージックホールはチャペルとしても使われ、15組の挙式が既に行われた。現在は50組の予約がある。天井には弦が渡されており、自然の風で振動することで建物全体が共鳴して音を奏でる楽器建築。家具は全て永源寺の杉が使われ、木の香りに包まれている。
1階の「リストランテ ミア・アルベルゴ」は、びわ湖と比良山系を眺めながら、イタリアの同名の有名店の姉妹店として本場の味を提供する。シェフ自ら訪ね歩いた生産者から仕入れた無農薬野菜のほか朽木村の鹿肉や近江牛などを提供する。野菜は、守山の「ファーマーズマーケット」や「おうみんち」など多数の仕入れ先があり、「知らない野菜など、豊富にそろっていることに驚くとともに、地元の野菜を使っていることに県内の客は喜んでいる」と吉村透シェフ。「命を育む広大なびわ湖を間近に滋賀の良さをあらためて実感してもらえるのでは」とも。
レストランの営業時間は、ランチ=11時30分〜15時・ディナー=18時〜21時。火曜定休。
■湖岸流木、市民配布へ 彦根で滋賀県、処理費減狙い(京都新聞電子版)
昨秋の台風18号に伴う琵琶湖沿岸の大量の漂着物処理に悩む滋賀県は、彦根市の松原浜で集めた流木を、燃料用などとして市民に無料配布する試みを始めた。湖岸全体で推定6千トンに上る膨大な処理のコストを抑えるのが狙い。まだ手つかずの浜辺もある中、有効活用で早期処理につながることを期待している。
◆昨秋台風18号で大量漂着
琵琶湖沿岸は記録的降雨となった台風18号後、河川からの流木やごみ、ヨシ片が大量に漂着。風の影響で湖東側に集中し、東近江−長浜間の多くの浜辺が覆われた。県は推定総量6千トンの撤去に2億円の補正予算を組み、水泳場や湖岸公園沿いから作業を進めている。
松原浜(彦根市松原町)では約1キロの砂浜で流木を回収、分別し、各所に積み上げている。数メートルのスギや30〜40センチ径の丸太、根株を含め大小数百本に上る。撤去には焼却場への運搬や処理費が必要なため減量化作戦として無料配布を考えた。
県湖東土木事務所によると、彦根市沿岸の漂着量は松原浜の10倍以上の約1千トン。回収費2千万円に加え、今後の処理にも2千万円かかる。同市南部の新海浜では住民団体が水泳場の流木の多くを拾い集めたが、団体世話人の宇野道雄さん(78)は「撤去には重機も必要で、限界がある」と話す。すぐ脇の浜辺は木片が覆ったままだ。
同事務所は「配布要望が多ければ、予算節約と今後の処理に生かせる」としている。
今回の配布は燃料、木工など自家消費用に限る。譲渡は不可。小割りや搬出はすべて自己負担となる。申し込みは23日までに同事務所TEL0749(27)2243。
■交差点 時計回り 事故防止 守山でラウンドアバウト(YomiuriOnLine滋賀)
◆信号なし実験へ災害強く経費減
県立守山北高校に程近い守山市立田町の市道交差点で15日、出合い頭の交通事故を防ぐため、車が時計回りに周回して進路を変える、信号なし交差点「ラウンドアバウト」の社会実験が始まる。茨城県など県外では先行事例があるが県内では初めて。市は県警などとともに3月20日まで実験を続け、事故防止に効果が認められれば4月以降の本格導入を検討する。(高山智仁)
ラウンドアバウトは英語で「環状交差点」を意味する。日本の交差点は通常、垂直方向に行き交うが、中央の四角いスペースを丸い形に変える。これにより交差点に進入する車は速度を落とし、右からの車に注意しながら左折で入り、また左折で交差点を出ることで車の進路を変える仕組みだ。主に欧米で普及している。
日本で着目されるきっかけが2011年の東日本大震災だ。震災でまちが停電すれば、信号機も機能を失い、避難しようとする車の事故多発や、渋滞の深刻化が予想されることが浮き彫りになった。
震災前から一部ではラウンドアバウトの導入を模索する事例もあったが、特に震災後、本格化。茨城県日立市で導入されたほか、静岡県焼津市や岩手県宮古市でも検討が進んでおり、国交省も検討委員会を設置し、どう普及させていくべきか検討を進めている。
今回、実験する守山市の十字路交差点は、田園地帯にあり、朝夕の通勤ラッシュ時以外はそれほど交通量も多くなく、信号機も設置されていない。しかし、過去5年間に9件の人身事故が発生し、住民から安全度を高めてほしいとの要望が出ていた。
市は、ラウンドアバウトの有効性を確かめるのに最適だと判断し、実験を決めた。実験では交差点内のスペースにブロックを置いて直径12メートルのドーナツ状に改造。交差点内に進入した車は時計回りに周回し、進路を変えるようにする。
ラウンドアバウトのもう一つの狙いは経費の削減だ。信号機は設置にも維持管理にも多額の費用がかかる。一つの交差点に複数機、配置する場合、400万〜500万円がかかる。ラウンドアバウトならば、最初の改造費を投じるだけで、それ以外の費用は原則発生しないという利点がある。
今回の実験は約1200万円の事業費がかかり、そのうち国が1000万円を拠出し、残りを市が負担する。守山市は「実験で成果が確かめられれば、他の交差点に拡大することも検討したい」としている。
■県内雪化粧事故相次ぐ 高島の小学校で左義長(YomiuriOnLine滋賀)
強い寒気が流れ込んだ県内では9日夜から10日にかけ、県南部を含めた広範囲で雪が降り、交通事故が相次いで発生した。
