プロフェッショナルガイド
杉戸繁伸の
琵琶湖ガイド情報

Vol.397

杉戸繁伸の琵琶湖ガイド情報

釣れ過ぎるのも困りもの
08/04/19-20

←Before          ガイド情報バックナンバー          Next→

 最近、ネット社会で便利にはなったが、それ故困ったことも多い。私の場合、意外かもしれませんが、春のビックバスシーズンは、釣り人の自分としては大好き。しかし船長としては今一なんです、実は!! 特に今の琵琶湖はかなり異常事態、50UP釣れてあたりまえ、それ以下は商売上はダメな雰囲気。私的には、40UPでも十分楽しいと思うのですが、今はそれではダメらしいです。業務レベルではたいへんです、春は!! ここ数年、普段は他人の結果を一切見ないようになりましたね〜!! 自分の釣りには関係ないからね〜!!


 と言っても、やはりゲストの期待は大きいので、自分自身は頑張らなければなりません。そんな大潮手前の週末、予定通りガイドで湖に出てきました。4月19日(土)、ゲストは関東からお越しの鏑木さんと久保田さん。鏑木さんに関しては、2年ぶりの琵琶湖なので、かなり気合が入っている様子。もう1週間前からメールがバンバン入ってきます。しかし、それに反して、木曜日にかなりまとまった雨が降り、水温低下、濁りなどのマイナスの条件が気になるところでした。


 そんな中、まず、いつも通り水を見ながら、ゆっくり走っていると、思った程濁りもないので、少し深い3mラインからチェックします。ルアーはマキラバ12gを使用。すると早い段階でゲストに反応が出だし、無事マキラバフィッシュ完了。その後も飽きない程度に釣れますが、なぜかデカイのが出ない。なんとか私に50UPが出たものの、結局ゲストは49cm止まりでこの日は終了となりました。


 途中ライトリグもやったものの、今一つリズムに乗れないので、結果的には大半の時間をマキラバで通しました。ゲストにとってはよい練習になったようです。

4月19日の水揚げ 52cm、49-45cm×5本、それ以下多数(データ)


 翌20日(日)、連泊プランの2日目。この日はトーナメントがあるため船が多く、シャローは朝から船団状態になっています。そんな中、ライトリグは封印して、最初からマキラバで釣っていくと、すぐに反応が出だし、鏑木さんのロッドがぶち曲がります。その魚は57cm、3100g。お約束の3kgフィッシュは午前中で達成することができました。


 しかし、途中からピーカンベタナギとなり、食いが止まります。そこで、流すラインやエリアなどをかえていろいろやっていると、アジャスト成功。すると今度は久保田さんが56cm、3000gをゲット。

 その後もゲストのマキラバによい感じで釣れ続くので、私はそれを邪魔すまいとデリートマスターを投げると、それに50UPが出てしまう場面もあるなど、決して簡単ではないが、きちんと把握できれば魚は出てくる感じの1日となりました。特にこの日は久保田さんのマキラバに大当たり。少しのことでバイトが3倍以上違う。これにはまいりましたね〜!! 私もよい経験させてもらいました。


 ゲストに至っては、まさにオールマキラバDayとなり、朝から夕方までず〜っと巻いていました。魚的には私のスピナーベイトの50UPだけで、後は全部マキラバ。はやり春のマキラバはやばいテクですね〜!!

4月20日の水揚げ 57cm、56cm、54cm51cm、50cm、40UP×8本

 ということで、鏑木さん、久保田さん、2日間お疲れ様でした。マキラバはこれでOKですね、次はハネラバでお待ちしております。(データ)

■使用タックル
マキラバ
ロッド シマノ・ファーレンハイトPV-172MH、ファイナルディメンションTS-172MHPF
リール シマノ・メタニウムMgDC7
ライン サンライン・FCスナイパー14lb
ルアー シマノ・マキラバ12g & プロトワーム

■船長の独り言


 決して簡単ではないが、状況把握さえきちんと押さえていけば、それなりの結果が出る週末となったわけですが、同じマキラバセットでもここまでバイト数がかわるのは非常に興味深い。続けていればいろんな発見があるものです。だから釣りはやめられませんね〜。


 そして今回は、すばらしいタイミングのよさに感謝すべきことがあり、自分の持つ運命を感じる出来事がありました。すでにブログ等で触れていたプロトワームのことですが、このワームの出所はケイテックのスイングインパクト5インチ(プロト)であり、今回、私は見るのも初めて、もちろん釣るのも初めてのワームです。それをなんとケイテックの代表取締役でもある林圭一さんが直々琵琶湖まで持って来てくださることになり、それが先週末だったわけです。


 今年の初めだったかな!? お店で一目ぼれしたシャッドインパクトを自分で購入して使用しており、それをブログ等で公開していたのがご縁のきっかけです。そこで話が盛り上がり、マキラバのトレーラーの話になったという流れ。言葉では表現しにくいほど絶妙なタイミングで私と林さんとのツーショットが実現したわけですが、試作ができ上がってすぐに琵琶湖まで持って来るケイテックの行動力には本当にびっくりでした。


 まあこのへんの話は近日中にまたご紹介したいと思います。ちなみにこのプロトワーム、日曜日の結果から言うと、マキラバ12g & スィングインパクト5(プロト)のセットだけで、5本で13kgですから申し分ありません。動きも今までのシャッドテールとは明らかに違いがあり、ノーシンカーで使用しても、かなりのポテンシャルを持っています。


 初めて使用するワームで13kg。しかも林さんが直接届けてくださったできたてホヤホヤのワーム。これだけ考えても、何かを起こしそうなワームって気がしませんか!? 人と人との出会いはすべて運命です。その運命に感謝し、熱い思いから生まれた商品に間違いはないでしょう。これからのケイテックは面白くなりそうです。


 そして、ブログではすでに周知させてもらっていることですが、4月18日よりシマノの釣り情報コーナーに「伝家の宝刀」という私の動画コーナーが立ち上がりました。まあ予定では月に2回程度の更新で船長直伝のバス釣りを紹介していくので、常にチェックしておいてくださいね。頻度的にもかなりリアルな釣りを紹介し、最新タックル情報も提供していく予定です。


 総合メーカーでもあるシマノの中でこういったコーナーを持たせていただけるのも、いろんな方の支えと協力があればこそです。これもまさにタイミング。昨年でも来年でもダメなんです。協力していただいた関係者のためにも、前向きに取り組んでいくので、ぜひとも応援の程よろしくお願いします。

←Before          ガイド情報バックナンバー          Next→

杉戸繁伸(すぎと・しげのぶ)

1970年生まれ。滋賀県大津市在住。週末及び休日主体のパートタイムフィッシングガイドとして大津市今堅田のリブレに所属。琵琶湖では15年以上のキャリアを持ち、ラバージグ、ジグヘッドリグ、バイブレーションプラグなどを使った沖のウィードエリアや浚渫エリアでの釣りを得意としている。元JBマスタープロとして94年4月に河口湖で開催されたJBプロトーナメントで、発売3日後のベビーシャッドを使って優勝したことはあまりにも有名。

S. Sugito
Official Web Site
杉戸繁伸の琵琶湖ガイド情報