彦根地方気象台によると10日午後4時現在、柳ヶ瀬(長浜市)で25センチ、今津(高島市)で3センチの積雪を記録。大津市や草津市でも10日朝、うっすらと雪に覆われた。
県警交通企画課によると、9日午後9時から10日午前9時にかけて、県内では物損事故や人身事故計136件が発生し、115件は雪が影響したという。大津署管内では42件、草津署管内では44件に上り、雪に不慣れな地域が大半を占めた。
◇
やぐらに点火する児童ら(高島市立今津北小で)
高島市今津町日置前の市立今津北小では、雪が降りしきる校庭で、半世紀以上続く小正月行事の左義長(どんど焼き)が行われ、全校児童112人が燃え上がる炎に今年1年の願いを託した。
はじめに各クラスの代表13人がマイクを握り、「50メートルを7秒台で走りたい」「苦手な算数が出来ますように」などと今年の誓いを披露。続いて、高さが10メートル近くある竹とヨシなどで組まれたやぐらに、火が入れられた。
竹には「希望」「七草」など習字の作品が結わえられ、火の粉と共に舞い上がるのを見ながら、児童らが「どんどと燃えろ、左義長。天まで上がれ、左義長」と大声で唱和した。5年生が刈り取ったもち米で餅つきも行われ、つきたてを入学前の園児や地域のお年寄りらに振る舞った。
■酸素泡でヘドロ半減 琵琶湖浄化で実証結果(ChunichiWeb滋賀)
大津市の認定NPO法人「びわ湖トラスト」は十日、仕切りで囲った水中に一ミクロン(一ミリの千分の一)以下の微小な酸素泡「ナノバブル」を特殊な装置で送り込むことで、琵琶湖のヘドロをほぼ半減させたとする実証結果を発表した。自治体による除去作業負担の軽減や大幅な経費削減につながるようさらに検証を進める。
同様の実験は神奈川県や新潟県内でも行われているが、トラストによると囲いを設けて具体的にデータで確認したのは初という。立命館大の今中忠行生命科学部長、ナノバブルを送り込む装置を開発したベンチャー「西研デバイズ」(大阪市淀川区)が協力した。
実験は大津市柳が崎と瀬田の二カ所で実施。柳が崎では水深一・二メートルの湖底に二・二メートル四方、高さ五・二メートルの囲いを設置。二十五立方メートルの仕切りの中にヘドロを閉じ込め、セラミック製の円すい筒から微小な泡を連続して注入して、昨年三月から百三十日間の変化を見た結果、ヘドロ面は高さ約百四センチから五十八センチまで低下したという。
ヘドロは落ち葉やプランクトンの死骸がたまり、その量が増えて酸欠となりバクテリアが処理できなくなった状態。酸素泡を送り込むことでバクテリアがヘドロを分解する働きを高め、浄化に成功した。
トラストによると、琵琶湖の南湖では年間約二ミリのヘドロがたい積しており、異臭やメタンガスの発生が問題になっている。今後は囲いを使わなくても広い琵琶湖で効果を上げられる手法などを研究するという。(井上靖史)
14/01/10
■琵琶湖底ヘドロ、大幅減 大津のNPO・ナノバブル浄化実証実験(京都新聞電子版)
琵琶湖の湖底に堆積したヘドロを、微細な気泡「ナノバブル」の発生装置を使って大幅に分解することに成功したと、環境保全対策に取り組む大津市の認定NPO法人「びわ湖トラスト」などが10日に発表した。同法人や研究者は「ナノバブルによるヘドロの減少量を自然界で実証でき、琵琶湖の浄化に向けた運用の可能性が開けた」としている。
琵琶湖では、藻やバクテリアなどの有機物が沈んでヘドロが発生。南湖では年間約2ミリが湖底に堆積しているという。ヘドロからはメタンガスが発生し、地球温暖化の原因にもなっている。
実験は、立命館大の今中忠行教授(微生物工学)や大阪市のベンチャー企業「西研デバイズ」と実施。ナノバブルは、直径がナノ(10億分の1)メートルのレベルの気泡で、水中に滞留する特性を持つ。装置では空気中の酸素濃度を高め、特殊なセラミックスを通してナノバブルを発生させ、ヘドロに送り込む。ヘドロの中では好気性バクテリアの活動が活発となり、有機物を水や二酸化炭素に分解する。
大津市柳が崎の琵琶湖(水深3・8メートル)に2・2メートル四方の仕切りを湖底のヘドロの中に埋め込み、その上部にナノバブル発生装置を設置した。
一昨年3月以降、装置を130日間稼働させたところ、仕切りの内側に堆積していた厚さ1メートルのヘドロは、平均で58センチも減少。実験開始から約半月で、仕切りの内側では好気性バクテリアが増殖していた。今中教授は「ナノバブルが水中に滞留し、水がしみ込んでヘドロが内部から分解された」と説明する。
ナノバブルによるヘドロ除去は化学物質の添加も不要で、しゅんせつ事業より費用がかからないという。同法人は「これまで手が付けられなかった除去問題の解決にもつながる」と話している。
■県内は10日から寒気 本格的な雪、これから(ChunichiWeb滋賀)
「秋にカメムシが多いと冬は大雪」。昨年秋から湖北、湖東地域でよく耳にした言い伝えだ。彦根地方気象台でも、今冬は平年より多い雪を予想していた。だが、市街地を覆う本格的な降雪は昨年末に一度あったきり。大阪管区気象台は三月までの見通しで、平年並みかやや多い降雪を予想している。「県内の雪はこれから」と言えそうだ。
気象庁によると、過去三十年(一九八一〜二〇一〇年)の統計で、彦根市で十二月に雪が降った日は平均五日。一月は十二・六日、二月は十二・二日となっている。
彦根地方気象台で観測した今冬の県内の初雪は十二月十四日で、平年より一日遅れ。本格的な降雪は二十七日夜から二十八日にかけて。最深積雪は彦根市城町で一五センチ、長浜市余呉町柳ケ瀬七七センチ、米原市朝日三九センチ、高島市今津町弘川三八センチとなった。その後、降雪は観測されてない。
過去十年間、最も降雪があったのは二〇一二年二月二日。米原市朝日で観測史上最深の七五センチを記録したほか、長浜、彦根市の市街地でも四〇センチ超の積雪で市民生活に影響がでた。
カメムシの言い伝えについて、琵琶湖博物館のフィールド調査で「秋に家の中にカメムシが多く入ってくる年は雪が多い」という言い伝えは県内のあちこちで確認できるが、彦根地方気象台の榎原資嗣気象情報官は「気象学的な根拠はない」と話す。
彦根地方気象台によると、県内には十日から寒気が入り、北部は雪となる。年末ほどの降雪にはならない見込みだが、「積もり始めは滑るので注意して」と呼び掛ける。統計によると、積雪が増えるのは一月末〜二月中旬。本格的な雪は、これからとなりそうだ。(河辺嘉奈子)
14/01/09
■JR湖西線、強風で4時間運転見合わせ 5500人影響(京都新聞電子版)
JR湖西線は9日、強風のため堅田−近江今津駅間で午後0時55分から約4時間10分にわたって運転見合わせや徐行運転を繰り返した。特急「サンダーバード」を含む上下線計20本が運休または部分運休、計40本が最大3時間18分遅れ、約5500人に影響が出た。
14/01/08
■ガソリン価格、レギュラー158.3円…値上がり続く(Responce)
資源エネルギー庁が1月8日に発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、1月6日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は、1リットル当たり158.3円となり、前回調査(12月24日)から0.2円上昇した。レギュラーガソリンの価格は、昨年12月2日以来、上昇が続いている。
地域別では、北海道で0.6円、九州・沖縄で0.5円、関東と近畿で0.2円、四国と東北、中国で0.1円上昇。中部は前週と同価格だった。
ハイオクガソリンは169.1円、軽油は139.0円で、ともに0.2円上昇した。
60万人の会員を持つガソリン価格投稿/愛車燃費管理サービス「e燃費」によると、1月8日のレギュラーガソリンの全国平均価格は149.9円/リットル、ハイオクは160.7円/リットル、軽油は130.2円/リットルだった。
なお資源エネルギー庁による平均値は「販売」価格の平均であるのに対し、e燃費は「購入」価格の平均。現実の購入でユーザーは安い価格を指向するので、購入価格平均は販売価格平均より安くなる。
全国のガソリン価格平均推移、価格ランキングなどを「e燃費」で確認することができる。
e燃費 URL http://e-nenpi.com/
■名神下り、最長29・3キロ 高速2社が年末年始渋滞まとめ(ChunichiWeb滋賀)
中日本と西日本の高速道路二社は、十二月二十六日〜一月五日の年末年始十一日間の高速道路の渋滞状況をまとめた。県内の最長の渋滞は十二月二十八日午前九時四十五分ごろに発生。名神高速下り線湖東三山スマートインターチェンジ(IC)付近で起きた二九・三キロだった。
帰省者による交通集中と事故が重なり大規模な渋滞となった。二番目に長かったのは、同日午後六時半ごろに名神高速下り線大津IC付近から新名神高速にかけて続いた二六・五キロで、西日本高速管内ではワーストの長さだった。
一日当たりの平均交通量は、両社とも前年の年末年始に比べて微増。十キロ以上の渋滞の回数は中日本高速管内でわずかに減った一方、西日本管内では16%増加した。(中尾吟)
■厳しい冷え込み 七草がゆで暖(YomiuriOnLine滋賀)
強い寒気の影響で全国的に冷え込んだ7日、県内でも9観測点の全てで最低気温が氷点下になるなど、厳しい寒さとなった。
彦根地方気象台によると、今津、米原以外の7地点で今季の最低気温を記録。信楽(氷点下7・1度)や東近江(同4・9度)、長浜(同4・5度)などでは平年を4度以上も下回った。
東近江市五個荘塚本町の五個荘観光センターでは、七草の節句に合わせて「七草がゆ」が無料で振る舞われ、地域の人らが柔らかな湯気に包まれながら、新春の素朴な味わいを楽しみ、無病息災を願った。
毎年恒例となっており、セリ、ナズナ、ホトケノザなどの七草に、米と餅を加えた50食分が用意された。午前11時頃から親子連れらが次々に訪れ、近くの主婦塚本純子さん(62)は「私の1年は毎年ここからスタートする。塩加減もばっちり」と話していた。
また昨秋のセンター開設20周年を記念して、8〜10日は「喫茶てんびんの里」の全メニューが2割引で利用できる。問い合わせは同センター(0748・48・6212)。
14/01/07
■微生物シアターや淡水アザラシ展示 琵琶博リニューアル素案(京都新聞電子版)
琵琶湖博物館(草津市下物町)のリニューアルの素案が示された。水族展示では水中の微生物を観察するシアター型展示や日本初となるバイカルアザラシなど、新規の展示を加えていく。
リニューアルは3期に分けて行う。開館20周年となる2016年オープンを予定する1期目では、水族展示と、現代の暮らしと琵琶湖の関係を紹介するC展示室を衣替えする。
琵琶湖のプランクトンを顕微鏡で見た状態のように大写しにして観察できる「マイクロアクアリウム」をはじめ、琵琶湖に注ぐ川の下流部を模してヤナを設置し、ジャンプするアユの姿を見せる水槽や、ロシアの古代湖バイカル湖に生息する淡水アザラシのバイカルアザラシの展示、ヨシ帯を再現した体験型の展示などを新設する。
2期目(オープン予定18年)では、屋外に琵琶湖を一望できる空中散歩道を新たに設ける。3期目(同20年)では、氷河時代の森や、中世のお堂を模した交流スポットを設置。体験的な展示を多く採り入れ、博物館スタッフ、調査員と来館者との交流や環境学習の拠点機能を強化する。
他館のリニューアルを参考に積算した事業費は20億円〜30億円という。
琵琶湖博物館の年間入場者数は開館翌年の1997年度は97万人だったが、昨年度は36万人と大幅に減っている。同館は、第3期オープン時には58万5千人を見込んでいる。
このほど開かれたリニューアルの検討会議では「淡水魚は見た目が地味なので、見て楽しい工夫が必要では」「過去の琵琶湖の姿が現在とどうつながっているかを分かりやすく示す工夫が重要」などの意見が出た。
■ふなずしで「ビジネスプラン」賞 大津商高チーム(ChunichiWeb滋賀)
大津市の大津商業高校が、日本政策金融公庫主催の「ビジネスプラン・グランプリ」のベスト100に選ばれ、表彰された。毎年2月7日を滋賀の名物「ふなずしの日」と定め、消費拡大を図ることなどを提案している。
全国の高校生を対象に公庫が募集した企画で、受賞したのは総合ビジネス科・情報システム科の三年生六人。
六人は「滋賀魅力の自慢、不朽の名物」をテーマに、二月七日を「ふなずしを食べて新しい一年のスタートを切る日」と発案。加えて、ふなずしを漬けたコメで作る「スパークリング日本酒」や、漬けたコメとバニラアイスを基にキャラメルを混ぜた、もなかアイスの商品化もアイデアとして盛り込んだ。
三鼓(みつづみ)修平校長は「表彰されたことは生徒の自信につながる。コストや利益率など内容も深めていきたい」と話しており、日本酒やアイスは実際に市場に送り出せないか企業などに打診するという。
若い世代の創業意欲を刺激する狙いのコンテストで、全国から千五百四十六件(百五十一校)の応募があった。(井上靖史)
14/01/06
■ビワマス、コアユなどを「琵琶湖八珍」に選定(京都新聞電子版)
琵琶湖特有の食文化を広めようと、安土城考古博物館(滋賀県近江八幡市安土町下豊浦)などが選考を進めてきた湖魚のブランド「琵琶湖八珍」に、ビワマス、コアユ、ニゴロブナなど8種の魚介類が選ばれた。
11月に同館が発表した湖魚料理の人気投票の結果を基に、識者や観光関係者らでつくる、県ミュージアム活性化推進委員会の選定委員が議論を重ねた。ほかにハス、ホンモロコ、イサザ、ビワヨシノボリ、スジエビが入った。
選ばれた8種のうち5種が琵琶湖固有種で、料亭から家庭料理まで広く親しまれている。人気投票で上位だったウナギ、アユ(大アユ)、シジミなどは供給量や独自性などの観点から外された。
「八珍」を広め、湖魚料理に親しんでもらおうと、同館などは1月から4回「琵琶湖八珍カルチャー&ツアー」を開く。湖東地域の料理店で、同館の大沼芳幸副館長が湖魚の生態や漁法を紹介し、八珍料理を味わう。
19日の第1回では愛荘町で酒蔵を見学し、ホンモロコとイサザを舌と耳で学ぶ。参加費5千円。問い合わせ、申し込みは休暇村近江八幡TEL0748(32)3138。
■地域防災 出初めで誓う(YomiuriOnLine滋賀)
◆大津では琵琶湖一斉放水
大津市や近江八幡市など県内6か所で5日、消防出初め式が行われ、1年間の防災を誓った。
大津市では消防職員や消防団員ら約1750人が集まり、市民会館(大津市島の関)で消防団員らの表彰式を行った後、隣接するなぎさ公園に移動。一般市民が見守る中、消防車や救急車52台と参加者がパレードし、観光バスと乗用車が衝突したとの想定で、乗員の救助訓練を披露した。会場内では啓発のため、東日本大震災や昨年9月の台風18号の被害状況を写した写真なども展示した。
訓練後、湖岸から消防艇1台も交えて一斉放水。琵琶湖岸にホース78本分の水柱が立った。目片勇消防団長が「複雑で多様化している災害に立ち向かい、34万大津市民の安全確保に全力を傾注する」と宣言した。
近江八幡市と竜王町の消防団員らによる県消防協会八幡支部連合の出初め式も同日、近江八幡市安土町桑実寺の文芸セミナリヨで行われ、消防団員らが防災・防火への思いを新たにした。
計415人と消防車16台が参加。支部長を務める冨士谷英正市長は昨年の台風18号に触れ、「安全な町で安心して暮らしたいというのが住民全員の思い。災害に強い地域づくりに力を尽くしてほしい」と訓示した。
最後に一斉放水訓練を実施。「開始」の指令で、近くの田んぼに立てた標的に向け、十数本のアーチを描いていた。
14/01/05
■琵琶湖産アユ 回復兆し(YomiuriOnLine滋賀)
資源量の激減が懸念されている琵琶湖のアユについて、昨年12月初めに行われた稚魚(ヒウオ)漁の水揚げが、過去最短の5日間で早くも目標に到達したことが県の調べで分かった。県は「近年、琵琶湖のアユの減少が問題となっているが、親アユの放流などの効果が出始めているようだ」と分析している。
県水産課によると、稚魚は養殖用や、県外の河川に放流する「アユ苗」用として採取している。2012年は注文量の約26.8トンを漁獲するのに21日かかったのに対し、13年は約27.5トンを今月1〜5日の間で漁獲しきった。稚魚漁の解禁が12月1日に設定された09年以降では最速という。
昨年は8月下旬に雨が多く、産卵が例年より早かったことに加え、県が産卵期の親アユの放流量を増やすなどの資源回復に向けた取り組みが効果を上げたとみられる。
琵琶湖に注ぐ河川への産卵量は、平年の111億粒に対し、12年は7億粒と激減したが、13年は45億粒まで回復した。10〜12月に行った捕獲調査で、稚魚は225匹と平年の182匹を上回っている。
14/01/04
■「粘質鞘種類」大幅増加 琵琶湖のプランクトン(京都新聞電子版)
琵琶湖に生息する植物プランクトンで、細胞に寒天質状の「粘質鞘(ねんしつしょう)」をまとった種類が2000年以降、北湖で大幅に増加していることが、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターや龍谷大などの調査で分かった。増加の原因は分かっていないが、粘質鞘はバクテリアに分解されると難分解性有機物に変わり湖水中に残るため、研究者は「琵琶湖の化学的酸素要求量(COD)が改善しない原因の一つになっているのでは」とみている。
粘質鞘は、植物プランクトンの藍藻類や緑藻類に属する多くの種類が持ち、主成分は多糖類。無色透明で細胞の周囲を包んでいる。
同センターなどは、北湖の今津沖沿岸部と同中央部、長浜沖の3地点で1979〜2010年に調査していた主要な植物プランクトン14種類を分析。このうち7種類は細胞容積に対し2倍以上の粘質鞘を持ち、藍藻類と緑藻類が3種類ずつ含まれていた。藍藻類のアファノテーケは3300倍、ミクロキスティスは71倍の粘質鞘を持っていた。
3地点で湖水に含まれる植物プランクトンの総細胞容積は、80年以降の30年間で63〜85%に減少した。一方で、植物プランクトンが持つ粘質鞘の容積の平均値を80〜89年と比較すると、00〜09年は長浜沖で309%、今津沖沿岸部168%、今津沖中央部187%といずれも増加していた。
県のデータによると、北湖のCODは98年度以降、高止まりしている。09年度は湖水1リットル当たり2・7ミリグラムと、過去30年間で最も高い値を3カ年連続で記録した。
同センターの一瀬諭専門員は「粘質鞘を持つ藍藻類は大きな群体を形成し、動物プランクトンが食べにくいため湖水中に残り、難分解性有機物に変わってCODに影響しているのでは」と推測する。
今津沖中央部では、00年〜09年の粘質鞘の容積がそれまでの20年間に比べて7月に大幅に上昇しており、「初夏の水温上昇によって藍藻類が増え、粘質鞘の増加につながったのではないか」と話している。
14/01/03
■話題の“廃墟のショッピングモール”、初売りに行ってみた〜驚きの貼り紙や館内放送も…(Business Journal)
百貨店やショッピングモールなどの「初売り」--多くの日本人が楽しみにしている正月恒例イベントのひとつだ。普段は高額で手の届かない商品が詰まった福袋が破格の値段で販売され、買い求める客でごった返す小売店フロアの模様がテレビなどでも報じられている。
筆者は元日、ある“話題の”ショッピングモールの初売りに行くため、始発の東海道新幹線に乗った。滋賀県・米原駅からさらに車で1時間ほど琵琶湖沿いの道路を走った先に、目的地である「ピエリ守山」はあった。
すでに一部メディアやインターネット上で話題になっているように、ピエリ守山は2008年、200店舗が入る華々しいショッピングモールとして営業を開始したものの、周辺にイオンモールや三井アウトレットパークなどの競合施設が増えるのに従い、相次いでテナントも撤退。いつの間にか残されたのはペットショップとカフェ、JTBの旅行代理店、宝くじ売り場という4店舗のみで、13年には「廃墟のショッピングモール」として話題となった。
小売店の初売りとなれば、開店前から客の長蛇の列ができることも珍しくない。例えば今年の初売りでは、日本橋三越本店では3850人(1月2日)が、西武池袋本店(1日)では約2万人が行列をつくった。一方、ピエリ守山は開店の10分前となる1日9時50分、並んでいる客はおらず閑散として、施錠された自動ドアの向こう側からは店員向けのアナウンスの声が聞こえるほどであった。
そして、10時ちょうどにドアの施錠が開放された。一般的な百貨店やショッピングモールであれば、「おはようございます」「明けましておめでとうございます」などと店員が列をなして客を出迎えるところだろうが、ここではそのような出迎えもなかった。筆者は2014年、ピエリ守山の初の客となった。
入店するとまず目につくのは、至るところに貼られた「撮影禁止」の文字。ネット上で話題になっているだけあり、筆者のような物味遊山の客が多く訪れているのだろう。また、館内アナウンスでも5分に1回くらいの頻度で「店内での撮影はご遠慮ください」と注意喚起がなされ、清掃員は筆者に向かってジロリと一瞥をくれてくるが、あまりいい気分ではない。
だが、モール内は床も磨かれてピカピカで、カーペットも汚れは目立たたず、トイレも清潔。とても「廃墟」と呼ばれるモールとは思えない。BGMには正月気分を盛り上げるための琴の音楽が流されており、変わっていることといえば、店舗がもぬけの殻なのと、客がいないことだけだ。
数少ない入居店舗のひとつ「ペットショップ ミクニ」では、ペット用品や、生体販売、トリミングなどを行っていて、店員はとても感じのいい接客だ。初売り恒例の福袋はなかったが、サービスで温かいぜんざいを振舞っていた。鍋一杯に用意されたぜんざいを見て、「今日は、かなりお客さんが来るんですか?」と店員に聞くと、首を振り「ぜんざいも余ってしまうかもしれませんね」と力なくつぶやいた。
200店舗が入居できるピエリ守山は、とても大きな施設だ。現在では、4店舗しか入居していないにもかかわらず、電気も暖房も節電をすることなく使用されている様子で、無人のエスカレーターはずっと動き続ける。館内すべてのトイレも使用可能だ。あたかも、200店舗が入居していた往時のように、館内の隅々までピエリ守山はその設備を守っている。施設担当者と思しき人に「なぜ写真撮影が禁止なのですか?」と聞いたところ、「他の百貨店はショッピング施設でも撮影は禁止ですから」とのことで、競合他店へのライバル意識は健在のようだ。
●初売りイベント
そんなピエリ守山では、初売りのイベントとして、先着50人の子ども限定で、ピエリ守山特製風船のプレゼントが行われていた。昼12時の配布開始が近づくにつれ、家族連れの姿もちらほらと見えてきて、子供向けの遊戯施設「キッズパーク」には、青と黄色の風船を持った女性がやってきたが、手に持っている風船の数は20個程度であった。風船をもらおうと、ひとり、またひとりと親に連れられた子どもがやってきたが、10個程度配布されたところで終了。その女性に試しに「大人でも風船はもらえますか?」と聞いてみると、「ネットでは『風船をゲットする』なんていう声もありましたが、これは子ども向けです」と断られ、ネットに対する強い警戒心が伺えた。
見方を変えれば、ピエリ守山はある意味とても便利で都合がいい場所かもしれない。小さい子どもを連れた家族にとって、子どもがいくら騒いでも駆け回っても迷惑にならないし、おもちゃをねだれる店舗もない。
また、他のショッピングモールと同じように、客の休憩用に数多くのソファーがあちこちに置かれている。筆者もゆったりとソファーに腰掛けていると、「ひとりでも多くのお客様にご利用いただけますよう、ソファーは譲り合ってご利用ください」との館内アナウンスが流れたが、おそらくかつて賑わいがあった頃から同じアナウンスが使われていたのだろう。
そして帰り際、出入口に目をやると「謹賀新年」という文字とともに、次のような新年のあいさつが掲出されていた。
「ピエリ守山はおかげさまで新しい年を迎えることができました。
この晴れがましい気持ちをみなさまに…と願って。
ピエリ守山を今年も、どうぞよろしくお願いいたします
平成26年 元旦」
ピエリ守山が今年、かつての賑わいを取り戻し、来年は活気あふれる初売りを迎えられることを願いたい。(文=萩原雄太/ライター)
14/01/02
■嘉田知事2期目、問われる成果 2014年滋賀県政展望(京都新聞電子版)
今年は7月に嘉田由紀子知事の2期目の任期が満了となり、知事選が行われる。当面の課題は、昨年から県議会で異例の2度継続審議となった流域治水推進条例案の制定だ。嘉田知事が最重点に掲げる政策だが、会派間の考えには隔たりがあり、3度目の審議となる2月定例議会は県政の流れを左右する場となりそうだ。
条例案は大雨による浸水時に自宅や避難所で安全を確保する「川の外」の対策を進める内容。しかし、「川の中」の整備を重視する自民党県議団などが修正を求め、罰則を伴う建築規制に反対する住民からは説明不足に批判が出ている。
県は修正に関し1月中に結論を出す方向。自民は氾濫対策としてダム設置の明記を求めているが、原案賛成の会派もある。嘉田知事は就任以降、「ダムは最後の手段」と主張してきただけに、成立へ難しい判断を迫られる。
また高島市内で放置された放射性セシウムを含む木材チップの撤去は、順調に進まなければ住民の不安は県政不信となって広がりかねない。万全のチェック態勢が求められる。
目前の課題に加え、長期的な政策展開を考える上でも節目の年となる。全国でも珍しく人口増加が続く県だが、来年あたりをピークに減少に転じるとされる。基盤となる財政は今後も毎年100億円を超える財源不足が続く見通しで、厳しい運営が続く。
県が基本構想で重点を置く「子育て」「働く場」など八つのプロジェクトは次世代を意識した面が強いが、プロジェクトは14年度が最終年であり、県民が変化や成果を実感できているかが問われる。
関西広域連合では琵琶湖・淀川水系の治水対策の議論が始まった。昨年の台風18号で全閉された瀬田川洗堰(あらいぜき)の操作マニュアル策定も話し合う。国の権限に絡む課題だけに、府県や政令市の共通認識を深めることが必要だ。福井県内の原発事故を想定した琵琶湖への影響予測と広域避難対策では県民への丁寧な説明が欠かせない。
嘉田知事は知事選への態度を明確にしていないが、各政党は3選立候補の可能性が高いとみている。2010年の前回は県知事選史上最多の約42万票を獲得したが、当時の国政与党で知事選でも支援した民主は12年衆院選で下野した。
一方、自民は11年県議選で過半数を取り戻し、国政議席も10年当時のゼロから5議席まで回復させた。ただ、各党とも「嘉田知事が出れば強い」との見方は共通しており、候補者擁立の議論が本格化するのはこれからだ。
■定着するか「琵琶湖八珍」ビワマス、コアユ、ニゴロブナ…“総選挙上位”は安定供給ムリと除外、“民意”反映できない痛し痒し(msn産経ニュース)
ニゴロブナのなれずしにビワマスの刺し身、コアユのつくだ煮…。日本一の大きさを誇る琵琶湖は、独自の「湖魚料理」文化を育んできた食材の宝庫ともいえ、琵琶湖ならではの代表的な味覚を8つ選んで「琵琶湖八珍」としてアピールしようと、滋賀県立安土城考古博物館(同県近江八幡市)が入館者らに好きな湖魚料理を聞く“総選挙”を実施した。
1位に輝いたのは「うな丼」。以下、「アユの塩焼き」「シジミのみそ汁」などと続く。しかしながら漁獲量が少ないなど、食材の確保の難しさという課題に直面。投票結果を参考にしながら安定的に供給できる琵琶湖産を優先させ決定した「琵琶湖八珍」。さて定着するか…。(小林宏之)
宍道湖七珍に対抗
八珍の制定は安土城考古博物館が昨夏、琵琶湖の漁業や湖魚料理などをテーマにした夏季特別展を開催したことがきっかけ。この展覧会に合わせ、琵琶湖ならではの料理の魅力を県内外に発信しようと企画した。
「島根県・宍道湖の代表的な7種類の魚介類を指す言葉として知られる『宍道湖七珍』の向こうを張り、その上を行こうと考えた」
同博物館の藤崎高志副主幹(45)は、琵琶湖の「食のブランド化」を図るねらいをこう説明する。
藤崎さんらは185種類もの湖魚料理をピックアップ。展覧会開催中の昨年7月20日〜9月16日、入館者を対象に「おいしそうだ」「おいしかった」「食べてみたい」と思う料理を8種類選んで投票してもらった。
他の協力施設などにも応募用紙を置き、合わせて3350人が投票。その結果、上位10点は次の通りだ。
(1)うな丼(783票)(2)アユの塩焼き(770票)(3)シジミのみそ汁(623票)(4)コアユの天ぷら(530票)(5)シジミご飯(511票)(6)ふなずし(500票)(7)エビ豆(460票)(8)コイの造り(447票)(9)うな重(417票)(10)ビワマスの握り(366票)
魚種別ではシジミ
投票を分析すると、うな丼やアユの塩焼きは県内、県外を問わず支持を得たが、シジミのみそ汁やコアユの天ぷら、ふなずし、エビ豆などは県外に比べ、県内からの投票が多かった。
また、うな丼は29歳以下の若い世代の人気が高く、アユの塩焼きは30〜59歳の中高年から支持を得た。シジミのみそ汁は“意外”にも29歳以下の投票が目立ち、ふなずしについては県内の30歳以上からの投票が大半を占めた。
魚種別にみると、1位は「シジミ」、2位は「アマゴ」、以下「ウナギ」「エビ」「イワナ」などと続き、シジミはみそ汁やご飯など異なる料理で高い支持を得たため、トップに立ったとみられる。
1キロ5千円の超高級魚
安土城考古博物館は、この投票結果をもとに、「琵琶湖八珍」の選定作業を進めたが、その中で、悩ましい問題が浮上。「投票で上位に選ばれた料理は、必ずしも琵琶湖産の食材を確保しやすいものばかりではない」と藤崎さん。
せっかく琵琶湖八珍に選ばれた料理を食べようと思って滋賀県を訪れても、出された料理の食材が県外産や輸入ものでは選出した意味がない。
県水産課によると、湖魚料理の食材として比較的安定した供給量が望めるのは、コアユ、ビワマス、ニゴロブナなどで総選挙1位の「うな丼」、9位の「うな重」と人気を集めたウナギの一昨年の漁獲量がわずか2トン。
「1キロ5千円程度で取引される超高級魚。東京や大阪などの料亭へ行き、地元の小売りに出回ることはほとんどない」と同課。
シジミも、昭和30〜40年代には千トン以上あった漁獲量が一昨年は28トンと心細い限りだ。このため、同博物館は料理ではなく食材を8つ選び、旅館やホテル、飲食店などにさまざまな料理のバリエーションを作り出してもらい、琵琶湖ならではの湖魚料理としてPRすることにした。
結局、「八珍」に選ばれたのは、(1)ビワマス(2)コアユ(3)ニゴロブナ(4)ハス(5)ホンモロコ(6)イサザ(7)ビワヨシノボリ(8)スジエビ−だ。
「琵琶湖ならではの個性が出るもの、安定的に供給できるものを優先させた。この結果、アンケートの上位にあったウナギ、シジミ、コイなどは落選してしまいました」と同博物館。
琵琶湖八珍を広めていくため、同博物館は今後、料理が味わえるツアーや、琵琶湖上でのフォーラムなどを開催するほか、リーフレットを製作してPRに努める。果たして琵琶湖八珍は宍道湖七珍ほどの全国区になれるか。
14/01/01
■県9機関連携、在来魚減探る 琵琶湖保全・新研究機構設立へ(京都新聞電子版)
滋賀県は31日までに、県の九つの試験研究機関が琵琶湖の環境問題の研究で連携し、具体的な政策につなげる「琵琶湖環境研究推進機構(仮称)」を新年度早々に立ち上げる方針を固めた。第1弾のテーマに在来魚減少を取り上げ、原因分析と再生に必要な環境を探る。組織の縦割りを排し、水源となる森林から河川、農地、湖に至る循環を重視して共同研究を行い、長期的な琵琶湖の環境保全に生かす。
近年の琵琶湖は、水質が改善されてきたのに漁獲量の減少が続くなど、課題が複雑で多様化しており、各機関単独の調査研究では対応しきれなくなっている。部局間の連携が不足し、研究協力も職員の個人的関係にとどまるなど、抜本的な対策につながらない問題があったという。
新機構は9機関と県の担当部局幹部で組織し、研究課題の設定と進行、予算面の調整が円滑に進む仕組みを整える。最初の研究テーマに掲げた在来魚の減少は、琵琶湖と流域の生態系全般の問題が含まれるとして選んだ。
アユやホンモロコなどの在来魚は、貝類と含めると1950年代に約1万トンあった漁獲量が近年は2千トン前後に落ち込んでいる。内湖干拓やヨシ帯減少、外来魚の増加、水位操作などさまざまな要因が指摘されている。
研究では、森林や河川からの土壌の流出と湖底環境の変化、堤防やせきなど構造物の影響を調べ、生息環境の再生を目指す。森林や農地などから流れ込む栄養塩とプランクトン、魚介類との相互関係も分析し、えさ環境の再生も図る。
各機関がこれまで蓄積してきたデータやノウハウに加え、新たな調査も実施し、3年程度で成果をまとめる方針。県は「簡単に答えが出るものではないが、山から湖を俯瞰(ふかん)するように共同研究を進め、琵琶湖の望ましい姿を追究したい」としている。
◆「琵琶湖環境研究推進機構(仮称)」に参加する9機関 琵琶湖環境科学研究センター、琵琶湖博物館、水産試験場、畜産技術振興センター、農業技術振興センター、工業技術総合センター、東北部工業技術センター、衛生科学センター、森林センター
■7月に知事選 滋賀、今年の選挙 3市1町で首長選(asahi.com滋賀)
2014年は県内で重要な選挙が目白押しだ。嘉田由紀子知事(63)の動向が注目される7月の知事選をはじめ、3市1町で首長選挙がある。2月の長浜、4月の近江八幡の各市長選の結果は、県政にも影響を与えるとみられている。
7月19日に任期満了を迎える嘉田知事。3選を目指すかどうかで知事選の構図は大きく変わる。知事は昨年9月、水害に強い地域づくりを目指す流域治水推進条例案を県議会に提案。ダムだけに頼らない治水政策を掲げて06年に初当選した知事にとって2期8年間の集大成となる政策で、9月議会では協調路線の民主、対話が原案を支持したが、自民、公明、みんなが「住民への説明が不十分」などと継続審議とした。
「卒原発」を掲げ、再生可能エネルギーの普及にも意欲をみせる。知事に近い関係者は「やりたいことがまだある。本音では3選を狙いたいのでは」とみるが、いまだ態度を明らかにしていない。2月議会で予算案とともに治水条例案が通過するかどうかが判断の分かれ目とみられる。
知事野党の自民も候補者擁立には至っていない。昨年11月から県議や県選出の国会議員を交え協議を本格化させるが、県連幹部は「各議員が情報収集している段階」という。大幅にずれ込めば「不戦敗」の公算も大きくなるとみられる。
一方、前回知事選で嘉田知事を推薦した民主は、12年12月の衆院選で知事が「日本未来の党」を結党したのを機に一部が反発。連合滋賀の幹部も「知事選で推すかどうかゼロから考えたい」とする。知事選と同日で県議補選(湖南市選挙区、被選挙数1)も予定される。
2月16日告示、同23日投開票の長浜市長選は、再選を目指す現職の藤井勇治氏(63)と、日本維新の会公認で埼玉県杉戸町の元町議石井幸子氏(50)が立候補を表明。同日の愛荘町長選には、旧愛知川町長の平元真氏(59)が立候補の意思を明らかにした。2期目の村西俊雄氏(72)は立候補しない意向という。
4月13日告示、同20日投開票の近江八幡市長選では、現職の冨士谷英正氏(66)が再選を目指して立候補を表明。前回知事選では嘉田知事の対立候補を支持し、現在も県市長会の会長として嘉田県政と対決姿勢を鮮明にしており、改選の結果が注目される。
また、11月17日には栗東市の野村昌弘市長(48)が任期満了を迎える。
■琵琶湖上でご来光を−「ミシガン初日の出クルーズ」に300人(びわ湖大津経済新聞)
新年の始まりを湖上で迎える琵琶湖汽船(大津市浜大津5)の「ミシガン初日の出クルーズ」が今年も運行され、約300人が船上からの初日の出を楽しもうとクルーズに参加した。
暗闇の中、大津港を6時20分に出航したミシガンは、大津プリンスホテル港を経由し約1時間30分、琵琶湖の南湖をクルーズした。船内では豚汁や甘酒も振る舞われた。
この日の滋賀県南部の天気予報は曇り時々晴れ。気温は4度。日の出予想時刻の7時4分に向けて乗客たちはデッキで琵琶湖東方の山々の稜線から出現するはずの初日の出を待ったが上空を覆う雲が厚く、初日の出はなかなか拝むことが出来ない。諦めムードの中、大津港に帰港直前、鮮やかな太陽の光が湖面と船体に差し込んだ。乗船客から歓声が上がりスマートフォンのカメラなどで撮影する姿も見られた。
宇治市から友人とともに乗船した田口さんは「3時に起きてやってきた。ずっと乗りたかったミシガンの初日の出クルーズをネットで知り参加した。お天気がもう一つで残念だったが雰囲気を満喫でき楽しい」と笑顔で語った。
同社社長の中井保さんは「今年は雲が厚く残念だったが帰港間際に初日の出を見ていただけて良かった。冬の琵琶湖には山々の雪景色やユリカモメなど夏にはない魅力が一杯ある。お正月クルーズや雪見八景クルーズ、ミシガンでの『冬の恵みあったかフェアー』や『おごと温泉の湯を使った足湯』など冬の企画をぜひ楽しんでいただきたい」と呼び掛ける。
同社ではお正月クルーズとして「ミシガンクルーズ」(1月1日〜13日)、「竹生島クルーズ」(1月1日〜5日)を、1月18日からは大津〜長浜間を結ぶ「雪見八景クルーズ」(3月7日まで)も運航する。詳しくはホームページで確認できる。